2021.07.02 更新 2020.05.10 公開
500万円リノベーション出来る・出来ないを戸建とマンションで解説

500万円の予算でどんなリノベーションがどこまでできるか悩んでいませんか。
実際にリノベーションを検討されているお客様からも、費用について、よくこのような質問をされます。
実は費用から見たリノベーションの上限にははっきりとした目安があり、しかも中古マンションと一戸建てではそれぞれ異なります。現場にたつリノベーション会社のスタッフとして、下記のようにお伝えしています。
予算500万円のマンションのリノベーション目安
設備交換などの部分的、表面的なリノベーション
*床下も含んだ住まい全体を作り替えるスケルトンリノベーションは、予算オーバーとなります。
予算500万円の一戸建てのリノベーション目安
設備交換などの部分的、表面的なリノベーション
*耐震や断熱、配管交換、大幅な間取り変更のリノベーションや、内装外装いずれも変えるスケルトンリノベーションは予算オーバーとなるでしょう。
この記事では、
・500万円でできるマンションリノベーションの条件
・キッチン、トイレやお風呂などの部分リノベーションの費用相場
・500万円の事例の3パターン
・500万円でできる一戸建てリノベーションの条件
・予算500万円以内のリノベーション事例をネットで見るときの注意点
などについて解説しているため、読んでいただければ、500万円の予算でどんなリノベーションが可能なのかイメージをつかむことができるでしょう。
ぜひ自分たちの住まいのために、この記事をご活用ください。
からご確認ください。
500万円の事例を様々なサイトでチェックするときの注意点についてはまとめからご確認ください。
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目次
【500万円】でできるマンションリノベーションの条件
500万円の予算でできるマンションのリノベーションの内容は、設備交換や、一部間取り変更をするなどの、部分的、表面的なリノベーションです。
室内全てを解体し、コンクリートの箱の状態にしてゼロから間取りやデザインをつくりなおすスケルトンリノベーションは予算オーバーとなります。
部分リノベーションで予算オーバーとなる場合は、お風呂やキッチンなどの入れる予定の設備グレードを下げるか、優先順位が低かったり、まだ変更しなくてもよい箇所については割り切って、リノベーションの範囲からはずすことで費用を予算以内に収めることも可能になります。
ただし、築年数が経過した物件の場合は、優先順位をつけてリノベーションすることをおすすめします。3章でより詳しく解説します。
変更箇所別のリノベーションの費用相場
それぞれの変更箇所の費用相場は上記の通りです。
水まわり設備については、分けて依頼するよりも、なるべく全て同時に依頼をしたほうが、工事期間の短縮やコストダウンに繋がる可能性が高まります。また、上記の相場に収まらないようなハイグレードの設備もあるため、あくまで目安となります。
空間に関しては、どの程度を工事範囲とするのかによって金額が上下するため、依頼前にある程度面積を出して起きましょう。
また、壁の仕上げ材としては、壁紙の他にも、自然素材である珪藻土や漆喰という素材もあり、調湿効果が期待できます。費用目安は以下の通りです。
珪藻土:3,000~6,000円/1㎡
漆喰:4,000~7,200円/1㎡
2-1.【500万円】リノベーションのパターン
ここでは500万円で行うリノベーションで何ができるのかを2つの事例で解説します。
2-1-1.個室以外を新品にして470万円
60㎡の物件をリノベーションした場合、玄関、個室をのぞいて水回りやリビングダニングの床材なども含め、材料や設備を選べば、全て新品に変更することも可能です。
ただし、大幅な間取り変更や、床下の排水管の交換等は含まれておりません。あくまでも、設備と一部間取りの変更です。しかし、これだけの範囲をリノベーションすると、間取りが大幅に変わっていなくても違う物件に見えるほどのインパクトは出せるでしょう。
2-1-2.全体をリノベーションして490万円
