2023.03.10 更新 2021.10.18 公開
アイランドキッチンで後悔する人しない人!汚れる範囲と対策を解説

「アイランドキッチンにしたいけど、後悔したりしないかな」
「アイランドキッチンをちゃんときれいにしておけるかな」
明るく開放的なアイランドキッチンの購入を考えているものの、使い勝手や毎日の掃除の面で不安を抱えていますね?
アイランドキッチンにしてもまず後悔しないと言い切れるのは、以下のような方々です。
- こまめに掃除ができる
- 未就学の子どもがいない
- 来客が多い
- 収納術や整理整頓が好き
- 物が少ない
とはいえ、上記に当てはまらないという方でも、いくつかのポイントさえうまく押さえることができれば、アイランドキッチンのデメリットを軽減して、開放感のあるキッチン空間を持続的に楽しむことができます。
この記事では、毎日気持ちよく過ごすことのできる魅力的なキッチン空間を手に入れるため、アイランドキッチンの後悔ポイントをわかりやすく解説し、デメリットを軽減するための対策をご紹介します。
本記事のポイント |
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記事の最後には、どうやら性格的にアイランドキッチンは向かないようだけれど、それでもどうしてもアイランドキッチンにしたい!という方のため、アイランドキッチンのバリエーションもご紹介していきます。
この記事を読むことで、理想のキッチンを手に入れる一歩を踏み出せることでしょう。
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目次
アイランドキッチンで後悔しないのはこんな人
開放的なアイランドキッチンにしても後悔することがなく、その魅力を最大限に楽しむことができると言い切れるのは、以下のような方です。
- こまめに掃除ができる
- 未就学の子どもがいない
- 来客が多い
- 収納術や整理整頓が好き
- 物が少ない
それぞれ具体的に見ていきましょう。
1-1.こまめに掃除ができる
こまめな掃除ができる人であれば、アイランドキッチンをいつでもキレイな状態で保つことができるでしょう。
実際のところ、アイランドキッチンではどんなところをこまめに掃除すれば良いのでしょうか。
具体的には、以下の箇所の掃除が必要になります。
- コンロ
- シンクの中
- 水切りカゴ
- 水栓周り
- キッチン周りの床
- 作業台の上
ここで挙げた5つのうち、①〜④までは、一般的な壁付きキッチンやクローズドキッチンでも、衛生を保つために日頃から行っているものでしょう。
アイランドキッチンだからといって、特別に磨き上げる必要はないと言えます。
一方、アイランドキッチンで特に必要になってくるのが、⑤の「キッチン周りの床」と⑥の「作業台の上」の掃除です。
キッチン周りの床は、壁がないことで、油はねや水はねで汚れやすい場所です。
作業台の上は、アイランドキッチンがリビングと一体化していることで、DMやプリント、リモコン等が置かれて散らかりやすくなります。また、これまで調味料の類を作業台に置いていた方は、どこかにしまうか見せる収納をするかなど、収納自体を考え直す必要があります。
この2箇所について、こまめな掃除や片付けができる方であれば、アイランドキッチンの開放感を楽しむことができるでしょう。
1-2.未就学の子どもがいない
未就学の子どもがいないのであれば、アイランドキッチンは安全に堪能することができます。
小さい子どもがいると、周囲をぐるぐると駆け回ったり、向かい側からキッチンの上にある物に手を伸ばしたりすることがあるからです。
包丁のやフライパンの柄がキッチンから飛び出しているだけで思わぬ事故につながるため、安心してキッチンに立つことができなくなるでしょう。
また、赤ちゃんのいる家庭では、水はねや油はねしたキッチン周りの掃除に、特に気を遣うことになります。
大人だけの家庭や、子どもがいても小学生以上であれば、アイランドキッチンならではの形状と開放感のおかげで、お子さんが宿題をする様子を見ながらお料理をするなど、コミュニケーションの幅が広がるでしょう。
1-3.来客が多い
来客が多い家庭では、アイランドキッチンは大活躍するため、絶対に後悔することはありません。
ホストが飲み物や食べ物の準備をしていても、来客とおしゃべりしながら用意することができますし、配膳や片付けもスムーズに行うことができるからです。
ホストだけでなくゲストにとっても、開放感のあるおしゃれなリビングキッチンは居心地のいいものになるでしょう。
1-4.収納術や整理整頓が好き
