2021.09.01 更新 2020.11.05 公開

マンションvs一戸建て!一戸建ては独立的だが精神的な負担大

マンション 一戸建 アイキャッチ

「広い家でゆとりある暮らしがしたいけど、利便性も捨てがたい……」
「マンションと一戸建て、どちらが良いか決められない!」

広々とした一戸建てに住み、休日はのんびり家族と過ごす生活……憧れますよね。他方、老後を考えて立地と利便性に富んだマンションを購入する人も多くいらっしゃいます。

ゼロリノベが3,000人に実施したアンケート調査によると、将来購入したい住宅の1位が「新築戸建て」44.3%、次いで新築マンション32.3%という結果で、一戸建ての人気がやはり根強いようです。

参考:【中古購入×プチリノベがトレンド?】首都圏在住20〜50代男女を対象に、購入したい住宅種別とリフォーム・リノベーションへの関心を調査。

マンションか一戸建てかで迷ってしまう人は、次の順に条件を絞っていけば、どちらの家を選択すべきか見えてきます。

  1. 予算×エリアでの探しやすさ
  2. 家の立地、交通・生活の利便性
  3. 住み心地
  4. 買うとき、買った後の費用

この順番で条件を絞れば、マンションと一戸建て、リアルな物件市場ではどちらを選ぶべきなのかおのずとわかるようになります。

反対に、4つの条件を確認しないまま物件種別で迷い始めると、予算外の物件情報を見てしまったり、理想だけ高くなってしまったりと、回り道をして大切な時間が無駄になってしまいます。

本記事では、①から④の順番に沿ってマンションと一戸建ての特徴やメリット・デメリットをわかりやすく解説していきます。

本記事を通じてあなたが大切にしたい価値基準が明確になり、理想の住まい選びにお役立ちできれば幸いです。

Advisor

元銀行員 アドバイザー 鰭沼悟

[監修]宅地建物取引士/元銀行員

鰭沼 悟

宅地建物取引士、不動産投資家歴15年、元銀行員。不動産仲介からリノベーション設計・施工をワンストップで提供する株式会社grooveagent(ゼロリノベ)代表取締役。

Author

“【著者】ゼロリノベ編集部"

[著者]

ゼロリノベ編集部

元銀行員・宅地建物取引士・一級建築士が在籍して「住宅ローンサポート・不動産仲介・リノベーション設計・施工」をワンストップで手がけるゼロリノベ(株式会社groove agent)。著者の詳しいプロフィール

「小さいリスクで家を買う方法」はこちら

マンションと一戸建ては「予算、立地、住み心地」の順に比較するのが重要!

まず、予算を固定した上で立地と住み心地に求める価値観をクリアにしましょう。はじめに予算を決めておく理由は、「将来の家計を高すぎる住宅ローンから守るため」です。

住まいを大切に考える人ほど、検討していくうちに立地やデザイン、機能性の高い設備……など、予算をかけたいものが増えがちです。

余裕があれば住宅費にお金をかけてもよいのですが、住宅ローンの借入可能額ギリギリまで予算を上げてしまうと、後々生活費を圧迫する恐れがあります。

無理なく返済できる目安として、ゼロリノベでは「手取り年収の20%」で検討することをおすすめしています。目安額についてより詳しく知りたい方は、以下の関連記事をご覧ください。

ローン返済比率と安心予算
関連記事
元銀行員が教える!住宅ローンの年収別目安と返済額を抑えるコツ5選【チェックリスト付】

予算が決まったら次に希望のエリア・立地を決め、最後に住み心地など細かい項目で条件を絞っていきましょう。

下の図は、マンションと一戸建てを比較し、それぞれどんな人が向いているかまとめたものです。あなたはどちらの方が向いているでしょうか? 上から順にチェックしてみてください。

マンションか一戸建てかを選ぶ上で、立地条件はとても重要です。むしろ住みたい場所の条件が決まらなければマンションか一戸建てを選ぶことすらできません。なぜなら、立地によって物件の探しやすさが異なるためです。

都心で探すならマンションの供給量の方が多く、逆に埼玉や千葉までエリアを融通できれば一戸建ても探しやすくなります。また、駅徒歩分数によっても探しやすい物件種別が異なってきます。

