2022.11.29 更新 2020.11.08 公開

タワーマンション購入で後悔した理由|特徴や購入前のチェックリスト

タワー マンション 後悔画像
  • タワーマンションの購入を検討しているけど、どんなことで後悔することが多いの?
  • タワーマンションの選び方のコツはあるの?

マイホームは憧れのタワーマンションで、と思っていても、実際の住み心地や住んでみて後悔するポイントがあるのかは気になるところですよね。

タワーマンションには、通常のマンションと比べた場合のメリット・デメリットはもちろんあります。そのため、後悔しないためには、タワーマンションの検討時に重視したいポイントと照らし合わせながらチェックすることが大切です。

そこでこの記事ではデータや実際の声などを元に、

  • タワーマンションに住んでみて後悔した理由11選
  • タワーマンション購入で後悔してしまう人の特徴
  • タワーマンション購入がおすすめな人
  • タワーマンション購入で後悔しないためのチェックポイント

などをまとめて解説します。

最後まで読めば、実際にタワーマンションに住んでいる人がどのようなことで後悔しているのか把握したうえで、タワーマンション購入を検討できるようになるでしょう。

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“【著者】ゼロリノベ編集部"

[著者]

ゼロリノベ編集部

「住宅ローンサポート・不動産仲介・リノベーション設計・施工」をワンストップで手がけるゼロリノベ(株式会社groove agent)。著者の詳しいプロフィール

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タワーマンションを買って「資金面」で後悔したこと

資金面は、タワーマンションに住んでみて後悔することが多い項目です。とくに、失敗したなと感じる声が多いのは次の3つです。

  • 毎月の支払いが思ったよりも高い
  • 維持費や管理費が高い
  • 資産価値が下がってしまった

順番に紹介します。

1-1.毎月の返済額が想像以上に高かった

タワーマンションは、通常のマンションより購入価格が高い傾向があります。

東京カンテイの「マンションデータ白書2020」によると、2020年の首都圏新築マンションの平均坪単価は327.7万円と発表されています。

一方、同じく東京カンテイの「タワーマンションの階層別効用比」を見てみると、30階を超えると平均的な坪単価より高くなり、上層階に行くにつれて平均坪単価との開きが大きくなっていくのがわかります。

50階建て以上のタワーマンションの階別坪単価

物件価格は平均坪単価に比例するため、タワーマンションは毎月の返済額も高額になりがちです。そのため思っていたよりも生活を圧迫していると感じることがあるようです。

また、お金が必要となるのは家賃だけではありません。タワーマンションを検討するときには長期的な資金計画を立ておかないと、「ローンの返済が厳しい」と後悔することに繋がってしまうのです。

1-2.維持費、管理費が負担になった

タワーマンションは、次のような理由から、修繕積立費や管理費などマンションを維持するための費用も高めです。

  • 他のタワーマンションと差別化するために、共用設備を豪華にしている
  • 外観やエントランスなどにお金をかけているので、維持費用がかかる
  • 共有部分が多いので、機能を維持するために修繕積立費がかかる

国土交通省が5年ごとに発表している「平成30年度マンション総合調査結果(管理組合向け調査の結果)」を見ると、階数が多いマンションのほうが管理費が高いことが分かります。

20階以上のマンションの管理費相場は25,069円なので、10階以下のマンションより10,000円以上高いのが現状です。

マンションの形態別管理費平均相場

修繕費も同様に、通常のマンションより高くなる傾向があります。

毎月積み立てる修繕金は通常11~15年おきに実施される大規模修繕計画により大きく異なりますが、タワーマンションの場合は平均値である11,000円~12,000円より高くなることが多いです。

毎月のローン返済とは別に管理費や修繕費がかさむところも、タワーマンションに住んでみて後悔するポイントのひとつです。

1-3.資産価値が下がってしまった

人気エリアに建設されることが多いタワーマンションは、ブランド価値も含めて他のマンションよりも資産価値を維持しやすいという理由から、購入を決める人もいます。

しかしいざ売却を検討すると、以下のような理由で思ったような価格では売れないことがあるようです。

  • 環境の変化により人気エリアではなくなってしまった
  • 周囲に多くのマンションが建設されて値崩れを起こした
  • 間取りや共用施設のニーズが変化した

タワーマンションであっても築年数が経過するほど資産価値は低下します。それに加えて時代の変化にともなう資産価値低下の要因があると、当初想定していたような価格では売却できない可能性が出てきます。

