2022.05.30 更新 2019.08.17 公開

リノベーションでリビングを激変させた事例4選|費用と工期は?

リビングのリノベーション事例

住まいの中で重要なポイントとなる部屋といえば「リビング」ではないでしょうか。

毎日の暮らしの中で、家族とコミュニケーションをとったり友人を招いたり、さまざまなシチュエーションが考えられる特別な空間です。

家族みんなが長い時間を過ごすリビングですから、部屋の居心地や雰囲気、空気感は重要なポイントです。

今回は、そんな住まいの中心ともいえるリビングについて、

  • 理想のリビングの在り方
  • リビング設計での大切なポイント
  • 工夫を凝らしたリビングリノベーション例
  • 費用相場や工期の目安
  • リノベーション計画ですべきこと

などについてご紹介していきます。

理想的なリビングリノベーションの計画にぜひお役立てください。

Advisor

[監修] 一級建築士

西村一宏

東洋大学ライフデザイン学部講師。リノベーション・オブ・ザ・イヤーを受賞した設計・施工部門の責任者としてゼロリノベ建築を担う。

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こんなリビングが欲しい!トレンドと設計ポイント

リビングのリノベーション事例05

誰もが憧れるようなリビングとは、どのような魅力を持つ空間でしょうか。理想のリビングの在り方や設計でのポイントについてご紹介していきます。

1-1.理想のリビングとは

リビングは、家族が団らんしたり、来客を迎えたり、住まいの中でも重要な空間のひとつといえます。 

住宅デザインに時代の流行が反映されるように、リビングの在り方にも流行があり、近年はお客様のご要望としてリビングを広くしたいという声がとても多い印象です。 

また、働き方改革や新型コロナウイルスの影響もあり、リモートワークやオンラインが急速に普及しました。 

今までより自宅で過ごす時間が増え、在宅ワークやフリーランスなどの新しいスタイルの働き方にも対応できることが、住まいにも求められつつあります。 

家族との団らんはもちろん仕事ができるワークスペース、子どもが自由に遊べるスペースや趣味を楽しめる場所など、さまざまな用途に対応できる広いリビングが、理想とされる空間といえるでしょう。

1-2.リビングの設計で大切なこと

リビングは、単に広さを確保すれば良いというものではありません。リビングは住まいの中心的なスペースであり、複数の部屋をつなぐ「ハブ」の役割も担っています。そのため、「機能性」や「リビングの用途」をしっかりと考慮して設計することが大切です。 

【機能性】
「機能性」のひとつは「家事動線」が良いことです。リノベーションでリビングを広くするとき、LDK(リビング・ダイニング・キッチン)をひとつながりの空間で計画することが多いでしょう。 

LDKをひとつの空間にすると、キッチンで家事をしながらダイニングやリビングでくつろぐ家族とコミュニケーションが取りやすく、明るく広々と開放的な空間にできます。 

【リビングの用途】
「リビングの用途」では、リビングをどのような目的に使いたいのか、自分たちが好む暮らし方をイメージします。 

友人をたくさん呼んで、ホームパーティなど賑やかに過ごしたいのか、趣味の制作スペースなど家族の趣味を楽しめるリビングスペースにしたいのか、リビングをどのように使うかによって、広さや配置、動線計画などが異なります。 

