2023.10.25 更新

わかりやすい!住宅ローン控除で初めて確定申告する人向け簡単ガイド

「住宅ローン控除を受けるために、確定申告が必要になった」

そんなとき、初めて確定申告する人にとっては、戸惑うことが多いかもしれません。

ですが、実際の手続きは、全体像を理解したうえで行えば難しいものではないので、ご安心ください。

本記事では、住宅ローン控除のために初めて確定申告をする方に向けて、概要を簡単にまとめました。

 本記事のポイント

  • 住宅ローン控除の確定申告の概要がつかめる
  • 確定申告の初心者にもわかりやすく基礎知識を解説
  • 必要書類や注意点も理解できる

「住宅ローン控除の確定申告について知りたい」

「初めて確定申告をする」

…という方におすすめの内容となっています。

この解説を最後までお読みいただければ、住宅ローン控除のための確定申告では、どんな書類を準備し、いつ何をすれば良いのか、具体的に把握できます。

結果として、スムーズに確定申告の準備に取りかかれるはずです。では、さっそく解説を始めましょう。

Advisor

【監修】ファイナンシャルプランナー茂木禄人

[監修] ファイナンシャルプランナー

茂木 禄人

株式会社Mapフィナンシャル において、独立系アドバイザーとして活動。詳細プロフィールはこちら

Author

“【著者】ゼロリノベ編集部"

[著者]

ゼロリノベ編集部

元銀行員・宅地建物取引士・一級建築士が在籍して「住宅ローンサポート・不動産仲介・リノベーション設計・施工」をワンストップで手がけるゼロリノベ(株式会社groove agent)。著者の詳しいプロフィール

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住宅ローン控除のための確定申告(1)どんな人に必要?

住宅ローン控除のための確定申告について、まずは「どんな人に必要なのか?」を見てみましょう。

  • 住宅ローン控除を受ける1年目の人
  • 住宅ローン控除を受ける2年目以降の人で年末調整の対象ではない人

1-1. 住宅ローン控除を受ける1年目の人

まず、住宅ローン控除を受ける1年目の人(最初の年)は、すべての人が確定申告する必要があります

企業に勤めている会社員であっても、個人事業主であっても、住宅ローン控除を受ける最初の年は、全員が確定申告で住宅ローン控除の申請をします。

1-2. 住宅ローン控除を受ける2年目以降の人で年末調整の対象ではない人

1年目は全員確定申告が必要ですが、2年目以降は、確定申告が必要な人・必要でない人に分かれます。

2年目以降も確定申告が必要な人は、年末調整の対象ではない人です。

逆にいえば、勤務先の会社などで年末調整をしてもらっている人は、確定申告は不要です。

年末調整で必要書類を提出することで、住宅ローン控除の申請ができます。

自分が年末調整の対象かどうかわからない人は、以下をご覧ください。

▼ 年末調整の対象ではなく確定申告が必要な人

  • 給与所得者ではない人(個人事業主など)
  • 給与所得者でも、給与年収が2,000万円を超えている人

ここでいう「給与所得者」とは、会社員・パート・アルバイト・会社役員・公務員など、勤務先から給与として収入を得ている人のことです。

給与を得ていない個人事業主・フリーランスは、給与所得者ではないので、確定申告が必要です。

また、給与所得者であっても、給与年収が2,000万円を超えている人は年末調整の対象外となりますので、住宅ローン控除の申請は、確定申告で行う必要があります。

住宅ローン控除のための確定申告(2)いつする?

住宅ローン控除のための確定申告は、

【購入した住宅に入居した翌年の2月16日〜3月15日】

のタイミングで、最初の確定申告を行います。

出典:住宅ローン減税の申請方法

2年目以降も、毎年、確定申告の時期である【2月16日〜3月15日】に確定申告を行います。

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住宅ローン控除のための確定申告(3)どこでする?

住宅ローン控除のための確定申告は、自分が住んでいる地域を管轄する「税務署」で行います。

税務署に直接行って書類を提出する方法のほか、郵送やインターネットでも手続きができます。

インターネットで手続きする場合の手順は、以下のとおりです。

出典:山陰合同銀行

住宅ローン控除のための確定申告(4)準備する必要書類は?

