2021.11.19 更新 2021.10.26 公開
ダクトレール照明のメリット・デメリットとは?選ぶポイントも解説

ダクトレール照明とは、天井に取り付けたレールに好みの照明を設置した照明器具です。
画像のように、ダクトレールには複数の照明を取り付けることが可能なので、設置する場所の広さに合わせたり、好みの個数を取り付けて楽しむことができるのが特徴です。
しかし、ダクトレール照明について情報を知らないまま購入してしまうと、「バランスが悪かった」「部屋が暗く感じる」といった失敗につながります。
せっかくおしゃれなダクトレール照明を取り付けるのであれば、ダクトレール照明の詳細や選ぶポイントなどを把握しておきましょう。
そこでこの記事では、以下の内容について解説していきます。
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この記事を読むことで、ダクトレール照明の特徴や選ぶポイントだけでなく、ダクトレール照明のよくある疑問も解決することができます。
ダクトレール照明を取り入れようか迷っている人や、購入前に疑問を解消したいという人は、ぜひ一読してみてください。
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目次
ダクトレール照明とは
ダクトレール照明とは冒頭で説明したように、天井に取り付けたレールに好みの照明を設置した照明器具です。
ダクトレールとは、画像のような複数のライトを取り付けることができる棒状の形をした部品で、「ライティングレール」や「配線ダクトレール」とも言います。
ダクトレールの内側全体には電流が通っているので、好きな位置に照明を取り付けることができるのが特徴です。
また、ダクトレールは好みの長さを選べるので、リビングの広さやダイニングテーブルの長さに合わせることができます。
レールの形は直線だけでなく「コの字・L字・十字・四角型」もあるので、取り付けたい照明の雰囲気にあった型を選ぶことができます。
このように、ダクトレールはおしゃれな部屋作りに活躍してくれる、照明を取り付けるためのアイテムです。
【ここをチェック!】
国内のダクトレールは規格化されているので、どのメーカーのダクトレールであっても、ダクトレール専用の照明であれば取り付けることができます。照明を選ぶ時には、ダクトレール専用かどうかを確かめてから購入してください。 |
ダクトレールに取り付けられる照明の種類と特徴
ダクトレールに取り付けられる照明には、大きく分けて3種類あります。
- スポットライト
- ペンダントライト
- シーリングライト
それぞれの照明の特徴や、おすすめの設置場所について説明していきます。
2-1.スポットライト
スポットライトとは、照らしたい場所に向かってピンポイントに光をあてることができる照明です。
画像のように一点に集中して光をあてることで、特定の場所や物を際立たせられるのが特徴となっています。
また、スポットライトの光が家具やオブジェを通して、影ができるのも魅力の1つ。光と影によって部屋に立体感を出すことで、空間にメリハリを付けることができます。
さらに、スポットライトは光の方向を変えることができるので、天井や壁に向けて設置することで光が大きく広がり、空間の広がりや開放感も演出することができます。
ただし、画像のように光が当たらない部分は暗くなってしまうので、シーリングライトのようなメイン照明としては不向きです。
スポットライトの特徴 |
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おすすめの設置場所 | キッチン・ダイニング・作業する場所 |
スポットライトは、他の照明と違い1ヵ所に強い光をあてることができるので、料理やパソコンを使った作業など視界や手元を照らしたい時にもおすすめです。
2-2.ペンダントライト
ペンダントライトとは、天井から吊り下げるタイプの照明で、デザインの種類が豊富なので部屋の雰囲気に合わせやすいのが特徴です。
画像のように、シャンデリアのようなタイプ・モダン・レトロ調など、様々なデザインから選ぶことができるので、ペンダントライトはイメージに合った空間を作りやすい照明です。
しかし、ペンダントライトは照明から近い部分だけを照らすので、光が当たらない部分は暗くなってしまうので、スポットライト同様メイン照明としては不向きです。
ペンダントライトの特徴 |
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おすすめの設置場所 | キッチンカウンター・ダイニングテーブルの真上 |
ペンダントライトは、他の照明と違い照明本体が視界に入るので、空間のアクセントとして取り入れたい人におすすめです。
2-3.シーリングライト
