2022.10.21 更新

中古マンションリノベーション!賢い住宅予算でオシャレに暮らす

中古マンションリノベーションの特徴

中古マンションをリノベーションするってどんな感じなの?実際いいの?と疑問に思っていませんか?

住宅は大きな買い物で、失敗は許されないもの。多くの方がどんな住宅を購入すればいいか悩んでおり、弊社にも多くの質問や不安がお客様から寄せられます。

そして実は、そんな方々が最終的にたどり着く選択肢が中古マンションのリノベーションなのです。

中古マンションリノベーションの特徴

そんな人気を集める中古マンションのリノベーションについて、リノベーション会社が総力を挙げて疑問にお答えする記事を今回作成しました。

この記事では、下記についてお伝えします。

  • 「中古マンション×リノベーション」が選ばれている4つの理由
  • 安心な中古マンション物件の選び方・注意点
  • 「中古マンション×リノベーション」は種類が2つある
  • リノベーション済みマンションのメリットとデメリット
  • 中古マンションを買ってリノベーションするメリットとデメリット
  • リノベーションで天井を高くLDKを広くしたおしゃれ物件5事例
  • リノベーションの費用は60㎡平均で1,050万円
  • 「中古マンション×リノベーション」の流れと期間
  • リノベーション向き物件の選び方【建物構造と管理状況】
  • 後悔しないためのリノベーション会社の選び方・見極め方
  • 最初のステップは地に足がついた資金計画から

読み終わるころには中古マンションのリノベーションがどういったものかがわかり、自分に向いているかどうかもわかるでしょう。

ぜひ住まい選択のためにこの記事をご活用ください。

Advisor

一級建築士 アドバイザー 西村 一宏

[監修]一級建築士

西村 一宏

リノベーション・オブ・ザ・イヤーを受賞した設計・施工部門の責任者としてゼロリノベ建築を担う。著者の詳しいプロフィール

Author

“【著者】ゼロリノベ編集部"

[著者]

ゼロリノベ編集部

元銀行員・宅地建物取引士・一級建築士が在籍して「住宅ローンサポート・不動産仲介・リノベーション設計・施工」をワンストップで手がけるゼロリノベ(株式会社groove agent)。著者の詳しいプロフィール

\一級建築士監修のWEBセミナー/

「中古マンション×リノベーション」が選ばれている4つの理由

 

中古リノベーションが選ばれる4つの理由

「新築マンションの方が中古マンションのよりも多く買われていて人気」そう思っている方もいるかもしれません。しかし実は2016年より、中古マンションの購入件数の方が新築よりも多くなってきています。

公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)が発表した「首都圏不動産流通市場の動向(2019年) 」と株式会社不動産経済研究所が発表した「首都圏マンション市場動向2019年」 によると、2019年に首都圏で販売された中古マンションの成約件数は38,109件です。

これ対し、新築マンションの供給戸数は28,563戸、年間で売れた件数は20,675となっており、差は約17,500件にもなります。首都圏において中古マンションという選択肢が完全なスタンダードになる日もそう遠くないでしょう。

この中古マンション人気を支える理由が以下の4つです。

・新築マンションと比べ900万円以上の差額が出るリーズナブルさ
・大幅に値下がりしにくい資産価値性
・好立地に多数存在する選びやすさ
・理想の暮らしがリノベーションで実現可能

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1-1.新築マンションと比べ900万円以上の差額が出るリーズナブルさ

中古リノベと新築マンションの物件価格比較中古マンションの価格は新築マンションと比べ平均して2,000万円以上の差があります。リノベーション費用を含めても新築マンションより900万円以上安く収まっています。住宅にかける費用をぐっと抑えられるのは共働きが当たり前になってきた今の世代にとって大きなメリットと言えます。

*中古マンション価格:レインズ中古マンションの築年帯別状況[東京都]より
*新築マンション価格:マンションエンジンより
*リノベーション費用はゼロリノベでリノベーションした場合で試算

関連:住宅ローンの目安について詳しく説明している記事

1-2.大幅な値下がりが起きにくい資産価値性

 