収納上手であったり整理整頓が苦でないという方は、アイランドキッチンの開放感を堪能できます。
アイランドキッチンの開放感は、主に天井からの吊り棚のないことによって生まれます。
その分、キッチン用品などを収納できる場所が少なくなるため、壁付けや独立型のキッチンと比べると、収納力が大きく落ちてしまうのです。
鍋やフライパンなど日常的に使う調理器具はシステムキッチンの収納におおかた収まりますが、ラップやタッパー、ストック品や季節物のキッチン道具、パーティーなどで使うアイテムなどは、収納しておく場所がほとんどなくなると考えておいた方がいいでしょう。
少ない収納スペースを工夫してきれいに片付けるのが好きな人は、アイランドキッチンの収納力の少なさに後悔することはないでしょう。
1-5.物が少ない
前の項と共通しますが、キッチンアイテムなどをすでに厳選していて物がもともと少ないという人は、アイランドキッチンの収納力に後悔することはありません。
ほとんどのアイランドキッチンは、一般的なI型のキッチンよりも横幅や奥行きがあるため、キッチン単体で見るとシンク下やコンロ下部分の収納は大きくなるからです。
ストック品を最低限に押さえておいたり、いくつもの料理方法に使い回せる調理器具を持っていたりするのであれば、いつでもスッキリと片付いた、モデルルームのようなアイランドキッチンを保つことができるでしょう。
アイランドキッチンで後悔しやすいポイント
冒頭でも書きましたが、アイランドキッチンの最大の魅力である「開放感」は、そのままデメリットにも繋がります。
アイランドキッチンの「開放感」の理由は、具体的には以下のようなことになります。
- 壁に接していない
- 吊り戸棚がない
この2点が実際のところどのようなデメリットに繋がってしまうのか、具体的に見ていきましょう。
2-1.油はねや水はねで床が汚れやすい
アイランドキッチンでは、調理中や洗い物をしている時の油はねや水はねで床が汚れます。
具体的にどこが汚れやすいのか、アイランドキッチンのサイズ別で図解して見てみましょう。
■標準的なサイズのアイランドキッチンの場合
幅240cm、奥行き75cmの標準的なアイランドキッチンの場合、おおよその油はねや水はねの範囲は以下の図のようになります。
実際にはキッチンの高さにも関係してきますが、油はねは半径1.1mほど、水はねは左右に広い楕円形の形で左右70cmほどの範囲の床に汚れが飛び散ります。
どちらもキッチン手前側が大きく汚れる範囲となりますが、これはアイランドキッチンに限った話ではなく、壁付きキッチンであっても同じこと。
キッチンマットを敷くか、汚れや傷の目立たない床材にするか、掃除のしやすい床材にするかなど、どんなキッチンであっても何らかの対策はすることになります。
注目したいのは、コンロの左側と向こう側、リビング空間になる部分の床です。
図では右側のコンロを使用していますが、左側のコンロを使って油を使った炒め物などをした場合は、さらに油はねの範囲が左側にずれるため、標準的なサイズのアイランドキッチンでは、この辺りの床を掃除する必要があるのです。
もちろん、アイランドキッチンではなく左側や向こう側に壁がついているクローズドキッチンの場合は、床ではなく壁を掃除することになる部分です。
壁の掃除と床の掃除と、どちらが自分にとってやりやすいかという点で考えてみるのもいいかもしれません。
■大きめサイズのアイランドキッチンの場合
幅240cm、奥行き75cmのアイランドキッチンの場合、おおよその油はねや水はねの範囲は以下の図のようになります。
油はねは半径1.1m、水はねは左右に広い楕円形と、条件は同じです。
大きめサイズのアイランドキッチンでは、水はねする床の範囲はほぼ手前側だけになります。
しかし油はねについては、右側のコンロを使用して揚げ物などをした場合でも、標準的な大きさのキッチンと比べれば少ないながら、キッチンの向こう側と左側まで飛び散ることになります。
フルフラットのIHキッチンであれば、天面については調理後に作業台とまとめて一気に掃除をしてしまいやすいと言えますが、やはり床が汚れてしまうことは避けられません。
アイランドキッチンにした場合に床のどの部分が汚れるのかと、油はねや水はねを想定した床材選び、また具体的な掃除方法について、事前にイメージをつけておくのが良いでしょう。
2-2.臭いがリビング全体に広がる
リビングと一体化したアイランドキッチンでは、調理の臭いがリビング全体に広がります。
しかしこれは、ドアの付いた個室型のキッチンでないかぎり、すべてのキッチンに共通することとも言えます。
特に注意したいのは、ソファなどの洗うことのできない大型家具への臭い移りと、リビングのエアコンフィルターが汚れやすくなることです。
