2022.04.28 更新 2022.04.28 公開

リノベーションに適した家は?費用相場と4つの選ぶポイント

「リノベーションに適した家ってどんな特徴があるの?」
「リノベーションにかかる費用を知りたい」

このように考えてはいないでしょうか?

家を買ってリノベーションしたいと考えたときや、自宅のリノベーションを検討するときには、その物件で理想のリノベーションができるのか気になってしまいますよね。

とくに物件選びから始める方は、工事費用の相場を把握したうえで、希望するリノベーションを実現できる物件を選ぶことが大切です。

そこで今回は、リノベーションにかかる費用の目安と、物件選びで押さえておきたい「費用面」「性能面」「構造面」の3つの観点から見たポイントをわかりやすく紹介します。

リノベーションを検討しはじめた方はもちろん、持ち家をリノベーションしたい方も、判断材料として本記事をご参考にしていただけると幸いです。

Advisor

一級建築士 アドバイザー 西村 一宏

[監修]一級建築士

西村 一宏

東洋大学ライフデザイン学部講師。リノベーション・オブ・ザ・イヤーを受賞した設計・施工部門の責任者としてゼロリノベ建築を担う。著者の詳しいプロフィール

Author

“【著者】ゼロリノベ編集部"

[著者]

ゼロリノベ編集部

元銀行員・宅地建物取引士・一級建築士が在籍して「住宅ローンサポート・不動産仲介・リノベーション設計・施工」をワンストップで手がけるゼロリノベ(株式会社groove agent)。著者の詳しいプロフィール

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家のリノベーションにかかる費用の相場は?

そもそも家をリノベーションするのには、どれくらいの費用がかかるのでしょうか?マンション・戸建てそれぞれの、リノベーション費用の相場を確認しておきましょう。

1-1.マンション

下表は、一般社団法人リノベーション協議会からピックアップした61社154事例をもとに算出した費用相場と、当社におけるプランごとのリノベーション費用の相場を一覧にしたものです。

中古マンションのリノベーションにかかる費用

*一般社団法人リノベーション協議会からピックアップした61社154事例の費用相場
*数字は平米毎の「費用上位5事例の平均〜費用下位5事例の平均」
*LIGHT、BASIC、FULLはゼロリノベの料金プラン(物件探しをしない方は+100万円)

 

80㎡の場合で、目に見える部分だけを改修する表層リノベーションなら約399万円〜595万円。一方骨組みだけを残してすべて撤去し、新しくゼロから作り直すフルリノベーションでは約880万円〜1708万円が業界相場となっています。

フルリノベーションでは上下で約2倍もの開きがありますが、これはリノベーションによってどこをどのように変えたいか、目的や規模によって費用が大きく違ってくるためです。

1-1-1.マンションならではの費用に関するポイント

マンションのリノベーション費用については、次のようなケースでは追加費用が発生する場合があります。

  • エレベーターがないマンションの住戸をリノベーションする
  • 管理規約により、共用部分の養生を毎日外すよう決められている

マンションにエレベーターがない場合、解体した廃材やリノベーションに必要な資材の運搬に時間と労力が必要です。

また、マンションによっては、エントランスや廊下、エレベーターに施す養生を毎日外すよう管理規約で取り決められている場合があります。そういったケースでは、作業にかかる人件費や養生のための素材代として、追加費用が発生することがあるのです。

費用について詳しくは、中古マンションのリノベーション費用相場について説明しているこちらの記事をご覧ください。

1-2.戸建て住宅

続いて戸建て住宅のリノベーションにおける、同じく一般社団法人リノベーション協議会からピックアップした61社154事例をもとに算出した費用相場を確認しましょう。

戸建住宅のリノベーションにかかる費用相場の一覧

*一般社団法人リノベーション協議会からピックアップした30社161事例の費用相場
*上記はあくまで参考・やりたい内容や建物状態によって費用は大きく変わる

 

