中古物件 2020.07.16 更新 | 2018.08.02 公開
後悔しない戸建て購入の注意点(流れ/諸費用/買うタイミング)を解説

- やっぱり庭付き一戸建てに憧れる…
- 中古、建売、注文で買い方の違いはあるのか…
- そもそも戸建ての買い時や購入の流れがか分からない…
もともと自分が戸建て育ちだったり、あるいは小さなお子様がいる家庭では、庭付き一戸建てに惹かれますよね。
しかし、戸建ての購入は分からないことが多くてモヤモヤしがち。買うときの流れ、購入タイミング、住宅予算の出し方、物件以外にかかる諸費用…など分からないことだらけです。
そこで本記事では、後悔しない「戸建ての買い方や注意点を解説」します。
戸建て(中古/建売/注文)を買うときのために、保存してお役立てください。
また、中古戸建を買ってリノベーションしたいと考えている方は「【一級建築士監修】中古戸建リノベーションの完全解説(選び方・費用・注意点など)」をご覧ください。
「小さいリスクで家を買う方法」はこちら戸建てを買うタイミングは年齢や節目ではなく「健康なうち」
マイホームの最適なタイミングは、あなたが健康なときが買い時です。なぜなら「団体信用保険(生命保険)の加入」が住宅ローンを組む条件の1つだからです。
実際、この加入条件があるため、収入面ではまったく問題ないのに、現在や少し前に健康面の問題があり、住宅ローンを借りられない人も多いです。
金利がどうなる、ライフイベントがどうなる…など、いろいろ不確定要素はあります。しかし、数年後に健康かどうかなんて、それこそ誰にもわかりません。そのうえ年齢を重ねるほど健康リスクも高まってきます。
買える経済状況にあって、買いたい物件があって「よし買おう!」と踏み出したとしても、健康面に理由があって買えない…これが一番最悪です。
家を買う目的が「投資」ではなく「マイホーム」で、あなたが「家を買っても大丈夫な経済状況」にあるなら、健康なうちに「無理のない予算」で購入することが最適なタイミングです。
戸建て購入の流れ(中古/建売/注文)
中古一戸建ての流れ
1.物件を探す
物件検索サイトで調べるか、仲介会社に依頼して物件検索をしましょう。一般的に、中古マンションや一戸建ての売買では仲介会社が売主と買主の間に入ることが多いです。
2.物件選び
気に入った物件が見つかったら、見学に行ってみましょう。間取りなどの他に、中古マンションの場合は、管理や修繕状況についてもチェックしましょう。
3.購入条件を交渉
目当ての物件を絞り込めたら、仲介会社を通して売主と購入条件の交渉を行います。まず買主が、希望価格を始め手付金や引渡しの時期について明記した「買付証明書」を仲介会社に渡し、それを元に条件交渉をして、売主から合意を得ます。
4.住宅ローンの事前審査を受ける
購入の意志が固まったら、住宅ローンの事前審査を受けましょう。仲介会社の指示に従って必要な書類を揃え、審査結果に備えます。
5.重要事項説明を受ける
事前審査が通ったら、売買契約の前に重要事項説明を受けます。事前にコピーももらい、不明点などがあれば質問をして必ず明確にしておきましょう。
6.売買契約を締結し、手付金を支払う
取引の内容に納得したら、契約書に署名捺印をして売買契約を締結します。この際に売買代金の5~10%ほどの手付金を支払います。
7.住宅ローンを申し込む
ここで正式に住宅ローンの申し込みをします。仲介会社が売買契約当日に申し込み手続きをセッティングしている場合もありますが、そうでない場合は自分で申し込む必要があります。契約締結後2~3日以内にできるようにしておきたいところです。
8.残金の支払いと引渡し
住宅ローンで借り入れた資金で残金を支払い、所有権の移転登記も申請します。同時に物件の引渡しも行われます。
9.リフォーム&入居
引っ越す前にリフォームを行いたい場合は、引渡しから引っ越すまでの期間にリフォーム業者に依頼しましょう。リフォームが完了したら入居して完了です。
新築建売り購入の流れ
1.物件を探す
