2022.04.25 更新

ワークスペースのリノベーション事例12選!種類や費用、コツを解説

テレワークによる在宅勤務の機会が増えたことで、

「リモート会議中に家族の声が入らないようにしたい」
「ワークスペースにする部屋はないが集中できる空間を作りたい」
「在宅勤務をしながら子どもの様子も確認したい」

など、快適に仕事ができる環境にリノベーションしたいと考えている人が多いのではないでしょうか?

ワークスペースは、大きく分けて「個室」「半個室」「オープンスペース」というタイプがあり、家族構成や家の状況に合わせて選ぶことができます。

しかし、部屋が余っているから「個室」、余分な部屋がないから「オープンスペース」といった選び方をしてしまうと、使い勝手が悪くて結局使用しなかったということもあり得ます。

そうならないためにも、この記事では以下の内容について解説しています。

  • リノベーションできるワークスペースのタイプは3種類
  • ワークスペースを個室にするメリット・デメリット
  • ワークスペースを半個室にするメリット・デメリット
  • ワークスペースをオープンスペースにするメリット・デメリット
  • 【タイプ別】ワークスペースのリノベーション事例
  • ワークスペースのリノベーションで失敗しない2つのポイント

ワークスペースのタイプは流行りや見た目の好みというよりも、ライフスタイルやワークスタイルに合わせることで、リノベーションの失敗を防ぐことができます。

自分に合ったワークスペースのタイプを選び、仕事の効率をアップさせたいという方はぜひ最後まで読んでみてください。

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“【著者】ゼロリノベ編集部"

[著者]

ゼロリノベ編集部

「住宅ローンサポート・不動産仲介・リノベーション設計・施工」をワンストップで手がけるゼロリノベ(株式会社groove agent)。著者の詳しいプロフィール



\一級建築士監修のWEBセミナー/

リノベーションできるワークスペースのタイプは3種類

冒頭でも紹介したように、ワークスペースには「個室」「半個室」「オープンスペース」の3種類があります。

個室は1つの部屋をワークスペースにするというイメージですが、半個室・オープンスペースはイメージしにくい方もいるかと思います。

ワークスペースをリノベーションする時のイメージが持てるように、各タイプの特徴について解説していきます。

1-1.個室

個室の最大の特徴は、1つの部屋をワークスペースにすることで、仕事に集中できる環境が作りやすいことです。

特にリモート会議が多い方は、家族の声や生活音が気になることはありませんか?
リモート会議の度に家族に静かにしてもらうのは難しいと思うので、会議が多いという方は個室がおすすめです。

また、個室の場合は収納を多く作ることができるので、参考資料や書類が多い・プリンターなどの機材を使用するという方にもおすすめです。

片付ける手間や資料を取りに行く手間が省けるので、仕事の効率アップが期待できます。

【個室がすすめな人】

  • リモート会議が多い人
  • 収納が多めに必要な人

ただし、個室は光熱費がかさむなどのマイナス面もあるので、メリット・デメリットについて詳しく知りたい方は「2.ワークスペースを個室にするメリット・デメリット」を確認してください。

1-2.半個室

半個室は、画像のようにワークスペースの一部をパーテーションなどで仕切ることで、仕事の空間を確保しながら家族との時間も大切にできるのが特徴です。

特にお子さんがいると、「目が離せない…でも仕事に集中したい」という場面が多いのではないでしょうか?

個室のような静かな環境というわけではありませんが、半個室なら何かあった時にすぐに対応できるので、安心して仕事に集中することができます。

お子さんも、安心した環境で過ごせるので一石二鳥ですね。

パーテーションを本棚や棚にすると収納を増やすこともできるので、収納が欲しいのに狭い空間しか確保できないという方にもおすすめです。

【半個室がおすすめな人】

  • 家族の気配を感じながら仕事をしたい人
  • まとまった収納が欲しい人

ただし、半個室はリモート会議で生活音が入ってしまうといったマイナス面もあるので、メリット・デメリットについて詳しく知りたい方は「3.ワークスペースを半個室にするメリット・デメリット」を確認してください。

1-3.オープンスペース

オープンスペースは画像右端のように、リビングなどの部屋の一角に机などを置くだけなので、個室や半個室にする広さがない場合でも手軽にワークスペースが作れるのが特徴です。

リビングの一角ならリビングやダイニングのテーブルでもいいような気がしますが、仕事のたびに準備をしたり片付けたりするのは面倒ですよね?

