2022.12.26 更新 2018.12.16 公開

断熱リノベーションするなら最も効果的なのは窓!費用や補助金制度も解説

家の快適性を高めてくれる断熱性。できれば冬は暖かく、夏は涼しい部屋で過ごしたいものですよね。

住まいの断熱性を高めたいと思ったとき、断熱効果がある素材として断熱材や窓サッシがあります。既存住宅の断熱性能を、より熱の出入りを防ぎ気密性や断熱性の向上が期待できるのが断熱リノベーション(リフォーム)です。

部屋に断熱仕様を施すことによって、今までよりもぐっと過ごしやすいわが家になるはずです。

今回は、特にマンションにおける断熱リノベーションの具体的な内容についてご紹介しますので参考にしてみてください。

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“【著者】ゼロリノベ編集部"

[著者]

ゼロリノベ編集部

「住宅ローンサポート・不動産仲介・リノベーション設計・施工」をワンストップで手がけるゼロリノベ(株式会社groove agent)。著者の詳しいプロフィール

断熱リノベーションの必要性・メリット

断熱リノベーションとは、戸建て住宅やマンションの断熱性能を向上させることを目的に行うリノベーションのことを指します。断熱性能を強化することは、一年を通して快適で暮らしやすい住環境になるだけでなく、省エネ性能を高めるといったメリットもあります。

住環境への影響はかなり大きく、また後から施工したいと思っても、大掛かりになりがちであるため、しっかりと理解した上で検討すると良いでしょう。そのために、まずはどんな場合に断熱リノベーションが必要となるのか?断熱リノベーションのメリットと共に紹介していきます。

1-1.夏は涼しく冬は暖かい、快適な部屋をつくれる

最も快適性に影響するメリットとして、夏は涼しく冬は暖かい、外気温に極端に左右されにくい部屋になることが挙げられます。

断熱性能を高めた空間は、たとえると保温性のよい水筒のようなものです。冷たい飲み物を入れたり、温かい飲み物を入れたりしても、熱が逃げずに一定時間は温度を保ってくれます。

同じように、夏にエアコンで冷やされた室内はその涼しさを保ちやすく、また冬には温められた空気が逃げにくくなります。

さらに保温機能が高いことに加えて、外気温の影響を受けにくいという利点もあります。断熱性能を高めると外気の温熱や冷気を遮断してくれるため、猛暑や氷点下の日でも室内では過ごしやすくなるのです。

1-2.光熱費を抑えられて節約できる

断熱性能に優れる住まいは、冷暖房で消費する電気代などの光熱費を抑えられるようになり節約が期待できます。なぜなら断熱性が高いことで、外からの温度にも影響されにくく保温効果も高いためエアコンの使用頻度や使用時間が少なくなるためです。

真夏でも真冬でも室内の急激な温度変化を抑えてくれますので、結果的に冷暖房の立ち上がりが早くなり、室内の温度のコントロールがしやすく、光熱費を抑えることにつながります。

ゼロリノベが行った調査でも、住宅の断熱に興味があると答えた人に理由を聞いたところ「光熱費の節約になる」と答えた人は68%でした。

同調査の詳細はこちら

【住宅断熱に関心ありは52%】1000人に聞いた住宅の断熱への関心やメリット

1-3.カビや結露が発生しにくくなる

断熱性能が向上すると、カビや結露の発生を防ぐ効果があります。

そもそも結露は、冷たい温度と暖かい温度の「差」によって発生します。断熱リノベーションによって、外気温が室内にダイレクトに伝わりにくくなるため、温度差が発生しにくい環境になります。

カビの発生源となる結露を防止することで、建物の構造部分の腐食を防ぐ効果が期待できますので、躯体も室内も快適な環境を維持することにもつながります。

断熱リノベーションの主な方法

断熱リノベーションには、床や壁、天井内に断熱材を施工するものと、窓を断熱仕様にするものと2つの方法があります。それぞれを詳しくご紹介します。

2-1.床・壁・天井の断熱リノベーション

マンションの専有部分に断熱材を施工する場合、大きく分けて「乾式(かんしき)断熱」と「湿式(しっしき)断熱」の2つのリノベーション方法があります。それぞれメリットとデメリットがあるので、お住まいの部屋にあった方式を選びましょう。

・乾式断熱によるリノベーション

乾式断熱は、コンクリートの壁にまず下地を作り、発泡スチロール状の断熱材を密着させてはめ込んでいくリノベーション方法です。施工時に断熱材と断熱材の間に隙間ができやすいため、断熱材の上からもう一枚断熱材を張る「二重張り」という方法が主流になっています。