住まいに求める価値観をクリアにしつつ、希望エリアで予算内のマンションまたは一戸建てが実際に見つかるかどうか相場感を掴みましょう。

では、次章からマンションと一戸建てを比較した結果を順に解説していきます。

「小さいリスクで家を買う方法」はこちら

【立地・利便性】住む場所に何を求めるかによってマンションか一戸建てか決まる

マンションか一戸建てかを決めるファーストステップは、予算と希望するエリアでの「探しやすさ」です。

物件種別によってエリア内のラインナップに差が生じるため、販売戸数が少なければ「住みたい立地に予算内で買える一戸建てが無い……」という事態も起こり得ます。

まずはそれぞれの相場感を把握しておきましょう。

2-1.[全国]一戸建てとマンションの数に差はない[都内]マンションの方が探しやすい

住宅ストック数(中古住宅の流通数)を比較すると、全国的にマンションと一戸建てであまり差はありません。ただし、東京都ではマンションが7割を占めており探しやすさに大きな違いが出ています。

都内に戸建てを買うのは流通数と費用の面で難しいかもしれません。しかし、一戸建ての割合が50%を超えている埼玉や千葉までエリアを拡大できれば、都心に近い場所でも一戸建てを探すことが出来そうです。

住宅ストックの数

参考:国土交通省『既存住宅流通市場の活性化』14頁

希望エリアに目星をつけたら、予算内でどのような物件が出てくるのか試しに物件検索サイトで調べてみましょう。もしここで良い物件が見つからなければ、エリアと物件条件に折り合いをつけていかなければなりません。

「良い物件が見つかるなら」と予算を上げたくなる気持ちは堪えて、物件種別や立地などの条件で調整することが大切です。

2-1-1.都心で家探しするなら中古マンションが探しやすい

首都圏で販売戸数(新築・中古)を比較すると、中古マンションが全体の半数近い量を占めていることがわかります。

マンション(新築・中古):244,033件
一戸建て(新築・中古):153,608件
中古マンション:206,901件

※(公社)全国宅地建物取引業協会連合会 不動産総合研究所調べ

好条件の物件であれば、賃貸並みのスピードで売れてしまうこともあります。都心で物件を探す場合、流通数の多い中古マンションなら、短期決戦の中でも希望条件に近いものを抽出し比較検討する余裕がありそうです。

他方、都心部の新築マンションや一戸建てを買いたい人は、予算を変えずにエリア等の希望条件を緩められるかどうかが家探しの勝ち筋になります。

次に、駅徒歩分数によってマンションと一戸建ての分布数がどう変わるかを解説していきます。

2-2.駅近の便利な暮らしならマンション、駅徒歩10分以上でも静かな暮らしなら一戸建て

通勤通学や買い物に便利な立地を重視するなら、マンションで探した方がやはり効率的です。反対に、多少アクセスが悪くても駅前の喧騒から離れて静かな暮らしを求めるなら一戸建ての方が向いています。

通常、駅近の立地にはマンションが建設されやすく、駅から離れた立地には戸建てが多くなる傾向にあるため、駅からの利便性に求める条件でも探しやすい物件が異なってくるのです。

下のグラフは首都圏の新築一戸建てと新築マンションを比較し、駅徒歩分数別に物件数をまとめたものです。

マンション(青)は駅徒歩10分以内に多く、一戸建て(赤)は徒歩10〜15分のエリアに多いことがわかります。

▼駅徒歩時間別の分譲戸数分布

マンションと一戸建ての分布と駅徒歩分数の関係

参考:東京カンテイ「一戸建て住宅データ白書 2019(首都圏)

中古市場にも同様の傾向があるでしょう。もし一戸建てを検討しているなら、競争率や価格帯を考慮して駅徒歩15分以上の立地は覚悟しておいた方が良さそうです。

ここで、2章「立地・利便性」のポイントをおさらいしましょう。表にまとめると次のような結果になります。

マンションと一戸建てを立地で比較した結果

「小さいリスクで家を買う方法」はこちら

【住み心地】広くてプライベート感の強い一戸建てか、集合住宅のメリットを生かしたマンションか

希望エリア内の探しやすさや求める利便性の整理ができたら、次は家の住み心地を考えます。

空間が広くプライベート感の強い一戸建てか、集合住宅ならではの機能面が充実しているマンションか、どちらが自分にあっているか考えてみましょう。

3-1.広さの違いによるメリット・デメリット

一戸建て最大の魅力といえば「広さ」ですよね。一方で、コンパクトなマンションならではの利点もあります。下の表に、広さの違いによるメリット・デメリットをまとめてみました。

広さによるマンションと一戸建てのメリットデメリット

吹き抜けを作るなど一戸建てならではの設計ができる一方で、家事負担が大きいというデメリットもあります。他方、マンションは広さはコンパクトでもその分生活利便性は高くなります。