マンションと同じく80㎡のケースを見てみると、骨組みだけを残してすべて撤去するスケルトンリノベーションで、約2,248万円が相場となっています。

マンションよりも高額になりますが、これは戸建て住宅は屋根や外壁などの外装を含むことなどにより、リノベーションが広範囲に及ぶケースが多いためです。

1-2-1.戸建てならではの費用に関するポイント

戸建て住宅のリノベーションでは、物件の劣化状態によっても費用が大きく左右されます。とくに以下のような物件については、費用が高額になる傾向があります。

  • 劣化が柱や梁、基礎といった構造部分にまで及んでいる
  • 築年数が古く、十分な耐震・断熱対策がとられていない

このような物件では、耐震性能や断熱性能を向上させるために、大がかりな工事が必要になる可能性があります。そうすると、やりたい工事にかける費用が不足して、理想のリノベーションを実現できないかもしれません。

中古戸建てを選ぶときには劣化状態や住宅性能を詳しくチェックしておくことが大切です。

戸建て住宅のリノベーションにかかる費用について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

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リノベーションに適した家を選ぶ際にチェックしたいポイント【物件探し】

ここからは、これから家の購入を検討している方に向けて、リノベーションに適した家を選ぶ際のチェックポイントを、費用面・性能面・構造面の3つの観点から解説します。

2-1.費用面

限りある予算を最大限生かして理想のリノベーションを実現するなら、物件価格が下げ止まり、かつマンションであるなら大規模修繕を1度ないし2度終えた築20年程度の物件を選ぶのがおすすめです。

マンションも戸建ても、築年数が経過するに従い資産価値が下がっていき、基本的には法定耐用年数を過ぎた時点で下げ止まるといわれています。

法定耐用年数とは、利用に耐えうる税法上の年数のことです。戸建てで多い木造住宅では22年、マンションで多い鉄筋コンクリート造(RC造)住宅なら47年となっています。

「耐用年数を過ぎると住めないのでは」と思ってしまいますが、法定耐用年数はあくまで税法上のことであり、住宅の実際の耐久性とは関係がありません。実際、国土交通省の研究では、建物の実際の寿命は、木造住宅で65年、RC造のマンションなら117年と報告されています。

建物の寿命は住人のメンテナンスにも大きく左右されるので、大切にされてきた築30年の戸建て住宅のほうが、築20年の家よりも状態がいいというのは十分にあり得ることなのです。

とはいえ築年数があまりに古くなると、住める期間が短くなってしまいます。

その点、築20年程度の物件であれば、価格が下げ止まっているうえ木造住宅であってもまだ45年以上寿命が残っています。手頃な価格で購入し、リノベーションして住むのには、築20年前後の物件を選ぶのがおすすめです。

【参考】国土交通省「『中古住宅流通促進・活用に関する研究会』報告書」(9頁)
中古住宅の建物評価の実態実態<参考資料>」(8頁)

2-2.性能面

性能面に関しては、新耐震基準を満たしているかがひとつのポイントになります。なぜなら、とくに戸建ての場合は耐震基準を満たさなければ耐震補強工事に費用がかかる可能性があり、住宅予算に直結するためです。

耐震基準は、建築年によって次の3つに分かれます。

耐震基準の一覧表旧耐震基準は震度5程度、新耐震基準では震度7程度で倒壊しないことを想定しています。また、木造住宅に関しては、2000年に大きな基準強化がなされました。

近年2011年の東日本大震災や、2016年の熊本地震など、震度6を超える大きな震災が相次いでいます。そのため耐震性を意識することは大切です。

ただし、マンション、戸建てに共通して、築年数や耐震基準だけで劣化度合いを一概に判断することはできません。構造の劣化はそれまでの管理状態に大きく影響されるため、これまでどのように管理されてきたのかを確認することが大切です。

マンションであれば、仲介会社を通じ、長期修繕計画や修繕積立金の積立額を確認すると良いでしょう。戸建ての場合は、住宅診断士に依頼してホームインスペクションをしてもらうことをおすすめします。ホームインスペクションについては、3-1章で詳しく紹介します。

【参考】国税庁「耐用年数(建物/建物附属設備)

