2023.04.28 更新

中古マンション購入時期の全データ【値下がり・物件数・価格交渉】

中古マンション価格推移グラフ

お得な中古マンションの購入時期を知って効率的に住まいの購入を進めたいと思っていませんか。

値段が下がる時期、物件数が増える時期などは実際データで存在します。
ただし、期待するよりも大きなインパクトがないことは覚悟しておいてください。

そのため、すでに気になっている物件がある場合は、迷わずに動き始めましょう
なぜなら、中古マンションとの出会いは一期一会で、誰かに買われてしまえば、同じ部屋が市場に出回ることはほぼないからです。(同じマンションでも部屋が違えば差異が出ます)

時期を気にしていたら狙っていたマンションが他の人に買われてしまった。なんて大きな後悔が残る体験はしてほしくありません。

この記事では、

・中古マンションが安くなる時期、高くなる時期
・物件数が多く出回る時期、少ない時期
・価格交渉がしやすい時期の真実
・本当に気にすべき購入のタイミング

などについて解説するため、読み終わるころには、自分が動き出すべき時期やタイミングがはっきりするでしょう。ぜひこの記事を中古マンション購入にお役立てください。

Author

“【著者】ゼロリノベ編集部"

[著者]

ゼロリノベ編集部

「住宅ローンサポート・不動産仲介・リノベーション設計・施工」をワンストップで手がけるゼロリノベ(株式会社groove agent)。著者の詳しいプロフィール

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中古マンションの価格が下がる時期は12月だが誤差

中古マンション価格推移グラフ
参考:公益財団法人 東日本不動産流通機構の2020年3月度をもとに作成

中古マンションの価格(平均平米単価)が下がるのは12月ですが誤差です。

上記のグラフを見ると、首都圏で1番中古マンションの単価が上がっているのは2019年の4月、1番低いのは2019年の12月です。

では、同じ広さの中古マンションを購入するとき、4月と12月でどの程度の金額差が生まれるか見てみましょう。

中古マンション平米単価の価格差表
参考:公益財団法人 東日本不動産流通機構の2020年3月度をもとに作成

上記の表は、平米単価が1番高い2019年4月と1番低い2019年12月をマンションの面積ごとに計算したものです。80㎡になると100万円を超える差額となるため、かなりインパクトがあるように見えます。

しかし、ここで考えなければならないのが家賃流出です。次の章では、差額と家賃流出を比較し、どんな条件であればお得になるのかを見ていきます。

1-1.高い時期と安い時期の価格差より家賃流出の方が高くつく

中古マンション価格差と家賃流出金額
参考:公益財団法人 東日本不動産流通機構の2020年3月度をもとに作成

上記の表は、4月に物件を見つけ、12月まで待って購入した場合の、価格下落と家賃流出の差額を計算したのもです。結論として、家賃が毎月10万円だった場合、70㎡以上なら待ったほうがお得となります。

例えば50㎡の場合は、4月からの8ヶ月分の家賃が80万円となり、下落分よりも高くついてしまうことがわかります。逆に80㎡の場合は20万円以上の差が出る結果になりました。

家賃と下落幅を計算すると、マンションの価格が下がるのを待つよりも、早期に購入してしまった方が家賃流出も止まりお得であると言えるでしょう。

ぜひ自分たちの家賃と価格差を比較して得することができるかどうか計算してみてください。

中古マンションの物件数が多くなる時期は春ごろだが誤差

中古マンション新規登録件数グラフ

参考:公益財団法人 東日本不動産流通機構の2020年3月度をもとに作成

実は中古マンションの物件数が増えるのは春頃ですが、誤差と言えます。

上記のグラフを見ると、首都圏で1番中古マンションが新たに登録されるのが多いのは2019年の4月、1番少ないのは2019年の12月です。その差は、2,744件となっています。

この数字だけ見ると、大幅な差があるように見えますが、首都圏の1駅ごとにどの程度物件数が増えるかを考えると、さほど影響がないことがわかってきます。次の章では駅ごとにどれくらい物件数が増えるかを見ていきましょう。

2-1.首都圏の駅の数で増えた物件数を割り振ると1.7件の増加

首都圏1駅あたりの物件増加数の計算表

1つの駅に対して、どの程度物件が増えるかを計算してみましょう。

乗り換え案内NEXTで調べたところ首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)の駅数を合計すると1,614駅です。また、物件数の差が1番出る4月と12月の差は2,744件です。増加件数を駅数で割ると上記の計算のように、1つの駅ごとに1.7物件増加することがわかります。

もちろん、全ての駅に均等に物件が増えるわけではありませんが、何十件も1つの駅で増加するほど差はありません。1番多い月と1番少ない月の差が1.7件なのであれば、多くなる月まで待つほどのメリットはないと言っていいでしょう。

2-2.逃せばその部屋は2度と購入できない

中古マンションの出会いは一期一会です。

物件数が増加する月があるなら狙いたい気持ちもわかりますが、今出ているマンションのそのお部屋は、誰かに購入された場合よっぽどのことがない限りはもう一度売られることはありません。逃してしまえば、2度と購入の機会は得られないでしょう。

時期を待ったとしても期待するほどの物件数の増加はありません。それよりも、自分がどういった条件を求めているのかをしっかりと理解し、条件に合致した物件が出た瞬間に動けるように準備をしておくほうが後悔のない購入ができるでしょう。

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中古マンションの価格交渉がしやすい時期はないが交渉は可能

