家を購入しようと考えはじめたけど、リノベーションやリフォームに使える補助金や減税ってあるんだろうか?今回は、そういった疑問を解消するために、リノベーションやリフォームに使える補助金や減税についてまとめました。
目次
リノベーションやリフォームで利用できる3つの制度

埼玉県志木72㎡のリノベーション事例
補助金は、政府の空き家対策として中古住宅をリノベーション、リフォームして活用するために実施されている制度です。さらに確定申告をすれば減税にもなります。
リノベーション、リフォームで利用できる制度には大きく分けて3つあります。
1. 政府の補助制度『住宅ストック循環支援事業』
2. 地方自治体の補助制度(各自治体により内容が異なります)
3. リフォーム減税
では、次の章でそれぞれの制度について詳しく見ていきましょう!
リノベーションやリフォームが対象の政府の補助金

東京都東村山61㎡のリノベーション物件
政府が行っている『住宅ストック循環支援事業』という補助金制度には3種類あり、それぞれ支給される額も異なります。
1. 住宅のエコリフォーム
対象となる工事:断熱、エコ設備、バリアフリー、耐震改修など。
補助額:上限は30万円。耐震改修の場合は45万円まで。
2. エコ住宅への建替え
対象となる工事:耐震性のない自宅を解体しエコ住宅へ建替える。
補助額:省エネルギー性能により30万円~50万円まで
3. 良質な中古住宅の購入
対象となる住宅:購入者が40歳未満で自宅として購入する中古住宅。
補助額:5万円(ホームインスペクション=住宅診断の費用として)。
リノベーションとリフォームが対象の地方自治体の補助金

東京都上町44㎡のリノベーション事例
補助金は政府だけでなく、地方自治体から受けることもできます。
どんな種類があるかは各自治体によって異なりますが、一般社団法人住宅リフォーム推進協議会のWebサイトで「地域」と「支援分類」を選ぶと、該当する補助金を確認することができます。
例えば、品川区で省エネルギー化の補助金を調べてみると…
・住宅改善工事助成事業
・雨水利用タンク設置助成
・太陽光発電システム設置助成事業
の3つの補助制度があります。
支援分類には、「耐震化」「バリアフリー化」「省エネルギー化」「環境対策」「防災対策」「同居対応」などがありますので、あなたの住んでいる地域や購入予定の地域で検索してみましょう。
リノベーションとリフォームが対象となる減税

東京都上町44㎡のリノベーション事例
減税の対象となる工事は5つです。それぞれ内容と要件は表のように決まっていて、受けられる減税と金額も異なります。
1.投資型減税
・対象となる工事:現金もしくはローンを組んで行う工事。
・減税額:工事費用の10%が控除。
・上限:バリアフリーで20万円、耐震、省エネ、同居対応、耐久性向上で工事ごとに25万円まで。(複数の工事は、併用して控除を受けることもできます。)
2.ローン型減税
・対象となる工事:5年以上のローンを組んで行う工事。
・減税額:組んだローンの1~2%が5年間控除。
・上限:バリアフリー、省エネ、同居対応、耐久性向上で工事ごとに最大62.5万円。(複数の工事は、併用して控除を受けることもできます。)
3.住宅ローン減税
・対象となる工事:10年以上のローンを組んで行う工事。
・減税額:住宅ローン残高の1%を10年間控除。
・上限:バリアフリー、耐震、省エネ、同居対応、耐久性向上他、増改築なども含み10年間で最大400万円。
4.固定資産税の減額
・対象となる工事:現金もしくはローンを組んで行う工事。
・減税額:耐震は1/2、バリアフリー、省エネは1/3、耐久性向上は2/3減額。(翌年の固定資産税から減額され、1~3の減税と併用できます。)
5.贈与税の非課税
・対象となる工事:両親や祖父母から贈与された住宅の工事。
・非課税額:工事契約をした年と住宅の質により、一定金額の贈与税が非課税に。
例)一般住宅は最大700万円、質の高い住宅ならば最大1,200万円。(質の高い住宅とは、「断熱」「耐震」「バリアフリー」に優れていること。)
住宅の購入は年齢が若いほど良いとされる2つの理由

千葉県柏72㎡のリノベーション事例
では、住宅を購入する年齢はいくつぐらいが適しているのでしょうか?タイミングは、早ければ早いほど良いと言われています。その主な理由は2つあります。
1. 例え家賃として毎月10万円を支払っていても、賃貸である限り一生家賃を払い続けなければならないから。
2. 35年の住宅ローンを組むとしたら、30歳であれば65歳の定年までに完済できてしまうため、若いうちに購入することで老後にゆとりができるから。
マンション購入の諸費用は物件価格の6~10%

千葉県柏72㎡のリノベーション事例
最近は貯金がない若い年代の方でも、頭金ゼロでマンションを購入できるようになりました。でも、忘れてならないのが購入時の諸経費です。
・売買契約時・・・・・・・印紙税
・決済・引渡時・・・・・・印紙税、登録免許税、固定資産税、不動産所得税など
・ローン費用・保険料・・・融資手数料、保証料、火災保険料など
引っ越し代なども入れると物件価格の6~10%が目安となります。
ですので、自分たちが住宅に使える予算をキチンと把握しておかないと、せっかく家を購入したのに、住宅ローンが払えなくて手放すことにもなりかねません。
実際にローンが払えず破綻する人は年間に約6万世帯。破綻予備軍まで入れるとかなりの世帯数になりますので、そうならないためにも予算管理をしっかり行う必要があります。
理想の住まいを手に入れるには「予算」と「優先順位」

東京都東村山61㎡のリノベーション物件
最後に、リスクを減らして理想の住まいを手に入れる2つのポイントをお伝えします。
1. 予算オーバーでローン破綻とならないよう、住宅に使えるお金=予算をキチンと把握すること。
2. 物件選びは「立地」や「面積」「間取り」など、自分たちの価値観に合わせて優先順位を決めること。
ただし、物件選びの「間取り」に関しては、ライフスタイルを反映したリノベーションを行うことで理想の住まいを手に入れることができます。
いずれにせよ、せっかく理想の住まいを手に入れても、住宅ローンに追われて日々の暮らしを楽しめないようでは本末転倒ですよね。理想の住まいで、今よりもさらに幸せになるためにも、「予算」と「優先順位」のチェックをお忘れなく。