スタッフBlog 2019.12.23 更新 | 2017.07.01 公開
大地震はいつ来るのか?

自分が家を買う前に、いつ買うべきか考えました。迷いの要素として「大地震が来た後に」買おうと考えた事があります。
賃貸に住んでいれば、大地震が来たとしても自分の資産ではないのでダメージは受けないですが、自分の家であればショックだよなと考えていたからです。
いつ、大地震が来るのだろう?
いろんな噂やデータを見るようになりました。
霊能者の予言。
たまに当たる人がいて、とても有名人になったりします。ただ、それ以上に、当たらない人の方が断然多いです。「大地震が来ることを避けるために祈りますので、お布施をください。」って言われたこともあります。ちょっと、あやしいですよね(笑)
科学者の予測する地震確率。
結構あたりません。むしろ、確率が低い地域に大地震が来ます(笑)
一体何が正しいのだろうと、統計学、確率論、分布分析、複雑系、カオス理論、親愛なる霊能者である友人の話から情報を仕入れて考えました。
自分の中でもっともこれが当てはまるのだろうなと思うのは、「ベキ分布」というものです。
ベキ分布を語る前に、正規分布という有名な確率論があります。これは1733年にモアブルによって発見され、ガウスによって確立されたもので、物事のバラツキ度合いを調べる非常に便利な手法があります。
良く知られている正規分布を利用したものには、試験の偏差値があります。皆が同じ試験をした際に、偏差値70以上の生徒は全体の約2.3%である。偏差値70以上が特異な事であるならば、その特異が起きる確率は全体の約2.3%であるということです。
この約2.3%という数字は、学校の試験だけに限らず、いろんなものに当てはまり、保険や金融派生商品といったリスクのある商品開発に活かされて来ました。
便利な考え方なのです。
とても便利な考え方なので、正規分布を使って、地震が起こる可能性も予見できないか?科学者達は地震のデータを正規分布に当てはめようとしてみました。
しかし、全くもって、地震には当てはまりません。いろいろ調べてみると、地震、山火事の被害面積と発生頻度、ガラスを床に落とした時の破片の広がり等々、非常に複雑な世界では、正規分布は当てはまらず、ベキ分布という分布の仕方が見えてきました。
※正規分布とベキ分布の違いはコチラで詳しくわかります。
では、ベキ分布という分布の仕方があるということで、実際に何がわかったのかというと、非常に複雑な世界では、何がいつ起こるかわからないということがわかったのです。
へっ?それって当たり前のこと言ってません?
地震について話を戻します。
地球内部では、複雑なマントルの対流が絡み合い、断層はあちこちでズレを生じさせ、エネルギーが都度分散され、通常は有感地震にはならない。しかし、地殻のズレは徐々に臨界点に近づきます。
ある日わずかな断層のズレが生じ、爆発的な有感地震を発生させる。
現在の学問では、過去に起こったメカニズムを解析出来たとしても、将来を予測することは原理的に出来ない。大地震は明日来るかもしれないし、自分が生きている間に遭遇しないかもしれない。
じゃー、どうするの?
今でしょ!
今を楽しく生きる!
だからと言って、見栄をはって、ぱっーとお金を散財してしまうのではなく、今あるものと時間を大事に有効に生かして楽しく生きればいいのだと思うのです。
大地震を気にして、賃貸に住み続けるのはナンセンスかもしれない。
という話でした。
ゼロリノベ 鰭沼 悟