2-3.構造面

建物の構造には、大きく分けて「壁で建物を支えるタイプ」「柱や梁で建物を支えるタイプ」の2種類があります。

リノベーションを前提にする場合には、柱や梁で建物を支える構造をしている物件のほうが、間取り変更の自由度が高く、ダイナミックなリノベーションに向いています。

ただし、部屋に柱や梁の凹凸ができたり、場合によっては部屋の中央に構造柱が出るといった注意点があります。

一方、壁で建物を支えるタイプの構造の場合、梁や柱がない分室内がスッキリした印象になるのが特徴です。また、床・天井・四方の壁の合計6枚の壁で家を支えるため、柱や梁で支える構造よりも地震に強いと言われています。

注意点としては、構造壁が抜けないため、柱や梁で支える構造に比べて大きな間取り変更が難しいといった制約があります。

ただし柱や梁で建物を支えるタイプでも、すべての壁を抜けるとは限らず、耐力壁と呼ばれる壁は抜けない点には注意しましょう。

戸建て、マンションでの主な構造は以下のとおりです。

建物の構造をまとめた表戸建てなら「木造軸組工法」、マンションなら「ラーメン構造」となっている物件を選ぶと間取り変更などの制約が少なく、より自由度の高いリノベーションを楽しめます。

なお、マンションに関しては、構造だけではなく窓の数や大きさにも注意が必要です。

マンションは、コンクリートでできた部分は共用部分となっているため、「もっと明るくしたい」「台所に窓がほしい」と思っても、窓の増設や大きさの変更はできないことがほとんどです。

変更できない部分に大きな不満がない物件を選んでおくことが、マンションのリノベーションの満足度を上げるポイントです。

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家をリノベーションする際に確認しておきたいポイント【設計・工事】

ここからは、家をリノベーションする際に確認しておきたいポイントを、さらに具体的に解説します。

3-1.【戸建て】住宅の劣化状況を確認する

先述したとおり、住宅の劣化状況は、築年数よりもそれまでの所有者のメンテナンス状況によって差が出ることが多いのが特徴です。

そのため物件選びに際しては、劣化状況をできるだけ正確に把握することが重要になります。

しかし戸建て住宅の場合、修繕計画のもと定期的に修繕されているマンションに比べると、劣化状況を把握するのは困難です。そのため、ホームインスペクションを受け、建物の状態を確認することをおすすめします。

ホームインスペクションとは

住宅に精通した建築士などのホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者的な立場から、プロの目線で住宅の劣化状況や不具合の有無などを確認し、改修するべき場所や時期などをアドバイスする業務を指します。

 

ホームインスペクションでは、屋根や外壁、室内、小屋裏、床下などの劣化状況を目視で確認するのが基本です。詳細な診断が必要な場合には、機器を使用することもあります。

専門家のチェックを受け、基本的な構造部分の問題の有無や大小を確認できれば、予算の見込みを立てやすくなるでしょう。

3-2.【マンション】修繕履歴や修繕計画表を確認する

マンションでは、長期的な修繕計画に基づいて定期的なメンテナンスを実施しています。

計画通りに適切な修繕が行われていなければ、建物の寿命や資産価値を低下させることから、事前に入念にチェックすることをおすすめします。

過去に行われた修繕記録は、不動産会社に依頼すると、マンションの管理会社から取得してもらえるので確認しましょう。計画が現状にあわせて定期的に見直され、きちんと修繕が行われているようなら安心です。

これまでの修繕履歴とあわせ、今後の大規模修繕の予定や、修繕積立金の金額や残高を確認することも大切です。

修繕積立金の残高が、将来予定されている大規模修繕に対して明らかに少なければ、修繕計画が適切に管理されていないと考えられます。今後大規模修繕にあわせ、追加費用の徴収が行われるかもしれないため注意が必要です。

3-3.【戸建て】検査済証の有無を確認する

戸建て住宅の購入を検討するときの重要な注意点は、「検査済証」の有無を確認することです。

検査済証とは、建築基準法で定められた「建築確認」「中間検査」「完了検査」の3つが完了している家であることを示す書類です。しかし売主の管理の状況によっては見つからない場合や、また古い家ではそもそも検査済証が発行されていないこともあります。

検査済証がなければ、建築基準法に沿って建てられた家であると証明できないため、希望するリノベーションができない、リフォームローンが下りないなどの不都合が生じる可能性があるため注意が必要です。

