2023.07.21 更新

【投資家監修】中古マンションのメリット・デメリット!新築にはない独自の魅力とは?

【投資家監修】新築では得られない中古マンション独自メリット3つ

マンション購入の際、新築か中古どちらがお得でメリットが多いのかと悩みますよね。

結論としては、共有部分の設備グレードやステータスを気にするという方、絶対に新品でなければ我慢できない方以外は、中古マンションをおすすめします

なぜ中古をおすすめするか、次のような内容を元に解説していきます。

  • 新築VS中古マンションのメリット比較表
  • 新築マンションに比べて中古マンションがおすすめな4つの理由
  • 中古マンションの注意点やデメリット

中古マンションを購入するか、それとも新築マンションの方がいいのかと迷っている方は、中古マンションのメリット・デメリットがわかる本記事の内容を参考になさってください。

Advisor

元銀行員 アドバイザー 鰭沼悟

[監修]宅地建物取引士/元銀行員

鰭沼 悟

宅地建物取引士、不動産投資家歴15年、元銀行員。不動産仲介からリノベーション設計・施工をワンストップで提供する株式会社grooveagent(ゼロリノベ)代表取締役。

Author

“【著者】ゼロリノベ編集部"

[著者]

ゼロリノベ編集部

元銀行員・宅地建物取引士・一級建築士が在籍して「住宅ローンサポート・不動産仲介・リノベーション設計・施工」をワンストップで手がけるゼロリノベ(株式会社groove agent)。著者の詳しいプロフィール

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新築vs中古マンションのメリット比較表

新築マンションと中古マンション比較表新築マンションの優位性としては設備の新しさやグレードの高さなどが挙げられます。

それに対し、中古マンションの優位なところは価格の安さ、エリア自由度の高さ、流通数の多さなどです。

また耐震性に関して中古マンションは劣ると思われがちですが、実は中古の方が安全性が高い可能性があります。以下、ポイントごとに説明していきます。

中古マンションのメリット5つ

中古マンションのメリットは次の5つです。

  • 新築に比べて価格が安く資産になりやすい
  • エリアの自由度が高く、流通数が多い
  • 中古の方が耐震性が高い可能性がある
  • 住環境を実際に確かめて比較検討できる
  • リフォームやリノベーションで好きな設備が入れられる

それぞれ詳しく説明していきます。

2-1.新築マンションに比べ中古マンションは価格が安く資産になりやすい

マンションエンジンによると、2019年10/7現在の東京23区の新築マンションの平均価格は6,027万円です。

返済負担率を甘めの25%で住宅ローンを組むとしても、固定金利1.5%の35年ローンとして計算すると、年収885万円以上が必要になります。

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首都圏中古マンションの築年数別坪単価
一方、上のグラフにあるように、マンションの購入価格は築年数が25年を超える頃まで下がり続けます。エリアや物件の価値にもよりますが、築25年の時点で新築時の半額ほどになるケースも見られます。

それを過ぎると不動産の相場による上下動があるのみで、下がり幅はゆるやかになります。東京などの都市部ではむしろ値上がりすることすらあります。

この事実が示しているのは、中古マンションは築25年に近い物件を購入するほどコストパフォーマンスが高いということです。中古マンションが新築マンションよりも安いのは当たり前ですが、築25年前後の物件を選べば底値に近い価格で購入可能です。しかもそれ以降は価格が下がりにくいので、資産価値を考える上でも悪くない選択となります。

逆に新築マンションが高いのはなぜなのかを考えてみましょう。理由はいくつかありますが、中でも本来の不動産価値という「原価」に、不動産会社の営業マンの人件費や広告費といったコストが上乗せされているという点を見逃すことはできません。

中古になればこれらのコストは不要になりますから、本来の不動産価値に近い価格へと近づいていきます。これが、新築が中古になった瞬間にどんどん値下がりしていくからくりです。

ただし、価格の下がり方には物件による違いがあります。立地条件や管理状況などに問題があれば、物件価格は下がりやすくなります。

ということは、ある程度年数が経った段階で価格が急落せず、ゆっくりと落ち着いてきた中古マンションは、それだけ安心できる物件と言えます。このように物件の良し悪しを見分けやすいのも中古マンションの特徴の一つです

