更新:2024.04.15

土地査定の方法は?評価額が高くなる15のポイントを詳しく解説

土地 査定

土地査定とは、土地を売却する前に、土地の販売価格の目安となる金額を出してもらうことをいいます。査定金額が分からなければ、いくらで売り出して良いか判断することが難しいからです。

しかし、この記事を読んでいる方の中には、「どの方法で土地査定を行えば良いのだろう?」「実際にはどうやって土地の査定金額が決まるんだろう?」と疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、土地査定の5つの方法の中で最もおすすめは、複数の不動産会社に「机上査定」と「訪問査定」を依頼する方法です。最近流行りの「匿名査定」や「AI査定」などは、現地の特徴を見ないで査定金額を出すため、あくまで参考価格にしかならないからです。

実際には、土地の固有の特徴により、土地の価格は高くなったり低くなったりします。そこでこの記事では、土地の査定金額を左右する以下の15のポイントについて、詳しく解説していきます。

土地の査定金額を左右する以下の15のポイント

土地の査定金額を左右する以下の15のポイント

土地の査定金額を左右する以下の15のポイント

また、後半では「一括査定サイト」を使って土地査定を効率的に依頼する方法や、自分でも土地の査定金額の目安を調べる方法についても解説します。

ぜひ最後までお読みいただき、土地売却に向けて必要な知識を身に付けて、満足のいく土地売却を目指しましょう。

[監修]宅地建物取引士

市野瀬 裕樹

中古マンション売買仲介を累計1200件以上監督。株式会社groove agentにおいて不動産売買の業務に3年従事。買い手をサポートしてきた経験を活かし、どうすれば高く売れるのか?を、買い手目線で不動産売却仲介のアドバイスを行う。

目次

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    1. 土地査定には5つの種類がある

    土地査定とは、不動産会社などに土地の価格の目安を算出してもらうことをいいます。一般的には「おおむね3カ月以内に売却できる金額」として算出されます。

    一般的な土地査定は「机上査定」または「訪問査定」ですが、最近ではそれ以外の査定方法も登場しています。こうした広い意味での「土地査定」を分類すると、以下の5つの方法に分けることができます。

    土地査定には5つの種類がある

    1-1. ❶不動産会社による机上査定(簡易査定)【無料】

    不動産会社に依頼してもらう一般的な土地査定のうち、土地の現場を見ずにデータのみを使って行う査定のことです。査定する土地の情報(所在地や面積など)を基に、似た土地の価格を参考にして査定金額を算出します。早い場合は当日に査定結果を得ることができますが、現地調査は行わないため土地固有の特徴は価格に反映されません。

    ▶さらに詳しく知りたい方は、机上査定について書かれたこちらの記事もご覧ください。

    1-2. ❷不動産会社による訪問査定(詳細査定)【無料】

    不動産会社に実際に土地を見てもらい、土地固有の特徴を踏まえて金額を査定してもらう方法のことです。机上査定で行った土地の価格相場に加えて、土地の状態や日当たり、周辺環境なども加味して金額が算出されます。そのため、実勢価格に近い査定結果を得ることができます。

    1-3. ❸匿名査定【無料】

    氏名や電話番号などを入力せず、メールアドレスのみで査定を依頼できる方法です。不動産会社から連絡が来ないため、気軽に価格相場だけ知りたい方に向いています。ただし住所を最後まで入力しないため、査定金額はかなりざっくりとしか分かりません。土地が面している道路や間口の広さ、日当たりなどによって土地の金額は大きく変わりますが、匿名査定ではそこまで知ることができません。

    ▶さらに詳しく知りたい方は、匿名査定について書かれたこちらの記事もご覧ください。

    1-4. ❹AI査定(査定シミュレーション、アプリ査定など)【無料】

    AI査定とは、人工知能(AI)によって不動産価格をリアルタイムで査定してくれるサービスのことです。土地の基本情報(所在地や面積など)を基に、過去の不動産取引事例を参考に査定金額が算出されます。メリットとしては、瞬時に結果が分かること、そして匿名で査定が可能なことです。ただし、簡易査定と同様に土地の個別の特徴は価格に反映されないため、査定金額はあくまで目安となります。

