「新築マンションは高いけど、このまま家賃を払い続けるのももったいないし…」
「安い中古マンションは築年数も古くて設備も悪いし…」
そんなジレンマに頭を悩ませている方に注目を集めている中古×リノベーション。
そこで、物件を購入する際の注意点として、家賃と同額返済の住宅ローンに隠れた3つのワナとその処方箋、住宅ローンの考え方についてまとめてみました。

家賃と同額返済に隠れる3つのワナと処方箋、住宅ローンの考え方
目次
①住宅ローンとは別に5~10%の諸費用がかかる

東京都目黒49㎡のリノベーション事例
1つ目のワナは、購入の際にかかる『諸費用』です。
「○○○万円だから、月々は○○円の支払いでいいのね」と価格のことだけしか頭になく、いざ契約!となって慌ててしまう人も少なくありません。
諸費用には、不動産業者への仲介手数料をはじめ、契約書を作成する際に必要な印紙税、土地や建物を登記する際にかかる登録免許税の他、司法書士報酬に事務手数料、不動産取得税や固定資産税、保証料などがあります。
「諸費用ってどのぐらいかかるの?」
新築であれば物件価格の5~7%、中古物件なら7~10%が目安になります。
例えば、中古マンションの場合、2017年の東京23区の平均を見てみると59.50平米で平均価格が2,826万円となり、最高282万円の諸費用が別途かかる可能性があります。
②住宅ローンの月々返済+ボーナス払いが組み込まれているケースも

東京都目黒49㎡のリノベーション事例
2つ目のワナは『ボーナス払い』です。
広告をパッと見て、「今の家賃と同じぐらいだから大丈夫」と思ったものの、よくよく見てみると「ボーナス払いで〇〇万円返済の場合」などと注釈がついていることがあります。
確かにボーナス払いを併用すれば、月々の返済額を少なくすることは可能ですが、ボーナスは今後も必ず出るという保障はありません。住宅ローンは長ければ35年も払い続けるわけですから、そのことをしっかりと頭に入れておきましょう。
③住宅ローンの変動金利は月々の返済額が後から増える可能性が

東京都目黒49㎡のリノベーション事例/浴室
3つ目のワナは、ローンの『変動金利』です。
住宅ローンには大きく分けて、「変動金利型」「固定金利型」の2種類の金利タイプがあります。
*変動金利型・・・半年、3年、5年など一定期間ごとに金利が見直される
*固定金利型・・・返済が終わるまで金利が変わらず固定されている
金利が安い時代は、確かに変動金利だと月々の支払いが安くなります。広告などで「月々○○円で買えます」と表示してある金額は、多くが変動金利で計算してあるため「この金額なら払える」と思ってしまいがちです。
ところが、変更金利型は上がる可能性があるため、月々の返済額も当然ですが多くなります。しかも、現在はほとんどが半年ごとに見直されるタイプの変動金利で、借入額が多ければ何万円単位で返済額が増えてしまうことにもなりかねません。
住宅ローンは20年、30年と返済期間が長く、ローンを完済しなければ本当の意味で自分の家とはいえませんので、一度固定金利型でも計算し返済額を比べてみましょう。
【番外編】忘れてならない修繕積立金と管理費

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住宅ローンを購入する際に気になるのが月々の返済額。でも、マンションの場合、管理費や修繕積立金があるのを忘れていませんか?
≪管理費とは?≫
マンションを管理していくための日々の保守・点検などに必要となる費用のこと。
・管理人の人件費
・エントランスなど共有部分の清掃費
・管理組合の運営費
・共有部分の火災保険や損害保険 など
エレベーターのあるマンションならば、この他にメンテナンス費用も発生します。
≪修繕積立金とは?≫
日々の管理費とは別に発生する特別な管理のための費用として積み立てていくもので、いわば目的のある貯金のようなもの。長期修繕計画に基づいて使われる費用です。
・外壁の補修や塗装
・排水管やガス管、給水設備などの取り換えや補修
・駐車場や自転車置き場、ごみ置き場などの補修 など
マンションによっては、玄関ホールをオートロックに変えたり、宅配ボックスを設置したり、エントランスにスロープや手すりをつけてバリアフリー化したりなど、資産価値を高めるためにグレードアップする費用も含まれています。
中古マンションは新築よりもこれらの費用が高く設定されていることもあり、相場は平均2~3万円前後。総戸数が多いほど一世帯の負担は軽くなりますので、50戸以上を目安にしてみてください。ちなみに、購入した住居の専有面積により負担額は変わってきます。
住宅ローンの借入額は年収の5~6倍がおすすめ

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住宅ローンが払えなくて破綻する人は年々増えています。
・年間6万戸が競売にかけられている。
・ローン返済者の10人に1人が返済不能に。
・8.48%が不良債権に…。
ただし、破綻した人たちが一概に計画性がなかったわけではありません。
多くの場合、大きな病気を患ったり、リストラや子供の浪人など、想定外のアクシデントが起きたためです。
では、どのぐらいのローンを組めば良いのでしょうか?
月々の返済額が『年収の25%』を目安にしてみてください。この数字は、銀行が住宅ローンを組むときに目安とする理想の「返済比率」になります。
ただし、30~35年の長期返済でローンを組んでいるなら、年収の25%ではなく20%以内を目安にすることで、想定外の事態が起きても慌てずにすむのでおすすめです。
【処方箋】住宅は大きな買い物だけにプロの目で見てもらうのがベスト

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いずれにせよ、住宅ローンを組むからには、生活費がいくらかかるのかをしっかりと把握することが先決です。
食費や水道光熱費、電話代や保険料、子供の教育費などにいくらかかり、住宅費にかけられる費用がいくらなのかを計算してみましょう。できれば、『お金の専門家』であるFP(ファイナンシャル・プランナー)に見てもらうのがベスト。
無理して予算以上のものを購入してしまい、「楽しみにしていた旅行にも行けなくなった」「子供を塾に通わせる費用がない」「残業しないと払えない」といった事態に陥ってしまう可能性は十分あります。
これでは幸せになるために買ったマイホームが、かえって幸せな時間を奪いかねません。その点、FPに相談すればプロの目で、将来を見据えた的確なアドバイスがもらえます。
想定外の事態でも安心して暮らすための情報収集を

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いかがでしたか?住宅は人生の中でも大きな買い物。だからこそ情報収集が肝心です。マイホーム購入でより幸せになるためにも、物件ありきではなく、自分や自分の家族ありきで考える、無料おうちセミナー「小さいリスクで家を買うには?」に参加してみませんか?
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