不動産のポータルサイトを利用したり、不動産仲介会社に直接相談する、またはモデルハウスを見学するなどの方法があります。売り主に関しても、不動産会社、ハウスメーカー、工務店、パワービルダーなど様々な選択肢があるので、予算や希望条件に合う業者を選ぶようにしましょう。
2.物件見学へ
希望の物件が見つかったら、実際に足を運んでみましょう。モデルルームのようにあらかじめ全て綺麗に整っている状態の物件以外にも、何軒か積極的に見学して見比べてみるのがおすすめです。時間帯を変えて室内の雰囲気を確認してみるのも良いでしょう。
3.購入申し込みとローン事前審査を受ける
これだという物件を見つけたら、購入申し込みへ進みます。価格交渉をしたい場合は、このタイミングで行いましょう。購入申し込みをしたら、住宅ローンの事前審査を受けます。
4.重要事項説明を受ける
ローンの事前審査が通過したら、売買契約を結ぶ前に重要事項説明を受けます。「重要事項説明書」という書面を渡されるので、事前にコピーをもらい、不明点などはきちんと質問できるようにしておきましょう。
5.売買契約を締結し、手付金を支払う
取引の内容に納得したら、契約書に署名捺印をして売買契約を締結します。この際に売買代金の5~10%ほどの手付金を支払います。
6.内覧会へ出向く
売買契約を結んだら、スタッフ立会いのもと物件を見学する内覧会が行われます。室内の最終チェックの場になるので、少しでも気になる点があれば質問しましょう。
7.引渡しと当日必要な手続きを済ませる
内覧会が終われば、ついに引渡しです。手続きの際に、住宅ローンの融資実行と残金の清算が行われます。さらに、固定資産税や都市計画税の清算金や登記費用、登記移転にかかる司法書士への報酬支払いも必要です。
8.入居
必要な手続きを終えたら、入居します。内覧会で補修箇所などが見つかった場合は入居の日程がずれる場合もあります。
注文住宅購入の流れ
1.土地を探す
注文住宅の場合、まずは家を建てる土地を探すところから始めましょう。ポータルサイトを使ったり、住みたいと思っている地域にある不動産会社にエリアや予算などを伝えて探すのが一般的です。
2.施工会社を探す
土地の目星がついたら、施工会社を決めましょう。施工会社の種類も設計事務所からハウスメーカーまで様々ですが、建てたい家のイメージを描き、実現してくれそうなところにお願いしましょう。
3.敷地・地盤調査を行う
土地の条件や形状、周りの建物などを調査し、どのような家を建てられるのかを調査するのが敷地調査です。地盤調査は、家を建設する際に十分な地盤の性質を備えているかを調査します。どちらの調査も、施工会社が、調査会社を手配してくれたり、自社で調査を行なってくれます。
4.土地の購入・契約締結を行う
土地の重要事項の説明を受け、納得したら土地売買契約の締結を行います。また、このタイミングで手付金を支払います。
5.建物のプランニング・設計をする
どんな暮らしをしたいのか家族で話す機会を設け、優先順位を決めます。間取り、設備の希望を明確にして、施工会社と相談しましょう。
6.建築請負契約の締結と建築確認の申請を行う
請負契約の際に、工事請負契約書、工事請負契約締結書、設計図書、見積書の4つの書類を確認します。事前に写しをもらい、疑問点などを明確にしておくのがおすすめです。また、検査機関に建物プランが法令に適合しているかどうかの審査申請を行います。
7.住宅ローンを決める
無理なく返済できるプランを選択し、ローンの申し込みをします。土地と建物の各支払い期限までに入金が可能か必ず確認しましょう。
*注文住宅は、土地の支払いが先になる場合があります。また、土地と建物を一緒にローンを組む手続きができないこともあります。そのような場合はつなぎで借入れする「つなぎ融資」の検討が必要になります。
8.施工へ
地鎮祭や上棟式の開催の確認、近隣への挨拶を済ませましょう。できれば現場に行き、建築工程を見ておくのがおすすめです。
9.引渡しと入居
