2023.06.14 更新

3000万円でどんなリノベーションができる?費用内訳から実例まで紹介

「予算3,000万円でリノベーションをしたいけれど、どんなことができるの?」
「中古物件購入とリノベーションをあわせて3,000万円以内に収めることはできる?」

リノベーションを検討していて、そんな悩みをもっている方はいませんか?

もし予算が3,000万円あるなら、
・戸建て住宅のスケルトンリノベーション
・内装や設備にこだわったマンションのリノベーション
・中古物件の購入費用を含めたフルリノベーション
などさまざまなことが可能です。

というのも、一般的には中古マンションのフルリノベーションは500万~600万円程度が相場で、予算を多めにかける場合でも1,200万~1,500万円あれば、最新設備を導入した新築同様の仕上がりになります。

ですから3,000万円もあれば、普通の戸建てを完全分離型の二世帯住宅にすることもできますし、中古マンションの購入から、内装すべて取り払って自由につくり変えることもできるでしょう。

そこでこの記事では、3,000万円の予算でどんなリノベーションができるのか、多角的に考えていこうと思います。

まず最初に、基礎知識として以下のことを知っておきましょう。

◎予算3,000万円のリノベーションの概要
◎一般的なリノベーション費用相場

それを踏まえて、具体的にどんなことができるか、費用の内訳や実例をまじえて紹介していきます。

◎予算3,000万円のスケルトンリノベーション内容
◎予算3,000万円のリノベーション事例
◎物件購入含めて3,000万円に収める場合のリノベーション内容
◎物件購入含めて3,000万円のリノベーション事例

最後まで読めば、3,000万円で何をどうリノベーションできるのか、自分が希望する家のイメージができるはずです。
この記事で、あなたが理想の家を手に入れられるよう願っています。

Author

“【著者】ゼロリノベ編集部"

[著者]

ゼロリノベ編集部

「住宅ローンサポート・不動産仲介・リノベーション設計・施工」をワンストップで手がけるゼロリノベ(株式会社groove agent)。著者の詳しいプロフィール



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予算3000万円のリノベーションとは

最初に知っておいてほしいのは、リノベーションで予算3,000万円というのはかなり資金潤沢だと言えることです。
3,000万円あれば、戸建てならリノベーションではなく新築もできますし、条件によっては中古マンションの購入+リノベーションまでできてしまいます。

そこで、まずは予算3000万円でどのようなリノベーションができるのか、おおまかなスケール感やパターンを把握しておきましょう。

1-1.スケルトンリノベーションも可能

予算が3,000万円あれば、リノベーションの中でももっとも大規模な工事である「スケルトンリノベーション」も可能です。

「スケルトンリノベーション」とは、物件の柱や梁など構造部分だけ残してすべて解体し、スケルトン=骨組みだけの状態にして造り直す工事のことです。
間取りを大幅に変更することも、一見新築のように生まれ変わらせることもできます。

<マンションをスケルトン状態にした例>

<戸建て住宅をスケルトン状態にした例>

「親から相続した家が古いので、いまの生活で暮らしやすい家にしたい」
「今住んでいる家を二世帯住宅に改築して、子ども世帯と同居したい」
「中古の3LDKマンションをリビングの広い1LDKにして、自分好みのおしゃれで個性的な家につくり込みたい」

といった大幅なリノベーション希望も、かなり自由にかなえることができるでしょう。

また、
・高価な建材を使う
・耐震補強、バリアフリー、エコ住宅化など費用の掛かる工事を施す
・家具や設備をオーダーメイドで作ってもらう
・住宅に店舗や事務所を併設する
といったことも可能です。

いずれにしろ、かなり自由度の高い、希望に近いリノベーションができると考えていいでしょう。

実際にどんなリノベーションができるかは、「2.予算3000万円のスケルトンリノベーション内容」「3.予算3000万円のリノベーション事例」でくわしく説明しますので、そちらもぜひ見てみてください。

1-2.物件購入+リノベーションも可能

また、物件購入とリノベーションをあわせて3,000万円以内で収めることもできてしまいます。

中古マンションを購入して新築のようにリノベーションしたり、あるいは立地や築年数によっては戸建て購入+リノベーションまでも可能です。

たとえば、2,000万円の中古物件を購入すれば、リノベーションに1,000万円かけられます。
2,500万円の物件なら、リノベーション費用は500万円に減りますが、マンションならその予算でフルリノベーションすることも無理ではありません。

3,000万円で新築物件を購入するとなると、都市部では立地や間取りに制限が出てきてしまうでしょう。
それならば、中古物件を安く購入して、残りの予算で好みのリノベーションをするというのも、満足いく結果になるのではないでしょうか。

具体的にどんな物件にどんなリノベーションが可能かは、「4.物件購入含めて3000万円に収める場合のリノベーション内容」で解説しますので、参照してください。

1-3.一般的なリノベーション費用相場

さて、リノベーションに際して予算3,000万円というのは、かなり資金潤沢だということは前述しました。
では、一般的にはリノベーション費用はどの程度かかるものでしょうか?