その結果、住み替えを考えたときや売却をして資金を得ようとしたときに査定金額が想定より低くなり、後悔することがあるのです。

タワーマンションを買って「利便性」で後悔したこと

タワーマンションを購入したものの、実際に住んでみると「暮らしにくい」「面倒だな」と利便性に不満を感じることもあるようです。

ここでは、タワーマンションに住んでみて「利便性が悪く後悔した」とよく挙げられるものを紹介します。

2-1. ベランダに洗濯が干せなかった

タワーマンション購入後に「ベランダに洗濯や布団が干せず困っている」という声は意外と多いです。タワーマンションのベランダに洗濯が干せない理由は主に2つあります。

2-1-1. 高層階になると風が強く洗濯が干せない

タワーマンションは高層階になるにつれて風の影響を受けやすく、強風が吹くと洗濯物が飛ばされてしまう可能性があります。布団など重いものが落下したときに、階下の住人や通行人と思わぬトラブルとなることもあるようです。

2-1-2. そもそもベランダがない

安全性に配慮し、洗濯物が干せるようなベランダが設置されていないタワーマンションも少なくありません。また、外観の見た目や安全性の問題からベランダでの洗濯干しを規約で禁止されているケースもあります。

単身者など洗濯物が少ない場合はあまり気にならないかもしれません。しかしファミリー層など洗濯物が多い家庭では、毎日室内干しをしたり、浴室乾燥機にコストがかかったりすることがストレスとなってしまうようです。

2-2.エレベーターが渋滞していた

住戸数が多く何百人もの人が暮らすタワーマンションでは、通勤や帰宅の時間帯にエレベーターを使用する人が集中し、渋滞を起こすことが少なくありません。

とくに10階以上の上層階に住んでいる場合は、階段を利用すると大変な労力となるため何とかエレベーターに乗りたいところです。しかし利用者が集中する時間帯などは玄関に出るまでに時間がかかることもあります。

エレベーターが混み合うことを考慮して、早めに家を出なければならないことは、タワーマンション特有の想定外と言えるでしょう。

2-3.インターネット回線が遅かった

タワーマンションの設備として備わっていることが多いインターネット回線。何百人もいるマンションの住民が同じ回線を利用するため、いざ使用しようとすると回線が混み合い接続が遅いことがあります。

インターネットの利用者が増える夜間や週末、休日などは、思ったように使えないとストレスを感じることも多いようです。

個別にWi-Fiなどを契約すれば解消されることがありますが、別途費用を払わなければなりません。そうすると、マンションに備わっている設備を活用できないことに不満を覚えることになるのです。

2-4.宅配の受け取りやゴミ出しが不便だった

タワーマンションにもよりますが、郵便の受け取りやゴミ出し、宅配便の受け取りに際しては、わざわざ1階まで降りていく必要があります。

初めのうちは気にならなくても、毎日マンション内を何往復もすることになるのでだんだん面倒だと感じるようになるようです。

とくに面倒だという声が多いのが宅配便です。タワーマンションでは、次のいずれかの方法で宅配便を受け取ります。

2-4-1.玄関先まで持って来てもらう

宅配員に直接玄関先まで届けてもらえば、わざわざ自分で取りに行く必要がありません。ただし大規模なタワーマンションの場合は、部屋にたどり着くまでに数か所のオートロックがあるので、その都度インターフォンで対応しなければなりません。複雑な構造のタワーマンションでは、宅配員がたどり着くまで10分以上かかり待機時間が長いという声もあります。

2-4-2.玄関の宅配ボックスに入れてもらう

玄関に宅配ボックスを設置している場合は、届いた荷物は宅配ボックスに入れてもらえます。しかし、自分で取りにいかなければならないため、宅配便の使用頻度が多い場合は大きな負担となります。

ゴミ出しや郵便物、宅配便の受け取りは生活をしていくうえで欠かせないことですが、上位階に住めば住むほど玄関と部屋の往復の大変さに悩まされるようです。

2-5.近隣トラブルやマナー違反などがあった

タワーマンションに住めば近隣トラブルやマナー違反に悩まされることはないだろうと考えていても、実際に住んでみると以下のようなトラブルに遭遇し後悔したという体験談もあります。

  • タワーマンションなら騒音や音漏れが気にならないかと思ったが、足音や子どもの声が気になる。
  • 民泊や会社利用など用途が混在しており、ルール違反が起きている。
  • 共用施設の使い方にマナー違反が多い。

