2022.10.28 更新

アイランドキッチン事例4選!実際の使い勝手は?10のメリット・デメリットをご紹介

アイランドキッチン事例1

Advisor

[監修] 一級建築士

西村一宏

東洋大学ライフデザイン学部講師。リノベーション・オブ・ザ・イヤーを受賞した設計・施工部門の責任者としてゼロリノベ建築を担う。

家族で過ごす時間が多い場所、LDK。なかでもキッチンは、使い勝手が良く、居心地の良さを追求したい場所です。

憧れの家づくりの鍵を握るキッチンで、近年特に人気が高いのがアイランドキッチン。暮らし方にも直結するアイランドキッチンの「メリットとデメリット」をリノベーション事例と共に紹介します。

「小さいリスクで家を買う方法」はこちら


LDKの主役、アイランドキッチン

相談者

キッチンについて相談させてください。リノベーション計画の真っ最中ですが、キッチンに関しては私主導で決めることになっているのであれこれ悩んでます。

アドバイザー

キッチンを含むLDKは家族で過ごす時間が最も長いので、家の主役と考える方がほとんどです。夢が膨らみますね。

相談者

そうなんです。憧れのキッチンイメージもあったんですけど、いざ決めるとなると迷いが出てきてしまったんです。

アドバイザー

具体的にはどのような迷いが生じていますか?

相談者

憧れは断然、アイランドキッチンなんです。間取りにも大きく関わる部分なので、改めてメリット、デメリットを知っておいたほうがいいかなって思ってます。

アドバイザー

そうですね。では、素敵な事例も見ながら、理想のアイランドキッチン、探していきましょう。アイランドキッチンに憧れる、一番の理由はなんですか?

アイランドキッチンのメリット

アイランドキッチン事例2

メリット1:料理や後片付けをしながらコミュニケーションが取れる

相談者

家族の様子を見ながら料理が出来るということですね。実家はキッチンが奥まったところにあって、料理を作っている母とは会話が出来なかった思い出がありました。

アドバイザー

調理台やシンクを壁側に配したⅠ型のレイアウトタイプですね。アイランド型は、その名の通り島のような状態ですから、リビングダイニングにいる人と話をしたり、様子を見ながら調理が出来ます。

相談者

子どもが小さいうちは、リビング学習を想定しているので、その様子も見ながら食事の支度が出来るというのは理想です。

メリット2:家事動線に優れ、移動が楽

アドバイザー

移動しやすい点もポイントです。短い時間で効率よく家事をしたいとなれば、家事動線は特に考慮したいですね。

相談者

それ、絶対大事です。食事の支度をしながら、洗濯回して、子どもたちの面倒を見て、なんて、一度にいくつものことをこなさなくてはいけないので。キッチンを中心に家事を進めることになるので、ぐるっと周りをまわれて動きやすいのはいいな。

アドバイザー

冷蔵庫やパントリーの位置、その他の家事動線を踏まえたアイランドキッチンに出来ると良さそうですね。

メリット3:複数人で使えて家事参加しやすい

アドバイザー

ご家族の家事参加についてもお考えですか?

相談者

夫は料理や後片付けもしてくれる人なので、休みの日は一緒にキッチンに立つというのも実は憧れです。今の住まいでは手狭なので。

アドバイザー

素敵ですね。そうであれば、キッチン台設計の際には、お二人の使いやすい高さや幅をよく確認して決めることをおすすめします。

相談者

たしかに。使いやすくないと、続かないですもんね。子どもたちと一緒にキッチンで一緒にお菓子作りをしたり、お料理したりするのも夢です。夫と子どもたちがやっているのをリビングから見るのもいいなぁ(笑)。

アドバイザー

夢が広がりますね。アイランドキッチンのメリットは、作業スペースを広くとれば複数人でも使いやすいという点にもあります。

相談者

お友達を呼んでホームパーティーとかイベントをするのもいいなぁ。「あ、グラスはそこから適当に出して!」みたいな感じで(笑)。

メリット4:フレキシブルな仕様設計にできる

アドバイザー

アイランドキッチンのメリットには、仕様設計のフレキシブルさもあげられます。

相談者

収納とかですよね?ダイニング側に引き出しがあって、子どもたちが自分でランチョンマット敷いて準備してくれるのとか、夢だわぁ。

アドバイザー

ははは。とても具体的な夢ですね。そうなんです、引き出しや飾り棚など、収納スペースを設けるなどキッチン台を造作する事例も多いですよ。間取りや使い勝手に合わせた仕様設計が可能な点が魅力です。

