2022.07.25 更新 2022.07.07 公開

中古マンションのリノベーション起こりがちなトラブル事例4選

近年、マイホームとしてマンションを購入するときに、新築ではなく中古マンションを選びリノベーションする人が増えてきました。背伸びせずに手ごろな価格で購入できる中古マンションを、自分の好きなように造り替えていくリノベーションに魅力を感じている人も多いのではないでしょうか。

しかし中古マンションのリノベーションでは、新築住宅では起こらないようなトラブルが発生するリスクもあります。そのためリノベーションに際しては、どのようなトラブルが予想されるのかを把握したうえで、あらかじめ対処しておくことがとても大切です。

対策さえ立てておけば防げるトラブルも多いので、安心して中古マンションのリノベーションに臨めるでしょう。

  • 希望のリノベーションができない
  • 工事期間の延長やズレ
  • 騒音に関する問題
  • 工事の追加費用

など、今回は、中古マンションのリノベーションで起こりがちなトラブル事例4つとその対策を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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“【著者】ゼロリノベ編集部"

[著者]

ゼロリノベ編集部

「住宅ローンサポート・不動産仲介・リノベーション設計・施工」をワンストップで手がけるゼロリノベ(株式会社groove agent)。著者の詳しいプロフィール

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中古マンションのリノベーションで起こり得るトラブルの例:構造上、希望の工事ができない

中古マンションのリノベーションでは、構造上の理由や中古物件の性質上、「思っていた工事ができなかった」といったトラブルが発生する可能性があります。どのような原因でそのようなトラブルが起こり得るのか、確認しておきましょう。

1-1.建物の構造上、希望通りのリノベーションができない

中古マンションの構造には「ラーメン構造」と「壁式構造」の2種類があり、このうち壁式構造では希望どおりの間取りにするリノベーションができない場合があります。壁式構造は、建物を壁で支えているため、抜けない壁があるためです。

さらにマンションでは、上下水道やガス管などが収められているパイプスペースは専有部分ではなく共用部分となるため、基本的には動かせません。

そのため経路が限定される、排水のための配管の勾配が取れないなどの理由でトイレやキッチンなどの水回りを移動できないこともあります。

また床が直床か2重床かによっても、できる工事が異なります。

二重床なら床スラブと床材の間に空間があり、そこに配管などが配置されているので問題はありません。しかし直床で、配線や配管がスラブに直接打ち込まれているような場合は水回りの移動が制限されます。

また、建物の構造上問題がなくても、管理規約でリノベーション内容が制限されることがあります。

  • 遮音性の基準をクリアする床材を選ぶ必要がある
  • 水まわりの移動が禁止
  • コンクリートスラブへのビス(ネジ)打ち不可

床材は快適性やデザインに直結するため、リノベーションの要望が多い場所です。そのため、希望する場合は遮音性に関するルールをしっかり確認しましょう。稀ではありますが、既存の部屋に敷かれたカーペットをフローリングに交換する工事が禁止されている物件もあります。

また、水まわりの移動が禁止、コンクリートスラブへのビス打ち不可、といったルールがある物件もあります。

ただ、リノベーション自体がNGということではないので、構造やルールをきちんと理解した上で、事前に説明してくれる会社に依頼することが大切です。

1-2.開けてみないとわからないこともある

中古マンションの場合、工事を始めてみてから、希望の工事ができないとわかることがあります。それは、新築時の竣工図面と実際が違っているなどの理由で、工事を始めて実際に壁や床を取り除いてみないと、その内側がどうなっているのか確認できないためです。

また、購入後に天井や壁、床をはがしてみてから、「水回りの勾配が確保できない」「断熱不足により躯体にカビが発生していた」などわかることがあります。実際に購入するまでは、天井や床をはがすわけにはいかないため、こういったことがおこるケースがあるのです。

1-3.トラブルを回避する方法

「希望の工事ができない」トラブルを防ぐには、やりたい工事の代替案を設計士と相談しておくことが重要です。

たとえば管理規約で「フローリングへの張り替え禁止」とされているときには、塩化ビニル系のフロアタイルで代替できないか検討しましょう。最近は技術が向上し、かなりフローリングに近いフロアタイルも製造されています。もしくはクッション性のあるコルク材を使うのもアイデアのひとつです。

