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お金を把握 2020.12.11 更新2020.12.06 公開

住宅ローンの頭金は払ったら後悔する「頭金なしの4つのメリット」

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住宅ローンは頭金なしでも組めるの?
住宅ローンの頭金を払うなら、貯金はいくら残すべき?
住宅ローンを組むときにみんなが頭金に入れる平均額は?

と気になっていませんか。

結論から言うと、住宅ローンの頭金は払わないことが得策です。
なぜなら、人生では自分が想定している以上にお金の余裕がなくなる可能性があり、低金利で利用できる住宅ローンをできるだけ満額借りておくことで手元に現金を残すことが重要だからです。

例えば、後に教育ローンを組むことになった場合、住宅ローンの2〜3倍以上の金利がかかる傾向があります。住宅費用以外の総合的な支出を考えると、頭金なしで住宅ローンを借りた方が無駄な支払いを減らせる可能性が高いです。

さらに、現在は主要金融機関では頭金なしでも住宅ローンが組める上に、頭金あり・なしによる条件の違いはありません。

この記事では、
・頭金なしで住宅ローンを組む4つのメリット
・住宅ローン頭金ありとなしの利息差をカバーする方法
・頭金の平均額と支払い方法
・頭金なしで住宅ローンを組む際の注意点

についてお伝えします。

読み終わるころには、住宅ローンの頭金を払うべきかを判断し、自分にとって理想的な家の買い方を理解できていることでしょう。
ぜひこの記事をお役立てください。

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住宅ローンは頭金なしで借りるのが得策

頭金は、物件価格の一部を住宅ローンを借りずに現金一括で支払うものです。
頭金は主に、
・利息支払い分を減らすため
・毎月の住宅ローン返済額を減らすため
に支払います。

利息を減らせる頭金は払った方が良いように感じますが、現在は貯金がある人も、頭金を払わずに住宅ローンを活用することがオススメです。

住宅ローンは10年以上最低水準の低金利
昔は現在より金利がかなり高かったため、頭金を支払って住宅ローンを組むことで利息支払い分を大幅に減額することができました。

しかし、
・30年前の変動金利は4.5%〜8%
・2009年から現在までの変動金利は2.475%
と現在は最低水準の低金利が10年以上続いています。

出典:住宅金融支援機構「民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)」

そのため、少ない利息で手元に現金を残しておくことの方が、多くの人にとってメリットになっています。より詳しく知りたい方は、「住宅ローンの金利推移について詳しく説明している記事」をご覧ください。

さらに、頭金なしで住宅ローンを組むと、次の4つのメリットがあります。

頭金なしで住宅ローンを借りる4つのメリット


住宅ローンの頭金を払わないことで得られるメリットは、
・想定外の出費に備えられる
・子供の可能性を優先できる
・住宅ローン控除をフル活用できる
・繰り上げ返済でも利息を減らせる
ことです。

具体的にどのようなメリットがあるのか、詳しく解説します。

2-1.貯金を残せば想定外の出費に備えられる

住宅ローンを頭金なしで借りる最大のメリットは、貯金を残しておけることです。住宅ローンを組むタイミングで具体的にいくら貯金を手元に残すべきなのかというと、できるだけ全額残すことが理想的です。

なぜなら、
・会社のリストラ、給料の減額
・自分自身、または家族の病気
・老後もらえると想定していた年金が支給されない
などの想定外の出来事があった場合、手元に多く貯金が残っている方が選択肢が多く、最悪のケースを回避することができるからです。

万が一の事態にも備えた上で、住宅ローンを完済することが理想的な考え方です。これらを踏まえて、貯金は頭金に使わず、できるだけ長期的に住宅ローンを利用することをオススメします。