首都圏中古マンション築年数別単価

【参考】首都圏中古マンション・中古戸建 地域別・築年帯別制約状況【2022年04〜06月】|東日本不動産流通機構(1頁)を元に作成

資産価値と聞くと新築の方が高いと思いがちですが、大きな値下がりが起きにくいという意味では中古マンションがおすすめです。

上のグラフは東グラフは、東日本レインズが発表した2022年(令和4年)4月〜6月に東京を中心とした首都圏で売却された中古マンションの、築年数別の㎡あたりの平均価格の推移をまとめたグラフです。

特徴として築25年程度で下がり方が緩やかになります。

購入後の価値下落が新築に比べて緩やかということは、”もしも”のときに手放すリスクが低いと言えます。購入後も値段の下がり幅が少ないのはかなりの安心感があるのではないでしょうか。

関連:マンションの価格推移について詳しく説明している記事

1-3.好立地に大量に存在する選びやすさ

中古マンションは圧倒的な物件数

中古マンションは新築マンションに比べ物件の選択肢が多いと言えます。2019年の情報ですが、ポータルサイト(アットホーム)で東京都のマンションの物件の数を比較すると、約58.5倍の差があることがわかりました。この数からもわかる通り、選択肢の多さは圧倒的です。

また、建物全般に言えることですが、良い立地は早く埋まっていきます。つまり良い立地にはすでに中古マンションが存在しているということです。駅前の大規模な開発や建物の取り壊しなどがない限りは新築マンションが良い立地にたつ機会はなかなか訪れません。

このエリアに住みたい!と思っていても物件がなければそもそも住むことはできませんが、中古マンションならば好きなエリアや駅での暮らしが実現しやすいと言えます。

1-4.理想の暮らしがリノベーションで実現可能

リノベーションで理想の暮らし安くて資産性があって利便性がよくても、古い内装に暮らすのは快適とは言えません。そこで登場するのがリノベーションです。

住まいの中身については全てが新品となり、現代の暮らしに合わせたものに生まれ変わります。これだけメリットがつまっていれば都心暮らしの選択肢に上がってくるのも頷けるのではないでしょうか。

そんなリノベーションですが、実はリノベーションには2種類あり、それぞれ特徴が全く異なります。詳しくは3章でお伝えします。

*リフォームとリノベーションの違いはデザイン性

2つを比較すると違いは全体のデザイン性となります。

そもそもリフォームとは、室内や設備を新築当時の機能に戻す、原状回復の意味合いで使われる言葉です。「マイナスの状態のものをゼロの状態に戻すための機能回復工事」という意味合いとして使われます。担当となるのは営業マンです。

一方のリノベーション、特に住宅のリノベーションの目的は、これからその空間を使う人が暮らしやすいようにすることです。なので、玄関の広さ、個室の数、キッチンの位置やお風呂のサイズに至るまで、デザイン性を含めて設計担当者と打合せをしながら細かく決めていくことになります。

リフォームが、マイナスをゼロの状態に近づける工事であることに対し、リノベーションは、ゼロの状態に+αを付け加えて新たな価値を生み出すものとして使われます。そのため、空間全体の機能性やデザイン性の調和が行われるのがリノベーションであり、リフォームとの違いになります。

より詳しくは、リフォーム・リノベーションの違いはデザイン性!3事例で費用も解説をご確認ください。

安心な中古マンション物件の選び方・注意点

中古マンションって長く暮らせるの?安心なの?と心配になる方も多いと思いますが、ちゃんと選べば大丈夫なんです。その条件は、メンテナンスをしっかりしてるかどうかです。ここでは選ぶ条件とともに、中古マンションの寿命についてお伝えします。

2-1.中古マンションの寿命は117年以上

中古マンションの寿命は117年以上と言われています。

マンションの寿命を決めるのは構造体である鉄筋コンクリートであり、国土交通省の「RC造(コンクリート造)の寿命に係る既往の研究例」によると117年以上もつと言われています。加えて耐震工事をすれば150年以上とも言われています。

