2023.03.02 更新 2020.01.14 公開
中古マンション購入の注意点!プロ秘伝の209項目チェックリスト

「中古マンションの購入で後悔や失敗をしたくない」
「けれども何に気をつければいいのか分からない…」と立ち止まっていませんか。
不動産仲介を行うゼロリノベでは、不動産投資のプロのリノベーション設計のプロの知識と経験を活かした中古物件選びを得意としています。
そこで今回、過去の仲介やリノベーション設計施工の経験から生まれた、中古マンション購入時の209の注意点を2つのチェックシートにまとめ、作成しました。
これらを見れば、中古マンション購入の後悔を未然に防ぎ、着実に購入ステップを進められると確信しています。
チェックシートと記事の使い方は下記の通りです。
2つのチェックシートの使い方
チェックシートは2つあり、それぞれ下記からダウンロードすることができます。
*クリックすると別タブが開きます
1つ目のシートは自分用として、すべての項目を時系列かつ注意度別に分類して情報をまとめてあります。
*チェックシート1
注意度は三段階に分かれており、優先順位がひと目でわかるようになっています。
【危険】:人生が変わる可能性あり
【警告】:大きな後悔が残りやすい
【注意】:確認できたほうが良いが、支障はない/個人の裁量で気になるものを確認
2つ目のチェックシートは、印刷して仲介担当に渡すだけで済むように、仲介担当の確認が必要となる注意点だけを抜き出したシンプルなものになっています。
*チェックシート2
ブログ記事の使い方
ブログ本文は、さっと全体像を把握するのにご活用ください。
チェックシートのなかでもとくに重要度が高い注意点や、知らなければ取りこぼしてしまうポイントを中心にまとめました。
5分程度あれば、中古マンションを探し始めてから購入し、引っ越したあとまでに押さえておくべきポイントが、すべて把握できるようになっています。
中古マンション選びに不安を感じている人は、まず本文から全体の流れと各ステップの重要ポイントを確認することをおすすめします。全体像を把握すれば、焦ることなく対応できるようになるでしょう。
中古マンションをチェックするときのために、ぜひ保存してお役立てください!
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目次
中古マンションを探している段階の注意点
このステップは、自分たちが住まいに求めるものを整理しながら、不動産のポータルサイトなどを使って中古マンションを探している段階です。
この段階のチェック項目には、後々気づいても修正がきかないポイントがあるため注意が必要です。チェック項目は全部で20ありますが、とくに重要な5つについてお伝えします。
注意度・・危険:人生が変わる可能性あり 警告:大きな後悔が残りやすい 注意:確認できたほうが良いが、支障はない/個人の裁量で気になるものを確認
【危】家の購入に使っていい予算を把握しているか
【危】自分たちは住宅ローン審査を通過できる状態にあるか
【危】住みたいエリアの災害影響は知っているか
【警】不動産会社の仲介担当に誠実性はあるか
【警】リフォーム・リノベーションをする場合ワンストップの会社を見つけているか
いずれも今後の生活を左右する重要なポイントです。意識していなかったり抜けたりしている点がないか、必ずチェックしておきましょう。
1-1.【危】家の購入に使っていい予算を明確に把握しているか
家の購入に際し、何よりも優先すべきは予算です。収入から逆算して家に使っていい金額を超えてしまうと、その後の生活がとても大変で窮屈なものになる可能性があるためです。家を購入した後も人生は続くことを忘れてはいけません。
中古マンションの購入は目的ではなく、人生をより豊かで充実したものにするための手段です。手段にお金をかけすぎないよう、無理のない予算を明確にすることが大切です。
手取り年収:40未満・配偶者有り
借りられる額:金利1.2%(元利均等)・返済期間35年・返済比率30-35%
無理なく返せる額:金利1.2%(元利均等)・返済期間35年・返済比率20%
上の表は、返済比率をもとにシミュレーションした、住宅ローン目安の一覧表です。借りられる額と無理なく返せる額に差がありますが、これは返済比率が異なることで生じます。
なお、金融機関の多くは「返済比率30〜35%(額面年収)」まで貸し付けてくれるのが一般的です。しかし、この比率が長期に渡って滞りなく返済できるものかというと、一概にそうとはいえません。
実際インターネットで検索すると、「返済比率20%(額面年収)」が理想と書かれている記事も多くあります。適切な返済比率は人によって異なるため、関連記事も併せてご覧ください。
また、厳密な資金計画を立てたい場合は、ファイナンシャルプランナーに相談し、ライフプランを作成してもらうことをおすすめします。
収入に対する返済額の割合を指します。住宅ローンは何十年もかけて返していくのが一般的であるため、最後まで滞りなく返済できるかどうかが重要です。金融機関はこの比率を一定の範囲内に定め、将来に渡り返済能力があるかの審査をおこないます。
1-2.