しっかりと換気扇を回し、こまめに換気扇の掃除をすることが大切です。
2-3.音がうるさい
調理の臭いをリビングに広げないようにとアイランドキッチンの換気扇を回すと、意外に音が大きく、リビングでテレビや映画の音声が聞こえづらくなることがあります。
アイランドキッチン専用の換気扇は、臭いを極力リビングに広げないようにするために、パワフルに作られている物が多いからです。
また、換気扇だけでなく、洗い物の音も意外と大きなもの。静音設計のシンクなどもあるため、音が気になる方は検討した方がいいでしょう。
2-3.収納が少ない
アイランドキッチンには吊り棚がないため、壁付きキッチンと比べると収納力が劣ります。
タッパーやストック、季節もののアイテムやたまに行うお菓子作りに必要な道具など、使う頻度の少ないものを、この吊り棚に収納しているという人は多いでしょう。
しかし、開放感が特徴のアイランドキッチンには、これらを収納しておく場所がありません。
別で収納を用意したり、アイテムを厳選して減らすなどの具体的な対策をしないと、せっかくのアイランドキッチンが物で溢れかえってしまうことになるのです。
2-4.部屋が狭くなる
アイランドキッチンの収納力の少なさを補うため、別でパントリーを設計するケースも多いです。
しかし、その分キッチンのスペースが広くなり、ひと続きであるリビング空間は狭くなります。
アイランドキッチンでは、一般的に6畳分のスペースが必要になります。
対して標準的な壁付きのキッチンでは、4.5畳ほどのスペースで設計が可能です。
リビング空間が1.5畳分減ることになるため、どうしても置きたいソファやローテーブルなどのこだわり家具がある場合は、その配置に苦労することがあります。
2-5.価格が高い
アイランドキッチンはまだまだ出回る数が少ないこともあり、価格が高くなりがちです。
見た目におしゃれなこだわりデザインのものも多く、オーダーメイドやカスタマイズすることもあってより高価になってきます。
決められた予算の中で、キッチン部分に割く金額が高くなるために、別のどこかで何かしらの妥協をする必要も出てきます。
2-6.【マンション・リフォームの場合】床に段差ができる
マンションをリフォームしてアイランドキッチンを設置する場合、床に段差ができる可能性が高くなります。
通常、排水管は壁付けキッチンに対応するために壁の中を通っているため、アイランドキッチンにすることで排水管を床下に通す必要が出てくるのです。
実際にどのような「段差」ができるのか、見てみましょう。
段差があると、キッチンとリビング空間を仕切る程よいアクセントになるというメリットがある一方で、バリアフリー設計にはならないため、もしかしたら老後にもう一度リフォームをする可能性が出てくるかもしれません。
また、キッチンの床が高くなる分、換気扇の選択肢が減ることもあります。アイランドキッチン専用のおしゃれで強力な換気扇が選べなくなる場合もあることを、覚えておいてください。
2-7.【ダイニング併設の場合】動線が長くなる
アイランドキッチンの横にダイニングを併設した場合、「アイランド(島)」全体が大きくなるため、その分周囲の動線が長くなります。
キッチンに立っている時に配達荷物の受け取りをする場合には、大きなダイニングテーブルを横並びで置くと、長い距離を移動してアイランドキッチンを脱出する可能性がでてきます。
また、家族が調理とは関係なく電子レンジや冷蔵庫を自由に使えるよう、バックヤードの配置にも気を配る必要があるでしょう。
アイランドキッチンのデメリットを軽減する対策
これまで見てきたように、アイランドキッチンには開放感ゆえのデメリットがあるものですが、中には対策することでデメリットを軽減させることのできるものもあります。
ここでは以下の5点について、具体的な対策を見ていきましょう。
- 油はねによる床汚れ
- 水はね床汚れ
- 臭いがリビングに流れる
- 収納が少ない
- 作業台が散らかる
アイランドキッチンで後悔しないため、事前に対策を知っておくことが大切です。
それぞれ詳しく見ていきます。
3-1.油はねによる床汚れ対策
油はね汚れは、時間が経つと油にさまざまな汚れが付着することで、より見た目に汚く、落ちにくくなります。
そのため油はねによる床汚れ対策として挙げられるのは、以下の2点です。
- 料理をしたらすぐに床掃除をする
- 床に油をはねさせない
しかし、すぐに床掃除をすることが習慣になっていれば問題はありませんが、時間が取れないという場合もあるでしょう。それにそもそも少しでも掃除の手間は減らしたいもの。そこで、床に油はねをさせないよう、以下のような油はねガードを使うことをおすすめします。