より詳しく知りたい方は、「住宅ローンの考え方について詳しく説明している記事」をご覧ください。

2-2.子どもの可能性を優先できる

子供がいる家庭では、頭金を払わずに現金を残しておいた方が、子供の可能性や夢を叶えられる可能性が高くなります。

なぜなら、子供が成人するまでの間には、
・子供が興味を持ったスポーツや習い事に予想以上の費用がかかる
(小学6年生までの子供の習い事平均額は、子供1人あたり月額13,607円)
・子供の海外留学、語学留学
・高校受験のための塾費用
(公立中学生の塾費用の平均は月額約2万円)
・推薦で医学部に進学できるが学費が高い
(6年間の学費は少なくとも1,850万円以上)
・年子の兄弟姉妹で第一子が浪人し私立大に同時入学する
などの出来事も考えられ、その場合は現金が必要になるからです。

子供に想定外の教育費がかかった場合、後に教育ローンを組むことになれば、さらに高い金利を支払うことになってしまいます。

教育ローンより住宅ローンを借りておいた方が結局お得
大学の入学費用等、子供の教育費にかかるお金を借りることができる教育ローンは、住宅ローンよりも金利が高くなる傾向があります。

主要金融機関の住宅ローンが変動金利0.340%〜1.260%なのに対して、
主要金融機関の教育ローンは変動金利2.80〜4.475%と高金利です。

固定金利の場合は、住宅ローンが1.195%〜2.110%なのに対して、
教育ローンは3.9%〜4.1%となり、固定金利を扱っていない金融機関も増えます。

このように「変動金利」「固定金利」どちらも、住宅ローンの方がお得です。

一度現金で支払った頭金は戻ってこないため、住宅ローンはできるだけ満額借りておくことが得策です。

国が運営する教育ローンは低金利だが世帯年収の上限あり
国が運営している「日本政策金融公庫」から教育ローンを借りる場合は、
・固定金利1.68%
・上限350万円
・最長15年の返済期間
・担保・保証人が不要
と好条件でお金を借りることができますが、世帯年収の上限があるため、実際には共働きの家庭では利用できないケースが多いです。

世帯年収の上限は、
・子供1人の場合、世帯年収790万円(所得590万円)が上限
・子供2人の場合、世帯年収890万円(所得680万円)が上限
・子供3人の場合、世帯年収990万円(所得770万円)が上限
となっています。

(出典)日本政策金融公庫(国の教育ローン):ご利用いただける方(世帯年収(所得)の上限額について)

国の教育ローンはそもそも借りられないリスクもあるため、住宅ローンを借りておいた方が安全なケースが多いです。

こうして住宅費用以外の総合的な支出を考えると、頭金なしで住宅ローンを借りた方が、無駄な支払いが減る可能性が高いです。

2-3.住宅ローン控除をフル活用できる

マイホームの購入で住宅ローンを組んだ場合、10年間の住宅ローン控除(消費税10%且つ2019年10月1日から2020年12月31日までの間に入居した場合は13年間)を利用することができます。

頭金を支払った分だけ住宅ローン控除額が減って損をする
例えば年収600万円(配偶者なし)で3,000万円の住宅ローンを組んだ場合、10年間の控除合計額の目安は260万円となります。

頭金を600万円支払い、2,400万円の住宅ローンを組んだ場合は、10年間の控除合計額の目安は207.8万円に減額します。
※3,000万円の物件を35年ローンで購入した場合
※元利金等・変動金利1.2%の場合
※年収600万円(配偶者なし)の場合の減税額目安

頭金を支払った分だけ住宅ローン控除額が減ってしまうため、住宅ローンの借入額や年収によっては、頭金を払う方が実質支払額が高くなってしまうケースもあるため注意しましょう。

住宅ローン控除は毎年末の住宅ローン残高(上限4,000万円)の1%が減税されるため、
・住宅ローンの借入期間は10年以上にする
・住宅ローン控除期間中は頭金や繰り上げ返済によって住宅ローン借入額を減らさない
ことで、フル活用できます。

具体的な住宅ローン控除額は住宅ローンの借入額・年収・配偶者がいるかどうかによって異なりますが、貯金を残しながら住宅を手に入れる上でお得な制度なので、ぜひ活用しましょう。