ほかにも「タワマンマウント」「タワマンカースト」と呼ばれるタワーマンションならではのトラブルもあります。

女性向け総合メディアのLip Popがタワーマンション住まいの男女を対象に実施したアンケートでは、49%もの人がタワマンマウントを取られたことがあると回答しました。タワマンマウントの内容としては、次のような内容が挙げられています。

  • エレベーター利用時に、上位階の人が偉そうな態度を取る、ボタンを押してくれない。
  • 自分より上位階の人に挨拶をしても返事がない。
  • 低層階はスカイビューが楽しめない、日当たりが悪いなどと言われる。
  • 上位階に住んでいるというだけで仕事や身分の優位性を主張される。

タワーマンションに住めば優雅な生活ができると思っていても、現実は違うこともあるようです。

参考:藤本佳子「超高層マンションへの一考察」
参考:LipPOP「タワマンマウントの事例と対処法を徹底調査【100人に聞きました】」

2-6.共用施設が思ったように使えなかった

タワーマンションにはパーティールームやゲストルーム、会議室、ラウンジ、子ども用施設など魅力的な共用施設が備わっていることが多いのが特長です。

仕事やプライベートで利用できるのがメリットですが、人気のある施設は予約が埋まっており自由に使えるとはいえないのが現状のようです。共用施設に魅力を感じて購入した場合には、後悔してしまう可能性があるでしょう。

また、先ほどご紹介したタワマンマウントで

  • 子どもが遊べる施設を利用するときに無言の圧力を感じる。
  • 低層階の人はラウンジを利用しにくい空気がある。

との声もありました。タワーマンションならではの共用施設も、上手く活用できるとは限らないようです。

タワーマンションを買って「安全性」で後悔したこと

タワーマンションに住んでみて後悔することが多いのが、安全性です。どのような点で安全面に不安を感じるのか紹介します。

3-1.災害に対する備えが不十分だった

何百人もの人が暮らす大規模な住居だからこそ、地震や台風などいざというときの備えが重要です。日頃から災害対策や災害時の対応について準備ができており、情報共有などもされているなら安心ですが、そうでないケースもあるようです。

2019年10月に関東地方を中心に大きな被害をもたらした台風19号では、武蔵小杉エリアのタワーマンションが機能不全となった例もあります。

命と財産を守る住まいが災害時に危険にさらされてしまう可能性を考えると、タワーマンションという選択は間違っていたのかなと感じてしまうのでしょう。

ただ、地震による災害や水害等が起こるのは地形やエリアにも依存するため、タワーマンションだけに限ったことではない、ということも同時に覚えておきたい点です。

3-2.風揺れに悩まされた

タワーマンションは鉄筋コンクリート造などの丈夫な部材で建築され、免震構造となってはいますが、低層マンションより揺れを感じやすいのは事実です。

マンションの築年数や構造により風揺れの度合いは物件ごとに違いますが、高層階になればなるほど影響を受けやすくなります。

高層階では強い風が吹いたり地震で揺れたりすると必要以上に揺れが伝わるため、不快に感じることも。風揺れに酔ってしまうという声もあり、快適に暮らせないと後悔する人もいます。

タワーマンションを買って後悔した人の特徴

タワーマンションの購入で失敗してしまう人には、次のような特徴があるといわれています。

  • ロケーションやステータス性のみで検討してしまう
  • 小さな子どもがいるファミリー層
  • 長期的な資金計画が立てられていない

具体的にどのような人かを解説します。

4-1.ロケーションやステータス性のみで検討している人

タワーマンションとは、一般的に20階建て以上の高級マンションを指します。人気エリアの人目につく場所に建てられることが多く、そこに住むだけで一定のステータスを感じられるところも大きな魅力のひとつです。

野村不動産グループが実施した「タワーマンションに関する意識調査」でも、「眺望がいい」「ステータスが高い」「共用施設が充実している」など、普通のマンションでは得られない部分に満足している人も一定の割合でいるようです。

タワーマンションに住んだメリット

参考:タワーマンションに関する意識調査|野村グループ

確かにロケーションやステータスも大切ですが、これらばかりにこだわってしまうと快適さや住みやすさとかけ離れてしまう可能性があります。

たとえば、高層階への憧れを重視したところ、エントランスまで時間がかかったり風の影響が強かったりと快適さに欠ける部分に後から気付き、後悔することはよくある話です。バーやジムなどの共用施設に惹かれて購入したものの、実際には使用しなかったという意見もあります。