その手間を省いて仕事効率を上げるためにも、一角にワークスペースを設けるのは大切なことです。

オープンスペースタイプは生活空間にワークスペースがあるので、一人暮らしの方やリモートワーク中は1人の時間が多いという方におすすめです。

また、個室や半個室タイプのように多くの収納を作ることが難しいケースもあるので、PCだけで仕事が完結するという方に向いています。

【オープンスペースがおすすめな人】

  • ひとり暮らしの人
  • ひとりの時間が多い人
  • PCのみで仕事が完結する人

ただし、オープンスペースはオンオフの切り替えが難しいなどのマイナス面もあるので、メリット・デメリットについて詳しく知りたい方は「4.ワークスペースをオープンスペースにするメリット・デメリット」を確認してください。

ワークスペースを個室にするメリット・デメリット

まずはワークスペースを個室にするメリット・デメリットをお伝えします。個室が自分に合っているか判断する際に参考にしてください。

ワークスペースをどのスタイルにするか決まっている方は「5.【タイプ別】ワークスペースのおしゃれなリノベーション事例」の内容を確認してください

それでは、各メリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

2-1.〈メリット①〉仕事に集中できる

ワークスペースを個室にする最大のメリットは、自分だけの空間で集中して仕事ができるということです。

特にリモート会議が多いという方は、家族の声や生活音が入らないように、その都度部屋を変えたり、家族に静かにしてもらうというのは現実的ではありませんよね。

リモート会議が多い方は、いつでもスムーズに会議が始められる環境が理想的なので、家族の生活も守りながら仕事に集中したい方は個室がおすすめです。

2-2.〈メリット②〉収納を多く作ることができる

仕事で参考資料を使ったり、書類の保管・プリンターなどの機材を使用するという方は、収納を多く作る必要があります。

特に仕事の関係上、資料や書類が増えていくという方は、他のタイプに比べて多くの収納を確保しやすい個室がおすすめです。

収納が多いと整理整頓もしやすいので、仕事の効率アップにも繋がります。

2-3.〈メリット③〉オンオフのメリハリがつく

ワークスペースとして完全に生活空間と分けることで、オンオフのメリハリをつけやすくなります。

リビングで仕事をしていると、「汚れが気になってついつい掃除をしてしまう」「子どもやペットの相手をして仕事が進まない」といった方は、仕事だけに集中できる空間があるといいかもしれません。

2-4.【デメリット①】光熱費がかさむ

ワークスペースを個室にすると、その分光熱費がかかってしまいます。一般的な6畳の部屋をワークスペースにした場合、1年間の電気代は約2万円程度です。

もちろん契約している電力会社や、エアコンの種類・使用時間・設定温度により光熱費は変わりますが、だいたいこれくらいの電気代が一般的です。

在宅ワーク分の光熱費も含めて給与に上乗せしてくれる会社もありますが、そうでない場合は自己負担なので、仕事をしているのにマイナスになるのはデメリットではないでしょうか。

2-5.【デメリット②】家庭環境によっては使いにくい

以下のような方は、ワークスペースを個室にしても使わなくなる可能性があるのであまりおすすめできません。

  • 一人暮らし
  • 在宅ワーク中に1人の時間が多い
  • 在宅ワーク中に育児をする必要がある

個室は集中しやすい環境を作ることができますが、そもそも一人で過ごす時間が多いという人は、あまり個室にするメリットはありません。

どうしても収納が多く必要だという場合は別ですが、収納する物が増えるわけでなければ、半個室でも十分な収納を確保することができます。

また、個室にするとお子さんの様子を確認することができないので、結局リビングで仕事をしているというケースもあります。

せっかくリノベーションしたのに使わないというのはもったいないので、本当に個室が必要かどうかじっくり検討してみてください。

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ワークスペースを半個室にするメリット・デメリット

次に、ワークスペースを半個室にするメリット・デメリットをお伝えします。半個室が自分に合っているか判断する際に参考にしてください。

ワークスペースをどのスタイルにするか決まっている方は「5.【タイプ別】ワークスペースのおしゃれなリノベーション事例」の内容を確認してください。

それでは、各メリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

3-1.〈メリット①〉仕事と育児を両立しやすい

半個室は、個室のように完全に仕切られた空間ではないので、ワークスペースを確保しながらもお子さんの様子を確認することができます。

特に、お子さんが一人で遊べる年齢・きょうだいや友達と遊べる年齢であれば半個室がおすすめです。

何かあった時にすぐに対応できるという安心感もあるので、仕事に集中しやすいというメリットにも繋がります。

3-2.〈メリット②〉省スペースでも収納を確保できる

部屋の広さの問題で、十分なワークスペースが確保できないという人も多いのではないでしょうか?
半個室であれば、仕切りを棚や本棚にすることで、収納スペースを十分に確保することが可能になります