せっかくリノベーションするなら後悔しないように、ぜひ自分たちのライフスタイルやしたい暮らしについて話し合う機会にして、使い勝手のよいリビングを設計しましょう。

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リビングのリノベーションアイデア4例

ここからは、リノベーションで心地よいリビングを手に入れた事例をご紹介します。

2-1.段差でスペースを区切ったタイル張りのリビング

リビングのリノベーション事例01

■間取り図 Before・After

間取り図ビフォーアフター

既存の和室の壁を取り払いひとつながりの空間としながらも、段差を付けて独立した空間にしています。 

床材はタイル張りにすることで、より特別感のあるスペースになっています。フローリングとの区切りの一部にRのデザインを取り入れました。

角をRにすることで、柔らかい印象を与え、空間にアクセントをつけることができます。モスグリーンの壁紙も空間のアクセントとして活かされています。

ペンダントライトやアイアンを使ったテーブルなど、インダストリアルな雰囲気に統一されていて素敵なリビングです。

>>この事例を詳しく見るならこちら

2-2.建具使いで風通しや明るさを確保したリビング

リビングのリノベーション事例02

■間取り図 Before・After

リビングに隣接する個室との間仕切り壁は、開閉できるシャッター式の建具「プランテーションシャッター」を取り入れて、風通しや明るさが確保できるように工夫しています。 

シャッターを開けていれば、視界のヌケも得られるため、実際の面積よりも広がりを感じられます。個室とのあいまいな境界線で、家族とのコミュニケーションもとりやすいでしょう。 

素朴なコンクリートの壁と、シャッターの落ち着いたブラウンカラーが大人の雰囲気を感じさせる空間です。

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2-3.テラスに面した日差しがたっぷり入るリビング

リビングのリノベーション事例03

■間取り図 Before・After

無垢材など自然素材をたっぷりと使ったナチュラルスタイルのリビング空間。もともとテラスに面していたLDKと、隣接の和室をひとつの空間にリノベーションしています。 

開放感のあるLDKは、柔らかな表情の無垢フローリングと、壁の木目の風合いが自然のぬくもりを感じさせてくれます。 

既存の廊下を広げて、洗面台や本棚などオリジナルの造作家具を設置。ヘリンボーンの床が空間に変化を与えています。

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2-4.壁の色やインテリアが映えるリビング

リビングのリノベーション事例04

■間取り図 Before・After

既存のダイニング・キッチンと和室をひとつの空間にしたLDK。複数の窓から自然光が入り、明るく風通しの良い空間です。 

ダークカラーの床と白い壁を基調とし、落ち着きのある雰囲気の中で、ブルーの壁材がよいアクセントになっていますね。 

キッチン、ピアノスペース、玄関などに配置したのは飾り棚タイプの収納です。魅せる収納として場所ごとに美しく整頓されています。 

こだわりの造作家具がちりばめられた、オリジナリティあふれる空間です。

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リビングリノベーションの費用と工期

自分たちのライフスタイルに合う、機能もデザインも優れたリビングリノベーションを実現するにはどれくらいの費用と工期がかかるのか気になる方は多いでしょう。この章では、費用相場や工期についてご紹介していきます。

3-1.リビングリノベーションの費用相場

リビングリノベーションの費用は、計画するリノベーション工事の内容によって異なります。 

床材や壁紙を変えるなど内装のみの工事であれば、素材の材料費と施工費で済むため費用は比較的抑えられます。それぞれの費用相場は次の通りです。

上記の材料費の他に、現場管理費や諸経費がかかります。

また、フローリングを上張りする場合は扉などの建具を合わせて交換しなくてはならなくなるケースもあるので注意しましょう。

間取りを大きく変更するようなフルリノベーションの場合は、解体箇所が出てきたり、施工範囲が広がったりするため費用がグンと上がります。

リノベーション例でご紹介したような複数の部屋をひとつにして広々したLDKをつくるとなると、天井や床下などの下地も作り直す必要がありますので、コストもかかってきます。

やりたいリノベーションと予算とを比較しながら進めることが大切ですので、都度、見積りをとりながら検討するのが良いでしょう。

 

最近は、平米数によって費用が決まる定額制のリノベーション会社もあります。計画段階から費用目安が明確ですから、予算のコントロールがしやすくなります。

リノベーションでは、計画しはじめた当初は予算の上限を決めていても、やりたいことを増やしすぎて予算オーバーになることが多い傾向がありますので、定額制でできることで安易な予算オーバーを避けることができます。