相談者

テーブルの位置もいろいろ試せそう。

メリット5:開放感に優れている

相談者

そうだ!私がアイランドキッチンに憧れる最大の理由、それはあの開放感です。仕切りがないっていうのは、コミュニケーション面もそうですけど、開放的なLDK空間が作れることなんです。

アドバイザー

はい。その昔はキッチンは奥まったスペースにあることも多かったのですが、今はLDKが家の主役といっても過言ではありません。実際、キッチンに立った場所から見えるリビングや、窓の外の景色が大好きだとおっしゃる方は多いです。

相談者

ですよね。アイランドキッチン=(イコール)開放感だと思います。素敵な写真を見てはため息ついてきたのでわかります。

「小さいリスクで家を買う方法」はこちら

アイランドキッチンのデメリット

アイランドキッチン事例3

デメリット1:油はねや水はね、ニオイが気になる

相談者

こんなにテンション高く盛り上がってきてなんですが、心配なこともあるんです。具体的に聞いていってもいいですか。

アドバイザー

もちろんです。心配や疑問を解決していきましょう。

相談者

油はねとか、水はね、大丈夫でしょうか。正直、私、家事の中でも掃除が苦手。開放的な分、汚れやすいという点が気になってます。

アドバイザー

こまめにお掃除できることが最善策ではありますが、毎日のことですもんね。

水はねしにくにシンク、メンテナンスのしやすいコンロなど、お手入れがラクになるキッチン台を探すことができます。コンロ前にオイルガードを設けたり、キッチンまわりの床材をタイル仕様にするなど、さまざまなアイディアがあります。

相談者

同じ悩みを持っている人は多いということですかね。そうか、シンクや蛇口一つとっても向き不向きを選べるということか。

アイランドキッチンだと、ニオイが部屋中に充満してしまうのでは?という点も気になります。

アドバイザー

そうですね、換気扇はパワーを重視したいですね。アイランドキッチンを想定した換気扇もたくさんありますよ。デザイン性に富んだものも日々開発・製造されています。

相談者

少し安心しました。

デメリット2:手元が丸見え、キレイを保つのが大変

相談者

次に気になっているのが、開放感ゆえの丸見え問題なんです。料理している様子が見えるのはまあしょうがないとしても、いや、それはむしろ見せながらやりますという感じなんですが、片付けが気になります。

アドバイザー

たしかに、オープンであるということは、雑然としているとそれ自体も目立ってしまいますね。

相談者

私にキレイが保てるかなぁ。

相談者

キッチンで日常的に使うものは、デザインや色を厳選して、見せる収納を心がけるなど、発想の転換が有効かもしれません。

先ほど仕様設計がフレキシブルであることをメリットとしてあげましたが、片付けやすい仕組みをはじめから作ることで、ラクしてキレイに保つようにできるといいですね。

相談者

できる気がしてきました(笑)。

デメリット3:小さい子どもがいると危険

相談者

うちは子どもがまだ小さいので、動きやすいアイランドキッチンは理想的な反面、危険じゃないかなと気になってもいます。

アドバイザー

そうですね、包丁を使っている時、火を使っていたりする時は、小さいお子さんがいるご家庭では心配です。これは、ハード面というより、ソフト面で対応するほかありません。

相談者

ですよね。私自身もうっかりしないように、アイランドキッチンにするなら、危険があるということを踏まえて使う、これに尽きるのかな。

デメリット4:そもそも広いスペースが必要

相談者

もう一つ気になっていることがあります。アイランドキッチンにするならやはり広いスペースが必要ですよね?