考え方次第では、床材の費用を抑えることでほかの部分にコストをかけられるようになり、より理想のマイホームに近づけられる可能性も十分あります。アイデアを出しているうちに、むしろより良いデザインになることすらあるでしょう。

中古マンションのリノベーションで起こり得るトラブルの例:工期のズレ

中古マンションのリノベーションでは、想定していたよりも工事期間が長くなることがあります。どのような理由があり、どのように回避できるのか説明します。

2-1.工期の遅延

工事が遅れる理由の1つは、管理組合に工事を申請してから許可が下りるまでの期間が、2週間から1か月半と、マンションによって大幅に異なることです。2週間で許可が下りると思っていたのに1か月半かかった場合には、工事は1か月遅れてしまいます。

昨今では、新型コロナウイルス感染症の影響などによる海外からの輸送遅延や木材不足で、設備や原材料の納品が遅れ、工期が長引くこともあります。とくに海外メーカーの設備などは、納品に半年以上かかる場合もあるため注意が必要です。

工期が遅れることで、今住んでいる家の家賃が、リノベーションするマンションの住宅ローンが二重になる可能性も考慮しておきましょう。

2-2.トラブルを回避する方法

工事の遅延トラブルを回避するには、メーカーに発注するものはなるべく早く選び始めることが大切です。そして遅延の影響を見越して、早めに発注しておきましょう。

どうしても設備が納期に間に合わない場合は、代替品を取り付けて引き渡し、後日納品という方法もあります。あらかじめリノベーション会社に、遅延が発生したときの対応を確認しておくと安心です。

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中古マンションのリノベーションで起こり得るトラブルの例:工事音

中古マンションのリノベーションでは、工事中に出る騒音で近隣トラブルが発生することもあります。具体的な回避方法とあわせて確認しておきましょう。

3-1.工事音による近隣住民からの騒音の苦情

リノベーション工事中には、近隣住民から騒音に対するクレームが入ることがあります。リノベーションの工事内容によっては、工事中に大きな音が発生することがあるためです。

たとえば壁や床を取り壊すときには破壊音が、電気工具を使うときには機械音が出るのを防ぐことはできません。ほかにもハンマーで釘を打ち込むときの打撃音など、音の種類はさまざまです。

さらに工事中には、リノベーション会社の担当者や実際に工事をおこなう職人さんたち、設備を搬入するメーカー担当者など、人の出入りも多くなります。なんだか常にザワザワした感じがするうえ、機械音が響くなか話し合うときには、つい声が大きくなることもあるでしょう。

マンションは戸建て住宅とは違い、隣接する住戸とは壁や天井、床一枚しか隔てていないため、近隣住民がガマンできないと感じるときがあるのです。

3-2.トラブルを回避する方法

リノベーション工事での騒音トラブルを回避するには、工事についての詳細を、近隣住民に早めに連絡することが大切です。

具体的には、リノベーション会社の担当者と、上下左右の8世帯にきちんと挨拶に伺います。担当者任せにせず、自分も一緒にまわることが大切です。その際工事をする日程や時間帯、会社の名前や連絡先、騒音の可能性などについての書面を渡しておきましょう。

事前に連絡をしておくことで、トラブルを回避できる可能性が高まります。工事が始まる前だけではなく、工事後にもお礼を兼ねて挨拶に回ると、今後よい関係を築きやすくなるのでおすすめです。

中古マンションのリノベーションで起こり得るトラブルの例:追加費用

中古マンション購入後のリノベーションでは、工事の途中で追加費用を請求されるといったトラブルもときどき起こります。

当初予定されていなかった費用が発生するのには、どのような理由があるのでしょうか?回避方法とあわせて確認しましょう。

4-1.追加費用で工事費用がかさむ

中古マンションのリノベーションで追加費用が発生するのは、住戸の内装をすべて撤去して構造だけにする「スケルトンリノベーション」をおこなう場合が多いです。それは、先述したとおり、解体してからはじめて物件の正確な状態が明らかになることで、必要な工事が増えることがあるためです。

たとえば解体してみたら、築年数以上に給排水管が劣化していて、全面的な配管工事が必要になることがあります。住戸の実際の劣化状況は、それまでの住人がどのような環境で暮らしていたかによって大きく異なるため、こういったことも起こり得るのです。

