2022.10.29 更新

マンション防犯対策!オートロックより重要な住宅購入時のポイントとは?

マンション防犯対策のポイントとは
マンションを購入するとき、真っ先に思い浮かぶのは理想のエリアや間取り、内装、設備などです。ですが、物件選びの際には防犯面にも注意してみましょう。

「1階はなんとなく心配」「オートロックがいい」などのイメージはあるかもしれませんが、実際のところ1階は本当に危険なのか、逆に防犯対策としてオートロックを選ぶだけでいいのか、防犯面で考慮すべきポイントをご紹介します。

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本当にマンションの1階は防犯面で心もとないのか?

A子:
この間、マンション住まいの友達が空き巣に入られたみたい!オートロックで3階の部屋だったのに、身近にそういう事件があると心配だわ。自分がマンション購入するにあたっても、もっと防犯面は気をつけた方がいいのかな…?

アドバイザー:
そうですね、マンションであっても、防犯面について気をつけるに越したことはありません。

A子:
3階の部屋でも空き巣に入られるくらいだったら、1階なんて言語道断!って感じですよね?

アドバイザー:
いえ、実は必ずしもそういうわけではありません。その理由は、マンションの侵入窃盗の被害状況を見てみるとわかります。

そもそもマンションは侵入窃盗の被害件数が少ない

アドバイザー:
友人が空き巣被害に遭ったのはもちろんお気の毒でしたが…。そもそも、住宅に侵入する窃盗は一戸建てで起きるケースが大半なんです。警視庁のデータでもはっきりと出ていて、割合は平成29年で41.0%。4階建て以上の共同住宅はたったの4.4%です。

警視庁の防犯データ1

出典:警視庁「住まいる防犯110番」

A子:
一戸建てのたった10分の1なんですか!?

アドバイザー:
見通しが良く死角の少ないマンションなら、さらに狙われにくくなります。そこにきちんと防犯対策をしておけば、もっと安心です。全体として考えると、1階だから…と怖がりすぎる必要がないことがわかりますね。

A子:
確かに!

空き巣の被害の原因の半数以上が鍵の閉め忘れ

A子:
マンションの窃盗被害がこんなに少ないなんて知らなかったわ。ちょっと安心したけど、じゃあその少ない被害はどうして侵入されてしまったの?

アドバイザー:
いいポイントですね。マンションを得意とする専門の窃盗犯もいるので、なかなか被害がゼロにならない、という部分はもちろんあります。その一方で、警視庁のデータによると、侵入手口として一番多いのが扉や窓の鍵の閉め忘れなんです。

A子:
か、鍵の閉め忘れ!?そうなの!?

アドバイザー:
約半数ほどが鍵の閉め忘れ、ついでガラス破りが続き、この2つで全体の8割程を占めます。もちろん盗む方が悪いわけですが、自分のうっかりが原因で窃盗被害に…というのは、なんともやるせないですよね。

警視庁の防犯データ2

出典:警視庁「住まいる防犯110番」

警視庁の防犯データ3

出典:警視庁「住まいる防犯110番」

警視庁の防犯データ4

出典:警視庁「住まいる防犯110番」

A子:
オートロックでエントランスで知らない人と一緒になってもそのまま入っちゃうことなんてよくあるし、鍵を閉め忘れてたら1階も3階も関係ないわよね…。

アドバイザー:
そういうことです。

1階が防犯面で弱いのは事実。防犯対策が大事!

アドバイザー:
以上を踏まえて、階数による防犯性について考えてみましょう。A子さんが最初気にしていた1階については、結論から言うとやはり5階や6階などの上層階に比べれば侵入しやすくなります。

A子:
それはやっぱりそうよね。私が泥棒だったらわざわざ高い階に入ろうと思わないもの。

アドバイザー:
まずは鍵の閉め忘れなどをなくすことを徹底するのは大前提です。2番目に多い侵入方法はガラス破りでしたから、窓に防犯フィルムを貼るなどの対策を施すのが大切です。

A子:
ふむふむ。それくらいなら簡単ね。

アドバイザー:
他にはセンサーライトを取り付けたり、庭先に玉砂利を敷いたりするのも効果的です。『侵入しにくそうだ』と思わせるだけでターゲットから外れる可能性が高くなります。ひと手間かけて防犯性を高めれば、むしろ1階にはメリットも多いんですよ。

A子:
えっ、そうなの?