シーリングライトとは、光の照らす範囲が広く、部屋全体を明るくできるのが特徴です。主に、部屋の明るさを確保するためのメイン照明として使用します。
ただし、シーリングライトは光の方向を変えることができないので、部屋に仕切りがある場合はその場所に間接照明を設置して暗さを補う必要があります。
シーリングライトの特徴 |
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おすすめの設置場所 | リビング・子供部屋・和室など一定の明るさが必要な場所 |
シーリングライトでおしゃれを演出するのは難しいので、明るさをしっかりと確保したいという人におすすめの照明です。
ダクトレール照明の3つのメリット
ダクトレールと照明の特徴がわかったところで、ダクトレール照明を選ぶメリットが気になりますよね。
ダクトレール照明を取り付けるメリットは3点。
- おしゃれな空間が簡単に作れる
- 部屋の模様替えがしやすい
- 天井がすっきり見える
各メリットの内容を確認して、ダクトレール照明を取り付けるか判断するときの参考にしてみてください。
3-1.おしゃれな空間が簡単に作れる
ダクトレール照明の最大のメリットは、取り付けるだけで誰でも簡単におしゃれな部屋作りができるということです。
画像のようなシンプルな色合いの家具でも、ダクトレール照明があることでインテリアのアクセントや、空間への特別感を演出することができます。
簡単におしゃれな空間が作れるといっても、「自分で選んでもおしゃれになるか心配」という人もいるかと思います。
そんな時は、照明の色を家具の色に合わせると統一感が出るので、ダクトレール照明を初めて取り付けるという人は参考にしてみてください。
3-2.部屋の模様替えがしやすい
気分や季節に合わせて、室内の模様替えを行うことがあるかと思います。しかし、スポットライトの位置が動かせないと、照らしている箇所の模様替えができない…ということになってしまいます。
そんな時でもダクトレールが天井に付いていると、照明の位置をダクトレールの範囲内で移動させたり、別の照明に取り替えることもできるので、模様替えの自由度が高まります。
ダクトレール上に照明が固定されている商品もありますが、模様替えのことも考えるとダクトレールと照明は別々になっているものがおすすめです。
3-3.天井がすっきり見える
1本のダクトレールに複数の照明を取りつけることができるので、天井がすっきりと見えるのもポイントです。
画像のように、ダクトレールと天井の色を合わせることでさらにすっきりとした印象になります。
天井がすっきりとしていると、部屋が広く見えたり天井が高く見える効果もあります。
ダクトレールがないと、画像のように天井がごちゃごちゃしてしまうので、複数の照明を取り付けたい場合はダクトレールの設置をおすすめします。
ダクトレール照明の2つのデメリット
ダクトレール照明を取り付けた後に後悔しないよう、デメリットも確認しておくと安心です。
ダクトレール照明のデメリットは2点。
- 掃除が大変
- メイン照明として不向きなものが多い
それぞれのデメリットが、ダクトレール照明を取り付けるのに問題がないかを判断してみてください。
4-1.掃除が大変
ダクトレール照明は天井に近い位置にあるので、掃除が難しいのがデメリットです。
画像のようにホコリがたまると天井から落ちてくることもあるので、日常的に掃除を行う必要があります。
また、キッチンに近い場所に設置する場合は、照明に油が付着してホコリがこびり付きやすいので要注意。
掃除をさぼるとホコリを取るモップだけではきれいにならないので、本格的に掃除をしなくてはなりません。
これらのことから、ダクトレール照明は日常的に掃除をするのが苦手な人には不向きな照明です。
照明の手入れに手間をかけたくないという人は、画像のような埋め込み式のダウンライトやシーリングライトを検討してみてください。
4-2.メイン照明として不向きなものが多い
ダクトレール照明を選ぶ人の多くが「おしゃれ」を求めているため、販売されているダクトレール照明のほとんどが、スポットライトとペンダントライトの2種類です。
どちらの照明もメイン照明としては不向きなので、メイン照明であるシーリングライトの補助照明として使用するか、ダクトレールと照明の数を増やして明るさを確保する必要があります。
ただし、ダクトレールと照明をたくさん設置すると、ブルックリン風のようなかっこいいインテリアには合いますが、落ち着いた雰囲気の部屋にしたい場合は天井がうるさく感じてしまうかもしれません。
照明に実用性を求める場合は、ダクトレール照明ではなくダウンライトやシーリングライトがおすすめです。
ダクトレール照明がおすすめな人・おすすめできない人
ダクトレール照明がおすすめな人は、照明で部屋をおしゃれにしたい・インテリアにこだわりたい人です。