完成立会いでは、必ず不具合などが無いかチェックを行いましょう。第三者機関による完了検査も依頼し、無事不具合の修繕も終わったら引渡しです。その際、アフターメンテナンスやオープンハウスについての確認をしておきましょう。
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戸建て購入の必要な諸費用
家を買う際にまず頭に浮かぶのは、物件価格ではないでしょうか。しかしそれ以外にも必要な諸経費が発生します。
不動産購入時に発生する費用
- 手付金:売買契約を行う際に売主に支払います。購入代金の5%~10%が一般的ですが、売主と買主の合意によって決定されます。もし契約を破棄したとしても返金されません。
- 仲介手数料:仲介会社を通して物件を購入する場合に、仲介会社に支払います。物件価格の3.24%+64,800円が上限となっています。
- 申込証拠金:2~10万円程度。新築マンションなどの購入申し込みの際に、不動産会社に支払います。契約に至った場合は手付金の一部になり、申し込みを破棄する場合は返金されます。中古物件などの仲介会社が関わる物件には必要ない場合がほとんどです。
- 不動産取得税:不動産を取得した際に支払う税金です。
固定資産税と都市計画税:1月1日時点の不動産所有者にかかる税金です。都市計画税は該当する区域の場合に支払います。 - 登記費用:不動産登記や抵当権設定登記の時に必要な、登録免許税にかかる費用です。司法書士に依頼する場合はその報酬も含まれます。
- 印紙税:売買契約署に貼る印紙代です。契約金額によって金額が変わります。
ローン契約に関わる費用
- ローン借入費用:金額は金融機関や商品によって異なりますが、団体信用生命保険特約料、火災保険料、ローン保証料、事務手数料などに支払うお金です。
- 印紙税:ローン契約署に貼る印紙代です。契約金額によって金額が変わります。
その他の費用
- 修繕積立金:マンションの修繕のためのコスト。購入時に支払うことが多く、20万円~40万円ほど。
- 家具代:新居購入のタイミングで家具や家電を買い換える人が多いため、用意しておくと良いでしょう。
- 引越し費用:引越し業者に頼む場合はその費用。仮住まい期間が生じる場合はその費用も必要です。
- 水道負担金:地域によっては新しい住居で水道を利用する際に必要な場合があります。
注意すべき2つの戸建て購入ポイント
最後に、戸建てを購入する際に知っておくべき基礎知識と、気をつけておきたいことをまとめてみました。
第一優先は予算!場所と広さはその次
注文住宅、建売り、中古一戸建てのそれぞれの特徴について説明してきましたが、まず考えたいのは「無理なく買える住宅予算」です。その次に具体的な条件を決めていきましょう。
なぜなら、無理をした予算で家を購入してしまうと、旅行や趣味や子どもの教育費などを諦めなければいけなくなるなど、しわ寄せが必ず来ます。大切なのは、家を買うことによって人生が豊かになり、家族が幸せになることです。
家を購入することがゴールになってしまわないよう、「予算あっての場所と広さ」ということを第一優先に考えましょう。
*おすすめ記事:元銀行員が教える!住宅ローンの年収別目安と返済額を抑えるコツ5選【チェックリスト付】
引越しまでの期間
購入した家に実際に引っ越すまでの期間は、注文住宅、建売り、中古一戸建てでそれぞれ異なります。
注文住宅
完成しないと引っ越すことができないので、どのくらいの期間をかけて設計・工事するかに左右されます。
建売り住宅
完成後に購入した場合はすぐに引っ越せますが、完成前の購入の場合、所有権の移転をしてからになります。
中古住宅
売主との交渉次第で、所有権移転後すぐに引っ越せます。
まとめ
注文住宅、建売住宅、中古建てを購入する際の流れは理解できたでしょうか。それぞれシミュレーションしてみて、いざ購入する時に困ることのないようにしておきたいですね。
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