実は人間の寿命よりも長いので心配するほどマンションは短命ではありません。そのため、何度も買い換えないといけないといった心配はありません。

関連:マンション寿命は117年!長寿命の中古マンションを見極める方法
関連:中古マンションの築年数は資産と寿命から20年が買い時と判明

2-2.必ずしも「旧耐震=危険/新耐震=安全」ではない

新耐震基準のマンションだからと築浅の物件を購入しても、その後数十年にわたって管理がずさんで耐震性が落ちてしまうことがありますし、

一方、旧耐震基準のマンションでも耐震補強がなされていたり、管理状況が良好で耐震性が高い物件もあります。

上記の両者を比べた場合は、後者の方が安全性は高い可能性があります。

旧耐震だから危険、新耐震は安心と盲信するのではなく、管理状況とあわせて考えることがポイントです。

関連:【中古マンションの安全性】築年数と耐震基準だけではない3つの見極め方

2-3.長期修繕計画や修繕積立金のチェック

マンションの資産価値を維持するためには、適切なメンテナンスが必要です。

また、中古マンションは寿命は117年以上と前述しましたが、全ての建物が寿命通りかというと、そうではありません。やはりポイントとなるのは大規模修繕工事です。

よって、中古マンションの物件選びでは、長期的な計画のもと大規模修繕を実施しているか、修繕積立金の残高は充分か…等々の管理状態をチェックすることが重要です。

メンテナンスがずさんだとマンションが経年劣化し脆くなってしまいますが、メンテナンスをしっかりしている中古マンションから選べばこのリスクは回避可能です。

より詳しくは、長寿命マンションはどこで判断すればいいですか?をご確認ください。

関連:マンションの大規模修繕とは?実施内容や期間・費用など詳しく解説
関連:マンション修繕費とは?修繕積立金が値上げする理由や平均相場を解説

\一級建築士監修のWEBセミナー/

「中古マンション×リノベーション」は種類が2つある

中古マンションリノベーションは種類が2

中古マンションのリノベーションには2つの種類があります。それが、

・リノベーション済み物件の購入
・中古マンションを購入して自分たちの要望をいれたリノベーションを依頼する

この2つです。それぞれ見ていきましょう。

3-1.リノベーション済み物件とは

リノベーション済みマンションやリノベーション済み物件は、すでにお部屋の中身がリノベーションされ、新品の状態で売られている物件のことを指します。各種ポータルサイト(アットホーム、スーモ等)でも検索可能です。

3-2.「中古マンションを買ってリノベーションを依頼する」とは

世の中には、お客さんの要望をきいて買った中古物件に合わせてリノベーションをしてくれるリノベーション会社というものがあります。

中古マンションを購入するところからリノベーション設計・工事までサポートしてくれるワンストップのリノベーション会社と、リノベーションのみ依頼ができる会社の2つがあります。

なお、物件購入から行う場合は、ワンストップリノベーションの会社に依頼することをおすすめします。おすすめの会社については、本記事10章でお伝えします。

リノベーション済みマンションのメリットとデメリット

リノベーション済みマンションのメリットデメリット

すでにお部屋の中身がリノベーションされ、新品の状態で売られているリノベーション済み物件の、メリット・デメリットや注意点について解説します。

メリット
・すぐ住めて手間がない
・費用が明確

リノベーション済みマンションは、オーダーではなく完成品の購入のため、現物を見てすぐ購入でき手間がなく、売られている金額以上のお金は物件にはかからないため費用も明確です。

デメリット
・生活にフィットする間取りになっているかが物件次第
・中古物件全体から見ると数が多くない

完成品のため、自分たちに100%フィットする空間かと言えばそうではありません。この点はオリジナルを依頼する点には劣ります。また、中古物件全体から見ると数は多くないため、エリアや場所の選択肢が少なくなります。

リノベーション済み物件についてより詳しくは、500件施工でわかったリノベーション3つのメリットを戸建とマンションで解説の5章をご確認ください。

*表層工事の物件は配管寿命に注意

リノベーション済み物件は、室内の表面のみを綺麗にし、床下の配管が古いままになっている物件もあるので注意しましょう。

配管にも寿命があり、古くなると漏水の危険があるからです。不動産会社に床下工事もしたか確認をとりましょう。材料にもよりますが、20年前後経過しているのであれば配管交換の工事をするのがおすすめです。