書類や資料が増え続けるという人には不向きですが、ある程度の収納があれば足りるケースが多いので、半個室でもしっかりと収納することができます。

手の届く範囲で仕事に必要な道具や資料を取り出すことができるので、効率よく仕事をしたいという人にもおすすめです。

3-3.〈メリット③〉低コストでも仕事と生活空間を分けられる

先ほど紹介したような棚・本棚を仕切りにする場合は、商品の購入費用と転倒防止対策の費用だけで、ワークスペースを作ることができます。

転倒防止対策は、自分で行うと意味のない場所に固定をしている場合もあるので、プロの目線で行ってもらうと安心です。

転倒防止対策として家具を固定する費用は、家具1個につき3,000円程度なので、費用を抑えてワークスペースを作りたい人にもおすすめです。

3-4.【デメリット①】リモート会議で生活音が入ってしまう

背中側が壁になるようにリノベーションすることもできるので、家の様子がリモート会議で写ってしまうことはありませんが、個室のように音を最小限に抑えることはできないので、会議中に生活音が入ってしまいます。

  • リモートワーク中は1人の時間が多い
  • 子どもは自分の部屋で遊んでいる
  • 会議中はミュートにしていることが多い

という場合は問題ありませんが、そうでない場合は生活音が気になるかもしれません。

リモート会議のたびに部屋を移動しているのであれば、仕事効率を上げるためにも個室がおすすめです。

3-5.【デメリット②】家庭環境によっては仕事に集中できない

リモートワーク中に家族が常にいる場合は、半個室タイプでは仕事に集中できないかもしれません。

家族とのコミュニケーションが取りやすいというメリットはありますが、静かな環境の方が集中しやすい・話し声や生活音が気になってしまうという人には不向きです。

リノベーションで個室を作ることができる人や、育児を他の人に任せられる環境であれば、個室の方が集中して仕事に取り組めます。

ワークスペースをオープンスペースにするメリット・デメリット

ワークスペースオープンスペースにするメリット・デメリットをお伝えします。オープンスペースが自分に合っているか判断する際に参考にしてください。

ワークスペースをどのスタイルにするか決まっている方は「5.【タイプ別】ワークスペースのおしゃれなリノベーション事例」の内容を確認してください。

それでは、各メリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

4-1.〈メリット①〉手軽に安くワークスペースが作れる

オープンスペースは机を置くだけでワークスペースになるので、どのタイプよりも手軽で安くできるのが最大のメリットです。部屋数や部屋の広さに制限がある方でも選びやすいタイプです。

特に、一人暮らしの方やリモートワーク中は1人の時間が多いという方は、ワークスペースを作り込む必要がないので、机を置くだけでも十分に仕事部屋になります。

仕事用の机があれば仕事道具をその都度片付ける必要もないので、スムーズに仕事に取り組めるのもメリットです。

4-2.〈メリット②〉家族の様子を確認しながら仕事ができる

オープンスペースは仕事と生活の空間が同じなので、目が離せない年齢のお子さんがいる方におすすめです。

特に動き始めのお子さんは、転んだりぶつかったり何でも口に入れてしまうので、ハラハラすることが多いかと思います。オープンスペースなら、事故につながらないように仕事中も側で見守れるので安心です。