ステータスやロケーションだけでなく、具体的な生活をイメージしないと、長く住み続けることが難しいタワーマンションを選んで後悔してしまいます。

4-2.子供がまだ小さいファミリー層

資金面や生活のしやすさを考えると、子どもがまだ小さいファミリー層にはタワーマンションは向いていないという声も聞かれます。実際にタワーマンションを購入した人の家族構成を見ていると、下表のように二人暮らしが最多となっています。

タワーマンションを購入した人の家族構成

参考:三菱地所レジデンス

小さな子どもを連れてタワーマンション内を移動するのは一苦労です。とくに高層階に住んでいるとベランダや共用施設など子どもにとって危ない場所が多く、常に一緒に行動しなければなりません。外出が億劫になり、つい引きこもりがちな生活になることも。

また、以下のような理由からも、ファミリー層にはあまり向いていないと考えられています。

  • 騒音のクレームに気を遣って生活しなければならない
  • 子ども連れのほうがタワマンマウントに巻き込まれやすい
  • ファミリーで住もうとすると広い間取りが必要なのでより家賃が高くなる

資金面や暮らしやすさを考えると、ある程度子どもが成長してから、もしくは独立してからの住まいとして検討するのが良さそうです。

4-3.長期的な資金計画を立てていなかった人

タワーマンションで後悔する人は、資金計画で失敗したという声も少なくありません。タワーマンションに住むことで、家賃やローン以外に必要となるお金には以下のようなものがあります。

マンション維持にかかる費用の種類

建物の固定資産評価額が5,000万円と仮定して年間ランニングコストを算出してみると、下表のように151万円ほどかかることが分かります。

マンションの年間ランニングコスト

タワーマンションに住むには住宅ローン以外に年間100万円以上が必要となる可能性があることを念頭に置いておく必要があります。

ほかにもキャリアアップや旅行、趣味などにどの程度お金が必要なのか長期的に把握しておかないと、「タワーマンションに住んでいるものの生活が苦しい」と後悔することになりかねないのです。

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タワーマンションの購入がおすすめの人の3つの特徴

タワーマンションは、以下のような人におすすめです。

  • 普通のマンションでは味わえないステータスが欲しい人
  • 交通機関や都心部へのアクセスを重視したい人
  • 長期的な資金計画が明確な人

それぞれどのようなところが向いているのか、詳しく解説していきます。

5-1.普通のマンションでは味わえないステータスが欲しい人

タワーマンションならではの魅力といえば、高層階からの見晴らしやラグジュアリーな外観、ワンランク上の共用施設です。

通常のマンションでは味わえない見晴らしを求めたい人には、タワーマンションが向いています。野村不動産グループが実施した「タワーマンションに関する意識調査」でも「富士山」や「スカイツリー」、「花火」などタワーマンションだからこそ眺められる景色に満足している声や癒されているとの声が多く見られます。

また、マンションの共用施設としてパーティールームやラウンジがあれば、友達や同僚が遊びに来たときに優越感を得られるという意見もありました。

タワーマンションは、暮らしやすさや利便性も把握し納得したうえで

  • 周囲に差がつくステータスとなるマンションに住みたい
  • 上層階ならではの見晴らしを手に入れたい
  • ワンランク上の共用施設で周りを驚かせたい
  • 高級感のある外観を重視したい

という人に向いています。

参考:野村不動産グループ

5-2.公共交通機関や都市部へのアクセスを重視したい人

タワーマンションはステータス性やターゲットとなる入居者を重視し計画されるため、都市部の中でも以下のようなエリアに多く建てられます。

  • 駅や商業施設に直結しているなど便利なエリア
  • 繫華街が近い人気エリア
  • 高級住宅街が多い駅近エリア

公共交通機関や都心部へのアクセスが良好な立地で、通勤や通学、買い物などのお出かけがしやすいところも大きな魅力です。

また周辺環境も良好な場合がほとんどで、デパートやスーパー、レストランや医療機関など、暮らしていくうえで必要な施設が揃っています。そのため

  • 通勤や通学に時間をかけたくない
  • 暮らしやすい環境で生活したい
  • 都心部に出やすいエリアで暮らしたい

という人にもタワーマンションは向いています。

5-3.長期的な資金計画が明確な人

第1章の「資金面」でも紹介したように、タワーマンションは通常のマンションより購入コストや維持費が高いので、明確な資金計画が立てられており不安のない状態で住める人におすすめです。