    ▶さらに詳しく知りたい方は、AI不動産査定について書かれたこちらの記事もぜひお読みください。

    1-5. ❺不動産鑑定士による鑑定評価【有料】

    鑑定評価とは、不動産鑑定士が「不動産の鑑定評価に関する法律」に基づいて、不動産の適正な地価や価格を判断することをいいます。鑑定評価された価格は、地価公示や路線価などの公的な評価の基準になります。

    不動産鑑定の費用は20~30万円程度かかるため、単に「土地がいくらで売れるか知りたい」というケースではほとんど使われません。ただし「遺産相続の際に平等に分割したい」「土地売買の際に、高すぎたり安すぎたりすることを防ぎたい」という場合には用いることがあるかもしれません。

    1-6. 売却が目的なら一般的な土地査定がおすすめ

    土地査定の5つの方法にはそれぞれにメリット・デメリットがありますが、土地を売却するために査定金額を知りたい場合は、やはり一般的な土地査定がおすすめです。

    具体的には、複数の不動産会社に同時に土地査定を依頼し、机上査定(簡易的な査定)の結果を見てから、2~3社に訪問査定で現地を見てもらうのが良いでしょう。その際、同時に査定を依頼できる「一括査定サイト」を利用すると効率的です。

    一括査定サイトの使い方については、「3. 土地の査定を依頼する4つのステップ」で詳しく後述します。

    2. 土地の査定額が高く評価される15のポイントを解説

    ここからは、実際に土地が査定される場合に、どんな点が見られるのか、どんな特徴があれば高く評価されるのかを具体的に解説していきます。

    2-1. ❶土地の所在地

    土地がいくらで売れるかを決める最も重要なポイントは、その土地がある場所です。都道府県によって、さらに同じ都道府県でもどの市区町村にあるかによって、土地の査定金額はかなり差が出ます。

    土地の所在地

    年に1回公表される公示地価や基準地価の平均金額を見ると、都道府県によってかなり土地の評価額に差があることが分かります。

    例えば令和3年の都道府県ランキングを見ると、1位の東京都の基準地価平均は113.3万円/㎡なのに対し、47位の秋田県は2.5万円/㎡となっています。

    また、同じ都道府県の中でもエリアによって土地査定金額には差があります。例えば東京都では、1位の中央区の地価平均は534.4万円/㎡ですが、50位のあきる野市では9.0万円/㎡となっています。

    このように、所在地の違いによって査定金額が2桁も3桁も違うというケースがあります。

    出典:土地DATA「公示地価 都道府県ランキング 2021年[令和3年]」/「東京都の市区町村地価ランキング」

    2-2. ❷最寄り駅からの距離やアクセスのしやすさ

    もうひとつ、土地の査定金額を大きく左右するポイントに、最寄り駅からの距離やアクセスのしやすさがあります。

    基本的には、駅から距離が近い方が土地の査定金額は高くなります。ただし、駅から離れていて完全に徒歩圏外の土地の場合は、距離の長短で価格はそれほど変わらなくなります。

    例えば、駅から徒歩1分と徒歩10分の場所では土地の査定金額に差が生まれますが、徒歩30分と徒歩40分の場所ではそれほど価格差は生まれません。この場合は逆に、バス停までの距離や道路の状況など、アクセスしやすいかどうかが重要となることもあります。

    また、駅から離れている土地でも、近くに大型商業施設があったり、病院や市役所など生活に必要な環境が揃っていたりする場所では、査定金額は高くなるでしょう。

    2-3. ❸公共施設・病院・教育機関などの距離

    宅地の場合、役所などの公共施設や病院などの公益施設、小学校などの教育機関などとの距離が近いほど、土地の査定金額は高く評価されやすくなります。また、スーパーや商店街など生活に必要なものを買う場所があるかも大切なポイントです。距離の目安としては、徒歩10分圏内だと高く評価されやすいといえます。

    ただし、距離だけではなく、そうした施設がどの程度揃っているかや、施設の設備、利便性なども評価に影響します。

    2-4. ❹どの用途地域に指定されているか

    用途地域とは、計画的な市街地を形成するために、用途に応じた13種類に区分されているものです。大きく分けると、住居系・商業系・工業系に分けられています。例えば住居系には「低層住居や小規模な店舗などのみが建てられる地域」、「主に住居用だが大規模な店舗・事務所も建てられる地域」などがあります。