40㎡程度の物件であれば、水回りの一部移動なども含め、全面的にリノベーションすることも可能です。上記の場合は、トイレをお風呂場とは別に独立させ、個室とリビングをつなぎ、キッチンと間仕切りを新たにつけました。また、冷蔵庫横の収納も位置を変更したため広くなっています。
物件の広さによっては、表面的ではありませんが、室内全てをリノベーションの範囲にすることも可能です。
築20年以上のマンションの場合はまずこの箇所を優先させましょう
築20年以上のマンションの場合は、床下の配管を含めた水回りのインフラ部分の工事を優先させましょう。お風呂、トイレ、キッチンなどです。
築年数が経過すると、床下の配管の寿命が近づいてきており、漏水する可能性が徐々に高まってきているからです。
ここで費用を安く抑えても、数年後に水漏れなどでまた工事をしなければならない場合もあります。そのため、配管交換を含めた水回りの工事を優先させましょう。
配管の修繕費用は1メートルあたり5,000円〜10,000円ですが、一部の交換ではなく取り替えは床の取り替えも含めて70万円程度が相場となります。
下の階の天井に影響を及ぼしている場合、天井の修繕費用は15万円〜20万円と言われています。いずれは交換が必要になるため、大きな工事をするタイミングで一緒に交換をしてしまいましょう。
>>中古マンションの配管寿命は?築38年の物件を買っても大丈夫?
【500万円】でできる戸建てリノベーションの条件
500万円の予算でできる戸建てのリノベーションの内容は、水まわりの設備の交換やクロスの張り替えなど、住まいの見栄えを良くする部分的、表面的なリノベーションです。
また、壁の撤去やキッチンの移動など、簡単な間取り変更も500万円以内でできます。ただし、戸建の場合は住まいを支えている柱などの関係から水回りの移動が困難であるケースもあるため工事まえに自宅の調査をお願いしましょう。
内装に加えて屋根や外壁の塗装まで行うと、500万円の予算をオーバーしてしまうでしょう。
500万円の予算でできないリノベーションは、壁や床を全面的に解体して行う耐震補強や断熱対策、配管更新、大幅な間取り変更。また、住まいの骨組みだけを残して内装も外装もすべてをやりかえるスケルトンリノベーションなどです。
全面的な内装リノベーションをする場合はおよそ1,000万円の予算、そして内装も外装もすべて変えるスケルトンリノベーションの場合は1,500円以上の予算を想定しておきましょう。
>>1000万円リノベーションできるできないを戸建・マンションで解説
ただし、築年数30年以上の一戸建てをリノベーションする場合は、予算を確保してスケルトンリノベーションをすることをおすすめします。次の章で詳しくお伝えします。
築30年の戸建を500万でリノベーションする方法
戸建の場合、築30年を経過していると耐震に影響する柱などを補修する必要が出てきます。500万円の予算でリノベーションする場合、これから購入する物件か、持っている物件をリノベーションするのかで対応方法が異なります。それぞれ見ていきましょう。
5-1.物件をこれから購入する場合
これから戸建てを購入する場合、物件探しで家の状況を調査するインスペクションを購入前に行い、骨組みなど、これから長く暮らしていくのに基礎部分が問題ない物件を選ぶことが重要になってきます。
そして、基礎部分の問題がなければ、床下の配管工事を含めた水回りのリノベーションを優先して行いましょう。配管には寿命があり、築20年〜30年と言われています。
例えば床や間取りをリノベーションしても、水漏れで配管を交換する工事が必要になると、ノコギリで綺麗な床を切断、あるいは床の張り替えも必要になるケースもあります。
そういった二度手間とならないよう、床下の配管を含めた水回りのリノベーションを優先することをおすすめします。既存床の張り替えなども含めると物件によりますが配管交換は70万円程度を想定しておきましょう。
5-2.住んでいる家の場合
今住んでいる家が築30年以上の場合は、家の状況を調査するインスペクションを依頼して、どこが痛んでいるのかをチェックしてからリノベーションする箇所を検討しましょう。