注意点については、500件施工でわかったリノベーション3つのメリットを戸建とマンションで解説の6章のコラムをご確認ください。

中古マンションを買ってリノベーションするメリットとデメリット

中古マンションを買ってリノベーションを依頼するメリットデメリット

中古マンションを購入してリノベーションをするのに向いている人は、住まいへのこだわりが強い人です。

例えば、今の賃貸に下記のような不満を持っている場合は、リノベーションを依頼することで解消可能なため、依頼することが向いているかもしれません。

・キッチンの向きやサイズに不満
・お風呂(浴室)や玄関の狭さに不満
・個室の数や広さに不満
・コンセントやスイッチの場所に不満

これらの不満はリノベーションを依頼することで丸ごと解決可能です。元の間取りがどういったものだったかわからないほどに、新しくすることが可能だからです。例えば下記のように全く違う間取りに変更が可能です。

リノベーションのビフォーアフター

また、中古マンションを買って自分たちのライフスタイルに合わせたリノベーションを依頼する場合のメリットとデメリットは下記の通りです。

メリット
・どんな内装の中古物件も購入の選択肢に入れられる
・ライフスタイルの反映で居心地と快適性が段違い

リノベーションをするので今の内装が関係なく、全ての物件が選択肢に入れられます。また、自分たちのライフスタイルに合わせたオーダーメイドの住宅となるため居心地の良さや快適性が非常に高いと言えます。

より詳しくは、500件施工でわかったリノベーション3つのメリットを戸建とマンションで解説の2章をご確認ください。

デメリット
・設計・工事で期間が6ヶ月かかる
・物件購入とは別にリノベーション費用がかかる

オーダーするため住み始めるまでに期間が必要になります。また、リノベーションを依頼するため物件とは別に費用がかかります。

より詳しくは、500件施工でわかったリノベーション3つのメリットを戸建とマンションで解説の4章をご確認ください。

リノベーションで天井を高くLDKを広くしたおしゃれ物件5事例

リノベーションによって天井を高くLDKを広くし、願った暮らしが手に入った事例5つを解説します。

6-1.帰ってきたら掃除が終わってる暮らし

帰ってきたら掃除が終わってる暮らしリノベーションにより空間の間仕切りや段差をなくすことで、隅から隅までお掃除ロボットが掃除をできる空間になりました。その結果、家に帰ってきたら掃除が終わっている暮らしが手に入りました。

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6-2.子供を見守りやすい間取り

子供を見守りやすい間取りアイランドキッチンと開放的なリビングダイニングにより、家事をしながらでも子供の様子を見守りやすい生活となりました。

子供が大きくなって個室が必要になったら、子供と相談して個室を作る予定です。壁を新たに作るのも30万円程度から行うことができるため、必要になるまでは開放的な空間で贅沢に過ごしてみてはいかがでしょうか。

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6-3.朝日をあびて目覚める空間

朝日をあびて目覚める空間

ベッドルームの壁をガラスにすることで朝日が自然と入ってくる設計になっています。バタバタしていた前とは違い、気持ちよく目覚めてキッチン前のテーブルでゆったりと食事をする生活になりました。

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6-4.お風呂が主役となる住まい

お風呂が主役となる住まい

空間が1番の優先順位じゃなくても問題ありません。お風呂が主役のリノベーションも存在します。お風呂をガラスばりにして窓と近づけることで、朝日を浴びながらのシャワーや、夜景を見ながらくつろげるバスルームになりました。

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6-5.演奏が日常的な暮らし

演奏が日常的な暮らし

リノベーションなら防音室を用意することも可能です。朝起きて出勤するまでの時間をギターを弾きながら過ごしてモチベーションをあげたり、夜も時間がゆるす限り音楽に触れていられるようになり、今までよりもずっと音楽が身近に感じられる暮らしととなりました。

この事例を詳しく見る>>

関連:リフォームとリノベーションの違いについて詳しく説明している記事

\一級建築士監修のWEBセミナー/

リノベーションの費用は60㎡で平均1,050万円

マンションのリノベーションの業界費用相場

*SUVACO掲載の最新200事例から平米毎に平均価格を算出(2022年10月時点)
*上記はあくまで参考・やりたい内容や物件状態によって費用は大きく変わる

リノベーションの費用はマンションの面積と仕様・設備に紐づいています。
上の表はSUVACOに掲載の最新200事例から平米数毎に平均価格を算出したものです。

例えば60㎡の場合、約1,050万円となっています。素材や設備にこだわると、その分金額も上がってしまうからです。キッチンやお風呂などの設備や特注造作が増えると、特に金額が大きくなる傾向にあります。