2-2.エリアの自由度が高く、流通数が多い

人気エリアに住みたい、できれば駅から近い方がいい…などの希望条件を考えるとき、圧倒的に選択肢が多いのは中古マンションです。

今、ある程度立地条件の良い新築マンションを探すのはかなり大変です。実際に駅前の様子を見てみればすぐにその理由を実感できるはずです。

また、物件サイトで新築マンションと中古マンションの流通数を比較すると、数は圧倒的に中古マンションが多いことがわかります。

 

中古マンションは新築マンションよりも物件数が多い

駅周辺にはすでに多くのマンションが建っており、少し離れた住宅地は一軒家や賃貸向け集合住宅が中心です。

マンション用地そのものが希少化していて、再開発や老朽化したマンション・ビルの建て替えなどがない限り、新築マンションは建設されません。当然、建設予定がなければ新築マンションを購入することはできません。

 

新築・中古マンションの制約件数推移

参考:(公社)全国宅地建物取引業協会連合会 不動産総合研究所
2021年4月資料

上のグラフは首都圏の新築マンションと中古マンションの成約件数の移り変わりを示したものです。青い線が中古マンション、赤い線が新築マンションの成約件数です。

これを見ると2016年~2017年時点で中古の成約件数が新築のそれを上回り、逆転しています。市場でも中古マンションの方がメインになりつつあるのです。

住みたい街ランキング上位の街や通勤が楽になる駅を選びたい、都心隣接エリアの少しお手頃な価格のマンションを探したい、日当たりのよい部屋にしたいなど様々な住環境の条件にマッチする物件が見つかりやすいのが中古マンションのいいところです。

新築よりも流通数自体が多いので、細かくエリアや駅、価格帯などを比較検討して選ぶことができます。

2-3.マンションの耐震性、管理状態は実は中古の方が安心である可能性

中古マンションに対し、耐震性に不安があるという印象を抱いている人もいるかもしれません。新築マンションの方が新しい分、地震に強いと思いがちです。しかし、一概にそうとも言えません。

マンションの強度を考えたとき、最も重要なのは鉄筋コンクリートの状態です。地盤そのものの安定性を脇に置くとすれば、マンションが古くなり、鉄筋コンクリートが劣化していくほど確かに建物の耐震性能は低下していきます。

では、鉄筋コンクリートの劣化はどのように進むのでしょうか。簡単に言えば、もともとアルカリ性のコンクリートが、酸性を帯びた風雨の影響を受けて中性化し、それによって中心にある鉄筋が錆びて膨らんで弱くなるというのが劣化のプロセスです。

多くのマンションの外壁がタイルで覆われているのは、鉄筋コンクリートを風雨から守るためです。そして外壁を中心とした補修や防水処理を施すために、ほとんどのマンションでは12~20年のスパンで大規模修繕工事を行います。

2-3-1.大規模修繕がマンション長寿命化のカギ

この大規模修繕が非常に重要です。国土交通省の発表より100年以上と言われる鉄筋コンクリート造建物の寿命は、大規模修繕によるしっかりとした維持管理を行えば150年に延命できると言われています。

ただし、全てのマンションがしっかりとした管理や修繕工事をしているわけではありません。そのため、新築マンションの場合、今後どういう維持管理が行われていくのか未知数です。新築だって10年20年経てば中古マンションです。

対して中古マンションは、過去の大規模修繕工事の修繕履歴や将来に向けた長期修繕計画、修繕積立金がどれくらい貯まっているかが確認できます

つまり、過去の実績から未来を予測しやすく、耐震性についても見当がつきやすいと言えます。

このことも中古マンションの大きなメリットです。

なお、耐震基準については、1981年6月以降の新しい基準で建築されたものが新耐震基準といわれ、それ以前は旧耐震基準です。建築時期を確認することにより耐震性を確認できます。