    どの用途地域に指定されているか

    いろいろな建物を建てられる用途地域ほど選択肢が広がるため、土地の需要が高まります。例えば「商業地域」では住居や店舗の他、ホテル、風俗店なども建てることができるため、土地の査定額も高くなるといえます。

    逆に、建物の高さ制限があったり、大規模施設などの建築が制限されている用途地域の場合は、土地の査定金額が低くなる傾向があります。例えば「第一種低層住居専用地域」では、10mまたは12mの高さ制限があり、店舗や事務所の建築が認められていません。こうした制限が厳しいエリアでは、土地の需要も低くなるため、土地の査定金額も相場より低くなります。

    2-5. ❺土地の面積

    当たり前ですが、土地の面積が広いほど土地の査定金額も高くなります。

    例えば土地の単価が同じケースでは、土地の面積が2倍になれば土地の査定金額も2倍となります。ただし土地の単価は、必ずしも一定にはなりません。そのため、土地の面積が2倍だからといって査定金額が2倍になるとは限りません。

    土地が広くなるほど単価が高くなるエリアもあれば、逆に広くなると単価が低くなるエリアもあります。

    ◆土地が広くなるほど単価が高くなるエリア:

    大規模な施設(マンションやオフィスビルなど)が建てられる住居地域では、一定の広さよりも広い土地の場合、土地単価が高くなります。なぜならば、ある程度の広さがあれば戸数が多いマンションやオフィスビルなどを建設できるからです。

    逆に、そうした施設が建てられる地域なのに土地が狭いケースでは、戸数が限定された集合住宅や一戸建てなどしか建てられません。そうした土地はそれほど利益が出ないため、ディベロッパーから敬遠され、土地の価格は低めとなります。

    ◆土地が広くなるほど単価が低くなるエリア:

    一方、建物の規制が厳しく低層住居などしか建てられないエリア(第一種低層住居専用地域)などでは、土地が広くても大規模マンションの建設が難しいため、逆に単価が下がります。

    このように、土地が属している用途地域によって、土地の広さと単価の相関関係が変わることにも注意しましょう。

    2-6. ❻どの道路に接しているか

    土地が接している道路がどの道路かによっても、土地の査定金額は上下します。

    以下は、道路に面する標準的な宅地の1㎡あたりの価額を表した「路線価図」の一部です。

    どの道路に接しているか

    価格は千円単位で表示されており、「700C」と書かれている道路に面した宅地の評価額は70万円/㎡、「560C」は56万円/㎡となります。このように、接している道路によって土地の評価額には差が出てくるのです。

    一般的に、接している道路の幅が広い場合、整備状況が良い場合ほど、土地の査定評価は高くなります。逆に、道路の幅が狭い場合やコンクリートやアスファルト舗装されていない場合、私道である場合には、査定評価は低くなります。

    また、接している道路の本数も査定金額に影響します。一般的には、1つの道路のみに面している土地よりも、2つの道路に接している「角地」や「二方路地」の方が評価は高くなります。この理由としては、日当たりや風通し、視認性が良いことも影響しています。

    2-7. ❼接している道路の幅

    土地が面している道路の幅によって土地の容積率が変わることがあるため、土地の査定価格を左右するポイントとなります。

    容積率とは敷地面積に対する「延べ床面積」の割合のことで、「100%」「200%」のように表されます。容積率が高いほど床面積の広い建物を建てることが可能なので、土地の査定金額も高くなります。

    容積率は「2-4. ❹どの用途地域に指定されているか」で説明した用途地域によっても変わります。「どの用途地域に属しているのか」+「前面道路の幅が何メートルか」によって容積率が変わります。

    例えば、第二種低層住居専用地域の土地の場合、容積率は最大200%、かつ、道路の幅×40%が最大と定められています。前面道路の幅が4mなら容積率=4m×40%=160%となります。前面道路の幅が8mなら容積率=8m×40%=240%となりますが、最大200%という決まりがあるので200%の容積率となります。

    同じような条件の土地が並んでいた場合、容積率160%の土地より200%の土地の方が価格は高くなります。

    2-8. ❽土地の形状が整形地かどうか

    土地の形状が「整形地かどうか」によって、土地の査定金額に影響があります。整形地とは、長方形または正方形のように、形が整っている土地のことをいいます。

    土地の形状が整形地かどうか

    四角形の整形地の方が住宅設計の自由度が高くなるため、土地の査定金額も高くなります。

    逆に、台形や三角形、L字の形をした旗竿地(はたざおち)など、いびつな形をしている「不整形地」の場合は、価格は低くなる傾向があります。不整形地だと建物を建てる際の向きや配置などが制限されるからです。