なお、ゼロリノベの費用プラン(BASIC)では、60㎡で1,020万円〜の費用となっています。不動産仲介からリノベーションの設計施工まで一社で完結するオールワンストップのため、業界相場よりも価格を抑えられるのが特徴です

費用についてより詳しくは、業界61社154事例まとめ!中古マンションのリノベーション費用のリアル相場とローン解説をご確認ください。

*セルフリノベーション(DIY) で費用を抑える

リノベーションの費用が高い、あるいは自分たちでリノベーションをしてみたいという場合、セルフリノベーション という方法で費用を抑えることができます。

v材料を購入し、自分たちで内装を作ったり、塗装などの仕上げを行なったりする方法です。中には内装全てを自分たちで行う方々もいますが、電気配線やガス管、水道管などは資格が必要なため注意しましょう。

より詳しくは、セルフリノベーションはここまでできる!費用・日数・難易度一覧表をご確認ください。

「中古マンション×リノベーション」の流れと期間

中古マンションリノベーションの流れと期間

見つけた中古マンションを契約してリノベーション後お引き渡しをするまでは最短で7ヶ月程度必要になります。中古マンションの見学〜契約までは3週間〜1ヶ月半、その後設計で3ヶ月、工事で3ヶ月となっています。

ただし、物件を探す期間は人によりまちまちです。本腰を入れて物件を探すならば情報収拾も含めて3ヶ月程度は確保しておきましょう。

住宅ローンの審査や契約の手続きなど、いつどんな準備をすればいいかについては、【図解】中古マンション購入の流れ8ステップと必要書類・お金一覧をご確認ください。

また、個人の方でリノベーションの体験談や経緯を掲載しているブログもあります。気になる方は、リノベオタクが紹介!リアルな体験談や後悔失敗がわかるリノベーションブログ17本をご確認ください。

関連:中古マンションの探し方で悩む全ての人に伝えたい最善の方法

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リノベーション向き物件の選び方【建物構造と管理状況】

世の中にはリノベーションが想い通りにいかない中古マンションも存在しています。購入してから後悔しないようこの章でチェックポイントを2つお伝えします。

  • ラーメン構造と壁式構造のチェック
  • 共用部分と専有部分をチェック
  • リノベーションに影響する管理規約がないかチェック

ラーメン構造と壁式構造のチェック

マンションの構造は2つあり、自由な間取りにしやすい構造(ラーメン構造)と今の間取りを活かす必要がある構造(壁式構造)の2つに分かれます。

不動産仲介会社のウェブサイトに載っている簡略図を見ることで確かめることができます。

ラーメン構造とは

専有部の四隅に太い柱があります。多くの場合は正方形に近い形をしています。これが四隅にあった場合は、中にある専有部の壁は全て取り壊し、自由に間取りを設計することができます。

壁式構造とは

簡略図の四隅に柱がないもの。間取りを作っている壁が全てコンクリートで作られており、この壁でマンションを支えています。そのため、構造となっている壁には手を付けることはできません。

間取りの大幅な変更を期待している場合は、ラーメン構造のマンションを選びましょう。

共用部分と専有部分をチェック

マンションは、区分所有者の意思で「変えられる箇所(主に専有部分)」と、区分所有者の意思では「変えられない箇所(主に共用部分)」があります。

よって「変えられる箇所」はお金で解決できます。「変えられない箇所」はお金では解決できません。

変えられる箇所(主に専有部分)

  • 室内

変えられない箇所(主に共用部分)

  • 建物の構造:耐震性
  • コンクリートの状況:耐久性
  • 住んでいる人(隣人)
  • 管理や修繕積立金の計画
  • 眺望や周辺環境…etc

専有部分

マンションなどの建物において、それぞれの区分所有者が単独で所有している部分のこと。主に住戸部分を指す。ただし、住戸内であってもバルコニーや玄関、専用庭などは区分所有者全体で所有する共用部分とされるため、専有面積には含まれません。