アドバイザー

はい、開放感を感じられることがメリットであるからには、そこそこの広さは必要です。LDKには、ダイニングテーブルやソファを置く場合がほとんどですので、ほかの家具とのバランスも考えたいですね。

相談者

バランス、大事ですね。

アドバイザー

リノベーション物件には、元々あった部屋の仕切りを外して、開放感のあるLDKを取り入れた間取りをプランニングする事例が多いようです。アイランドキッチンを想定し、設計段階から考えていくことで、クリアできる部分もあるのではないでしょうか。

相談者

そうですよね。ということは、やっぱりもう一つ気になることが。

デメリット5:積算すると高価格

アドバイザー

価格のことですね。アイランドキッチンは、これまでにあげたメリットを実現し、デメリットを軽減するために、価格が上がることは否めません。オーダーメイドや本体以外の換気扇なども一般的なキッチンと比べて価格が上がる要素を含みます。

相談者

見た目、デザイン性という面も考えるといろいろ積み重ねって高くなりそうで、悩ましいです。

アドバイザー

家づくりの行程では、理想と現実、メリットとデメリットを考え、なお且つ予算を踏まえて計画していくことは、どなたもされることです。あなたの理想、ご家族との暮らしにしっかりフォーカスすれば、必ずクリアできますよ。

相談者

勇気が湧くお言葉だけど、やっぱりちょっと臆してしまうような。

アドバイザー

ではせっかくですから素敵なアイランドキッチンの事例を見ながら、理想をより具体的にしていくのはいかがですか?

相談者

賛成!ありがとうございます!!

理想の暮らしが詰まった事例4選

1.厳選されたものに囲まれたコンパクトだけどおしゃれなアイランドキッチン

アイランドキッチン事例4

相談者

ひゃーっ。なんてオシャレなの!照明や換気扇も雰囲気にぴったり。

アドバイザー

面積48㎡の比較的コンパクトなスペースにご家族3人で暮らしていらっしゃいます。

相談者

コンロのところにはもしや、オイルガード?

アドバイザー

そうですね。その前にキッチンツールを瓶に入れて立てかけているのもオシャレですね。

相談者

こういう使い方もありなんですね。壁側のオープン棚もカフェみたいで素敵。ものが厳選されている感じですね。

https://www.zerorenovation.com/blog/東京目黒リノベーション事例n邸/

2.段差をつけた眺めのいいアイランドキッチン

アイランドキッチン事例5

アドバイザー

こちらはⅡ型のキッチンで、シンクと作業台をアイランド側に設けています。

相談者

これだと、コンロとその上の換気扇は壁側になるので、圧迫感は軽減されますね。

アドバイザー

キッチン側を一段高くすることで、キッチンからの視線があがり、部屋全体を見渡せるそうです。

相談者

素敵なアイディアですね。住む人のこだわりと愛着が感じられる気がします。

https://www.zerorenovation.com/blog/千葉県-柏-s邸-リノベーション事例/

3.白を基調にした開放感にあふれたアイランドキッチン

アイランドキッチン事例6

アドバイザー

こちらはとても開放感のあるキッチンですね。

相談者

うわぁ、これこそ夢に描いてきたアイランドキッチンだわ。

アドバイザー

回遊性を重視してリノベーションしたキッチンで、ダイニングテーブルをサイドに配置しています。

相談者

冷蔵庫は奥に見えますね。白を基調にしていて明るく清潔感があるなぁ。子どもが遊んでいる様子も見やすそう。

https://www.zerorenovation.com/blog/kanamachi-case78-s/

4.ホームパーティーがよく似合う、タイル使いが美しいアイランドキッチン

アイランドキッチン事例7

相談者

タイル使いがかっこいい。ドラマに出てきそうな素敵なLDKです。

アドバイザー

ホームパーティーもよくされるそうですよ。南仏のビーチハウスのイメージとのことです。

相談者

こういうのセレクトするの、絶対楽しいですよね。カウンターがあるので手元は隠れますね。
やっぱり造作のキッチン、いいなぁ。

アドバイザー

事例を見ると、あなたの希望や理想がより具体的なイメージとして浮かんできたのではないですか?

相談者

そうですね、何よりわくわくしてきました。わが家に合う、理想のキッチン、追求していきたいと思います。

https://www.zerorenovation.com/blog/kamiitabashi-case63-i/

まとめ

アイランドキッチンのメリットとデメリットと共に、リノベーションで実現した素敵なLDKのキッチンをご紹介しました。

人気のアイランドキッチンは、毎日使う場所だからこそ、使い勝手の良さやデザイン性など、こだわりたいポイントが多くなるもの。

メリットと共に、デメリットにも目を向けることで、自分たちの暮らし方に合った間取りやキッチンを選ぶことができるでしょう。

無料オンラインセミナー開催中!

無料セミナー

友だち追加

お問い合わせ