    ただし、土地が広ければそうした制限の影響を受けにくくなるため、広い土地ほど価格への影響も少なくなります。

    2-9. ❾土地の間口と奥行きの長さ

    土地の間口と奥行きの長さ

    「間口」は土地の正面(道路と接している面)の幅、「奥行き」は間口に対して直角方向の長さを指します。

    道路に面する間口が広い方が土地の評価は上がるため、査定金額も高くなります。間口が広い方が建物の設計の自由度が高くなり、日当たりも良くなるためです。宅地の場合は、間口が広いと駐車スペースが設けやすいメリットがあります。

    間口が狭い場合は、いくら奥行きが広くても使い勝手が劣るため、土地の価格は低めに査定されるでしょう。例えば間口が車1台分しか無い場合、駐車場を作ることができたとしても人の入口を別に設けることが難しくなります。

    一方、奥行きは長ければ長いほど良いというわけではなく、間口とのバランスが大切となります。特に間口が狭い土地の場合は、奥行きが長すぎると日当たりが悪くなることが多く、価格に悪影響を及ぼす可能性があります。

    2-10. ❿接する道路との高低差

    土地が前面道路よりも高い位置にあるか、低い位置にあるかによって、土地査定価格に差が出るケースがあります。

    一般的には、土地が道路より低い土地より、高くなっている土地の方が、価格は高くなります。なぜならば、土地が低くなっている場合、生活排水を道路の下水道に上げるためのコストがかかるからです。道路より土地の方が高い位置にあれば、そのコストがかからないため、土地の評価額は上がるのです。

    また、道路より低い位置にある土地は日当たりや風通しが良くないケースがあります。そのような場合、それが原因で価格に悪影響を与えることもあります。

    ただし、道路に対して土地が高すぎる位置にある場合は、逆に土地の査定金額が低くなるケースがあります。玄関まで続く階段や擁壁(土砂が崩れるのを防ぐための壁)を設ける必要があるからです。

    2-11. ⓫土地の日当たり

    日当たりが良い土地の方が、日当たりが悪い土地よりも土地査定金額はアップします。なぜならば、日当たりが悪い場所に建物を建てた場合、室内が常に暗くなり、洗濯物も乾きづらいなどの悪影響があるからです。

    例えば、道路が東側や南側にある土地、日当たりを遮る障害物がない土地などは日当たりが良いことが多いため、評価額も高くなります。

    一方で、隣に高い建物があるなど、日当たりが良くない土地の価格は低くなります。一日を通して日当たりが悪い土地の価格は特に低くなる傾向があります。

    2-12. ⓬土地からの眺望

    土地からの眺望

    目の前に障害物などがなく、見晴らしが良い土地は評価が高くなります。高台に建っていて眺望が良い土地はもちろん、海や川、山、夜景などの風景が楽しめるような土地も、査定金額に良い影響を与えることがあります。

    逆に、すぐそばに高層の建物に囲まれているなど見晴らしが良くない場合には、査定金額が低くなる可能性があります。

    2-13. ⓭土地の周囲の環境

    土地の周囲の環境によっては、土地の査定価格に影響を与える場合があります。

    例えば、整備された公園や緑地帯などに面しているエリアでは、自然豊かな環境で需要が高まるため、査定金額も高くなります。同様に、街路や区画の整備がととのっている街並みも評価が高くなります。

    一方、工場や倉庫、騒音の原因となるような建物が近くにある場合、敬遠される可能性があるため、査定金額も低くなることがあります。

    2-14. ⓮近隣の嫌悪施設の存在

    嫌悪施設とは、品格を下げるような施設や、騒音・大気汚染・悪臭などを引き起こす公害発生施設、不快感や嫌悪感を与える施設のことをいいます。具体的には、風俗店、火葬場、軍事基地、刑務所、産業廃棄物処理場などを指します。

