更新:2023.06.16

中古選びは「窓」に注目!?3つのポイントと心地よい窓リノベのアイデア

窓に注目した中古物件選び

古い、汚い、暗い、狭い……。中古物件によっては、その第一印象にちょっと怯んでしまうこともありますよね。

しかしこれらの印象は、実はすべて表面的な部分。つまりリノベーションで変えられる部分です。

中古物件を見極める際、リノベーションの設計士が注目するもののひとつに「窓」があります。なぜなら、マンションの場合、窓や窓から見える眺望はリノベーションでは変えられない部分だからです。

一方で、その活かし方によって住まいの心地よさや印象が劇的に変わる面白い部分だともいえます。

中古物件の既存の間取りによっては、せっかくいい場所に配置されている窓が十分に活かされておらず、暗くて狭い印象になってしまっている残念な物件があるのも事実です。

しかし、風や光の出入り口であり、一日の中でさまざまに表情を変える窓辺は、工夫次第で魅力ある場につくり変えることが可能です。

この記事では

  • 窓に注目した物件選びのポイント
  • 雰囲気の良い窓辺づくりを楽しむリノベのアイデア

について詳しく解説していきます。

物件の「窓」に注目してみることで、表面的な暗い、汚い、狭いといった印象を飛び越えて、今までとは違った目線で、思いがけないポテンシャル物件に出合えるかもしれません。

目次

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    1.「窓」に注目すると物件のポテンシャルが見えてくる

    窓は、光・風・温度・音・視線など、さまざまなものの出入り口で、家の中でも快適性に大きくかかわる部分です。

    もし、新居のイメージで大切にしていることが「明るくて、開放的な空間づくり」なら、物件の窓や窓から見える眺望を確認し、リノベーションによりこれらを上手くコントロールできるか相談してから物件を決めるのがオススメです。

    1章では、

    • 中古マンションの窓に関する基礎知識
    • データと間取図から読み取るべき情報
    • 実際に目で見て確認すべき情報

    を解説します。物件データや間取図で分かることと、どうしても現地でしかわからないことがありますから、その両方をチェックするように心がけましょう。

    1-1.マンションの窓に関する基礎知識

    マンションの場合、窓やサッシは共用部分にあたるため、基本的に個人でリノベーションすることはできません。個人の判断で窓を変えてしまうと、外観の統一性が崩れてしまう部分だから、と言えば「なるほどね」と思いやすいでしょうか。

    窓は専有的に使うので意外に思う方もいるかもしれませんが、リノベで変えることができない自由度の低い部分のわりに、住んだときの快適性に直結する部分でもあります。そのため、今ある状態をしっかりと把握して、リノベプランにつなげることが大切です。

    なお、外観が変わらないような「ガラスを単層から複層に変える」や「インナーサッシをつける」、「クレッセント錠の交換」などは、マンションにより判断が異なります。個人でリフォームすることが可能な場合があるので、物件ごとの管理規約を確認してみてください。

    1-2.データと間取図から読み取るべき情報

    中古物件を比較して見る場合、窓や眺望に関する一番大きな情報源は現地であることは間違いありません。しかし、まだ物件が絞れていない段階なら、今目にできるデータや間取図からも最大限の情報を得たいものですね。

    現地に出掛ける前に以下4つのポイントに注目してデータや間取図をチェックしてみましょう。

    1. 築年数から窓のサイズをイメージする
    2. 階数、住戸位置から必要な工事を予想しておく
    3. 窓の位置から風の通り道がつくれそうか確認する
    4. 眺望を遮らない間取りに変えられるかをチェックする

    POINT① 築年数から窓のサイズ・特徴をイメージする

    築年数が古い物件の場合、窓の高さが低いことが予想できます。ハイサッシが普及していない時代というだけで、極端に低いわけではありませんが、掃き出し窓でも180㎝程度と予想できます。

    また、サッシの形状もガラスが上下で分かれている場合もあるでしょう。レトロな雰囲気を楽しむのもよいですし、もし古い感じが気になるようでしたら、インナーサッシをつけて目に入りにくくしたり、ブラインドなどで雰囲気を変えてみるのもよいでしょう。

    内窓をつけた例
    古さを感じる中央で区切られたサッシ。インナーサッシをつけたことで、古い印象を薄めた例

    POINT② 階数、住戸位置から必要な工事を予想しておく

    特に古いマンションの場合、角住戸や最上階は外気の影響を受けやすい物件が多くなります。中でも窓は外気に触れる部分なので、家の中で最も断熱性能の弱い部分となります。

    暑さ寒さや結露対策が必要な場合は、断熱性能を上げる工事が必要になるため、予めリノベ予算に織り込んでおくと良いでしょう。

    対策としては、断熱材を入れなおすほか、インナーサッシをつけたり、ガラスをペアガラスに変えるなどの方法があります。

    掃き出し窓1組にインナーサッシをつける場合の費用は、商品代と取り付け費で15万円程度です。インナーサッシを設置することで、断熱性能と防音性能は比例するように強化されますよ。