出典:楽天市場
出展:ニトリ
どちらのタイプも料理をする時だけ使用すればいいので、料理をしない時はコンパクトに収納しておくことができます。
特にパネルタイプのものは大きくなればなるほど洗う手間が増え、結果的に置きっぱなしになってしまうこともあるため、フライパンや鍋の周りだけコンパクトにガードできるものが良いでしょう。アイランドキッチンの雰囲気を損なわず、使いたい時だけ使うことができます。
3-2.水はねによる床汚れ対策
水はね汚れは、基本的に水だけであれば乾けばさほど汚れは目立ちません。気をつけたいのは味噌汁やソース、洗剤の泡などです。
油はねと同じように、時間が経つことでさまざまな汚れが付着して落ちにくくなります。
基本的に水はねで汚れるのはキッチンの手前部分なので、対策としては以下が挙げられます。
- 料理をしたらすぐに床掃除をする
- できるだけ食洗機を使う
食洗機を使うことで、周囲への水はねを防ぐことができます。
ただし、シンクから食洗機までの動線にある床は必ず汚れるため、そこだけピンポイントで掃除するように心がけておきましょう。
3-3.リビングへの臭いの流出対策
調理中の臭いは、リビング全体に広がるため、必ず換気扇を使用します。
換気扇を使う際に注意したいのは、次の2点です。
- 料理をする前から換気扇を回す
- こまめに換気扇のフィルター掃除をする
料理を始める前に換気扇を回し、空気の流れを作っておくことで、部屋に流れる臭いを抑えることができます。
また、換気扇のフィルター掃除はできるだけこまめにしておかないと、換気扇が正常に作動せず、臭いの流出がどんどんひどくなっていきます。換気扇の掃除をしないと、リビングに設置したエアコンのフィルターも汚れやすくなるため、換気扇はこまめに掃除するようにしてください。
3-4.収納力の低さ対策
アイランドキッチンでは、吊り棚がない分の収納力をカバーするために、以下のどちらかまたは両方の対策を行い収納力の不足を補います。
- 収納を増やす
- 物を減らす
収納を増やす方法には、具体的には以下のような方法があります。
- 収納力の高いキッチンキャビネットを設置する
- 大型の壁面収納を設ける
- パントリーを設ける
- 床下収納を設ける
特に、壁面収納やパントリー、床下収納の設置はリフォームや新築のタイミングでしか行うことができないため、アイランドキッチンの検討と合わせて入念に行う必要があります。
コンロや冷蔵庫、コンセントの位置から壁紙、床板の材質も関係してくることなので、ここで後悔しないように使い勝手を考えて選択していきます。
3-5.散らかる作業台対策
リビングから丸見えになるアイランドキッチンの作業台の上が、調味料や調理器具といったキッチン用品だけでなく、DMやプリントなどの一時置きになってしまっては台無しです。
できるだけ生活感をなくして保つためには、以下の対策を行います。
STEP1:用途や種類でまとめる
STEP2:保存容器などを揃える
STEP3:引き出しや扉の中に隠す
調味料などは用途や種類によってまとめ、生活感が出ないよう色味や形を統一した保存容器に移し替えます。容器が統一されていれば、作業台の上に並んでいたとしても「見せる収納」になります。
キャビネットの中も、大きさや色味を統一したボックスなどを使って整理しておくと、来客時にキャビネットを開けた際にも安心です。
DMやプリントなど、キッチン用品とは関係のないものは、キッチン以外の場所に置き場所を作るのが良いでしょう。
どうしてもキッチン周りに置きたい場合は、できるだけ引き出しや扉の中に隠して置いておきます。
アイランドキッチンのバリエーションでデメリットを軽減する
アイランドキッチンの形そのもので、アイランドキッチンの持つデメリットを少し軽減することもできます。
どんなバリエーションがあるのか、順に詳しく見ていきましょう。
4-1.立ち上がりキッチン
立ち上がりキッチンとは、天面がフルフラットではなく、三方向の辺に囲いのあるものです。
実際に、立ち上がりのあるキッチンをいくつか見てみましょう。
かなり横幅の広いアイランドキッチンです。
カウンター部分はおそらく20cmほどの奥行きがあり、配膳するものを並べるには十分です。手元が見えないため、調理中の乱雑さをうまく隠すことができます。
標準的な大きさのアイランドキッチンです。
カウンターの奥行きは15cmほどですが、ダイニングキッチンがすぐ近くに設置されているため、配膳や片付けで利用するのはほんの一瞬だけなので十分でしょう。
こちらはペニンシュラキッチンですが、立ち上がりの様子を手前から見たもの。