    こうした施設が周辺にある場合、土地の査定価格が下がる傾向があります。また、実際に売買に進む際に、こうした嫌悪施設の存在は必ず買主に説明する決まりがあります。

    2-15. ⓯土壌汚染・埋蔵文化財の存在

    土壌汚染の疑いがある土地や埋蔵文化財がある土地の場合は、査定金額が大きく下がります。

    土壌汚染の疑いがある土地の場合、土壌汚染の調査のための費用や、土壌改善のために莫大な費用がかかります。周辺の住民に対する説明が必要になったり、追加調査が必要になったりする可能性もあるため、スムーズに売却することは難しいでしょう。

    また、遺跡や遺物が埋蔵されている場合、埋蔵物を保護する措置が必要となるため、土地の活用がしにくくなります。そのため査定価格は大きく下がります。

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    3. 土地の査定を依頼する4つのステップ

    土地の査定を依頼する4つのステップ

    2章では、土地の査定金額を左右する15のポイントについて詳しく解説しました。売却したい土地は相場よりも高く売れそうか、それとも低くなりそうか、なんとなくイメージが湧いたことと思います。

    ただし、より正確に土地の査定金額を知るためには、やはり専門家に現地を見てもらい、土地を査定してもらうことが必須となります。

    ここからは、土地の査定を不動産会社に依頼する方法について詳しく説明していきます。

    3-1. 土地査定の方法を決める

    土地の査定方法には5つありますが、一般的な不動産査定がおすすめであることは1章でお話しした通りです。

    土地査定の方法を決める

    なぜならば、最近流行りの「匿名査定」や「AI査定」では、土地固有の特徴が査定金額に反映されないからです。こうした査定方法では似た条件の土地の売買価格から相場を割り出すだけで、「この土地がいくらで売れそうか」を知ることはできないのです。

    土地を実際に見てもらい、2章で解説した「査定金額を左右するポイント」を加味して初めて、土地の販売価格を決めることができます。

    そして不動産査定を行う場合には、一社だけでなく複数社に同時に査定してもらうのがおすすめです。不動産会社ごとに査定金額は異なるため、一社だけでは総合的な判断ができないからです。おすすめは、6社程度に簡易査定をしてもらい、2~3社に絞って現地査定をしてもらう方法です。

    6社に個別に査定依頼をするのは面倒なので、同時に査定を依頼できる「不動産一括査定サイト」を利用しましょう。

    3-2. 不動産一括査定サイトから査定を依頼する

    現在、とても多くの種類の不動産一括査定サイトがあります。どのサイトを使うかは自由ですが、ここでは「HOME4U(ホームフォーユー)」での一括査定依頼方法について解説していきます。

    ➡自分でサイトを選びたい方は、20以上の査定サイトを厳選して紹介しているこちらの記事をご覧ください。

    「HOME4U」はNTTグループが運営している不動産情報サイトです。一括査定サービスは2001年から行っており、プライバシーマークやSSLサーバ証明書を導入しているため安全に使える老舗サイトです。

    3-2-1. 査定サイトにアクセスする

    まずは、以下のリンクから、HOME4Uの土地一括査定ページにアクセスしてください。

    https://www.home4u.jp/sell/land

    査定サイトにアクセスする

    出典:HOME4U>土地売却査定

    最初に「都道府県」と「市区町村」をプルダウン(選択肢メニュー)から選び、「査定スタート」ボタンを押します。すると以下のような画面に変わります。

    3-2-2. 土地の詳細情報を入力する

    土地の詳細情報を入力する

    後は画面の表示に従って、所在地、土地面積、現在の状況、物件との関係、査定する理由を選びます。

    所在地、土地面積、現在の状況、物件との関係、査定する理由を選びます

    「査定の方法」では「机上査定」を選んでおいて最大6社から査定結果をもらい、対応の良かった不動産会社だけ選んで「訪問査定」に来てもらうのがおすすめです。

    続いて、名前、年齢、電話番号、メールアドレス(任意)、住所、売却の希望時期、要望・質問を入力します。結果をメールで受け取りたい方は、メールアドレスは必ず記入しておきましょう。

