2021.07.02 更新 2018.12.29 公開

中古マンションの仲介手数料の常識!基本から相場、交渉術まで解説

中古マンションを売買する場合、不動産会社に支払う「仲介手数料」。

・提示された金額は本当に妥当なの?
・安くする方法はあるの?

など気になっていませんか。

仲介手数料の金額は、法律で定められた
「(売買価格×3%+6万円)+消費税10%」 という上限額があり、
不動産会社はその上限額に合わせているのが一般的です。

不動産会社の中には仲介手数料を「無料」や「半額」にしている会社もあり、仲介手数料の節約のためにそういった会社を選んだり、金額の値引き交渉をしたいと考える方も多いでしょう。

しかし、無理に仲介手数料を無料や半額にしている会社を選んだり、仲介手数料の値引き交渉を積極的に行うことは、

  • 選べる物件が限られてしまう
  • 物件の劣化状態などの調査が十分に行われず、安全性の低い物件を購入してしまう

といったリスクがあるため、おすすめはしていません。

もし、購入のための諸費用を抑えたいのであれば、仲介手数料の値引き交渉をするのではなく、物件価格自体の値引きを交渉する方が得策といえるでしょう。

この記事では、

  • 仲介手数料の基本と相場
  • 無料や半額にしている仕組みと注意点
  • 仲介で受けるべきサポートの内容
  • 値引き交渉の注意点と有効な方法
  • 信頼できる仲介担当者の選び方

について説明します。読み終わる頃には仲介手数料についての正しい知識が備わることはもちろん、信頼してお願いできる会社や担当者に出会うためのベストな選択ができるはずです。

<「持ち家を売る場合」の仲介手数料について>

持ち家を売る場合の仲介手数料の計算についても、購入する側と同じ計算ですので、「1.仲介手数料の上限額は「(売買価格×3%+6万円)+消費税」」をご覧ください。

また、売却の仲介手数料についての注意点などは「8.仲介手数料のQ&A」でお伝えします。

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“【著者】ゼロリノベ編集部"

[著者]

ゼロリノベ編集部

「住宅ローンサポート・不動産仲介・リノベーション設計・施工」をワンストップで手がけるゼロリノベ(株式会社groove agent)。著者の詳しいプロフィール

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仲介手数料の上限額は「(売買価格×3%+6万円)+消費税」

仲介手数料には支払いの上限額というものがあり、その額は宅地建物取引業法に基づいて明確に定められています。

多くの不動産会社は仲介手数料を上限額に設定しており、仮に上限額より多く提示された場合は違法と考えてください。

計算方法は2つ、

[ 計算法①]
(売買価格×3%+6万円)+消費税10%
※売買価格が400万円以上の場合

売買価格が400万円未満の場合は、以下の方法で計算できます。
・200万円~400万円以下の場合:(売買価格×4%+2万円)+消費税10%
・200万円以下の場合:(売買価格×5%)+消費税10%

 

[計算法②]
(売買価格200万円以下の金額部分×5.5%)+(売買価格200~400万円の金額部分×4.4%)+(売買価格400万円以上の金額部分×3.3%)※税込

中古マンションの場合、物件の売買価格は400万円以上であることが大半のため、①で出す方が早いです。①も②も出し方は異なりますが金額は同じになります。

それぞれ詳しく説明していきます。

1-1.売買価格400万円以上に使える速算式

計算式例えば、2,000万円(税抜)の物件の場合は、

(2,000万円×3%+6万円)+6万6,000円=72万6,000円(税込)

と計算できます。

1-2.売買価格400万円以下でも使える計算法

宅地建物取引業法で定められた本来の計算方法も紹介します。

物件の売買価格を3つの区分に分け、定められた料率をかけ合わせて算出します。

例えば2,000万円(税抜)の物件だとしたら

①   200万円以下の金額部分:200万円×5.5%=11万円
②   200万円~400万円までの金額部分:200万円×4.4%=8万8,000円
③   400万円~2,000万円までの金額部分:1,600万円×3.3%=52万8,000円

①~③を合計して
仲介手数料:72万6,000円(税込)