住宅ローン控除を10年間フル活用した後に繰り上げ返済をした場合のシミュレーションは、3章 住宅ローン頭金ありとなしの利息差は繰り上げ返済活用でカバーで詳しく解説します。こちらも参考にしてください。

2-4.繰り上げ返済で利息を減らせる

頭金を払わずに現金を手元に残した場合、昔より低金利とはいえ、頭金を支払わない分だけ利息が増えてしまいます。しかし、繰り上げ返済を利用することで後から利息を減らすこともできます。

繰り上げ返済は住宅ローンの返済期間の途中で毎月の返済額とは別にまとまった額を返済することができるため、生活状況を見ながら効果的に利息を減らすことができます。

子供がいる人、ライフイベントを控えている人は特に、頭金に現金を使わず、繰り上げ返済を利用して利息をおさえることがおすすめです。

繰り上げ返済による利息軽減額のシミュレーションは、次の3章 住宅ローン頭金ありとなしの利息差は繰り上げ返済活用でカバーで詳しく解説します。

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住宅ローン頭金ありとなしの利息差は繰り上げ返済活用でカバー

頭金による利息の違いを比較すると、やはり頭金を支払った方が利息が安くなるため魅力的ですが、この利息差は後に生活に余裕ができてから繰り上げ返済を利用することでもカバーできます。

ここでは住宅ローン控除をフル活用できる11年後を目安に、利息差がどの程度変化するのかシミュレーションしてみましょう。

3-1.住宅ローン控除を使わずに300万円を11年後に繰り上げ返済した場合

頭金に使うこともできた現金を残しておいて、11年後に繰り上げ返済をした場合は
・300万円の繰り上げ返済で利息630.0万円
・600万円の繰り上げ返済で利息584.5万円
となります。

頭金を支払った場合は
・300万円の頭金で利息607.9万円
・600万円の頭金で利息540.3万円
のため、
・利息22.1万円で11年間300万円を現金で残せる
・利息44.2万円で11年間600万円を現金で残せる

ことになります。

例えば子供の大学進学を控えている状況であれば、進路が決まってから繰り上げ返済を利用することも効果的です。頭金に使わなかった現金が残っているので、想定外の出来事にも対応する余裕を持つことができます。

3-2.住宅ローン控除をフル活用すると、頭金を払うより総支払額が安くなるケースもある

住宅ローン控除とは、個人が住居用のマイホームを購入する際に住宅ローンを利用した場合、所得税・住民税から税額控除を受けることができる制度です。

控除期間は10年間(消費税率10%が適用となる住宅で令和2年12月31日までに入居した場合、控除期間は13年間)あるため、控除期間を終えてから繰り上げ返済することで、効果的に総支払額を減らすことができます。

頭金なしで住宅を購入し、年収600万円・配偶者なしでシミュレーションした場合、10年間の控除合計額は260万円になります。
こうして住宅ローン控除をフル活用した上で繰り上げ返済をすれば、頭金を支払うよりも総支払額を減らすこともできます。

年収・住宅ローン借入額が高いほど住宅ローン控除(減税)は効果あり
住宅ローン控除は所得に応じた所得税・住民税から差し引くことで節税できる制度であるため、納税額が住宅ローン控除可能額よりも少ない場合には、控除枠を使いきることができません。

上の表は年収600万円・配偶者なしの場合の減税額目安です。具体的な減税額を住宅ローン控除(減税)シミュレーションを使って事前に確認することで、効果的な繰り上げ返済のタイミングを検討できます。

住宅ローン控除(減税)シミュレーション

住宅ローン控除について詳しく知りたい方は「住宅ローン控除について説明している記事」をご覧ください。

繰り上げ返済の手数料がかからない金融機関を選びましょう
住宅ローンを組む金融機関によっては、繰り上げ返済に手数料がかかることがあります。現在は繰り上げ返済の手数料がかからない金融機関が増えているため、事前に手数料についても確認しておきましょう。