この方法は、リーズナブルで比較的工事が簡単です。また、断熱材の種類も多く、予算と照らし合わせて断熱性能を選ぶことが可能です。しかし、断熱材が板状になっているので、複雑な形状をした場所には施工することができません。

・湿式断熱によるリノベーション

湿式断熱は、木材で下地を作った後、もこもこした泡状になった断熱材を吹き付けていく方法です。このリノベーション方法は、泡状の断熱材を使用しているため、断熱層に隙間が生まれません。泡状ですから、複雑な形状の場所でも問題なく施工できます

一方で、専門業者でないと取り扱いが難しいのがデメリット。断熱材はコンプレッサー(断熱材を吹き付けるための機器)を積んだトラックによって運ばれるので、トラック駐車するスペースと、部屋までのホース配線の経路が確保できないと実施できません。高層階になると断熱材を圧送できなくなってしまうため、8階以上に部屋がある場合は湿式断熱による方法は難しくなります。

乾式断熱、湿式断熱は住まいの条件が施工できるかどうかに関わってきますから、どちらで施工した方が良いのかリノベーション(リフォーム)会社とじっくり相談する必要があります。

「小さいリスクで家を買う方法」はこちら

2-2.窓の断熱リノベーション

天井や壁に断熱材を入れることによって、室温はかなり快適になるでしょう。しかし、忘れてはならないのは室内の熱の大半が窓とドアを通して出入りするということです。この2つの場所に断熱リノベーションを施せば、より断熱性能が高まることは間違いありません。

また、窓の断熱リノベーションは、他の場所と比べて費用を抑えての施工がしやすいといえます。断熱効果が効率的に行えて費用もお手頃な窓断熱は、コストパフォーマンスに優れた断熱リノベーションです。

具体的には窓ガラスを断熱性の高いものに入れ替えたり、断熱仕様のドアと交換することで、部屋の断熱性は高まります。しかし、マンションの場合、窓やドアの交換は規約に反することがほとんどです。

そこでおすすめなのが、内窓を設置し二重窓にするという方法です。窓枠の内側にもう一つ窓サッシを取り付ける二重サッシにすることで規約のあるマンションでも断熱リノベーションが可能です。

2-3.断熱リノベーションのおすすめ優先順位

・最上階の場合は断熱窓に天井断熱がおすすめ

一般的にマンションの熱の出入りは窓からほとんどではあるものの、マンションの最上階に住んでいる場合は、他の部屋よりも天井からの熱の出入りが多くなります。窓に加えて天井の断熱リノベーションも実施した方が良いでしょう。

・角部屋の場合は断熱窓と壁断熱がおすすめ

角部屋は2方向が外気に面しているため、他の部屋よりも壁からの熱の影響が大きくなりやすい特徴があります。そのため、窓の他に壁に断熱リノベーションを施工すると効果的です。外気に面している壁だけに断熱材を入れる方法もあります。

・1階の場合は断熱窓と床断熱がおすすめ

2階以上の部屋と異なり直接地面に接しているため、冬場に底冷えを感じることが多いのが1階です。この場合は床に断熱仕様を施すことによって、快適な室温を保つことができます。マンションの1階に住んでいる人は、窓と床の断熱リノベーションを検討しましょう。

断熱リノベーションの費用相場と工事日数

断熱リノベーション(リフォーム)の費用と工事日数はどのくらいかかるのでしょうか。床、壁、天井、窓の断熱リフォームの費用相場と工事日数をチェックしてみましょう。

断熱リノベーションの比較表

断熱リフォームの比較表

断熱リノベーションに利用できる補助金

断熱性能を向上させることは、省エネにもつながるため国が推奨しており一定の要件に該当する住宅の断熱リノベーションに対して補助金制度を設けて後押ししてくれています。ここからは断熱リノベーションに利用できる補助金についてご紹介しますので、リノベーション検討中の方はぜひ積極的に活用参考にしてみてください。

4-1.既存住宅における断熱リフォーム支援事業

既存住宅の断熱リフォームに対して、費用の一部を補助する制度です。要件としては15%以上の省エネ効果が見込まれる改修率を満たす必要があり、断熱材や窓、ガラスなどの高性能建材を用いた住宅に適用されます。

補助金額は対象経費の1/3以内とされ戸建ての場合は1住戸あたり上限120万円、マンションなどの集合住宅の場合は、1住戸あたり上限15万円までとなっています。

もし新たに中古住宅を購入して断熱リノベーションを検討している場合には、申請のタイミングによっては登記事項証明書の写しを提出する必要があるなど一定の要件があるため詳細を確認しておきましょう。

【出典】「既存住宅の断熱リフォーム 支援補助金について」(公益財団法人北海道環境財団 補助事業部)