共用部分

マンションなどの区分所有建物における、各区分所有者の専有部分以外の部分を指します。壁や柱・屋根・基礎・エントランス・廊下・階段・エレベーター・バルコニー、専有部分外の電気・ガス・水道設備などが該当。

管理規約によって、本来は専有部分となる部分も、共用部分とされることもあります。

*リノベーションポイント

中古マンションのリノベーションを検討していると、専有部内は全て交換して、新品にできると思いがちですが、実は、勝手に交換できないものがあります。

それが、玄関ドア、サッシ、ロック解除付きインターホンです。これらは、多くの場合、共用部分扱いで、勝手に交換することができません。

ただし、玄関ドアに関しては、内側を塗装したり、シートを貼ってキレイにしたりすることが可能です。また、サッシは、二重窓を設置することで、古いサッシを普段あまり見ることのないようにできます。

インターホンに関しては、オートロックのシステムが関係しているため、交換などはできませんが、ボックスで囲うことで、普段目につかないようにすることができます。

なお、オートロックのないマンションの場合は、新しいインターホンに交換することが可能です。

マンションを選ぶとき、室内の設備や間取りなど「変えられる箇所」に一目惚れして購入を決断するケースが多いです。その場合、”100年も耐えられない建物だった” ”修繕積立金が高額になった”…など、あとで後悔することも少なくありません。

よって、マンションを選ぶときは、区分所有者の意思では「変えられない箇所(主に共用部分)」を中心にチェックすることをおすすめします。

とはいえ、管理状況など変えられない箇所が良いか悪いかの判断は簡単ではありません。

そこで、家の買い方や選び方がわかる場を設けました。オンラインのため自宅で参加できます。お時間のない方は録画した動画の視聴も可能です。いずれも無料です。

参考:セールスのない無料セミナー「小さいリスクで家を買う方法」

リノベーションに影響する管理規約がないかチェック

物件探しをネットで行っているだけでは得られない情報が載っている管理規約。通常は、とくに問題になるような項目はありません。

ただし、中古マンションを購入してリノベーションを行うことを前提にしている方にとっては、思わぬ落とし穴である場合も存在します。

それは、マンションの管理規約によってリノベーションが制限される場合があることです。

たとえば、間取りの大幅な変更を許可しないというものであったり、水回りの移動やお風呂のサイズの変更を許可しないというものです。

これらの項目があると、リノベーションというよりも、表面のリフォーム程度の工事というレベルになってしまいます。

何十年も昔に作られた間取りに縛られないためにも、管理規約の注意点などをしっかり把握しましょう。

これらをしっかり確認したい場合は、ワンストップリノベーション会社/リノベーション事業も行っている不動産仲介会社などの担当者に依頼することをおすすめします。

関連:中古マンションのリノベーション注意点について詳しく説明している記事

後悔しないためのリノベーション会社の選び方・見極め方

リノベーション会社を選ぶ場合、物件購入からスタートするなら、ワンストップサービスを提供しているリノベーション会社から選ぶことをオススメします。

ワンストップとは、不動産仲介、リノベーション設計・工事が同じ会社で提供されるサービスです。中でも、オールワンストップと呼ばれるサービスをオススメします。理由は2つあります。

・せっかく見つけた物件の取り逃がし防止のため
・余計な手間や費用がかからない(オールワンストップの場合)

物件の取り逃がしですが、リノベーション費用が出るのに時間がかかりその間に他の人に取られてしまうというのが理由です。

前提として、リノベーション費用がわかった状態で住宅ローン審査をすれば購入も含め1つのローン管理で済み金利も低いためオススメしています。しかし、リノベーション会社が見積もりをするのに通常は時間がかかります。

ただし、ワンストップの場合は連携がとれたり、ノウハウがあるためすぐに費用が出ます。そのため取り逃がしリスクは低いと言えます。

またワンストップは窓口が1つの会社のため手間が省けます。

ただし余計な費用も省くとなるとワンストップの中でもオールワンストップのサービスを選ぶ必要があります。これは、外部委託をせず全て自社で行うサービスのため、関連会社などの余計な費用が乗ることがありません。