国土交通省「令和2年度 住宅市場動向調査報告書」によると、リフォーム資金の平均は「181万円」でした。

出典:国土交通省「令和2年度 住宅市場動向調査報告書

また、同じく国土交通省の「建築物リフォーム・リニューアル調査」では、2020年度の住宅のリフォーム・リニューアル工事の受注額と受注件数は以下のようでした。

【個別工事の受注額、用途別 受注件数<住宅>】

出典:国土交通省ホームページ「建築物リフォーム・リニューアル調査

このデータでは、もっとも多い費用帯は50万円未満で、実に78.7%以上を占めています。
一方で、「1,000万円以上3,000万円未満」「3,000万円以上」を合わせても、0.23%程度です。

ただこれら2つの統計は、小規模で部分的な補修も含めたすべてのリフォームの平均です。
一般的には、中古マンションをフルリノベーションする場合の費用相場は500万~600万円程度と言われています。

予算3000万円のスケルトンリノベーション内容

では、一般的なリノベーションの費用感がわかったところで、いよいよ3,000万円でどんなリノベーションができるのかを見ていきましょう。

まず、一般的なリノベーション部分別の費用相場を一覧表にしましたので、見てください。

以上すべてを合計しても、最大で1,200万円強に収まります。
ですので、残りの1,800万円で、どんなことができるのかの例もあわせて見ていきましょう。

2-1.水まわり

まず、水まわりはこだわって新しくしたいところです。
一般的な水まわりのリノベーションは、
・キッチン
・浴室
・トイレ
・洗面所
の4か所に分かれ、その工事内容と費用相場は以下の通りです。

システムキッチンやユニットバス、トイレなどの設備をグレードの高いものにすると、最高で400万円ほどかかります。

それ以外にこだわる場合は、たとえば以下のような改修・設備設置をするのもいいでしょう。

2-2.クロス張り替え・床張り替え

クロスや床の張り替えは、
・張り替える面積
・壁紙、床材などのグレード
によって費用が異なります。

たとえばマンションの場合は、一般的には以下のような相場です。

クロスは2LDKで40万~60万円程度、3LDKで45万~75万円程度ですが、輸入品の壁紙などを取り寄せれば費用は跳ね上がります。

また、消臭、防カビ・抗菌、吸放湿効果などの機能を持った “機能性壁紙” も多種多様ですので、予算があればぜひ選んでみましょう。

床の場合も、床材によって費用は変わってきます。
たとえば8畳の部屋1室を張り替えるとすると、おおむね以下のような費用目安になるでしょう。

◎フローリング:元の床を解体して張り替え:10万~20万円
元の床の上に重ね張り:8万~10万円
◎カーペット:元のものをはがして張り替え:8万~16万円
元の床の上に重ね張り:6万~11万円
◎フロアタイル:元のものをはがして張り替え:8万~15万円
元の床の上に重ね張り:6万~10万円
◎クッションフロア:元のものをはがして張り替え:6万~10万円
元の床の上に重ね張り:5万~11万円

フローリングを選ぶ方も多いでしょうが、その場合は合板よりも無垢の一枚板が、オークよりウォルナットの方が費用は高くなります。

2-3.収納設置

また、収納を設置する場合の費用は以下です。

既成の「システム収納」を設置するだけであれば比較的費用は低く抑えられますが、家のサイズに合わせてオリジナルでつくったり、材料にこだわったりすれば相場以上の費用がかかります。

2-4.和室を洋室にする

リノベーションで意外に多いのが、和室を洋室にする工事です。
昔の家は和室がメインでしたが、最近ではすべて洋室で和室のない家も増えています。

この場合も、
・改装する面積
・建材のグレード
によって費用が上下します。

一般的な6~8畳の和室1室を洋室にする費用は、以下が目安と考えてください。

床の張り替えと同様に、フローリング材を無垢のものにすると、費用は上記の目安を超るでしょう。

2-5.間取り変更

リノベーションでは、構造的に問題ない範囲でなら間取りを変更することもできます。
古い家にありがちな、4畳半などの狭い部屋を他の部屋とつなげて広くする、キッチンがリビングダイニングと仕切られて別の部屋になっているのを、オープン型の広いLDKに変えてアイランドキッチンをつくる、といったケースです。

