がらんとした感じや
木目がたまらない
当初は「和」だった。少し考えると「おばあちゃんの家」になった。さらに突き詰めて出した答えは、なんと「お寺」だ。Iさん夫妻が住みたい家のイメージである。
「がらんとしていて、明るすぎない。そして、お寺で年月を経て色を深くした板の間や柱、特にその木目模様が、私には たまらないんです」(妻)
絶対に飽きることのない、空間に対する不変的な好み。であれば、家をそんなふうにつくってしまおう。
妻の発案に夫もすんなり賛成した。
「僕もお寺は好きなんです。あの“抜け感”が心地良くて、お寺で感じるやすらぎや開放感がわが家で味わえるものなら、と」