窓口で一部繰り上げ返済する場合は15,000円前後の手数料がかかっても、インターネット決済であれば手数料無料の金融機関も増えています。繰り上げ返済の支払い方法にも注意して活用しましょう。

(出典)三井住友銀行:住宅ローン 繰上返済

住宅ローン頭金の平均額は参考にならない

住宅ローンの頭金に支払う金額の平均データはありますが、実際には参考になりません。

なぜなら、
・身の丈に合わない物件を買い、全額住宅ローンが組めていないケースがある
・データ元のフラット35は頭金を払うことで金利を下げることができる
ためです。

上記で特に注意しなければならないのが、身の丈に合わない物件を購入することです。

人生では住宅の他にも支出があり使えるお金の量が決まっているのに、自分の年収では買えない金額の物件を買おうとしているから、満額の住宅ローン+頭金が必要になってしまいます。

住宅に支払っているお金の割合が多くなると、子供の教育費なども食い潰してしまう可能性があるため注意しましょう。

フラット35の頭金による金利の違いについては、主要金融機関の住宅ローンを借りることで解決できます。主要金融機関であれば頭金の支払額によって住宅ローンの金利が変わることは基本的にありません。

そのため、平均データに左右されず、無理のない住宅ローンの借入額を検討することが重要です。

住宅ローン頭金の平均額
住宅金融支援機構が発表した「2019年度フラット35 注文住宅融資利用者の主要指標」の平均額はこちらです。

頭金の全国平均
・注文住宅 621.9万円
・土地付き注文住宅 443.2万円
・建売住宅 282.4万円
・マンション 736.2万円
・中古戸建て 209.0万円
・中古マンション 352.1万円

購入価格の全国平均
・注文住宅 3,452.4万円(建設費)
・土地付き注文住宅 2,874.3万円(建設費)
・建売住宅 3,494.3万円
・マンション 4,521.0万円
・中古戸建て 2,574.0万円
・中古マンション 3,109.6万円

フラット35の頭金平均額は購入価格の1割〜2割
住宅種別によって金額は大きく違いますが、物件の購入価格によって頭金の金額も変動していることがわかります。頭金は購入価格の1割〜2割が平均的で、大まかな目安となります。

(出典)住宅金融支援機構:2019年度フラット35 注文住宅融資利用者の主要指標

迷っているなら頭金0円で住宅ローンを組むべき
頭金の平均支払額を見て頭金をいくら入れるのか迷ってしまった人は、頭金0円で住宅を購入することをオススメします。理由はあらゆるリスクに備えるために、低金利の住宅ローンを有効活用するべきだからです。

住宅ローンを頭金0円で組むことはこういった保険の役割だけでなく、運用するというポジティブなメリットもあります。

手元に残った現金は運用で増やすこともできる
例えば現金300万円を頭金として支払わずに手元に残しておいた場合、住宅ローン金利が1.2%なら銀行に1.2%の利息を支払うことで300万円を手元に残せることになります。

この300万円を投資運用して増やすことができれば、さらに生活にゆとりを持つこともできます。なぜなら、次の記事にあるように世界経済は長期的に成長し続けているからです。

(参考)なぜ、世界に投資するべき?

低金利で借りることができる住宅ローンの頭金は現金で支払ってしまえば戻ってくることはありません。できる限り住宅ローンを満額利用し、その他の選択肢を残しておくことがおすすめです。

「小さいリスクで家を買う方法」はこちら

住宅ローンを早く組んだ場合と頭金を貯めてから買った場合を比較

現在の貯金額が少なく、現金を貯めてから住宅購入しようと考えている人は、貯金している間の家賃負担に注意しましょう。

なぜなら、
・頭金なしですぐに住宅を購入した場合
・頭金を貯めてから住宅を購入した場合
の総支払額を比較してみると、住宅にかかる総額は頭金を貯めてから購入した方が高くなってしまうからです。

頭金なしですぐに住宅を購入した場合と、頭金を貯めてから住宅を購入した場合で実際にシミュレーションをしてみると、Bさんの方が487.4万円も多く住宅にお金を使っていることになります。