もし、建物の構造部分に問題が起きている場合は、今想定しているリノベーションの内容とはまったく違った箇所の工事が必要になることもあるからです。これからも長く住んで行くことを想定しているのであれば、インスペクションを行うことをお勧めします。
もしインスペクションを行なって基礎部分に問題がない場合は、5-1の物件を購入する場合と同じく、配管を含めた水回りの工事を優先しましょう。
まとめ
【500万円】事例をチェックするときは間取り図を確認すべき
事例検索で費用が500万円以下で全体的にリノベーションしているように見える場合は注意しましょう。安さにつられて申し込んでも、結果的に見積もりでは500万円を超えてくる可能性があります。
例えば、事例の画像では綺麗になったリビングダイニングをみせていても、実はお風呂や個室は工事の範囲外の場合もあります。
全体的にリノベーションしているように見えても、部分的なリノベーションの可能性があります。部分的なリノベーションとは、例えばリビングダイニングのみ新しくなっていたり、戸建の場合は1階だけがリノベーションの範囲となっているものです。
チェックの方法としては、ビフォーアフターの写真だけでなく、間取り図を確認することです。間取り図では何がどう変化したかや工事の範囲が描かれています。家のどの範囲がリノベーションされたのかをしっかりと確認し、安さにつられないように注意しましょう。
この記事のまとめ
500万円の予算でできるマンションのリノベーションの内容は、設備交換や、一部間取り変更をするなどの、部分的、表面的なリノベーションです。
また、室内全てを解体し、コンクリートの箱の状態にしてゼロから間取りやデザインをつくりなおすスケルトンリノベーションは予算オーバーとなります。
部分リノベーションで予算オーバーとなる場合は、お風呂やキッチンなどの入れる予定の設備グレードを下げるか、優先順位が低かったり、まだ変更しなくてもよい箇所については割り切って、リノベーションの範囲からはずすことで費用を予算以内に収めることも可能になります。
ただし、築年数が20年以上のマンション場合は、水回りを含んだ配管まわりのリノベーションを優先することをおすすめします。
築年数が経過すると、床下の配管の寿命が近づいてきており、漏水する可能性が徐々に高まってきているからです。年数が経過している場合は、配管工事も含めて検討しましょう。
500万円の予算でできる戸建てのリノベーションの内容は、水まわりの設備の交換やクロスの張り替えなど、住まいの見栄えを良くする部分的、表面的なリノベーションです。また、壁の撤去やキッチンの移動など、簡単な間取り変更も500万円以内でできます。
500万円の予算でできないリノベーションは、壁や床を全面的に解体して行う耐震補強や断熱対策、配管更新、大幅な間取り変更。また、住まいの骨組みだけを残して内装も外装もすべてをやりかえるスケルトンリノベーションなどです。
ただし、築年数30年以上の一戸建てをリノベーションする場合は、優先順位を決める必要があります。
物件をこれから購入する場合
物件探しで家の状況を調査するインスペクションを購入前に行い、これから長く暮らしていくのに基礎部分が問題ない物件を選ぶことが重要になってきます。
そして、基礎部分の問題がなければ、床下の配管工事を含めた水回りのリノベーションを優先して行いましょう。
住んでいる家の場合
今住んでいる家が築30年以上の場合は、家の状況を調査するインスペクションを依頼します。問題がもしあれば、そこから工事をすることをおすすめします。インスペクションの調査は長く暮らしていくのに必要な部分をチェックするからです。
もしインスペクションを行なって基礎部分に問題がない場合は、5-1の物件を購入する場合と同じく、配管を含めた水回りの工事を優先しましょう。
また、リノベーションをなるべく安く収めたいという方は、リノベーション費用を抑える5つの手段!コスパ良く理想の家を作る方法をご確認ください。
理想の住まいをコストパフォーマンスよく手に入れていきましょう。
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