また部分的なリノベーションをした場合に、新しくなった部分と既存部分の差が気になり、追加工事が発生するケースもあります。

たとえば浴室が新しくなったことで、このままでいいと思っていた洗面所との落差が大きすぎて気に入らない、というのは実は珍しいことではありません。当初予定していなかった箇所も工事したくなることで、工事費がかさんでいく場合もあるのです。

4-2.トラブルを回避する方法

追加費用が発生するのをできるだけ回避し予算内に納めるためには、減額できる箇所や方法がないかを設計士に相談するのが大切です。セルフで工事できる部分があるか、素材のグレードを下げることができるかなど、コストを下げるアドバイスをもらいましょう。

たとえば珪藻土の塗り壁仕上げを予定していたなら、自分たちで壁を塗ることで左官職人にかかる人件費を減らせます。また壁紙を布クロスからビニールクロスにしたり、無垢材フローリングを合板フローリングに変更したりすることでも、素材コストを減額できるでしょう。

システムキッチンやシステム洗面台、給湯器など、既存設備を活かすことを検討するのも方法のひとつです。入居して余裕ができてから入れ替えるなど、費用を抑える方法を設計者やリノベーション会社の担当者とよく話し合うことが大切です。

なおゼロリノベでは、中古マンションを購入しリノベーションした人が経験した、購入時の不満部分/実際に改修した部分/不満の解消度合いをまとめた調査を実施しました。

中古物件選びやリノベーション計画の参考にご覧ください。

<リノベーションは仕上げを味わいとして楽しめるかがポイント>

中古マンションのリノベーションでは、工事のあとにもさまざまな変化がおこります。

たとえば中古マンションは水平垂直が取りにくいため、設備の間にすき間が生じることがあります。モルタルが乾いたときには、クラックと呼ばれるひび割れが発生することも。無垢板のフローリングは、経年で色が変化するのに加え、季節によって伸縮してすき間ができたり、床鳴りが発生したりと変化はずっと続きます。

それらを味わいとして楽しめるかは、リノベーションの大切なポイントです。自分たちにリノベーションは向いているのかな?と気になる方は、リノベーションが合う人、合わない人を紹介したこちらの記事をご覧ください。

中古マンションのリノベーションでトラブルが起こったときの対処法

中古マンションのリノベーションでトラブルが起きたとき、不安があるときには、すぐに工事を依頼しているリノベーション会社に相談しましょう。

それでも問題が解決しない場合の相談先を2つご紹介しておきます。

5-1.公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターに相談する

公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターは、国土交通大臣指定の公的相談所です。住宅の取得やリフォーム・リノベーションについて、技術的問題から法律的問題まで幅広く対応しているので、困ったときには相談してみましょう。

なお公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターでは、問い合わせは電話でのみ受け付けています。

5-2.リフォーム事業者の業界団体に相談する

施工を依頼しているリフォーム業者に問題がある場合は、その業者が所属している業界団体に相談しましょう。住宅リフォームの事業者団体は多数あり、また業者によっては団体に所属していない場合もあります。

業界団体に加入しているか、加入している場合はどの団体なのかは、リフォーム業者のホームページで調べるか、直接確認が必要です。

なお、国土交通大臣登録の住宅リフォーム事業者団体一覧は、こちらから確認できます。

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まとめ

中古マンションのリノベーションでは、構造上の問題や工期の遅れ、騒音、追加費用の発生などを原因とするトラブルが起こる可能性があります。

しかしどのような問題が考えられるのかを把握したうえで、あらかじめ対処法を立てておけば、防げるものも少なくありません。対策を考えるなかで、よりよいリノベーションのアイデアが浮かぶこともあるでしょう。

リノベーション工事でのトラブル回避の方法についても紹介してきましたが、もっとも大切なのはどんなときでも相談できるリノベーション会社を選ぶことです。

実際にトラブルが発生したときに、一緒に解決策を考え、最善案を出してくれるようなリノベーション会社を選びましょう。

なお物件選びから資金計画、リノベーションまでワンストップでサポートしているゼロリノベでは、リノベーションに関する不安や疑問にお答えするオンラインセミナーを開催しています。

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