中古マンションの価格交渉がしやすい時期というのは一般的に3月ごろと言われていますが、あまり正しいとは言えません。

そもそもなぜ3月と言われているかというと、持ち主(売主)が法人の場合に決算の関係から売ることを急いでおり、「この値段になるなら買う」といったような交渉に応じることがあるためです。

しかし、もともと法人が持つ物件は世の中にある物件全体から見れば多くはありません。そのため、何月だから価格交渉がしやすいと言えるほどのものではないと言えます。

また、数百万円規模の大幅な価格交渉ができる物件というのは人気がない物件であるとも言えます。他に買い手がつかないからこそ、交渉で価格をたたかれたとしても応じるのです。

では一般的な中古マンションは、価格交渉は全くできないかというとそうでもありません。

実は中古マンションの価格交渉がしやすい時期というのはありませんが、正当な理由があればどの時期であろうと価格の交渉は可能です。ただし、交渉方法を間違えると売主を怒らせてしまい、売買自体が成立しなくなってしまうこともあるため注意が必要です。

より詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
関連:中古マンションを値引きできた!不動産投資家の交渉術とセリフ集を解説している記事

中古マンションの価格の値下がりは予測できる?

結論から言うと、中古マンションの価格の値下がりを予測することは非常に難しいです。先行きが見えない中でも、確実に言えることは「中古マンションは今のうちに購入を考えるべき」だと言うことです。理由は2つあり、

・価格が思い切り下落するかどうか未来のことはわからない
・病気でも家賃はかかるが住宅ローンは各種保険に加入できるから

それではそれぞれについて解説していきます。

4-1.価格が思い切り下落するかどうか未来のことはわからない

過去の経済危機でもマンションの価格下落は起きています。リーマンショック時「中古物件」の価格は10%程度の下落でした。

実際のところ、市場の相場というのは、世界的な様々な要因によって決まるため、このまま安くなるはずと信じながら何年も購入タイミングを見計らうのは難しいと言えるでしょう。

2024年はどうか?2025年は?社会情勢や経済状況についても同じことが言えます。

例えば2年間で10%程度、中古マンションの価格が下がったと想定します。3,000万円の物件の場合、300万円の値下がりです。一見大きく見えます。

しかし、家賃が13万円程だった場合、24ヶ月で312万円の支払いのため、収支としてはマイナスになってしまいます。しかも、必ず価格が下がる保証はありません。

いずれにしても、未来のことはわかりません。価格はもちろん重要ですが、そこに縛られすぎていつまでも購入ができないと、結局のところ家賃流出で損をしてしまう可能性が高まっていきます。

4-2.病気でも家賃はかかるが住宅ローンは各種保険に加入できるから

大前提として、住宅ローンは健康なうちにしか組むことができません。将来の病気などが心配な場合は購入の方がおすすめです。なぜなら住宅ローンには、疾病やけがで就業不能となった際に保障してくれる商品があるからです。

多くの場合、金利を追加すると保証が得られます。いずれにしろ病気になっても家賃の支払いは続きます。住宅購入を検討中で団体信用生命保険に加入できる方は購入をおすすめします。

*全疾病就業不能保障

就業不能状態になると12ヶ月までは住宅ローンを保障。更にその状態が1年超続くと、保険金がおりて住宅ローンが完済されます。

8疾病のほか、すべての病気・ケガの就業不能が対象です。但し、8疾病以外は免責期間や入院していることが条件となる場合もあります。条件については取扱金融機関各社にご確認ください。

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中古マンション購入は時期よりも「早く動く」が大事

ここまで中古マンションの購入時期についてお伝えしてきましたが、時期よりもなるべく早く動き購入することが重要です。理由は2つあります。

・家賃流出が続く
・いつまで健康かわからない

それぞれについて解説していきます。

5-1.早期購入が家賃流出を防ぐ

前提として、早く購入したほうが家賃流出は防ぐことができます

例えば12万円の家賃で10年暮らしてきた場合、1,500万円ほどが家賃に使われる計算ですが、この金額は少し都心から離れれば購入できるマンションが存在する価格です。

実は今まで払ってきた家賃で家が購入できたという計算をする人は驚くほど少ないと言えます。普段お客様と接しているときにこの話をすると多くの場合驚かれ、もっと早く動くべきだったかもしれないと具体的な行動に移るようになります。

5-2.健康じゃないと購入が不利

住宅ローンを使う場合、健康でないと条件が不利になったり購入ができない可能性があります。

多くの場合、住宅ローンは団体信用生命保険という保険に加入して組むことになります。この保険は、ローンを組んだ人が死亡あるいは障害となった場合、代わりに住宅ローンを支払ってくれるというものです。

そして、これには健康の審査があります。手術や病気の履歴など条件によっては審査が通らず、住宅ローンが組めないことも可能性として十分あります。実際、お金や信用の条件は問題ないのに、健康面で審査が通らず悔しい思いをするお客様もいます。

人間は年齢を重ねると、どうしても健康リスクが高まります。ある日住宅ローンが組めなくなる日は誰にでも起こり得ます。自由に購入検討ができるのは健康なうちと認識してなるべく早く住宅の購入検討を具体的に進めていきましょう。

まとめ

中古マンションが値下がりする時期はいつ?

中古マンション価格の季節トレンドはデータで見ると大きな差はありません。詳しくは「中古マンションの価格が下がる時期は12月だが誤差」をご覧ください。

中古マンションの物件数が増えるのはいつ?

中古マンションの物件数が増えるのはデータでみると春頃が微増しますが誤差と言えます。詳しくは「中古マンションの物件数が多くなる時期は春ごろだが誤差」をご覧ください。

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