計算法①と同じ金額になります。

1-3.計算の際の注意点は2つ

仲介手数料の計算をする場合は以下2点に注意しましょう。

・仲介手数料は消費税10%がかかる
・税抜きの売買価格を元に計算する

1つ目は、仲介手数料は課税対象という点です。

仲介手数料にかかる消費税は、前述の計算式にすでに組み込まれていますが、留意しておきましょう。

なお、不動産売買においては、ほとんどの場合は不動産会社が仲介するため仲介手数料が発生します。一方で、不動産会社が仲介に入らず、買主と売主が直接取引する場合は仲介手数料自体がかかりません。

2つ目は、仲介手数料は税抜きの売買価格を元に計算するという点です。

店頭や広告等の価格表記は税込み表記のことが多いため、確認してから計算しましょう。なお、物件代金の消費税は、売主が個人の場合は非課税、不動産会社など法人の場合は課税となります。

詳しくは「中古マンションの消費税について詳しく解説している記事」をご覧ください。

「仲介手数料一覧」で金額の目安を知ろう

一般的に仲介手数料は現金で支払います。想定外の出費にならないよう、仲介手数料の目安金額を、事前にチェックしておきましょう。

仲介手数料以外に必要な諸費用があれば知りたい!という方は、「中古マンション購入の諸費用についてまとめたこちらの記事」もご覧ください。

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仲介手数料「無料」「半額」の4つケースと注意点

仲介手数料は上限額に設定する会社が大半ですが、「無料」「半額」を謳う会社もあります。

「無料」「半額」にしている理由は、以下の4つのケースが考えられます。

Case1:「両手取引」を使って買い手の仲介手数料を割引く
Case2:自社で保有している物件を売っている
Case3:一部のワンストップリノベーション会社
Case4:別のサービスを有料化または金額を上乗せしている

法律で決まっているのは上限額のみのため、上限額さえ超えなければ、その金額は自由に設定することができます。そのため「無料」「半額」を謳う会社が法律違反なわけではありません。

しかし、「無料」「半額」にするためにはそれなりの理由があり、そのデメリットも把握した上で慎重に選択すべきです。

それぞれ解説していきましょう。

3-1.「両手取引」を使って買主の仲介手数料を割引く

両手仲介仲介の取引には「両手取引」と「片手取引」という2つの方法がありますが、仲介手数料を割り引けるケースは「両手取引」の場合がほとんどです。

両手取引の場合、同じ仲介会社が売主・買主の両方から仲介手数料をもらえる環境にあるため、割引等を使って集客を増やす、などの手段が取りやすいのです。

一見良さそうにも思えますが、両手取引をするためには売主・買主どちらも自社で仲介する必要があるため

自社で仲介している物件を優先して紹介されるため、選べる物件が限られてしまう

といったデメリットがあります。

両手仲介を禁止している国もある

海外では両手仲介自体を禁止している国もあります。

仲介の仕事は、物件を高く売りたいと考える売主、物件を安く購入したいと考える買主、双方のニーズに応えるのが本来の役割ですが、両手仲介の場合、契約を成立させるためにはどちらかに不利益を及ぼす可能性があります。

不動産会社が有利になってしまう状況を避けるため、消費者保護の観点から両手仲介を禁止しているのです。

3-2.自社で保有している物件を売っている

2つ目は、自社で保有している物件を売ることで仲介手数料を無料にする方法です。

不動産会社が自社で保有している物件を売る場合は、「仲介」にあたらないため仲介手数料がそもそも無料になります。ただ、この場合もcase1と同様に、

自社物件を優先して売ろうという力学が働き、紹介される物件が限定的になる

といったデメリットがあることを知っておきましょう。

3-3.一部のワンストップリノベーション会社

両手取引だけでなく、片手取引の場合でも仲介手数料を割引くケースがあります。

たとえば、物件探しからリノベーションまでまとめて依頼できるワンストップリノベーション会社の中には、リノベーション工事で利益が得られるため、その分仲介手数料を「無料」や「半額」としている会社もあります。

しかしこの場合、仲介手数料を割引して表面的に安くしているように見えますが、その分見えづらい工事コストに上乗せしていることがあるので注意が必要です。

3-4.別のサービスを有料化または金額を上乗せしている

4つ目は、

仲介手数料を無料と謳う代わりに、事務手数料などの謎の項目で請求される

という悪質なケースです。

不動産会社に支払うお金は基本的に仲介手数料のみです。万が一仲介手数料以外の項目を見つけた場合は、その不動産会社との取引を中止すべきです。

なぜなら、表面的な仲介手数料は無料かもしれませんが、その他の項目に乗せられている場合は、内訳を判断するのが難しく、結果的に仲介手数料の上限額より高くなることもあるからです。