タワーマンションに住むことだけを目標としてしまうと、実際に住み始めてから「節約しなければならない」「予想より資金面が大変」という失敗に繋がりかねません。

そのような事態を避けるには、以下のようにタワーマンションを購入してから10年後、20年後の生活をイメージして、本当にやり繰りできるのか検討しましょう。

  • 子どもの独立や介護など今後のライフスタイルはどのように変化することが考えられるのか
  • 貯蓄をはじめ、マンション以外にもお金を使えるゆとりはあるか
  • 転勤や転職など仕事の変化により、収入が不安定になる可能性はないか

今後のライフスタイルやお金の使い方を話し合い、問題ないようであるならタワーマンションの購入を検討する価値はあるでしょう。具体的な資金計画の考え方については、次章で紹介するので参考にしてみてください。

タワーマンションの購入を検討している人が知っておきたい8つのポイント

タワーマンション購入で後悔しないためには、「資金」「利便性」「安全性」という3つのポイントをしっかりチェックして納得のいく物件を選ぶことが大切です。

ここでは、それぞれのポイントを細かくご紹介します。

6-1.資金面

タワーマンションの後悔で多いのは、やはり資金面です。無理な資金繰りをしてしまうと、タワーマンション購入後に快適に暮らせなくなってしまいます。ここではタワーマンションの資金面として押さええておきたい次の2つのポイントを解説します。

  • 無理な返済計画にならないよう、長期的なプランを立てる
  • 売却も視野に入れて、資産価値を考慮する

順番に確認しましょう。

6-1-1.無理な返済計画にならないよう長期的なプランを立てる

タワーマンションは購入費やランニングコストが高い分、無理な計画を立ててしまうと大きな後悔に繋がってしまいます。

目安としては、年収の20~25%をローン返済に充てるよう計画を組むのがおすすめです。たとえば、年収600万円なら20%は120万円なので、12ヵ月で割ると10万円になります。タワーマンションの管理費や修繕費なども含め、毎月の返済や賃貸料が10万程度に収まるのが理想だと言えます。

年収600万円で35年ローンを組む場合、120万円×35年=4,200万円なので、住宅ローンの金利も含め4,200万円ほどで収まるタワーマンションを選ぶと無理なく暮らせるでしょう。「年収別ローンの返済額早見表」も参考にしながら、いくらくらいなら無理がないのか計画を立ててみてください

ただし長い目でみると、タワーマンションにかかる費用以外にも、趣味や生活費、交通費などお金を使うべきことはたくさんあります。ライフスタイルの変化や転職、転勤など長期的なプランを見据えながら、無理のない計画を立てることが大切です。

6-1-2.売却することも視野に入れ資産価値を考慮する

タワーマンションの購入に際しては、将来手放す可能性を考えて、資産価値も視野に入れて検討しましょう。通常タワーマンションは、築年数とともに資産価値が低下していきます。これはタワーマンションに限らず、一戸建てでも低層マンションでも同じです。

マンションや間取りによって人気階は異なるため一概には言えませんが、売却を視野に入れるなら価格の下落率が比較的高いとされる低層階や上位階は避けたほうが良さそうです。

ほかにも、タワーマンションの資産価値を左右するポイントとしては以下のようなものがあります。

  • 駅直結や都心部、人気エリアなど今後も需要が高いエリアである
  • メンテナンスが行き届いている(定期的に修繕を実施している)
  • 魅力的な価値やブランド力がある(ロケーションがいい、外観がおしゃれなど)
  • ワンランク上の共用施設が備わっている

「購入時は高かったのにすぐに資産価値が落ちてしまった」という声もあるので、さまざまな視点から総合的に判断してみてください。

6-2.利便性

タワーマンションの購入で後悔しないためには、暮らしやすい環境を選ぶことも欠かせません。

ここでは利便性に直結するポイントとして、以下の4つを紹介します。

  • タワーマンション周辺の環境をチェックする
  • 共用施設の使いやすさを確認する
  • 重視したいポイントに合わせて住む階数を決める
  • タワーマンションに住んでいる世帯層を把握する