また、お子さんがリビングで勉強をするというご家庭でも、すぐに子どもの質問に答えることができるのでとても便利です。

4-3.〈メリット③〉模様替えがしやすい

簡単に設置できるオープンスペースタイプは、模様替えも机を動かすだけなのでとっても簡単。部屋の模様替えが好きという方は、断然オープンスペースがおすすめです。

オープンスペースの位置だけでなく、部屋の雰囲気や趣味に合わせて机を替えることもできるので、その他のタイプに比べて手軽に新しい雰囲気を楽しむことができます。

模様替えで雰囲気が変わるとモチベーションも上がるので、良い仕事に繋がりそうですね。

4-4.【デメリット①】オンオフの切り替えが難しい

個室や半個室のように、生活空間とワークスペースにはっきりとした区別がないので、ついついダラダラしてしまうという人にはおすすめできません。

リモート中に会社で管理してくれているのであれば問題ないかもしれませんが、自分で管理するワークスタイルの場合は、テレビやゲームなどの誘惑に負けない心が大切です。

誘惑に負けてしまいそうという人は、個室や半個室でしっかりとワークスペースと生活空間を分けることをおすすめします。

4-5.【デメリット②】リモート会議には不向き

半個室同様、個室のように音を最小限に抑えることはできないので、会議中に生活音が入ってしまいます。

  • 一人暮らし
  • リモートワーク中は1人の時間が多い
  • 子どもは自分の部屋で遊んでいる
  • 会議中はミュートにしていることが多い

このような方はオープンスペースでもリモート会議に影響はありませんが、そうでない場合は会議中に相手に迷惑をかけてしまうかもしれません。

リモート会議が多い・時間が長いという人は、個室やリビングから距離のある場所に半個室のワークスペースをリノベーションすることをおすすめします。

4-6.【デメリット③】収納が少ない

オープンスペースは生活の空間がメインということもあり、個室や半個室に比べると収納スペースが少なくなってしまいがちです。

収納スペースが足りないと、どんどんワークスペースが散らかって使いにくさを感じたり、人が来た時に煩雑な状態が丸見えになってしまうので、収納が必要な人にはオープンスペースは不向きです。

個室を確保するほど部屋に余裕がないという場合は、省スペースでも収納も確保できる半個室がおすすめです。

\一級建築士監修のWEBセミナー/

【タイプ別】おしゃれなワークスペースのリノベーション12事例

自分の環境に合ったワークスペースがわかっても、どんな仕上がりになるのかイメージがわかないという人も多いのではないでしょうか?

ワークスペースの完成イメージがわかると、リノベーションを依頼する時に自分の好みや理想を具体的に伝えることができるので、実際にリノベーションを行った事例を紹介していきます。

5-1.[個室]玄関横の贅沢書斎

出典:ゼロリノベ

〈データ〉面積:78.36平米 家族人数:2人

こちらは、もともとあった間取りをそのまま利用した個室のワークスペースです。半個室やオープンスペースとは違い、自分好みのテイストにできるのが魅力的。今回はブリティッシュパブのような内装に仕上がりました。

個室は圧迫感が出てしまいがちですが、こちらの個室はデスクの後ろ側(画像左)に室内窓を付けているので、開放感のある作りになっています。

こちらの事例ではエアコンを取り付けられましたが、構造上取り付けられない場合は要注意。空調を調整できるように、窓や室内窓といった開口部を作ることをおすすめします。

5-2.[個室]窓のあるコンパクトスペース

出典:ゼロリノベ
〈データ〉面積:75.33平米 家族人数:2人
こちらは、省スペース型の書斎事例です。コンパクトな空間を個室化すると、圧迫感や閉塞感が出ないように設計することがポイントです。
事例は出窓がある場所に書斎をもってくることで、明るさや風通しが確保できるようにしています。個室の場合は、壁の色などを思い切り自分好みに冒険してみるのもよいでしょう。

5-3.[個室]締め切りすぎない適度な個室空間

出典:ゼロリノベ
〈データ〉面積:72.49平米 家族人数:2人

こちらの事例は、キッチン横に配置されたワークスペース。扉はあえて設けていませんが、リビングからは距離があるため集中することができます。

アールの壁が印象的で、特別感のあるワークスペースですね。個室のため、収納もたっぷり設けることが可能です。

5-4.[個室]室内窓から明るい光が差し込む書斎

出典:ゼロリノベ

〈データ〉面積:83.64平米 家族人数:2人

こちらの事例は寝室と一体になった個室型のワークスペース。寝室は寝るときのみの使用のため、ワークスペースと一緒にすることで、個室でありながら広い空間が取れるため、換気などの環境もよくなります。