仲介手数料「無料」につられて不動産会社を乗り替えるデメリット

欲しい物件が見つかり契約する直前に仲介手数料「無料」の不動産会社を見つけ、今までサポートしてくれた不動産会社から仲介手数料「無料」の不動産会社に乗り替えるといった行為は避けましょう。

そういった状況で新しい不動産会社に依頼した場合、誠実な不動産会社であれば乗り替えの申し出を断るはずです。なぜならずっと仲介サポートしてきた会社を差し置いて契約だけ横取りするのはモラルに欠ける行為だと知っているからです。

逆に、それを受け入れてしまうような会社は依頼主にも同業者にも配慮が欠けるため、その後何かトラブルが発生した際も真摯な対応は期待できないでしょう。

住まいの購入は人生で最も大きな買い物です。しっかりと任せられる信頼感のある会社に依頼しましょう。

3-5.大切なのは仲介手数料の金額ではなくサポート内容

欲しい物件を取り扱う不動産会社がたまたま仲介手数料が無料だった場合など、求めるサポートが担保されていて、結果的に「無料」「半額」の不動産会社を選ぶというケースもあるかと思います。

逆に、仲介手数料を上限額に設定している会社だったらサービスの品質が担保されているというわけではありません。

大切なのは仲介手数料の金額ではなく、必要なサポートを提供してくれる会社なのか、という目線で判断することです。

次章では、必要なサポート内容についてお伝えします。

仲介のサポート内容を正しく把握して、積極的に活用すべし

中古マンションの売買において、仲介の役割は非常に大きいものです。

理由は、

・売主が個人の場合が多く、予期せぬトラブルが起きた際、個人間での解決が困難
・建物や住戸の状態を、表面的な外見や築年数だけで判断するのが難しい点
・正確な状態把握のためには、現存書類や売主への確認など総合的な調査が必要

などが挙げられます。

仲介手数料は、そういった一連のサポートへの対価として不動産会社に支払われるものです。言い換えれば、契約者はその金額に見合ったサポートをしっかりと把握し、積極的に活用すべきなのです。

4-1.中古マンションを買う場合の、主な仲介サポート

買う場合の主なサポート内容を確認していきましょう。

購入の場合のサポートサポートの範囲や方法は不動産会社や担当者によって異なりますが、特に中古マンションの物件調査に関しては専門的な知識や経験が必要となるため、買主自身で調べるのが難しい部分です。

上記の内容を目安に積極的に質問し、物件のマイナス面も含めて丁寧に説明してもらうように求めましょう。

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仲介手数料の値引き交渉にはリスクがある

仲介手数料は、仮に3,000万円の物件なら100万円を超えるほど高額なため、物件を購入する際はたくさんお金がかかるため、少しでも諸費用を抑えたいと思うはずです。しかし、 無理な値引き交渉は、

・いい物件が出たときに自分ではなく、先に別のお客さんに話が入ってしまう
・物件の安全性や管理状態など、本来行われるべき調査が十分にされないまま購入してしまう

などのリスクがあるためおすすめしていません。

5-1.いい物件が出たときに自分ではなく、先に別のお客さんに話が入ってしまう

無理な値引きをして関係が悪くなると、よい物件が出たときに仲介手数料をちゃんと支払ってくれるお客様に先に物件の情報を伝えることが考えられます。なぜなら、営業マンとしては利益も出せて、スムーズな取引ができるためです。

もちろんお客様同士に差を生むのは公平とは言えませんが、営業マンも人であることを忘れないようにしましょう。

5-2.物件の安全性や管理状態など、本来行われるべき調査が十分にされないまま購入してしまう

中古マンションの安全性や管理状態の確認は、様々な専門知識と調査の手間がかかります。

仲介手数料はサポートが全て完了したときにはじめて支払われる成功報酬のため、値引き交渉により、手間と時間をかけるモチベーションが下がってしまい、十分な調査をせずに売ってしまうというケースもあり得るのです。

値引き交渉するなら仲介手数料ではなく物件価格

中古マンション購入時の費用を抑えたい場合は、仲介手数料ではなく物件自体の金額の値引き交渉の方が有効です。

仲介手数料の値引きは、会社や担当者の直接の利益分を値引く交渉となるため、買主にとって不利に働くことが多いです。

一方で物件価格自体の交渉は、買主が購入を前向きに検討するために行う売主との交渉のため、仲介担当の仕事の範疇となります。

・エリアの相場より明らかに高い場合
・売主が売却を急いているタイミング
・修理が必要な箇所の修繕費用分の値引き

など、具体的な理由がある場合は話しやすくなります。ただ、人気物件などは値引き交渉自体が難しかったり、値引き交渉をしている間に他の人に買われてしまうなどデメリットがあることも把握しておきましょう。