順番に見ていきましょう。

6-2-1.タワーマンション周辺の環境をチェックする

いくら気に入ったタワーマンションを見つけても、暮らしにくい環境では長い間住み続けたいと思えません。タワーマンションを検討するときは、マンション周辺の環境をチェックしておきましょう。

  • 最寄り駅までの距離(複数路線が使用できる場合は、それぞれの距離をつかむ)
  • スーパーや病院、ドラッグストアなど利用頻度が高い施設へのアクセス
  • 子どもがいる場合は、学校や保育園、幼稚園へのアクセス
  • 公園やレストラン、カフェなど一息つける場所の有無

とくに日用品や食品を購入するスーパーや学校、幼稚園などの通学距離は、遠すぎると不便で後悔しがちです。気になるタワーマンションを見つけたらチェックしてください。

2.共用施設の使いやすさを確認しておく

おしゃれな共用施設に惹かれたものの、実際に暮らし始めると使用しなかった、という声は多々あります。豪華な共用施設が備わっていればいるほどタワーマンションの価格は高くなる傾向があるので、本当に必要な共用施設に的を絞り検討するのがおすすめです。

野村不動産グループが実施した「タワーマンションに関する意識調査」では、24時間ゴミカウンターや24時間有人管理、スーパー、コンビニ併設といった暮らしに直結する共用施設が人気を集めています。

タワーマンションの満足度の高い共用施設

参考:野村不動産グループ

一方で、シアタールームやパーティールームなど、日常生活で使う頻度の少ない施設は人気が低い傾向です。普段の暮らしの中でどのような施設を使いたいのか考えながらマンションを選ぶと、後から失敗したなと感じることが少なくなるでしょう。

6-1-3.重視したいポイントから階数を決める

価格やロケーションだけで住む階数を決めてしまうと「思ったより暮らしにくい」「部屋から出るのが面倒になった」などの後悔に繋がります。

タワーマンションは40階、50階建ての物件も増えてきており、どの階数に住むのかによってメリットやデメリットが異なります。

タワーマンションの階別メリット・デメリット

高層階は眺望が良好で優雅な暮らしができますが玄関まで出るのに数十分かかることもあり、外出しにくいところがデメリットです。

一方低層階は玄関まで近く外出しやすいメリットはあるものの、日当たりが期待できなかったり水害時に被害に遭いやすかったりというデメリットがあります。

このように、将来の資産価値や利便性、ステータスなど重視したいポイントを絞り、住みたい階数を決めましょう

6-2-4.タワーマンションに住んでいる世帯層を把握しておく

タワーマンションは戸数が多いため、似たような世帯層が多い環境でないと思わぬトラブルに巻き込まれてしまう可能性があります。

たとえば、優雅に暮らしたい単身者や二人暮らしの人が多い場合、ファミリーで暮らそうとすると子どもの声や足音に配慮しなければなりません。

また、低層階と高層階の価格差が大きいケースでは、低層階に住むことでタワマンカーストの被害に遭う可能性が高くなります。

物件選びに際しては、仲介業者や不動産会社に「どのような人が住んでいるのか」「どのような世帯をターゲットにしているのか」聞いてみて、あまりにかけ離れていないか確認してみましょう。

6-3.安全性

最新の設備が揃っているタワーマンションでも、万が一のときの安全対策はしっかりと確認しておきたいポイントです。

ここでは、防犯対策と災害対策の2つをそれぞれご紹介します。いざという時に後悔しないためにも、把握すべき以下の項目を押さえておきましょう。

6-3-1.マンションの防犯対策を確認する

タワーマンションはマンションの防犯対策の先駆者と言われるほど、セキュリティが強化されている場合がほとんどです。

オートロックや防犯カメラはもちろんのこと、コンシェルジュや管理人による有人管理やタワーマンション内の見回りなど安心して暮らせる環境が整っています。

それでも、ベランダや屋上を伝って侵入するケースや営業マン・宅配者を装いオートロックを開錠し侵入するケースなど、タワーマンションで侵入被害が発生しているのが現状です。

そのため、タワーマンションを検討するときには防犯設備を確認するとともに、

  • 各部屋に緊急連絡ボタンなどが設置されているか
  • 空き巣などの被害に遭ったときの対応(保険加入等)

も確認しておくと安心です。

6-3-2.災害時の対処法をチェックする

地震や台風など災害が多い日本では、暮らしと命を守るために災害への備えが欠かせません。タワーマンションを選ぶときにも、いざという時のために備えができているか把握しておくのがおすすめです。具体的には以下のような点を確認します。