アドバイザー:
1階は下の階に気遣う必要がありません。子供がどたばたしても気兼ねなく過ごせることを考えたら子育て向きの部屋です。買い物帰りに重い荷物があっても、運ぶ距離が短いのも女性にはうれしいポイントです。

また、マンションに庭があれば、その恩恵を一番受けることができるのも1階の特権です。景色も良いし、一戸建てのようにガーデニングや家庭菜園もできるでしょう。

A子:
そう言われれば確かに。意外と1階って狙い目なのかも?

アドバイザー:
少なくとも、防犯性を理由に検討から除外してしまうのはもったいないですね。

 

マンション購入時、防犯面でチェックすべきポイント

A子:
防犯面で、階数はそんなに気にしなくていいことはわかったけど…じゃあ、他にマンション購入ではどんなところに注意すればいいの?

アドバイザー:
そうですね、さきほどA子さんが言ったように、オートロックは知らない人でも入ろうと思えば入れてしまいますから、必ずしも安全性が高いとは言えません。『オートロックは安全』とは思わない方がいいでしょう。

とはいえ、最近はエントランスとエレベーターホールの両方にオートロックが設置されているケースもありますし、解錠1回につき一人だけ通れるゲート式エントランスなどもあります。マンションがどんなオートロック形式を採用しているのか、事前にきちんと確認しておくといいでしょう。

A子:
私の友達はスマホで開くオートロックだって言ってたわ!他には?

アドバイザー:
あとは、マンションの構造も重要です。2階以上でも、非常階段やベランダから部屋に乗り移れるような場所があると、窃盗犯はそこに目をつけます。最初に少し説明した通り、見通しが悪い、通りから死角になっているなども狙われやすい条件になるので、周辺状況もよく見ておきましょう。

A子:
ふむふむ、それはそうね…。

アドバイザー:
あとは鍵の種類。ピッキングは侵入の常套手段ですから、できるだけピッキングされにくい鍵かどうかも事前に確認できますし、管理者に許可を取れば引っ越し時に鍵を交換することも可能です。

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普段の生活で注意できる防犯対策

マンション防犯ポイントは施錠

防犯のポイントは設備ではなく人の意識

A子:
気をつければいいポイントはよくわかったわ!でも、マンション自体がどんなに防犯面に優れていても、鍵の閉め忘れとかがあったら意味がないのも事実よね。普段からできる防犯対策に他にどんなものがあるのかも知りたいわ。

アドバイザー:
口酸っぱく言うようですが、鍵の閉め忘れは絶対にしないこと。また、鍵をむやみやたらに人の目に触れるところに放置するのも危険です。

A子:
鍵を盗まれちゃうってこと?

アドバイザー:
もちろんそれもあります。ですが鍵を紛失したら普段の生活に困ることはもちろん『侵入されるかもしれない』ということで、即座にマンション側に連絡をして相応の対処をすることになりますよね。それよりも危険なのは、鍵のメーカー名と番号を控えられて、知らない間に合鍵を作られてしまうことです。

A子:
そんなことがあるの!?

アドバイザー:
鍵の種類にもよりますが、実際に鍵番号を利用してネットを通じて合鍵を作成し、自宅に侵入された…という事件は起きています。とにかく鍵を人目につかせないことが非常に重要です。

A子:
そこは盲点だったわ。

アドバイザー:
あとは、侵入経路になりやすい扉と窓にしっかり対策をほどこしましょう。玄関ドア用の補助鍵や、1階の防犯対策でも紹介したガラス用防犯フィルムが有効です。窃盗犯は、侵入に時間がかかると判断すれば諦めます。

大切なのは防犯していると窃盗犯に見せつけること、そして侵入に時間をかけさせること。これらを覚えておくと、防犯グッズも選びやすくなりますよ。

A子:
なるほど、そこまですれば安心できそう!

 

まとめ

マンションの侵入窃盗率は一戸建てに比べると低いため、防犯性は比較的高いと言えます。1階であっても、きちんと対策を施せば問題なく住むことができるはずです。

とはいえ、マンションを選ぶ際は、構造的に侵入しやすい経路がないか、見通しが悪くないかなどを基準に防犯性を判断するのも大切です。

他には、オートロックを過信しすぎないこと、鍵の閉め忘れが無いようにすること、鍵を人目のある場所に放置しないこと、そして扉や窓などに防犯対策を施すことが非常に重要です。

これらを実施することで、より安心してマンションに住まうことができるでしょう。

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