家事の頻度など、求める生活スタイルは人それぞれです。家族の希望を出し合い、どちらがより快適に暮らせそうか考えてみましょう。

3-2.集合住宅/一戸建てのメリット・デメリット

家の住み心地は、「集合住宅で他者と一緒に暮らす」のか「一戸建てに家族だけで暮らす」のかで大きな違いが生まれます。

プライベート感が強い一戸建てと集合住宅のスケールメリットが生かせるマンション、それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。

マンションと一戸建てを住み心地で比較した結果

マンションと一戸建ての住み心地にはそれぞれ利点があります。

一戸建ては防犯や断熱性といった住宅性能でマンションに劣る点もありますが、家族やペットとのプライベートには変え難いと考える人もいるはずです。

それぞれのメリット・デメリットを頭に入れた上で本当に必要な利点を選びましょう。

3章「住み心地」のポイントをおさらいします。特徴を下の表にまとめてみました。

マンションと一戸建てを住み心地で比較した結果

防災性は物件種別よりも立地の方が重要

防災性を地震、水害、火災という3つの観点で比較すると、総合してスケールメリットの効きやすいマンションの方が優位になります。

なぜなら、地震に強い構造や燃えづらい材質、建物の高さなど物理的な違いでマンションの方が強いと言えるからです。また、マンションには備蓄庫が設置されているものもあり、万が一の時に役立ちます。

ただし、防災面においてはスケールメリットと同じかそれ以上に立地が重要になります。避難経路などをあらかじめハザードマップで確認しておくと安心です。

「小さいリスクで家を買う方法」はこちら

【費用】物件価格の他に必要なお金、マンションと一戸建てで差が出るのは初期費用

物件価格の他にも初期費用やランニングコストがかかります。それぞれ比較してみると、大きく差が出るのは初期費用の部分で、ランニングコストは駐車場代の有無で大きく差がつくことがわかりました。

次章から各項目について詳しく説明していきます。

4-1.【初期費用】マンションよりも一戸建ての方が割高になる

初期費用で比較してみると、一戸建ての方が初期費用は割高です。

住宅購入には、物件価格の他に手続き等にかかる諸費用がかかります。諸費用は新築マンション3〜5%程度、新築一戸建て5〜10%程度を準備しましょう。

諸費用の内訳について詳しく知りたい方は、次の関連記事をご覧ください。

中古住宅購入に必要な諸費用
関連記事
中古マンション購入の諸費用は物件代金の10%が目安【内訳を全公開】

4-1-1.マンションと一戸建てで差が出る費用は7種類

新築マンションと新築一戸建てで費用差が出る初期費用項目は7つです。下の表に各項目のおおまかな費用をまとめました。

マンションと一戸建ての初期費用を比較した結果

合計で見ると20〜30万円程度、初期費用で差が生じます。これらの金額も含めて安心予算に収まるかどうか考えてみましょう。

4-2.【ランニングコスト】金額自体はマンションと戸建てでほぼ同じ

30年間のランニングコストをシミュレーションした結果、車が必要ない家庭ではマンションと一戸建てで大きく差がないことがわかりました。

維持費で比較すると「戸建ては駐車場代がかからない」ように見えますが、実際は土地代として駐車スペースを購入しているため、出費のタイミングが異なるだけと捉えることもできます。

各費用について詳しく知りたい方は、次の関連記事をご覧ください。

マンション 維持 費画像
関連記事
マンションの維持費は高い?月額・年額の目安と一戸建てとの比較も解説

4-2-2.マンションは管理の手間がかからないが、一戸建ては管理の精神的負担が大きい

維持費の金額はほぼ同じですが、出費の仕方と管理方法には違いがあります。マンションは固定費として維持費を支払い続ける義務がある代わりに、管理の手間はかかりません。

一方、一戸建ては自分で費用をある程度コントロールできる代わりに修繕に対して精神的な負担がかかります。いつ修繕しようか、費用の見積もりは問題ないか、不安がつきまといそうな人はマンションの方が向いているでしょう。自分で管理する方が経済的だし楽だという人は一戸建てが向いています。