    窓回りのリフォーム費用は、自治体から補助金が出ることも

    断熱性能を上げるリフォームには、国や自治体がリフォーム費用の一部を補助する制度が使えることも。インナーサッシの設置や断熱性能の高いガラスへの交換など、窓回りのリフォームで使えるものもあります。

    制度は年度で変わる上、予算に上限があります。事前に自分が住む自治体の制度を確認してみるのが良いでしょう。なお、認定を受けた会社での工事のみ補助金を受け取れる制度もあります。リノベをお願いする前に、制度の登録業者の認定を受けているか聞いてみるのがオススメです。


    POINT③ 既存の部屋や壁が眺望を遮っていないかチェックする

    古い物件の中には、「なんだか閉塞感がある」「薄暗く感じる」など、一見印象の良くないものも存在します。

    しかし、下記のケースのように、よく見ると広いバルコニーと窓があるのに、複数の部屋に仕切ることにより、せっかくの眺望や採光を遮っているというもったいないケースもあるのです。

    壁を取った例の間取図
    壁を取った例
    バルコニー側を仕切っていた3部屋の壁を撤去し、窓側を広く開放的なLDKにした例

    こういった物件の場合は、リノベーションで間仕切りの壁を取り去れば、開放的で明るく、眺望のよい空間をつくることが可能です。隠れた優窓と眺望を活かせる物件の例ですね。

    POINT④ 窓の位置から風の通り道がつくれそうか確認する

    ベランダ側と共用廊下側など、窓が向かい合わせの位置にあると、風の通り道になります。

    途中に仕切があると風は通りませんが、リノベーションで大空間をつくる予定があるなら、窓の位置を確認しながら、どの空間をつなげると快適か検討してみると良いでしょう。

    なお、窓は多ければいいというものでもありません。窓が多いと、収納の確保や、間仕切りの壁の配置が難しい、プライバシー性が下がるという側面もあることを頭に入れておきましょう。

    1-3.実際に目で見て確認すべき情報

    窓の外の風景や抜け感など周辺の環境は、現地でないとわかりません。物件が絞れて来たら、必ず現地に足を運び、外との関係を中心に実際に目で見て確認しましょう。

    具体的には以下2点を中心にチェックするとよいでしょう。

    • すべての窓の眺望を確認する
    • バルコニーの状態を確認する

    元の間取りでは、LDKにある窓が一番眺望が良いとは限りませんし、環境が良いとも限らないのです。

    例えば、寝室にある窓からの眺望が一番良い間取りはもったいないでしょう。眺望が分かれば、大胆なレイアウト変更で、その位置にLDKをもってくるプランも考えられます。また、隣の建物と近い窓がLDKにあると、人の目が気になってカーテンを閉めっぱなしで過ごすことになり、窓がある良さを生かしきれない、というケースもあります。

    その場合は、プライバシー性と眺望、採光、通風のバランスが良い窓がある位置にLDKを持ってくることを検討できますね。このように、眺望や環境をしっかり把握することが、良いリノベプランをつくるカギとなります。

    また、眺望の見え方に影響するのが、バルコニーの手すり側の壁の素材です。コンクリートなら、眺望は遮るものの外からの人の目は遮ってくれます。透ける素材や柵であれば、その逆が期待できるでしょう。これらは、間取図では表現されていないことも多いので、ぜひ現地で確認してみてください。

    バルコニーの比較

    次の章では、窓回りに注目したリノベアイデアを紹介していきます。

    2.心地よい窓辺をデザインする6つのリノベアイデア

    窓に注目しながら物件を選んだら、次は機能性やデザインを高めたリノベーションを考えていきましょう。窓辺から心地よい暮らしをつくるアイデアを紹介します。

    2-1.窓辺の特性を活かし機能的な場を設ける 

    窓は、さまざまなものの出入り口である、ということは先に述べたとおりです。光や風の通り道である窓の特性を活かし、リノベの工夫で機能面をアップしたプランを紹介します。