また、ひと家族向けの住宅を二世帯住宅にするリノベーションもよくあります。

そういった工事の場合、費用はおおむね以下の通りです。

二世帯住宅の場合は、広さや工事の規模、設備などによって費用に大きな差が生じますが、3,000万円あれば、玄関から水まわりまですべて共有せず2つずつ設ける完全分離型へのリノベーションも十分可能です。

2-6.耐震・断熱工事

古い住宅の中には、現行の耐震基準に適合しないものもあります。
そのため、リノベーションの際には耐震工事がよく行なわれます。
また、断熱性を高める工事も人気で、それぞれの費用は一般的な住宅では以下が相場です。

これもまた、広さと工事範囲によって費用に差が出ます。
壁だけの工事なら比較的安価ですが、天井や床にも手を入れて、耐震性の高い工事、断熱性の優れた材料を使うことで、コストが上がるでしょう。

2-7.その他設備など

また、ここまで挙げた以外にも、リノベーションで人気の設備はさまざまにあります。
そのうちのいくつかについても、費用相場を挙げておきましょう。

3,000万円の予算でリノベーションするなら、ちょっとぜいたくな設備や、趣味の部屋などにお金をかけるのもいいのではないでしょうか。

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予算3000万円のリノベーション事例

リノベーションの内容ごとにかかる費用はわかりましたが、では実際に3,000万円でどんなリノベーションができるのかといえば、まだ漠然としていますよね。

そこで、より具体的にイメージしてもらえるよう、実例をひとつご紹介しましょう。

以下の写真は、戸建て住宅を2,000万~3,000万円ほどかけてリノベーションしたケースです。

リノベーションの内容は、
・新たに構造を補強
・リビングダイニングを拡張
・2階に、使い道自由でワークスペースとしても利用できるオープンスペースを設ける
などです。

リノベーションのビフォーアフターを見てみましょう。

<玄関>

before→after

<1階>

before

after

<キッチン>

before→after

<2階>

before→after

<階段>

before

after

いかがですか?
3,000万円以内の予算で、戸建てでもこれくらいの全面リノベーションが可能です。
これを踏まえて、希望のリノベーションのイメージをふくらませてみてください。

物件購入含めて3000万円に収める場合のリノベーション内容

さて、「1-2.物件購入+リノベーションも可能」でも説明したように、中古物件の購入費用とフルリノベーション費用をあわせて3,000万円の予算内に収めることもできます。

ただその場合、費用は以下の相場の範囲内では安い方に抑える必要が出てくるでしょう。

以上をすべて最低額で収めると、合計487万円になります。
多少のバッファや物件購入の手数料などを見込むと、2,000万円弱の物件が購入できそうです。

もちろん、物件価格を1,500万円に抑えて、その分リノベーションにお金をかけるという考え方もあるでしょう。

リノベーション業者の中には、物件探しから施工までワンストップで請け負ってくれるところもあります。
もしまだ購入する家やマンションが決まっていなければ、「3,000万円以内にすべて収めたい」と伝えた上で、どんな物件が買えるか、どんなリフォームができるかを相談してみてください。

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物件購入含めて3000万円台のリノベーション事例

では、「物件購入+リノベーション」を3,000万円以内に収めると、どんな家ができるのでしょうか?
3.予算3000万円のリノベーション事例」と同様、実際のリノベーション例をご紹介しますので、参考にしてください。

5-1.合計約3,500万円のリノベーション事例

こちらは物件+リノベーションの合計費用が約3,500万円の事例です。

リビングダイニングをつなげて、開放感を加えています。
また、キッチンの位置を変更し、カウンターをつけることで、家族の関わりがより強まるように工夫されているのが特徴です。

<リビングダイニング>

before→after

after

5-2.合計約3,300万円のリノベーション事例

次に、合計費用が約3,300万円の事例です。

この家もまた、リビングダイニングをつなげて広さを演出しています。
キッチンもリビングダイニング側に向けることで、家族とのつながりをより感じられるスペースになりました。
一方で、収納力をアップさせるため、洋室の一部をウォークインクローゼットに仕立てる工夫も施されています。

<玄関>

before→after

<リビングダイニング>

before→after

<キッチン>

before→after

<トイレ・浴室>

before

after

このように、物件購入を含めて3,000万円程度に収めても、まるで新築のオーダーメイドマンションのような仕上がりにできるのです。

まとめ

いかがでしたか?
予算3,000万円でどんなリノベーションができるのか、イメージできたかと思います。

ではあらためて、記事の内容をまとめてみましょう。

◎予算3,000万円なら、スケルトンリノベーションや物件購入+リノベーションも可能
◎一般的に中古マンションのフルリノベーション費用は500万~600万円が相場
◎リノベーションの部分別の費用相場は以下のとおり

以上を踏まえて、あなたが理想のリノベーションをできるよう願っています。

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