4-2.ネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH)支援事業

ZEH支援事業では、省エネにつながる設備の導入などに対して補助されます。ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロまたは、限りなくゼロに近づけるような省エネ性能を持つ住宅を指します。

一次エネルギー消費量の収支をゼロというのは、たとえば屋根に設置した太陽光発電でエネルギーをつくり出し、それを自分で消費することで収支関係がゼロになることを意味します。

補助金額は1戸あたり55~100万円で、導入した設備やシステムによっては追加増額の対象となります。

【出典】「経済産業省と環境省のZEH補助金について

4-3.次世代省エネ建材の実証支援事業

高性能な断熱材や蓄熱・調湿材などの省エネ建材を用いたリフォーム、リノベーションをする場合に費用の一部を補助する制度です。

主に、外張り断熱や内張り断熱、窓断熱などが対象です。補助金額は対象経費の1/2以内とされ、1戸あたり最大400万円となります。

【出典】「次世代省エネ建材の実証支援事業

【2022年度】リフォーム・リノベーションの補助金対象、制度や金額

断熱リノベーションするなら窓がおすすめ!

効率的な窓の断熱リフォーム

熱の出入りの大半は窓から

冬場において暖房の熱が流出する割合は、床、壁、換気口などの場所がそれぞれ2割にも満たないのに対し、窓は約6割を占めていると言われます。

夏場に冷房をかけている室内で外から熱が流入する場合も、約7割が窓からです。つまり、窓に断熱対策をすれば、全体の半分以上の熱の出入りを防げるということになります。一番断熱効率が良いのが窓、というわけです。

また、「3.断熱リノベーションの費用相場と工事日数」でご紹介した通り、窓の断熱リノベーションは他の場所に比べてお手頃な価格で実施できます。

一番断熱の効率が良く、しかも費用や工事日数もかさまない窓断熱は、コストパフォーマンスの側面から考えても断然おすすめなのです。

ただし、最上階や角部屋、1階の部屋はそれ以外の部屋よりも断熱性が低くなるのは最初にご説明した通り。これらの部屋の場合はどんな優先順位になるのかを次の項目から見てみましょう。

断熱リノベーションの施工事例

ここからは、断熱リノベーションを取り入れて快適な住環境とデザイン性の両方を実現した素敵なリノベーション事例をご紹介します。ひとつながりのオープンな空間だからこそ、しっかりと断熱性能を高めて生活動線にも優れている点がポイントです。ぜひ参考にしてください。

●施工事例① 壁の断熱リノベーション

床、天井、壁、梁の部分に断熱効果の高いウレタン系断熱材を施工した事例。夏は室内で冷やされた冷気が逃げにくく、冬は暖房で暖められた空気が漏れにくくなるため、暖房を付けてなくても暖かいそう。

「将来的に手放す可能性があったときにも性能面での付加価値となるため、断熱はしっかりやったほうがいい」とお客様が実際に住んでみておっしゃるほど、断熱性能の違いを実感されています。

(使用した断熱材:カネカ/カネカライトフォーム スーパーE-ⅲ/t20)

>>こちらの事例を詳しく

●施工事例② 窓サッシの断熱リノベーション

既存のアルミ製サッシの内側に、樹脂製サッシを取り付けた断熱リノベーション事例。アルミ製サッシは熱の影響を受けやすい素材であるため、結露もしやすくカビの発生要因にもなりやすものです。

マンションは規約もあり戸建てのようにサッシ交換を容易にできないケースが多いですが、内窓なら手軽に二重窓に出来て、断熱・気密・遮音性能がUP。

使用した窓サッシ:内窓プラスト/LowE高断熱複層ガラス)

>>こちらの事例を詳しく

まとめ

断熱リノベーション(リフォーム)と一口に言っても、施工する場所はさまざま。効率やコストの面から考えても、窓の断熱が一番おすすめです。部屋の寒さや暑さが気になっている人は、まずは窓の断熱リノベーションを検討してみると良さそうですね。

もし、断熱リノベーション以外にも壁のクロスを張り替えたい、古くなった設備を交換したいなど別の箇所も検討しているのであれば、別々のタイミングでリノベーションするよりも、まとめて施工してしまうのがコストパフォーマンスも良くおすすめ。

ちょっとしたリノベーション(リフォーム)が家全体を見直すきっかけにもなるので、箇所が多くなりそうな場合は、全てを改修するスケルトン・リノベーション(スケルトン・リフォーム)を考えてみてもいいかもしれません。

ゼロリノベでは、住まいのリノベーションに関するあらゆる疑問や不安にお答えするセミナーを毎週開催しています。ミュート&顔出しなしのオンライン形式ですので、ご自宅から気軽に参加していただけます。まずは以下からお気軽にお申し込みください。

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