旧耐震=耐震性が低く危険、と考えるのは早計で、どちらの基準の場合でもやはり管理体制や修繕状況を確認して、安全性を見極めるのが大切です。

2-4.住環境を実際に確かめて比較検討できる

早い段階で住環境を確認できることは、中古住宅のメリットのひとつです。

新築マンションは、建設中の場合もあるため実際に購入する部屋そのものを内覧できる可能性が非常に低くなります。

中古マンションなら、日当たりや眺望はもちろん、周辺環境や既に居住している他の住民の雰囲気なども現地でつかむことができ、購入後にイメージと異なる点が出てくるリスクは小さくなります。

賃貸と違って住居を購入すると簡単に住みかえることは難しいのが現実です。ご近所トラブルなどを避ける意味でも、住環境を事前に確かめておけるのは大切なポイントです。

2-5.リフォームやリノベーションで好きな設備が入れられる

先に説明した通り、中古マンションは築25年ころから値下がりが進み、30年をすぎると値下がりが止まり価格がある程度落ち着く傾向があります。

そうした物件は新築マンションと比べて購入価格を抑えやすく、差額で好きなデザインにリノベーションすることができます。

注文住宅のようなデザイン性やこだわった間取りをマンションに求めている人は、新築マンションよりも中古マンションをリノベーションする方が満足度も高く経済的です。

ハイグレードな仕様の新築マンションであっても、一般的な2LDK、3LDK、4LDKの間取りであることがほとんどで、空間構成としてはどれも似ています。そのため、マンションの間取りに自分たちが合わせる暮らし方になるでしょう。

理想とするデザイン、設備、間取りを取り入れたいなら、既成された新築よりも中古マンションをリノベーションすることで、自由度は高くなります。

リノベーションを前提にする場合、価格を抑えた物件購入費用とリノベーション費用をあわせていくら使えるか総合的な予算を確認することがポイントです。

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メリットと比較した中古マンションのデメリットや注意点

多くのメリットがある中古マンションですが、購入を検討するときは注意すべき点もあります。

  • 大規模修繕は適切に行われているか
  • 長期修繕計画に基づいて修繕積立金がきちんと積み立てられているか
  • 住民の管理意識が高いかどうか

まず上でも述べたとおり、大規模修繕工事を核とした建物の維持管理がしっかりと行われているマンションを選ぶことが重要です。

また、エントランスホールや通路・階段、駐車場、ごみ置き場など共有部分の日常的な管理がしっかりとしているかどうかも要チェックです。

管理は普通でも、住人の管理意識が低いマンションというのも存在します。集合ポストにチラシが溜まって溢れていたり、ごみ置き場に分別されていないごみが捨てられていたりする中古マンションを選んでしまい後悔するということのないようにしてください。

賃貸物件を借りる場合と違って、マンションを購入するときは長く快適に住み続けることができるかどうかをしつこいくらいに確認すべきです。そして新築マンションと違って、中古マンションは現在の管理状況や住人の様子も調査できます。

中古マンションのメリットがわかっていても、なおかつ建物自体の新しさ、エントランスなど共有部分のきれいさ、グレードの高さなどにこだわるのであれば、分があるのは新築マンションです。住むなら新しいところでなくては嫌だという人は一定数いるので、それを否定するわけではありません。

しかし、もしも専有部分が古いことを気にするのなら、リノベーションやリフォームで解決できます。スケルトンリノベーションと呼ばれる、躯体のみを残して全てを交換して間取りも変えられる改修を行えば、真新しい部屋を手に入れることができます。

場合によっては、そのリノベーション費用を中古物件購入費用にプラスしたとしても、新築マンションを購入するより予算を抑えることが可能です。

まとめ

失敗しない中古マンション購入には、信頼できるパートナーが欠かせません。ゼロリノベでは、不動産投資のプロとリノベーション設計のプロの知識を活かした「良質な物件」の目利きを得意としています。

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新築と中古、どちらのマンションの方がいいの?

価格、エリアの自由度、流通数などから新築マンションと中古マンションのメリットを比較しています。詳しくは「新築vs中古マンションのメリット比較表」をご覧ください。

中古マンションを購入する際の注意点は?

新築と比較して多くのメリットがある中古マンションですが、長く快適に住み続けられるかどうか注意して見極めなければいけません。詳しくは「​​メリットと比較した中古マンションの注意点」をご覧ください。

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