    結果をメールで受け取りたい方は、メールアドレスは必ず記入

    入力が完了したら、一番下にある「不動産会社の選択にすすむ」ボタンを押しましょう。

    一番下にある「不動産会社の選択にすすむ」ボタンを押しましょう

    3-2-3. 査定結果を受け取りたい不動産会社を選ぶ

    次の画面では、最大6社の不動産会社一覧が表示されます。デフォルトでチェックがONになっているので、査定結果を受け取りたくない会社のみチェックを外しましょう。

    査定結果を受け取りたい不動産会社を選ぶ

    一番下の「査定を依頼する」ボタンを押すと、査定依頼が完了します。

    「査定を依頼する」ボタンを押すと、査定依頼が完了します

    3-3. 不動産会社から査定結果が届く

    査定依頼が完了したら、あとは机上査定の結果が届くのを待ちましょう。当日中~数日程度で結果が届くのが一般的です。

    査定結果の内容は、依頼した不動産会社によって異なります。概算の査定価格だけ教えてくれる会社もあれば、販売提案価格や比較事例なども一緒に送付してくれる会社もあります。

    3-4. 良さそうな会社に訪問査定を依頼する

    机上査定の結果が出そろったら、どの会社に現場を見てもらう「訪問査定」を依頼するか選びましょう。不動産会社を選ぶ基準となるポイントは以下の2つです。

    ◆査定金額の根拠となる内容が合理的に提示されているか

     比較した取引事例の内容が明示されているか、物件の特殊性に言及があるかなど

    ◆要望や質問などに答えてくれているか

     指定した連絡方法や締切、要望などを守ってくれているかなど

    適正な査定金額を得るために、ここで一社に絞らず2~3社の訪問査定を受けることをおすすめします。

    4. 自分でも土地の査定金額の目安を出しておこう

    ここまで解説したように、土地の正確な査定金額を知るためには、売買の専門家である不動産会社に現地調査をしてもらい「訪問査定」で査定してもらう方法がおすすめです。

    しかし、プロに丸投げしてしまうのではなく、自分でも土地の査定金額の目安を知っておくことも大切です。なぜならば、土地の相場を知っていれば、相場より低すぎる価格で土地を手放して損してしまう危険性を避けられるからです。

    例えば「この土地の価格は1,000万円です」という不動産会社の査定結果を鵜呑みにして、土地を1,000万円で売却したとします。しかし土地の相場が実は1,500万円だったとしたらどうでしょうか。実際には1,500万円でも買い手がいたかもしれません。

    自分でも土地の相場を知っておけば、相場よりも価格が下がる理由を現地調査の際に不動産会社の担当者に聞くことが可能です。そして自分が納得する価格で土地の販売価格を決めることができます。

    自分で土地の価格相場を調べる方法には、4つの方法があります。

    自分でも土地の査定金額の目安を出しておこう

    ❶過去の取引価格を調べる方法

    調べたい土地に似た条件の土地が、過去にいくらで取引されたかを調べて参考にする方法です。

    ❷固定資産税評価額を調べて計算する方法

    自分が所有している土地の価格を知りたい場合、毎年送付される固定資産税評価額を確認し、計算式に入れるだけで実勢価格の目安が分かります。

    ➡固定資産税評価額÷0.7×1.1

    ❸地価公示価格・基準地価を調べて計算する方法

    調べたい土地に似た条件の土地(住所や駅からの距離など)の公示価格がいくらかを確認し、計算式に入れて実勢価格の目安を算出する方法です。

    ➡公示価格(1㎡あたりの価格)×調べたい土地の広さ(㎡)×1.1

    ❹路線価を調べて計算する方法

    調べたい土地に接している道路の路線価(相続税路線価)を調べて、計算式に入れて、実勢価格の目安を算出する方法です。

    ➡路線価(1㎡あたりの価格)×調べたい土地の広さ(㎡)÷0.8×1.1

    詳しい手順や算出方法については、土地の実勢価格の調べ方について書かれたこちらの記事をぜひお読みください。

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    5. 土地を現地査定してもらう前にしておくべき3つの準備

    土地の現地査定(詳細査定)をしてもらう前には、以下のような準備が必要となります。あらかじめ知っておき、少しずつ用意しておくと良いでしょう。

    5-1. 土地の詳細が分かる書類を用意しておく

    机上査定(簡易査定)の段階では必要書類を求められることはありませんが、現地査定ではいくつかの書類を用意する必要があります。より正確な査定金額を知るために準備しておくようにしましょう。

    ◆現地査定で必要となる書類

    • 売り主の本人確認書類(運転免許証、住民票など)
    • 登記簿謄本(登記事項証明書)
    • 公図
    • 境界が分かる測量図
    • 登記済権利証(または登記識別情報)