会社の選び方について詳しくは、ワンストップリノベーション会社一覧とメリットデメリット+注意点をご確認ください。

関連:リノベーション会社の見分け方について詳しく説明している記事

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 最初のステップは地に足がついた資金計画から

住宅ローンの年収別返済目安

手取り年収:40未満・配偶者有り
借りられる額:金利1.2%(元利均等)・返済期間35年・返済比率30-35%
無理なく返せる額:金利1.2%(元利均等)・返済期間35年・返済比率20%

家を購入した後も人生はつづきます。そして、あくまでも住まいは幸せになるためのツールであることを忘れないようにしましょう。

収入から逆算して家に使っていいお金を超えてしまうと、その後の生活はとても大変で窮屈なものになる可能性があります。何よりも優先すべきは予算です。

上の表は返済比率をもとにシミュレーションした住宅ローン目安一覧表です。

中古マンションの購入は目的ではなく、人生をより豊かで充実したものにするための手段です。手段にお金をかけすぎないよう、使っていい予算を明確にしましょう。

より詳しくは、元銀行員が教える!住宅ローンの年収別目安と返済額を抑えるコツ5選【チェックリスト付】をご確認ください。

まとめ

中古マンションリノベーションの特徴

中古マンションのリノベーションは、以下の4つの理由により人気を集めています。

・新築マンションと比べ3,000万円以上の差額が出るリーズナブルさ
・大幅な値下がりが起きにくい資産価値性
・好立地に大量に存在する選びやすさ
・理想の暮らしがリノベーションで実現可能

中古マンションリノベーションは種類が2

また、リノベーションには2種類あり、それぞれ向いている人が異なります。住まいへのこだわりが少ないならリノベーション済み物件、こだわりがあるならオリジナルの間取りとなるリノベーションの依頼をしてみましょう。

マンションのリノベーションの業界費用相場

*SUVACO掲載の最新200事例から平米毎に平均価格を算出(2022年10月時点)
*上記はあくまで参考・やりたい内容や物件状態によって費用は大きく変わる

依頼する場合、費用は60㎡で1,050万円が平均相場となっています。もし予算が足りないという場合は、セルフリノベーション にチャレンジするのもひとつの方法です。詳しくは、セルフリノベーションはここまでできる!費用・日数・難易度一覧表をご確認ください。

また費用について詳しくは、業界61社154事例まとめ!中古マンションのリノベーション費用のリアル相場とローン解説をご確認ください。

中古マンションリノベーションの流れと期間

中古マンションのリノベーションに必要な期間は7ヶ月程度を目安として考えておきましょう。ただし、思わぬアクシデントも起こりうるためスケジュールには余裕を持っておきましょう。

住宅ローンの審査や契約の手続きなど、いつどんな準備をすればいいかについては、【図解】中古マンション購入の流れ8ステップと必要書類・お金一覧をご確認ください。

■中古マンションの制約について
リノベーションをする中古マンションの注意点として、以下の2つがあります。

  • ラーメン構造と壁式構造のチェック
  • 共用部分と専有部分をチェック
  • リノベーションに影響する管理規約がないかチェック

リノベーションの間取りの自由度と、素材や設備に制約がかからないかどうかをそれぞれ確認しておきましょう。

詳しい注意点については、1000件リノベした一級建築士が必ず事前に伝える中古マンションリノベの注意点をご確認ください。

■会社選びについて

リノベーションを依頼する場合は、下記2つの理由から、オールワンストップリノベーションのサービスをおすすめしています。

・せっかく見つけた物件の取り逃がし防止のため
・余計な手間や費用がかからない(オールワンストップの場合)

会社の選び方について詳しくは、ワンストップリノベーション会社一覧とメリットデメリット+注意点をご確認ください。

■予算について

中古マンションのリノベーションは非常に高いメリットがありますが、1番重要なのは予算です。住まいは幸せを叶えるツールであるという意識を忘れないようにしておきましょう。

詳しくは、元銀行員が教える!住宅ローンの年収別目安と返済額を抑えるコツ5選【チェックリスト付】をご確認ください。

予算を守って自分たちだけの快適な住まいを手に入れていきましょう。

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