住宅ローン開始後の毎月の支払額は、頭金を貯めたBさんの方が毎月約15,000円安く、支払額をおさえることができています。しかし、住宅購入までの家賃負担を含めて考えてみると、すぐに住宅を購入したケースよりも支払額が多くなってしまうのです。

家賃負担がなくても総支払額の差は112.6万円
現在、家賃負担がない場合は、比較表から家賃負担600万円を除いて考えてみましょう。

頭金を500万円用意しても、総支払額の差は112.6万円です。112.6万円も大きな金額ではありますが、5年待って総支払額を112.6万円おさえるか、5年早く住めるかで考えると、早く住宅を購入したいと思う人も多いのではないでしょうか。

頭金を貯める期間や、購入する住宅の価格によって具体的な金額は異なりますが、頭金を貯めることが必ずしも良い選択ではありません。ご自身に当てはめて、一番良い家の買い方を検討してみてください。

住宅ローンの頭金が多い方がいいのは住宅ローンが満額借りられない人

購入したい物件が見つかったら、基本的には頭金なしでも早く購入することをオススメしています。なぜなら、住宅ローンの返済期間を長く設定しやすく、住宅購入までの家賃負担を減らすことができるためです。

それでも住宅ローンの頭金が多い方がいい人は、満額で住宅ローンが借りられない人です。頭金が多い方がいいというよりは、頭金が多くなければ住宅を購入できない場合に頭金を多く支払うケースです。

物件価格−頭金=住宅ローンの借入額
となるため、頭金を増やせば住宅の選択肢もひろがります。

しかし、住宅ローンの金融機関が貸してくれる額より高い物件を購入することになるため、実際には住宅を購入できても生活が圧迫される可能性が高いでしょう。

そのため、頭金を増やしてまで無理をして住宅を購入することはオススメできません。頭金なしでも無理なく住宅ローンを組むことができる物件を選ぶことも、ゆとりを持った生活を送るために注意すべきポイントです。

無理がない借入額を検討したい方は「住宅ローンの目安について詳しく説明している記事」をご覧ください。

「小さいリスクで家を買う方法」はこちら

頭金なしでも物件価格5〜10%程度の現金が最低限必要

住宅ローンは頭金なしで借りることができますが、現金を全く用意しなくても住宅を購入できるということではありません。住宅を購入するためには、物件価格の8〜10%程度の諸費用分を現金で用意しておく必要があります。

また、売買契約時に購入の意思を示すために必要となる手付金も現金で支払わなければなりません。ただし、諸費用は手付金が手元に戻った後の決済時に支払うため、基本的には諸費用分の現金を用意しておけば問題ありません。

3,000万円の物件を購入する場合は、諸費用270万円が必要な現金の目安です。手付金150万円は諸費用のために用意しておいた270万円の中から一時的に支払うことになります。

7-1.物件価格の5~10%の手付金を現金で用意する必要があるが、決済時に戻ってくる

売買契約時に支払う手付金は、住宅ローンを組む金融機関に支払うものではなく、売買契約を結ぶ売主に一時的に支払うものです。住宅ローン審査前の売買契約のタイミングで必要となり、売買契約をお互いにキャンセルさせないためのものであるため、一度現金で用意しなければなりません。

・手付金の相場は物件価格の5〜10%(※宅建業法で上限20%以内となっています)
・売主と買主の取り決めのため、交渉によっては30万円程度で良い場合もある
・売主と買主の取り決めのため、交渉によっては住宅ローンに組み込める場合もある
・中古物件で個人売主の場合は手付金の金額を交渉しやすい
という特徴があります。

一度現金で支払った手付金は、物件価格の満額を住宅ローンで借りられるなら基本的には決済時に手元に戻りますが、頭金の一部に充当することもできます。

手付金は買主・売主が売買契約後にキャンセルした場合のキャンセル料でもある
物件購入時の流れは、
売買契約 → 住宅ローンの審査 → 審査通過後に決済
となります。