先ほどメリットで紹介したように、ダクトレール照明は天井に直接取り付けるシーリングライトと比べて、取り付けるだけで誰でも簡単におしゃれな部屋作りができるのが特徴です。
部屋の模様替えをした時に、照明の種類や配置も変えることができるので、部屋の雰囲気をガラッと変えて楽しむこともできます。
逆にダクトレール照明がおすすめできない人は、照明の掃除に手間をかけたくない人です。
デメリットでも紹介しましたが、高い位置にあるダクトレール照明の掃除は難しく、キッチンに近い場所では油が付着してホコリがこびり付きやすいので、こまめに掃除をする必要があります。
ホコリが落ちてきたり、汚れが見える状態ではおしゃれとは言い難いので、掃除が苦手な人は天井に埋め込むタイプのダウンライトがおすすめです。
デメリットの部分も考慮して、ダクトレール照明を取り入れるか検討してみてください。
ダクトレール照明を選ぶ時の5つのポイント
ダクトレール照明を好みだけで購入すると、「全体のバランスが悪かった」「部屋が暗い」といった失敗につながります。
おしゃれな部屋を作るためにも、これから紹介する5つのポイントを確認してからダクトレールと照明を選ぶ時の参考にしてください。
<ダクトレール照明を選ぶ5つのポイント>
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それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
6-1.ダクトレールの種類
ダクトレールは、自分で取り付けるか工事を行うかによって選ぶ種類が異なります。
ダクトレールには3種類のタイプがあるので、それぞれの特徴をおさえて取り付けられる種類を選びましょう。
6-1-1.直付けタイプ
ダクトレールを、直接天井にネジで固定して取り付けるタイプで、好きな場所に設置できるのが特徴です。
ただし、天井にネジ穴を開ける取り付け工事と、ダクトレールに電源を供給するための電源工事が必要となります。
<費用相場>
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直付けタイプのダクトレールは、工事が必須ですが好きな場所に設置できるので、リノベーションなどで工事ができる人におすすめの種類です。
6-1-2.引っ掛けシーリングタイプ
ダクトレールを、天井の照明を取り付けるシーリング部分に取り付けるタイプなので、取り付け工事や電源工事は不要です。
自分で取り付けることができるので、天井にダクトレールを取り付ける工事ができない人や、手軽に模様替えを楽しみたい人におすすめです。
ただし、シーリングが元々ある場所にしか設置できないので、こだわりたい場所にダクトレールペンダントライトを設置できないこともあります。
6-1-3.埋め込みタイプ
ダクトレールを天井に埋め込むタイプなので、天井がすっきりとして圧迫感がないのが特徴です。
ただし後付けはできないので、リノベーションやリフォームを行う時など、大掛かりな工事を行う場合におすすめです。
埋め込みタイプのダクトレールを設置する費用は、施工会社によって異なるので見積もりをもらって確認しましょう。
各ダクトレールの詳しい取り付け方や工事費用についてはダクトレール工事のこちらの記事を参考にしてください。
6-2.ダクトレールの長さ
ダクトレールが長すぎたり短すぎるたりすると、部屋全体のバランスが悪くなるので長さ選びは重要です。
ダクトレールが見えない埋め込みタイプはレールの長さは気になりませんが、その他のタイプは天井からレールが見えているので、配置場所によって長さにも気を配りましょう。
画像のように、ダイニングテーブルやキッチンカウンターの真上にダクトレールを取り付ける場合、家具やカウンターの2/3くらいの長さだとバランスがとりやすくなります。
<ダクトレールの長さを算出する方法> 家具の長さ×2÷3=おすすめのダクトレールの長さ |
例えば、140cm程度の4人掛けテーブルの場合は、1mくらいのダクトレールの長さがおすすめです。
6-3.照明の個数
ダクトレール1本の容量によって、取り付けられる照明の個数が異なります。
例えば、ダクトレールの負荷容量が600Wまでと記載されている場合は、100Wの電球が6個取り付けられる計算になります。
規定以上の照明を付けると、故障や電気事故の原因になるので注意してください。
また、1本のダクトレールが耐えられる重量もそれぞれ異なるので、購入前に取り付けられる照明の個数と重量を確認しておきましょう。
6-4.照明の明るさ
照明の明るさを紹介する前に、まずはメイン照明にどれくらいの明るさが必要か比較対象としてみていきましょう。