  • 非常用設備が備わっている
  • 防災対策マニュアルなどで災害時の対応が共有されている
  • 定期的に防災訓練を実施している
  • 生活に必要なライフラインが止まったときの対処法がまとめられている

過去には実際に地震が発生したときに「エレベーターが止まった」「水が出なくなり、上位階まで水を運ばなければならなかった」などの声が聞かれました。生活に必要なライフラインが止まったときの対処法も、しっかりチェックしておくと安心です。

【災害協力隊を発足!「シティタワーズ豊洲ザ・ツイン」】

2011年の東日本大震災で被害がゼロだった48階建てのタワーマンション「シティタワーズ豊洲ザ・ツイン」。震災を機に居住者たちは災害に対する関心を持ち、管理組合が有志の隊員を募ることで「災害協力隊」を発足しました。

災害協力隊は

  • 防災マニュアルを作成し避難計画を立てる
  • 住居者の安全確認を含む避難訓練
  • 備蓄品の見直し

を実施し、災害時に本当に役立つ防災対策を検討しているとのこと。とくに、全1063戸に及ぶ居住者の安否確認は大変で、「OK」と書かれたマグネットを玄関ドア横に貼り付けフロアリーダーが目視で確認をする方法を考案しました。

タワーマンションの住居者が積極的に防災に携わり、万が一のときに備えている好事例と言えるでしょう。

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タワーマンションの購入は資金面を慎重に

タワーマンションを検討するときには、まず資金面で無理がないよう慎重に考えることが大切です。

三菱地所レジデンスが実際にタワーマンションを購入した人の自己資金比率を調べた結果を見てみると、驚くべきことにオールキャッシュで購入している人が多く、無理な資金繰りをしてタワーマンション購入後の生活を圧迫している人が少なくないことが分かります。

タワーマンション購入者の自己資本比率

参考:三菱地所レジデンス

第6章でもご紹介しましたが、ローンを組む場合は、年収の20~25%をローン返済に充てるよう計画を組むのがおすすめです。これ以上比率が高くなってしまうと、ライフスタイルの変化や急な出費に耐えられない可能性があるためです。

長期的な資金繰りを計画してみてタワーマンションは難しいと感じた場合には、無理をしないで他の住まいも考えてみるといいでしょう。

まとめ

最後にこの記事の内容をまとめてみました。

タワーマンションの購入で後悔しやすい11の項目

【資金面】

1)毎月の返済額が想像以上に高かった

2)維持費、管理費が負担になった

3)資産価値が下がってしまった

【利便性】

4)ベランダに洗濯が干せなかった

5)エレベーターが渋滞していた

6)インターネット回線が遅かった

7)宅配の受け取りやゴミ出しが不便だった

8)近隣トラブルやマナー違反などがあった

9)共用施設が思ったように使えなかった

【安全性】

10)災害に対する備えが不十分だった

11)風揺れに悩まされた

タワーマンションを買って後悔した人の特徴

1)ロケーションやステータス性のみで検討している人

2)子どもがまだ小さいファミリー層

3)長期的な資金計画を立てていなかった人

タワーマンション購入がおすすめなのは次の3つのタイプ

1)普通のマンションでは味わえないステータスが欲しい人

2)交通機関や都心部へのアクセスを重視したい人

3)長期的な資金計画が明確な人

タワーマンションの購入を検討している人が知っておきたいのは次の8つのポイント

【資金面】

1)無理な返済計画にならないよう長期的なプランを立てる

2)売却も視野に入れ資産価値を考慮する

【利便性】

3)タワーマンション周辺の環境をチェックする

4)共用施設の使いやすさを確認する

5)重視したいポイントに合わせて住む階数を決める

6)タワーマンションに住んでいる世帯層を把握する

【安全性】

7)マンションの防犯対策を確認する

8)災害時の対処法をチェックする

とくに、資金計画を立ててみてタワーマンション購入が難しいと思ったら、他の選択肢を考えてみることは大切です。

ゼロリノベでは、ファイナンシャルプランナーが無料で相談に乗り、無理のない資金計画を立てるところからお手伝い。無料のオンラインセミナー(お急ぎの方は動画受講可)を通して、「お金に賢く、自由に暮らす。余白ある家の買い方」「リスクに強い住まいの買い方」「ネットでは伝えられない業界の話」などもお伝えしています。

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