売買契約から決済までには最短2週間〜1ヶ月かかりますが、その間に買主が心変わりをしてキャンセルをすることがないよう、手付金の支払いが発生します。この手付金は契約をキャンセルする場合のキャンセル料にもなるため、買主の都合で契約をキャンセルする場合は、解約金として手付金が売主に支払われます。

逆に、売主の都合で契約をキャンセルする場合は、手付金の倍額を買主に支払わなければなりません。買い主は売主から預った手付金を返金し、その上で手付金同額を売主に支払う必要があるのです。

住宅ローン審査に落ちた場合、手付金は全額返金されるので安心
住宅ローン審査に落ちてしまったために契約をキャンセルする場合は、ローン特約を付けていれば、手付金は買主に全額返金されますので安心してください。売買契約時には、ローン特約についてもチェックしましょう。

7-2.諸費用は現金一括払いが理想的

諸費用は住宅ローンを借りるために必要な手続きにかかる費用です。物件価格とは別に用意する必要があります。

・新築物件は物件価格の3〜7%
・中古物件は物件価格の8〜10%
が相場となっています。

基本的には現金で支払いますが、最近は住宅ローンに含めることができる金融機関も増えています。諸費用を住宅ローンに組み込み、借入可能額を上回る場合は、別に「諸費用ローン」を組むこともできます。

ただし、「諸費用ローン」は金利2〜4%以上になる金融機関もあり、住宅ローンよりもかなり金利が高いことが懸念点です。そのため、諸費用も現金で支払える状態で物件を購入することが理想的です。

より詳しく知りたい方は、「中古マンション購入時の諸費用について詳しく説明している記事」をご覧ください。

住宅ローンを頭金なしで組む場合の注意点

最後に、住宅ローンを頭金なしで組む場合の注意点をチェックしておきましょう。当てはまらない人も多いかもしれませんが、頭に入れておくことで、リスクを回避することができます。

8-1.借入額によっては毎月の支払額が高くなる

現在は低金利のため、頭金なしでも利息が大幅に増えることは考えにくいです。しかし、頭金を入れない分だけ住宅ローンの借入額は増えるため、毎月の支払額は頭金を入れた場合よりも高くなります。

繰り上げ返済を利用することで、繰り上げ返済後の毎月の支払額を減額することができますが、返済比率が30%以上の無理のある住宅ローンを組んだ場合は、毎月の支払額に圧迫されてしまう可能性があります。

頭金なしで住宅を購入するメリットを活かすためにも、住宅ローンの返済比率は20%以下になるよう注意しましょう。

より詳しく知りたい方は、「住宅ローンの返済比率について詳しく説明している記事」をご覧ください。

8-2.金融機関によっては頭金が1割以下の場合、金利優遇が受けられないことがある

フラット35では頭金が1割以下の場合は金利が高くなると公表されています。
金融機関によっては、頭金の割合によって金利が異なるケースがあるため、念のため頭金による金利の違いがあるかどうかを取引先の銀行でチェックするようにしてください。

ただし、その他の主要金融機関では、基本的に頭金のあり・なしよりも、総合的に審査基準を満たしているかどうかを重要視しています。

住宅ローンの審査基準の詳細は公表されていませんが、
・完済時の年齢、借入時の年齢
・健康状態
・年収
・勤続年数
・返済負担率
などから判断されると考えられています。

フラット35ではない主要金融機関で住宅ローンを組む場合は頭金の支払額による金利変動は基本的にはなく、フラット35よりも金利が安いケースが多いです。

さらに、フラット35は利用できる物件に限りがあることからも、住宅ローンは主要金融機関を利用することがオススメです。

8-3.住宅ローンの頭金なしで諸費用ローンも組む場合は金利が高くなる

住宅購入時に必要となる諸費用は、基本的には現金で支払うものです。ただし、最近は住宅ローンに組み込むことができる金融機関も増えています。

諸費用を住宅ローンに組み込んだ場合に住宅ローン借入上限額を超えてしまう場合は、別で「諸費用ローン」を組むこともできます。

この場合、
・住宅ローン
・諸費用ローン
2本のローンを組むことになります。

住宅ローンに諸費用を全額組み込むことができれば、住宅ローンの金利で支払うことができますが、諸費用ローンを組んだ場合は別の金利となります。諸費用ローンの金利は2〜4%以上と高く、三菱UFJ銀行では現在は金利4.475%〜となっています。