ちなみに、電球のパッケージに表示されているワット数は消費電力なので、電球の明るさを確認する時は、「ルーメン(lm)」と表示されている部分をチェックしてください。
例えば、1つ400㏐のスポットライトを6畳の部屋にメイン照明として使用する場合、以下のような計算式で必要な個数を算出することができます。
3200lm(6畳の部屋に必要な明るさ)÷400lm(1つの電球の明るさ)=8個 |
次に、ペンダントライトの場合はダイニングテーブルやキッチンカウンターなど、補助照明として設置することが多いかと思います。
目線に近いペンダントライトでは、上記の明るさでは眩しく感じてしまうので、「485lm・810lm・1520lm」の範囲内で十分明るさを確保することができます。
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取り付ける照明の種類や場所によって、照明の明るさを選んでみてください。
6-5.照明の色合い
照明の光の色合いで設置場所の雰囲気が決まるので、おしゃれな部屋作りには光の色合いにもこだわるのがポイント。
電球の色は大きく分けて3種類あり、画像の左側の赤みがかった色が「電球色」・右側の青みがかった色が「昼白色」・真ん中あたりの色が「温白色」です。
ダクトレール照明を取り付ける場所で、どのような生活をするのか・どのような空間にしたいのかということをイメージして選んでみてください。
ダクトレール照明に関するよくある疑問
ダクトレール照明を迷いなく購入できるように、ここではダクトレール照明に関するよくある疑問に答えていきたいと思います。
ダクトレール照明への疑問を解消してから、設置や購入を検討してみてください。
7-1.ダクトレールと照明を別々に購入しても電気は付く?
A.はい。ダクトレールと照明が別のメーカーの商品でも取り付け可能で、電気もちゃんと付きます。
ただし、国内のダクトレールと照明に限りますので、海外製品の場合はダクトレールの規格や電圧が異なり、取り付けられない・電気が付かないという場合があります。
確実に使用するためには、国内の製品を購入することをおすすめします。
7-2.照明の種類を取り替えても電気は付く?
A.はい。例えば、スポットライトからペンダントライトやシーリングライトなど、他の種類の照明に取り替えても問題なく使うことができます。
7-3.ダクトレールに何個でも照明を取り付けられる?
A.いいえ。ダクトレール1本の容量によって、取り付けられる照明の個数が異なります。
例えば、ダクトレールの負荷容量が600Wまでと記載されている場合は、100Wの電球が6個取り付けられる計算になります。
規定以上の照明を付けると故障や電気事故の原因になるので、ダクトレールの「負荷容量」の項目を確認してください。
7-4.照明の個数が多いため電気代は高くなる?
A.いいえ。電気代は照明の消費電力であるワット数(W)で決まります。
例えば、1つ100Wの照明で部屋を明るくするのと、1つ25Wの照明を4つ使う場合とでは同じ消費電力になります。
消費電力が100Wの照明の1時間あたりの電気代は以下の計算式で求められます。
※電力量料金は全国家庭電気製品公正取引協議会の「新電力料金目安単価」から計算しています。 |
電気料金が気になる場合は、使用する電球のワット数を確認してから照明の個数を検討してみてください。
まとめ
ダクトレール照明について、重要なポイントをもう一度おさえておきましょう。
・ダクトレール照明とは、天井に取り付けたレールに好みの照明を設置した照明器具
国内のダクトレールは規格化されているため、どのメーカーのダクトレールでも専用の照明を取り付けられる
・ダクトレールに取り付けられる照明は3種類
- スポットライト
- ペンダントライト
- シーリングライト
・ダクトレール照明の3つのメリット
- おしゃれな空間が簡単に作れる
- 部屋の模様替えがしやすい
- 天井がすっきり見える
・ダクトレール照明の2つのデメリット
- 掃除が大変
- メイン照明として不向きなものが多い
・ダクトレール照明がおすすめな人:おしゃれなインテリアを楽しみたい人
・ダクトレール照明がおすすめできない人:掃除の手間を省きたい人
・ダクトレール照明を選ぶ時の5つのポイント
- ダクトレールの種類は、取り付けたい場所に設置可能なものを選ぶ
- ダクトレールの長さは、家具やカウンターよりも少し短めを選ぶ
- 照明の個数は、ダクトレールの負荷容量によって決める
- 照明の明るさは、取り付ける部屋の広さによって選ぶ
- 照明の色合いは、取り付ける場所のシーンをイメージして選ぶ
この記事をもとに、ダクトレール照明を取り入れるかどうかの判断や、目的に合ったダクトレール照明の選び方の参考にしていただければ幸いです。
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