立ち上がりの高さは15cmほどですが、コンセントなどを配置することができ、ミキサーなどの使い勝手が良さそうです。
立ち上がりの高さが30cm以上あるアイランドキッチンです。
手前に調味料や洗剤などを置いたままにしても向こう側からは見えないため、生活感を隠すことができます。カウンターに奥行き設けてそのままダイニングテーブルとして活用しているため、狭い空間にたくさんの家具を置かなくて済むアイディアです。
4-2.片側壁ありアイランドキッチン
アイランドキッチンの定義は、基本的には「アイランド=島」という意味からきていることもあり、周囲をぐるっと回遊できることが挙げられます。
周囲をぐるっと回遊できる形ながら、油はねする側に壁を付けることができるのが、この片側壁ありアイランドキッチンです。
主にコンロ側のサイドにキッチンと同じ幅の壁を設置し、拭き掃除のしやすい材質にすることで、掃除の手間を軽減します。
実際には、以下のような仕様のものが片側壁付きアイランドキッチンになります。
ツルツルとした素材で拭き掃除のしやすい壁がついているのと、コンロの向こう側への油はねを防ぐためのガラスパネルが設置されています。
排気のダクトを通すため天井が少し低くなっていますが、キッチン全体の天井の色を変えてあるために、ダクトを意識させないおしゃれな仕上がりです。
コンロ側の壁と立ち上がりキッチンで、油はねにも水はねにも対処しています。壁の奥行きがキッチンの奥行きよりも大きいため、コンロ右側の床への油はねは、まず起こらないでしょう。
キッチンそのものの天井は低いですが、目の前に広がる室内の風景がとても開放感があるため、作業をしていても気分が良さそうです。
こちらの壁は油はね対策というよりも完全に意匠性のためのもの。
ダイニングが横並びに併設されているため、もしもこれがアイランドキッチンでなかったら、キッチンからの脱出動線がとても長くなってしまいます。
4-3.ペニンシュラキッチン
ペニンシュラキッチンのペニンシュラとは、「半島」という意味です。
アイランドキッチンが完全に孤立した「島」である一方、ペニンシュラキッチンは「半島」なので、キッチンの一部が壁にくっついているものを指します。
油はねや水はねの範囲は以下の図のようになります。
ペニンシュラキッチンでは、壁に面している側からは出入りすることができないため、冷蔵庫などは出入り口の方のバックヤードに設置した方がいいでしょう。
実際のペニンシュラキッチンをいくつか見てみましょう。
ペニンシュラキッチンの壁の奥がパントリーになっているため、ストック品などを十分に収納できるようになっています。来客にとってはアイランドキッチンよりもペニンシュラキッチンの方が少しだけ「入りにくい」感じがあるため、開放感と作業スペースの目立たなさの両方を備えています。
パントリーの入り口が扉でないことも、作業しやすく考えられています。
開放感を保ちながら、キッチン向こう側への油はねを極力回避するためにガラスパネルが換気扇から下りています。キッチン左側の壁もツルツルした素材なので、油はねの汚れ落としがしやすそうです。
こちらも壁の奥はパントリーになっているようなので、収納力もカバーしています。
バックヤードがすべて隠せるように扉がついています。天井まですべてを収納として使えるため、電子レンジもストック品もこの中に収納することができます。大きな地震が起きた場合の安全性もあります。
ただ、来客時には必要になるものを事前にすべて出して置いておかないと、せっかく隠していた中身が扉の開閉によって見えてしまいます。
まとめ
今回は、アイランドキッチンで後悔しないため、アイランドキッチンのデメリットと対策についてご紹介してきました。
アイランドキッチンを採用しても、まず後悔しないと言えるのは、以下のような方々です。
アイランドキッチンで後悔しない人 |
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アイランドキッチンで後悔する主なポイントは、以下の通りです。
アイランドキッチンで後悔しがちなポイント |
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アイランドキッチンの「開放感」はそのままデメリットにつながるものであるということを認識し、油はねや水はねの範囲や掃除方法について、できるだけ具体的にイメージしておくことが、アイランドキッチンで後悔しないために大切なことと言えます。
理想のキッチン空間を持続的にあなたのものにするため、この記事がお役に立てれば幸いです。
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