もっと詳しく知りたい方は「物件の値引き交渉のポイントについて解説しているこちらの記事」ご確認ください。

仲介担当者の信頼性を確かめる方法

担当者の誠実さや知識レベルの判断には、

「安心できる中古マンションはどんなマンションですか?その判断軸を教えてください」

という質問が有効です。

この質問に対して、物件の管理状態や大規模修繕の計画がきちんとなされているかなど、目には見えづらい部分について答えてくれる担当者なら、ある程度信頼でき、マンションの安全性をチェックできるはずです。

その他、

・物件紹介の際は、よい面と悪い面どちらも説明してくれるか
・決断を急がせたり、煽るような言動がないか
・予算に見合った物件を紹介してくれるか

なども併せて確認するとよいでしょう。

仲介手数料は成功報酬のため、誠実ではない担当者の場合、いち早く成約にこぎつけようと、本来必要な説明や業務を省いたり、契約を急かしたりするケースがあるのも事実です。

同じ会社であっても、担当者が持つスキルは大きく異なるため、会社単位で判断せず、担当者の信頼度を見るべきです。

仲介手数料は、中古マンションの売買におけるサポートへの対価であることを心に留め、担当者は慎重に選びましょう。

仲介手数料のQ&A

最後に仲介手数料に関するよくある質問について以下ご確認ください。

Q.仲介手数料はいつ、どうやって支払うの?
A.支払いタイミングは2パターン。現金が一般的

「物件の引き渡しの際に全額支払う」「契約時に半額、引き渡し時にもう半額」の2パターンがあり会社によって異なります。支払い方法は現金が一般的です。

Q.自宅を売って買う場合は、仲介手数料はダブルで払うの?
A.支払う。

仲介手数料は売る場合、買う場合どちらも支払うことになります。

売買を同じ会社にお願いする場合、値引き交渉が可能なこともありますが、「5 仲介手数料の値引き交渉にはリスクがある」の通り仲介手数料の値引きは、本来必要なサポートの質を落とす可能性があるためおすすめはしません。

Q.売却する場合、どんな仲介サポートが受けられるの?
A.物件の査定から買主への引き渡しが完了するまで

売却の場合のサポート

売却の仲介は、売主から売却の相談を受けてから買主を見つけ、契約・引き渡しが完了するまでのすべてのサポートを含みます。

中でも、物件調査によって適正な価格に査定して魅力的なものに商品化する活動、買主を見つけるまでの広告制作などの販売活動の業務に多くの知識と時間を費やします。

つまりこの部分のサポート内容に差が出やすいため、複数社比較する際は丁寧に確認しましょう。

まとめ

ここまで、仲介手数料の相場である上限額の計算方法や、「無料」「半額」の不動産会社を選ぶ際の注意点、信頼できる担当者の選び方などを説明してきました。

最後に記事の内容をまとめましたのでご確認ください。

・仲介手数料の上限額は、速算式でカンタンに出すことができる

計算式・仲介手数料は現金で用意するため、金額感を事前にチェックしておくべし

・「無料」「半額」を謳う不動産会社には4つのケースがあり、そのデメリットも把握した上で慎重に選択すべき

・仲介手数料は、仲介サポートへの対価として不動産会社に支払われるため、その金額に見合ったサポートを積極的に活用すべき

購入の場合のサポート

・無理な値引き交渉はサービスの質を下げる可能性があるため、仲介手数料を値引くより、物件価格自体の交渉の方が現実的

・信頼できる担当者かを判断するためには、「安心できる中古マンションはどんなマンションですか?その判断軸を教えてください」という質問とその返答を確認するのが効果的

中古マンションは専門性が高く、個人間での売買手続きやトラブル時の解決などが難しいケースが多いです。

仲介手数料をできるだけ安く済ませよう、と考えるよりは、理想の物件に出合うためのサポートの対価と考え、信頼できる担当者に積極的にサポートしてもらい、プロの目線を最大限活用しながら進めるのが、最善の戦略といえるでしょう。

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