住宅ローン控除のための確定申告で、準備すべき必要書類は以下のとおりです。

▼ 確定申告書に添付すべき書類

書類名 入手先
住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書【原本】 住宅ローンを借り入れした金融機関
住宅の登記事項証明書【原本】 法務局
住宅の工事請負契約書又は売買契約書【写し】 契約時の書類をコピーする
確定申告書に記載するマイナンバーの本人確認書類(マイナンバーカードの写しなど) マイナンバーカードなどをコピーする
(認定住宅の場合)

①認定長期優良住宅の場合(両方が必要)

・都道府県・市区町村等の長期優良住宅建築等計画の認定通知書【写し】

・市区町村の住宅用家屋証明書【原本又は写し】又は建築士等の認定長期優良住宅建築証明書【原本】

②低炭素住宅の場合(両方が必要)

・都道府県・市区町村等の低炭素建築物新築等計画の認定通知書【写し】

・市区町村の住宅用家屋証明書【原本又は写し】

又は建築士等の認定低炭素住宅建築証明書【原本】

③低炭素住宅とみなされる特定建築物の場合

・市区町村の住宅用家屋証明書(特定建築物用)【原本又は写し】


契約した不動産会社など
(中古住宅が所定の耐震基準を満たすものとして控除を受ける場合)

以下のいずれかの書類
・建築士等の耐震基準適合証明書【原本】

・登録住宅性能評価機関の建設住宅性能評価書【写し】

・既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約に係る付保証明書【原本】


契約した不動産会社など
(中古住宅が要耐震改修住宅に当たる場合)

・耐震改修に係る工事請負契約書【写し】

・次の①~④のうちいずれかの書類

①建築物の耐震改修計画の認定申請書【写し】及び耐震基準適合証明書【原本】

②耐震基準適合証明申請書【写し】及び耐震基準適合証明書【原本】

③建設住宅性能評価申請書【写し】及び建設住宅性能評価書【写し】

④既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約の申込書【写し】及び既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約に係る付保証明書【原本】

契約した不動産会社など

参考:国税庁

必要書類について詳しくは、以下の記事もあわせてご覧ください。

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 住宅ローン控除のための確定申告(5)確定申告書の書き方は?

必要な書類がそろったら、「計算明細書」と「確定申告書」を作成して税務署に提出します。

5-1. 住宅借入金等特別控除額の計算明細書

住宅借入金等特別控除額の計算明細書の様式は、以下からPDFをダウンロードできます。

税務署に直接持参する場合・郵送する場合には、PDFをダウンロードしてプリントしたうえで記入します。

▼住宅借入金等特別控除額の計算明細書の書き方見本

出典:計算明細書の書き方見本

※インターネット(e-Tax)経由で行う場合には、e-Taxの画面の案内に従って入力します。

5-2.  確定申告書A(第一表)

確定申告書の様式は、以下からPDFをダウンロードできます。

▼ 確定申告書A(第一表)の書き方見本

出典: 確定申告書(第一表)の書き方見本

※インターネット(e-Tax)経由で行う場合には、e-Taxの画面の案内に従って入力します。

5-3. 確定申告書A(第二表)

▼ 確定申告書A(第二表)の書き方見本

出典:確定申告書(第二表)の書き方見本

※インターネット(e-Tax)経由で行う場合には、e-Taxの画面の案内に従って入力します。

ここでは概要だけご紹介しましたが、より詳細の書き方は、様式をダウンロードすると末尾に記載されています。

また、税務署が発行しているパンフレット住宅借入金等特別控除を受けられる方へ(新築・購入用)でもわかりやすく解説されていますので、参考にしてみてください。

住宅ローン控除のための確定申告の注意点

最後に、住宅ローン控除のための確定申告の注意点をお伝えします。

6-1. 確定申告の仕方がわからない場合は税務署で相談する

「確定申告を初めて行う」という方にとっては、確定申告のやり方自体に不明点が出てくるものです。

そういった方のために、確定申告の時期には、確定申告の相談を受け付けています。

やり方がわからない場合は、税務署で相談するのが最も確実です。

申告相談の時期や会場について詳しくは、所轄税務署にお問い合わせください。

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まとめ

住宅ローン控除のための確定申告は、以下の人に必要です。

  • 住宅ローン控除を受ける1年目の人
  • 住宅ローン控除を受ける2年目以降の人で年末調整の対象ではない人

最初の確定申告をする時期は、住宅に入居した翌年の2月16日〜3月15日で、住んでいる地域の所轄の税務署で行います。

必要な添付書類や作成書類がありますので、確定申告の前に余裕を持って書類をそろえておきましょう。

住宅ローン控除のための確定申告の注意点はこちらです。

  • すまい給付金は別途申請が必要
  • 確定申告の仕方がわからない場合は税務署で相談する

必要書類について詳しくは、以下の記事で解説しています。続けてご覧ください。

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