では、4章「費用」のポイントのおさらいです。一戸建ての方が初期費用で20〜30万円程度多くかかりますが、その他はほぼ変わらないと考えてよいでしょう。

マンションと一戸建てを費用で比較した結果

「小さいリスクで家を買う方法」はこちら

一戸建ての維持費は10年毎に約100万円、30年毎に140万円以上必要

一戸建てでは、定期的に数十万〜数百万の修繕費用がかかります。そのため、計画的に資金を貯めておくことが大切です。

下の図に一戸建てのメンテナンスにかかる費用とスケジュールをまとめました。これを見れば、どの箇所にいくらかかるか、おおよそのイメージがつくはずです。

一戸建てのメンテナンスにかかる費用とスケジュール

シロアリ対策:5~10年ごとに15〜20万円
屋根の葺き替え:25〜35年ごとに140〜180万円
外壁塗装:10〜20年ごとに60〜80万円
クロスの補修、張り替え:5年ごと1万円〜
キッチン、浴室など水まわりの設備交換:200〜300万円程度

 

【売りやすさ】マンションは値下がりが緩やか、一戸建ては土地価格の分で資産性優位

一戸建てとマンションの資産価値を比較してみましょう。一戸建ての方が土地代の分だけ資産価値が担保されやすくなり、特に立地の良いエリアではこの傾向が強くなります。

マンションと一戸建ての資産価値イメージ

他方、成約率と売却にかかる日数を比較してみたところ、成約率はほぼ同じで、マンションの方が平均で23日ほど早く売れることがわかりました。売却スピードではマンションの方が有利なようです。

成約率 売却日数
中古マンション 19% 88.3日
中古戸建て 18% 111.3日

参考:(公社)全国宅地建物取引業協会連合会 不動産総合研究所調べ
参考:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2020年)

資産価値が安定し、手離れしやすい住宅を購入したいなら築20年以降の中古マンションを検討してみましょう。価格が下げ止まっている可能性が高く、駅徒歩分数による賃料の影響も小さいため資産価値を重視する人にはおすすめです。

中古マンションの値下がり

より詳しく知りたい方は、中古マンションの築年数や経済性について説明しているこちらの記事をご覧下さい。

まとめ

①探しやすさ、②立地・利便性、③住み心地、④細かい費用面の順にマンションと一戸建てのメリット・デメリットを比較してきました。

重要なのは予算を変えることなくマンションと一戸建てを比較することです。そのために希望エリアのリアルな物件の量と相場感を把握した上で各項目を比較していきましょう。

最後に、マンションと一戸建ての特徴を以下に簡単にまとめてみました。

  • 住宅戸数は全国的にほぼ半々。
    東京はマンションが7割なので、都心エリアで一戸建てを探すなら千葉や埼玉までエリアを広げる。
  • 駅徒歩15分以内ならマンション、駅徒歩10分以上の静かな環境なら一戸建て。
  • 広さを求めるなら一戸建てだが、広い分掃除などの負担も大きい。
  • 生活音は一戸建ての方が気になりにくい。
  • 防犯性、断熱性はマンションの方が高い。
  • 高性能設備はほとんどが一戸建てにも設置可能。
  • 初期費用は一戸建ての方が高くなる。
  • ランニングコストはマンションと一戸建てでほぼ変わらない。

満足のいく住まい選びのためにも、ぜひ家族と理想の住まいの条件整理をしてみてください。

マンションか一戸建てか決められないときはどうすればいい?

①予算×エリアでの探しやすさ②家の立地、交通・生活の利便性③住み心地④買うとき・買った後の費用、の順に条件を絞っていくと、リアルな予算と相場感の中でマンションか一戸建てどちらを選ぶべきか分かるようになります。詳しくは1章をご覧ください。

マンションと一戸建て、維持費はどう違う?

30年間の維持費を比較すると、車なしの場合はほとんど差がありません。マンションなら30年で1,201万円(車なし)~2,793万円(車あり)、一戸建てなら1,005万円~1,350万円の維持費がかかります。詳しくは4章をご覧ください。

まずは情報収集から始めませんか?

ゼロリノベでは、無料のオンラインセミナー(お急ぎの方は動画受講可)を通して、「お金に賢く、自由に暮らす。余白ある家の買い方」「リスクに強い住まいの買い方」「ネットでは伝えられない業界の話」などをお伝えしています。

セールスは一切ありませんので安心です。下記からお気軽にご参加ください。

おすすめ

〜毎週末開催〜小さいリスクで家を買う方法【無料オンラインセミナー】(お急ぎの方は動画受講)

セールスのない無料セミナー「小さいリスクで家を買う方法」です。お宝物件の探し方、建物が安心かどうかのチェック方法、具体的なリノベーション費用、あんしん住宅予算の出し方…etc、なかなかネット上では話しにくい内容をお伝えします。

記事検索

小さいリスクで家を買う方法

無料オンラインセミナー開催!