大きな室内窓から光を取り込めるので、明るく心地よく作業が進められます。アイアンの効いたデザインは、LDKのフォーカルポイントにもなりますね。

5-5.[個室]夫婦それぞれのデスクを完備

出典:ゼロリノベ
〈データ〉面積:62.16平米 家族人数:2人

こちらの事例は、同じ空間に夫婦それぞれのデスクや収納スペースが確保された個室スタイルの書斎です。

別々の方向を向いて作業できることで各々集中することができます。奥にベッドルームがあるため、広さや開放感も担保されたワークスペースですね。

5-6.[半個室]玄関横の集中スペース

出典:ゼロリノベ

〈データ〉面積:78平米 家族人数:3人

こちらの事例は、写真のリビング奥がワークスペースになっています。玄関の真横にワークスペースを設けたので、完全な個室ではありませんがリビングでの生活音の問題を最小限に抑えることができます。

「生活音の問題を解決したいが間取りなどの関係で個室は難しい」というケースもあると思いますが、半個室は自由度が高いので、リビングから離れた場所にリノベーションすることが可能です。

玄関はリビングから遠く、窓があるケースが多いので、空調や換気が確保しやすいのでおすすめです。

5-7.[半個室]リビングと緩やかにつながる

出典:ゼロリノベ

〈データ〉面積:76.53平米 家族人数:3人

こちらの事例はリビング内に配置されたワークスペースです。壁や建具で仕切れば、LDKと緩やかにつながりつつもメリハリのある空間をつくることができます。

明るく風通しのよい環境は、閉塞感を感じづらいので長い時間作業する場合に適しています。和モダンなデザインでリラックスできそうですね。

5-8.[半個室]開閉可能なフレキシブル空間

出典:ゼロリノベ

〈データ〉面積:64.40平米 家族人数:3人

こちらの事例は、リビング横に贅沢に配置された半個室の書斎です。ガラスの引き戸を開け放てば、広さと開放感が得られ、リビングの音が気になる場合などは引き戸を閉めて個室にすることも可能です。

ガラスになっているため閉めてもリビングの光が届くため、完全な壁の個室よりも圧迫感がないのもメリットです。

限られた空間の場合は、開閉できる仕様にすることで作業時以外は引き戸を開けてLDKを広くするなど、フレキシブルに使い分けることができます。

5-9.[半個室]リビングが見える島タイプの書斎

出典:ゼロリノベ

〈データ〉面積:83.10平米 家族人数:3人

こちらの事例は、リビングに孤島のように配置されたワークスペース。オンラインミーティングなどに対応できる遮音性はありませんが、室内窓で区切られていることで、作業する際は集中して行うことが可能です。

顔を上げればリビングの様子が見えるので、家族やペットを気にかけながら仕事をしたい、というケースに適したスタイルです。

5-10.[オープンスペース]デッドスペースを有効活用

出典:ゼロリノベ

〈データ〉面積:56.41平米 家族人数:1人

こちらの事例は、リビングに面したオープン型のスペース。柱で生じたデッドスペースを有効活用して、すっきりと収まるデスクを造作しています。

壁を向きながらの作業は閉塞感があるため、長時間の作業には向かないこともありますが、窓に面しているので、心地よく作業を続けられる空間です。

5-11.[オープンスペース]多目的に使える幅広の造作デスク

出典:ゼロリノベ

〈データ〉面積:83.17平米 家族人数:2人

こちらの事例は、非常にシンプルなワークスペースですが、幅広の造作デスクでゆったりと作業することができます。

広々としたLDKの場合、広めのデスクを造作することで、仕事の横で子どもが宿題をしたりと、家族で一緒に使うシーンでも使えるスタイルです。

オープンスペースの場合は、部屋とワークスペースのテイストを合わせることもポイント。家全体が北欧テイストの場合は、ワークスペースも同じテイストにすることで統一感が生まれます。

5-12.[オープンスペース]リビングの路地裏のような空間

出典:ゼロリノベ

〈データ〉面積:56.54平米 家族人数:2人

こちらは、玄関とリビングの間にキューブ型のウォークインクロゼット兼ワークスペースを設けたユニークな事例。

オープンではありますが、キューブ型の側面に位置しているので、リビングの路地裏のようなスペースになっています。コンパクトな空間ながら2人並んで作業できるスペースがあり、収納棚も充実しています。

兼ねることで空間を有効活用できるのも魅力ですね。

こちらは、振り向けば家族とコミュニケーションがとれるような作りにした事例です。家族との時間を大切にしながら仕事に取り組むことができるデザインにしました。

オープンスペースの場合は、部屋とワークスペースのテイストを合わせることがポイント。今回のように、家全体が北欧テイストの場合は、ワークスペースも同じテイストにすることで統一感が生まれます。