    ◆土地を高く売りたい場合にあると良い書類

    • 購入時の売買契約書や重要事項説明書
    • 固定資産税納税通知書(または固定資産評価証明書)
    • 境界確認書
    • 地盤調査報告書など

    実際に必要となる書類は、査定を行う不動産会社によって異なります。査定前に必要書類が知らされるはずなので、指定された書類を準備しましょう。ただし、査定から売却までスムーズに行うために、これらの書類は用意しておくのがおすすめです。

    5-2. 境界線が確定しているか確認しておく

    境界線とは、自分の土地の区画がここまでであると示した線を示します。土地の四隅に埋め込まれている四角い杭を「境界標」といい、この境界標をつないだ線が境界線となります。

    境界線が確定しているか確認しておく

    境界があいまいな土地は売却が難しいため、土地査定前に「境界確認書」があるか、土地の四隅に境界標があるか確認しておきましょう。

    もし境界が分からない場合は、確定測量を土地家屋調査士に依頼して、境界線を確定させる必要があります。確定測量には隣接地の所有者も立ち会う必要があり、全員のスケジュールを合わせる必要があるため、時間もかかります。さらに費用も35万円~80万円程度かかるので、事前に準備しておきましょう。

    なお、土地の査定時に境界が分からなくても査定はできますが、正確な面積が分からなければ正確な査定金額も出ません。査定時に不動産会社に現状を伝えた上で査定してもらいましょう。

    5-3. できる範囲で土地を片づけておく

    土地の現地査定に出す前に、できる範囲で土地を片づけておきましょう。ゴミや雑草、植木などは処分や移動して、キレイな状態にします。

    敷地内に古い家屋がある場合は、土地の査定金額が下がる可能性もあります。ただし、リフォームやリノベーションをしてそのまま有効活用したい買主もいるかもしれません。取り壊すべきか、そのまま売るべきかは、不動産会社と相談して決めていくのがおすすめです。

    6. 土地査定についてのよくある質問

    最後に、土地査定についてよく聞かれる質問とその答えを載せておきます。

    6-1. 土地査定は無料ですか?

    土地の査定は、「机上査定(簡易査定)」、「訪問査定(詳細査定)」、「匿名査定」、「AI査定(査定シミュレーション、アプリ査定)」など、いずれの方法も無料です。

    査定は無料ですが、不動産会社と媒介契約を結んだ後、実際に土地の売却取引が成立した際に仲介手数料を支払う必要があります。つまり、将来のお客さん(=売り主)を獲得するために、不動産会社は無料で査定をしてくれるのです。

    査定依頼だけして媒介契約を結ばなくても全く問題ないので、便利な一括査定サイトをぜひ活用しましょう。

    6-2. 本人名義ではない土地の査定もできますか?

    土地査定を依頼できるのは、その土地の名義人本人と、その土地を売買する権利を持つ人(名義人の家族や親族、共有名義など)、そして名義人からの委任を受けた代理人のいずれかとなります。

    ただし、匿名査定やAI査定などの簡易的な査定であれば、誰でも可能です。だいたいの相場だけ知りたいという方は、そうした簡易的な査定を試してみてください。

    6-3. 遠方にある土地を現地に行かずに査定してもらえますか?

    例えば相続した土地など、離れた場所にある土地を売却する場合、どうしても現地に行けない事情がある場合には、代理人に査定の立ち合いを委任することが可能です。

    ただし、最終的に土地の売り出し価格を決めるのは土地の名義人本人です。できれば査定にも本人が立ち合い、査定金額の根拠などを聞いて、納得できる形で進めると良いでしょう。

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    7. まとめ

    この記事では、土地査定の5つの方法を解説した後、具体的に「どのような特徴が土地の査定金額に反映されるのか」を15のポイントに分けて解説しました。

    今回解説したように、ひとつひとつの土地はそれぞれ違う特徴を有しており、一見似たような土地でも査定金額には差が現れます。そのため、所在地の土地価格相場だけで査定金額や売却価格を見積もるのは危険です。

    最寄り駅からの距離や周辺の商業施設の充実度などの利便性の他にも、日当たりや土地の形、間口の広さなど、さまざまな要素によって土地の価格は変わるのです。

    損をしないためには、土地の固有の特徴を自らも把握して、自分でも価格相場を調べて、納得した上で売却活動を進めていくと良いでしょう。

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