リビングリノベーションの工期

リビングリノベーションの工期は、工事を行う広さや規模によって異なりますが、通常は3カ月が目安です。 

壁紙や床板の張り替えだけなど表層的な工事なら工期も短く済みますが、間取り変更を伴うフルリノベーションなら、工程も複雑になりますので工期は長くなりがちです。それぞれの工期目安は次の通りです。

部分リノベーションは、住みながら工事を行うことも可能ですが、フルリノベーションのように、住みながらでは難しい場合や工期が長くかかる場合は仮住まいを探す必要があります。 

工期が延びれば仮住まい期間が長くなり、住宅費用がかさんでしまいます。

計担当者にスケジュールの確認をしながら、なるべくお金や時間のロスが少なくなるよう日程を組んでもらいましょう。

リノベーション計画でするべきこと

リビングのリノベーション計画をする際には、「何を」「どのように」進めればよいかわからない方も少なくないでしょう。この章ではリノベーション計画ですべきことを順番にご紹介していきます。

4-1.家族の希望や理想を確認する

はじめに、家族の希望や理想について意見を出し合います。夫婦であれば奥さんの要望、ご主人の要望などを互いに確認することが大切です。

なぜなら、どちらか一方の意見主導で設計を進めてしまうと、後から『実はこうしたかった』ともう一方が意見割れしてしまい、お互いが満足できるリノベーションにならないからです。

せっかくなら、家族全員が『気に入っている』と思えるリビングにしたいですよね。家族の好みの雰囲気やテイスト、リビングではどんなふうに過ごしたいかなど、出来るだけ具体的に確認しましょう。

4-2.構造情報を知る、持参する

リノベーションする建物の構造情報がわかる資料を準備します。マンションなら購入時に受け取る建物の資料が必要です。 

リノベーションでは、構造上できない工事が出てくることがあります。例えば、配管がどこまで動かせるのかによって、キッチンの配置にも影響します。

広いリビングにしたいと思っていても、キッチンを大きく移動できないことで想い描いたようなリノベーションができない可能性があります。

そのため、事前にどのようなリノベーションが可能なのか、また、どんなことが出来ないのか知っておくことが大切です。

4-3.採光や冷暖房についてチェックする

リノベーションで採光がどのくらい変わるのか、また生活しているときの暖房効率がどのように変化するかを、設計担当者などに確認します。 

既存の壁を取り払うようなリビングリノベーションをする場合、想い描いているような採光が実現できるかどうかは、シミュレーションなどで確認する必要があります。 

また、リビングの面積が大きくなることで既存の冷暖房設備では不足する可能性があります。この場合、設備の交換も併せて検討することになりますので、設計士やデザイナーなどプロの視点からアドバイスを受けることがおすすめです。

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まとめ

住まいの中心ともいえるリビングを、リノベーションで快適な空間に作り変えるには、リビングでどのような暮らしをしたいか、目的を明確にイメージすることが大切です。

好みのデザインスタイル、素材、雰囲気などこだわりが高いほど、イメージ共有は大事になってきます。 

最後にこの記事のおさらいをしましょう。

◎最近の理想のリビングのトレンドとは

家族団らんの場としてだけではなく、仕事ができるワークスペース、子どもが自由に遊べるスペースや趣味を楽しめる場所など、多用途に使えるリビングが理想的

◎リビングの設計で大切なこと

・機能性と用途を考慮して設計する

・機能性:「家事動線」が良いかどうか。(例)家族とコミュニケーションしながら家事ができる、広いLDKをつくる
・用途:友人を招きやすいリビングにするか、家族が趣味を楽しめるスペースをつくるか、など

◎リビングのリノベーション計画でするべきこと

  • 家族の希望や理想を確認する
  • 構造情報を知る、持参する
  • 採光や冷暖房についてチェックする

家族が集う空間だからこそ、プロのアイデアを活かして心地よいリビングにアップデートしてみませんか?

リビングが変われば、家族で過ごす時間も変わります。この記事を参考に、理想のリノベーションイメージを膨らませてみましょう。

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