かけ離れたテイストでは、部屋全体がアンバランスになってしまうので注意してください。

6.ワークスペースのリノベーションで失敗しない2つのポイント

せっかくリノベーションをするのなら「使いにくかった」といった失敗は避けたいですよね?そこで、ワークスペースのリノベーションで失敗しない2つのポイントについて解説していきます。

  • 生活環境に合わせてワークスペースの場所を決める
  • 働くスタイルに合わせてワークスペースの大きさを決める

それぞれのポイントから、自分のワークスタイルに合ったワークスペースを見極めていきましょう。

6-1.生活環境に合わせてワークスペースの場所を決める

同居家族の有無や、お子さんの有無など、生活環境に合わせてワークスペースの場所を決めることが大切です。

上記のおすすめの場所はあくまでも参考ですが、なぜおすすめなのかについて説明していきます。

6-1-1.【生活音が気にならない場合】使い勝手の良い場所がおすすめ

リモートワーク中は1人で過ごす時間が多いという人は、周りの音などを気にする必要がないので、自分にとって使い勝手が良いという場所がおすすめです。

例えば、ワークスペースをダイニングに作るとキッチンが近いので、仕事の合間に飲み物を入れたり、隙間時間に家事をするのに導線がスムーズで便利です。

生活と仕事の空間を分けた方が仕事がはかどるという方は、リビングから遠い場所なども選択することができるので、一人暮らしや在宅勤務中は1人という方は、自分にとって使いやすい場所を選ぶと良いでしょう。

6-1-2.【生活音が気になる場合】リビングから遠い場所がおすすめ

リモート会議が多い・生活音が気になると仕事がはかどらないという人は、家族が生活をしている空間から遠い場所がおすすめです。

リビングだけでなく子ども部屋の近くも声が気になることがあるので要注意。できるだけ、家族が過ごす時間が少ない場所にワークスペースを設けることで、リモート会議中に声が入ってしまうという失敗を防ぐことができます。

たとえ個室でも、家族が生活する部屋の近くは音が気になることがあるので、リモートワークの頻度や時間帯、家族構成によって静かな場所を選びましょう。

6-1-3.【子どもの様子を見守りたい場合】リビングやお子さんが過ごす場所がおすすめ

リモートワーク中に育児の必要がある人は、何かあった時にすぐに対応できるように、リビングなどのお子さんが過ごす時間が多い場所がおすすめです。

仕事に集中したいからといってリビングから遠い場所にワークスペースを作ってしまうと、「子どもが頻繁に呼びに来る」「子どもが何をしているか心配」などの理由から、結局仕事に集中できずにリビングで仕事をすることになりがちです。

将来を見据えて、リビングから遠い場所にワークスペースをリノベーションしておいてもよいですが、現時点で目が離せない時期のお子さんがいるという場合は、リビングにも簡易的なワークスペースを設置しておくことをおすすめします。

6-2.働くスタイルに合わせてワークスペースの大きさを決める

使いやすいワークスペースをリノベーションするには、以下の2点がポイントとなります。

  • ワークスペースの広さ
  • 収納量

例えば、PC1つで仕事が完結する方は、省スペースに机と椅子があれば十分だったりするので、ワークスタイルによってどれくらいのサイズが必要なのかを見極めることが大切です。

大は小を兼ねると言いますが、使わないスペースがあればそれは無駄なスペースになってしまいます。ワークスペースを広くとってしまったばかりに、その他の部屋が小さくなってしまうわけですから、本当に必要なサイズを自分で見極めておきましょう。

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まとめ

いかがでしたか? ワークスペースについて理解が深まり、ご自身の状況に合ったリノベーションのヒントが見つけられたのではないでしょうか。

リノベーションでは間取りの変更もできるので、自分の好みの場所にワークスペースを作ることができます。

しかし、部屋が余っているから「個室」、余分な部屋がないから「オープンスペース」といった選び方をしてしまうと、使い勝手が悪くて結局使用しなかったということもあり得ます。

そうならないためにも、ワークスペースをリノベーションする際は以下の3点をしっかりと抑えておきましょう。

  • 家族構成やライフスタイルに合わせてワークスペースのタイプを選ぶ
  • 生活環境に合わせてワークスペースの場所を決める
  • 働くスタイル合わせてワークスペースの大きさを決める

あなたにとって使いやすいワークスペースがリノベーションできることを心から願っています。

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