    アイデア① 窓辺の床の素材を変えて土間をつくる

    窓辺に土間をつくる

    1つ目は、窓辺に使う素材をひと工夫するアイデア。タイルやモルタルなど、窓辺の床の素材を変えることで、窓辺の空間がちょっとした役割のある空間になります。

    柱の幅分だけなど、広いスペースが取れなくても十分に機能します。光を必要とする植物を置くにも重宝しますし、水に強い素材なら手入れもしやすいでしょう。ベランダで使うサンダルや自転車など、外で使うものを置いておくのにも便利です。

    アイデア② 壁や天井にパーツをつけ、光や風の恩恵を活かす

    壁や天井にパーツをつける1
    壁や天井にパーツをつける2

    窓際の天井や壁にポールを付けておくと便利です。窓辺は風や光が一番通る場所なので、洗濯ものが乾きやすく、植物を吊るにもいい場所です。

    天気が不安定な梅雨時の洗濯物干しや、帰宅してすぐベランダから取り込んだ洗濯物を一時的に掛けておくのに重宝します。インテリアにマッチする金具が人気です。

    2-2.窓と室内窓の二重使いで使いやすい空間に

    共用部にあたる窓はリノベできませんが、室内に設ける室内窓は、自分でコントロールできる窓です。光や風を奥の部屋まで届けたり、閉塞感を解消するのに役立ちます。また、壁に設けた小窓は、ガラスの有無にかかわらず、先の空間のイメージを広げたり、風情を加えてくれるといった演出効果も期待できます。

    アイデア① 共用廊下側の空間のプライバシー性を高める

    プライバシーを守る例の間取図
    玄関土間をつくる

    共用廊下側の部屋は、通りすがりの人の影が窓辺に映るとドキッとすることもあります。玄関土間をつくってプライバシー性を高めつつ、窓からの光や風の恩恵は室内窓を通して寝室に届くプランにすると、安心して過ごせる居室になるでしょう。

    内窓のガラスは、すりガラスやデザインガラスなど、インテリアや用途に合わせて選んでもいいですね。

    アイデア② 壁に小窓を設けて家の中央まで明るく

    内窓のある洗面室
    明るい洗面室

    窓から離れた家の中心部は、昼間でも薄暗い空間になりがち。メイクをする場所などは、明るさが欲しいですよね。

    事例のように、間仕切りの壁に室内窓をつくると、光がとおり気持ちよい空間に。ガラスをはめず、穴をあけただけの窓でも十分です。

    2-3.窓辺のニッチな空間を活用してヌックや収納に

    ニッチな空間を活用

    腰高窓など、床からの立ち上がりがある窓辺は、ちょっと腰掛けるのに便利な台や収納を造作すると、おもしろい空間になります。日向ぼっこしながらの読書、子どもの遊びスペースなど、思い思いに過ごせるヌックは、あるとうれしいものです。

    また、窓の下に台を造作することで、縁側のような趣に。人がくつろぐもよし、ペットが寝るもよし、お気に入りのものを飾ってギャラリーのように使うのもよし。使い方はアイデア次第です。

    2-4.ウインドウトリートメントでインテリアづくり

    ブラインドをつける

    マンションのリノベでは、窓自体は変えられなくても、カーテン、バーチカルブラインド、ウッドブラインドなど、さまざまなウインドウトリートメントを使ってインテリアづくりを楽しめます。

    L字型やFIXの窓辺は、ブラインドがオススメです。上下に動かすブラインドは、人の出入りが多い位置だと手間に感じることもありますが、フィンの角度で眺望や外からの光、視線をコントロールしやすいアイテムです。

    素材の種類も多く、温かみのあるウッドブラインドやスッキリとした印象がつくれるアルミ製など、室内のイメージやリノベプランに合わせて選べるのも魅力です。

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    3.まとめ

    この記事では、窓に注目した中古物件の選び方のコツや、心地よい窓辺をつくるリノベアイデアについて紹介してきました。

    マンションの場合、内装の劣化や間取りなどはリノベで変更することができるため、窓や眺望など後から変えられない部分に着目し、活かすという観点で物件を見ると、違った魅力が見えてきます。

    中古物件はなんとなく全体の雰囲気や見た目の状態で判断しがちですが、注目するポイントごとに確認事項がはっきりしていると、物件選びの納得感が高まり、決断スピードも上がるでしょう。

    まずは、データや間取図でイメージを膨らませ、現地で眺望や環境をしっかり確認して、すてきで快適な家づくりをかなえてください。

    スムナラでは、建築士監修のもと、中古物件を買う前に知っておきたい注意点や、中古を買ってリノベする際のポイントやアイデアを紹介しています。リノベーションに構造や管理規約の制約はつきもの。制約を味方につけ、アイデアの幅を広げましょう。

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