住宅ローンの頭金なしで、諸費用ローンも組む場合は、金利手数料が高額となりますので注意してください。諸費用は現金で支払い、頭金の支払いはおさえることがオススメです。

(出典)三菱UFJ銀行:住宅諸費用ローン(住宅ローン)

8-4.将来的に住み替えを想定している場合は値下がりリスクあり

住宅購入後に、すぐに住み替えを検討している場合は住宅の値下がりリスクに注意しましょう。

3,000万円の住宅を、
・頭金なし
・35年ローン
・固定金利1.2%
で購入した場合、5年後の住宅ローン残高は2,644.5万円です。

5年後に住み替えをしたい場合は、2,644.5万円以上で住宅が売れなければ赤字になってしまいます。もしも住宅ローン残高よりも安く住宅を売った場合は、差額を全額支払わなければなりません。

次に住む住宅費用と重なるため、マイナスが多くなってしまいます。住み替えが早いほど、住宅ローン残高も多いままなので、高く住宅を売る必要があります。

頭金を多く入れている場合は、5年後の住宅ローン残高が頭金なしの場合よりも減っているため、住宅が値下がりしたときの残債リスクを比較的抑えられるといえるでしょう。

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住宅ローン頭金の支払い方法

住宅ローン頭金の支払い方法は基本的には現金での振り込みになりますが、いくつかの支払いタイミングがあります。

手付金を支払うタイミングで、頭金も上乗せするケース
物件購入時の流れは、
売買契約 → 住宅ローンの審査 → 審査通過後に決済
となりますが、売買契約時に手付金を現金で支払います。
手付金を支払うタイミングで、頭金も上乗せして支払うことができます。

物件の引き渡し日・融資実行日に支払うケース
頭金の支払いで一番遅いタイミングは、物件の引き渡し日・融資実行日です。住宅ローンの融資を受ける金額+頭金の合計額を売主に支払い、物件の引き渡しを受けることなります。

詳しい頭金の支払いタイミングは、物件の担当者と相談して決めることになります。頭金の金額だけでなく、支払いのタイミングも相談しながら決めていきましょう。

頭金なしでも余裕を持って住宅ローンが組める物件を選びましょう

頭金を入れることで、より価格が高い物件を購入することもできます。しかし、貯金を使って頭金を支払った上に、住宅ローンの返済を毎月続けていくことが本当に可能かどうか、返済プランをじっくり検討してみましょう。

頭金なしで物件価格の全額を住宅ローンで借りられるということは、貯金をできるだけ手元に残し、返済計画に余裕を持てるということでもあります。頭金なしでも返済比率が年間20%以下になり、余裕を持って住宅ローンが組める物件を選ぶようにしましょう。

まとめ

子供がいる人、ライフイベントを控えている人は特に、頭金に現金を使わないことで得られるメリットがたくさんあります。

頭金を払うことで利息を減らすことができるのは魅力的ですが、後に繰り上げ返済を利用することでも利息を減らすことができます。

頭金を貯めてから住宅購入を検討している人は、頭金を貯めている間の家賃支出に注意しましょう。

頭金なしで住宅ローンを組む場合にも、物件価格とは別に諸費用分の現金を用意する必要があります。物件価格の5〜10%を目安に現金を用意した上で、低金利の住宅ローンを長期的に利用しましょう。

頭金を払わなくても返済比率が年間20%以下になり、余裕を持って住宅ローンが組める物件を選ぶことで、ゆとりある暮らしを守ることができます。貯金はできるだけ手元に残して想定外にも備えながら、理想の住宅を手に入れてください。

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