検査済証がない場合、再発行はできないため、以下のいずれかの方法をとります。

①建築計画概要書の写しや建築確認台帳記載証明書を物件のある自治体役場で取得する
②建築士などに依頼し、建築基準法適合状況調査を受ける

検査済証がなくてもリノベーションできないわけではありませんが、手続きが煩雑になることは覚悟しておきましょう。リノベーションを希望する物件に検査済証がないときには、リノベーションを依頼する会社に相談してみることをおすすめします。

3-4.【マンション】管理規約を確認する

マンションの場合は、マンションの管理組合によってルールが異なり、工事内容を制限されている場合があるため、管理規約で確認することが大切です。

管理規約には、どこまでを専有部分とするのかについてや、工事可能範囲、使用できる素材の制限についてなど、リノベーションに関する細かなルールが記載されています。とくに共有部分の確認は、希望のデザインや間取りをかなえるうえでは重要です。

たとえばマンションによっては、騒音の観点からフローリングへの張り替えを禁止していることがあります。また配管の移動を禁じているケースもあり、そうするとキッチンや浴室など水回りの移動を含むリノベーションはできません。

配管、配線などを移動できるか、水回りの移動に制限があるのかによって、リノベーションの自由度は大きく左右されます。管理規約は必ず事前にチェックしておきましょう。

ワンストップリノベーションなら物件選びから施工がスムーズ

ここまで見てきて「自分たちで物件を選ぶのは難しそう」と感じた方も多いのではないでしょうか?そんな方は、物件探しからリノベーションの設計、施工までを1つの窓口で依頼できる「ワンストップリノベーション」を利用するのがおすすめです。

ワンストップリノベーションなら、物件探しの段階から、希望するリノベーションに適しているかをプロの視点で判断してもらえるうえ、審査スピードも有利になるのがメリットです。

通常であれば、物件探しや設計施工の窓口が別々なので、自分がそれぞれの担当者と連絡をとらなければなりません。

しかしワンストップリノベーションならその必要がなく、住宅ローンの契約や審査状況、工事申請の手続きなども社内で情報共有されているため、スケジュールに沿ってスムーズに進みます。

さらに、ワンストップリノベーション会社の中でも、自社で設計施工部門を運営しているオールワンストップリノベーションの会社なら、建物状況(劣化していないか等)が判断できます。

パーシャルワンストップリノベーションとオールワンストップリノベーションの違いを表した図物件選びの段階から不安無くリノベーションを進めたいときには、オールワンストップリノベーションを検討しましょう。

ワンストップリノベーションについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

まとめ

リノベーションするのに適した家を選ぶときに、押さえておきたいポイントを解説しました。

  • リノベーションする規模によって工事費用は大きく異なる
  • 資産価値が下げ止まった物件のなかから状態の良いものを選ぶと、予算を最大限活かした理想のリノベーションを実現できる
  • マンションの性能は長期修繕計画をチェックする
  • 戸建て住宅の性能はホームインスペクションを受けて確認する
  • 柱や梁で建物を支える構造になっている物件を選ぶとリノベーションの自由度が高い

このようにリノベーションに適した家選びでは、工事費用や物件の構造、劣化状況など複数の要素を考慮する必要があります。しかし多くの人にとって住宅購入は何度もする経験ではなく、「ちゃんと選べるかな」「物件選びに失敗しないかな」と不安に感じた人もいるのではないでしょうか?

そういったときには、物件選びからリノベーションまでワンストップで実現してくれるリノベーション会社にサポートを依頼するのがおすすめです。

ゼロリノベでは、不動産会社の視点と設計士の視点を持ち、経済的にも建物寿命的にもリスクの小さい家選びをサポートしております。必ず第三者機関のファイナンシャルプランナーが「安心予算」でリノベーションの総額を定めてから、物件探しをスタートするのもポイントです。

大きな買い物だからこそ、小さいリスクで、資金的に余白のある住まい選びをするのがおすすめです。そうすることで、趣味や旅行を楽しめるのはもちろん、もしもの時に備えることができるでしょう。

中古物件を購入し、理想のマイホームを実現するリノベーションをお考えの方は、ぜひゼロリノベをご検討ください。

 

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