自分たちが住宅ローンが通りやすい状況であるかどうか住宅ローンを借りられるか、借りられるのであればいくらなのかは、さまざまな要素で判断されます。銀行によって審査内容は異なりますが、不利にならないよう気をつけることは可能です。審査を決める大きな要素としては、
- 健康状態
- 既存借入の有無
- 信用情報
などが挙げられます。これらは私が実際に銀行の担当者に年何百回もヒアリングした結果、大きな要因だと感じたものです。
健康状態は、住宅ローンに紐づく生命保険(団体信用生命保険=以降:団信)の審査に通るかどうかに影響します。ほとんどの金融機関は万一債務者が亡くなったときにそなえ、団信の加入を義務づけており、加入できなければ住宅ローンを借りるのが難しくなります。
既存借入の有無や金額、またクレジットカードの引き落とし遅延、奨学金の返済遅延などは、借りられる上限金額や社会的信用に影響する項目です。これらに関しては、下記について確認しておきましょう。
- 大きな手術や持病のレベルの確認 → 団体信用生命保険の加入条件をネットで検索
(例:フラット35の団体信用生命保険の契約概要について) - 既存借入の有無の確認
- クレジットカード等の支払い遅延 → 日本信用情報機構のサイトで確認(有料)
- 奨学金の返済履歴の確認 →
- 勤続年数の確認(勤続年数が3年以上だと問題ないとされ1年未満だと審査に影響することが多いようです)
1-3.【危】住みたいエリアの災害影響は知っているか
地震や台風による水害などがよくニュースで取り上げられるようになったため、意識される方が増えてきました。
マンションは堅牢なので、戸建てほど気にする必要はないといわれていますが、たとえば水害などが発生すると、生活しにくくなることが考えられます。そのため災害発生時に、マンションが建つ場所や土地でどのような被害が予想されるのかは、必ずチェックしておくことが重要です。
国土交通省の「重ねるハザードマップ」を利用すると、住所を入力してから災害種別を選ぶことで、どの程度の影響があるかを確認できます。
関連:中古マンションの耐震性や地震の影響について詳しく説明している記事
近年大きな地震が発生していることから、中古マンションの耐震性が気になる人も多いのではないでしょうか。マンションを含め建物は、建築された際の耐震基準に沿って建てられます。耐震基準は1981年6月1日を境に、旧耐震基準と新耐震基準に大きく大別されるのが特徴です。
基本的には新耐震基準で建てられていれば、問題ないとされています。それでは旧耐震基準で建てられている物件は避けたほうがいいのかというと、決してそうではありません。ほとんどが木造の戸建て住宅と異なり、マンションは鉄筋コンクリート造で建てられており堅固な造りをしています。また長期修繕計画に沿って適切なメンテナンスがおこなわれているのが一般的です。
たとえ旧耐震基準で建築されていても、きちんと老朽化対策がなされており、内見時に構造部分である外壁がひび割れているなど深刻な劣化がみられなければ、問題ないケースがほとんどです。
中古マンションを選ぶときには築年数だけで判断せず、管理状況を見極めることを重視しましょう。そのためには、次に紹介するように、信頼できる担当者がいる会社を選ぶことが何よりも大切です。
1-4.【警】不動産会社の仲介担当は誠実か
良い中古マンションかどうかを判断するには、仲介担当の力が必要な場面が多くあります。そのため購入する物件を選ぶときには、会社の規模や知名度よりも、仲介担当が誠実かどうかの見極めが重要です。
担当者の善しあしを判断するには、「危険な中古マンションはどんなマンションですか?それを判断してくれますか?」と質問してみましょう。このような質問にごまかさず答えてくれる担当者なら、ノウハウと誠実さには一定の信頼をおいてよいでしょう。
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1-5.【警】リフォーム・リノベーションをする場合、ワンストップの会社を見つけているか
買いたいと思える物件を見つけたら、ほかの人に取られないためにも迅速に行動する必要があります。住宅ローンの事前審査は可能な限り早く提出したいところです。
しかし住宅ローンにリノベーションやリフォームの費用も組み込む場合、工事を依頼する会社に見積もりを出してもらわなければなりません。通常、見積もりを出すのには時間がかかるため提出が遅くなり、ほかの人に物件を買われてしまうケースが少なくありません。
そのような事態を避けるためには、不動産の仲介とリノベーションやリフォームの両方を1つの会社でおこなっている、ワンストップの会社に依頼するのがおすすめです。同じ社内で情報を共有し、物件購入とリフォーム・リノベーションの話を同時に進められるため、迅速に対応してもらえるのがメリットです。
>>中古購入の注意点網羅「小さいリスクで家を買う方法」はこちら
気になる中古マンションを見つけたときの注意点
このステップは「このマンションはいいかもしれない!」と気になる物件が見つかり、情報の一つ一つを具体的にチェックしていく段階です。ポータルサイトに掲載されている情報だけでも、かなりの項目をチェックできます。
この段階でのチェック項目は全部で39ありますが、今回はそのなかから、重要なのに見落としがちなポイントを4つ紹介します。
注意度・・危険:人生が変わる可能性あり 警告:大きな後悔が残りやすい 注意:場合によっては後悔が残る/その他確認事項
2-1.【危】管理費と修繕積立金の合計が納得できるものとなっているか
「マンションは管理を買え」と言われるほど、修繕計画や管理状態は重要です。修繕積立金や管理費が集まっていなければ、適切な大規模修繕工事をおこなえず、マンションの寿命にも悪い影響を及ぼす恐れがあるためです。
物件にもよりますが、修繕積立金と管理費の合計が平均(2〜3万円程度*)よりも低い場合は、しっかりした大規模修繕工事をおこなえない可能性があります。
反対に合計金額が平均よりも高すぎる物件は、不必要な設備が多かったり、最近になって修繕積立金や管理費を値上げしたりしている可能性があります。それらを踏まえても気になる物件である場合は、仲介担当に過去の大規模修繕などの履歴を確認してもらいましょう。
もちろん修繕積立金と管理費の合計金額が2〜3万円程度以外はダメというわけではありません。自分が気になっている物件の管理費・修繕積立金の金額が高い、あるいは安い場合に、きちんとした理由があり納得できれば問題ないでしょう。
*国土交通省発表の管理費の平均額は 10,970 円、修繕積立金の平均額は 11,060 円で合計22,030円。これは築浅の安い金額設定をしている物件も含まれているため築20年以降の物件の平均であればもう少し高くなることを想定しています。
2-2.【危】住宅ローンで購入できる物件か
不動産ポータルサイトの物件詳細情報のうち、「現況」に「賃貸中」と表記されている物件は、購入に際して住宅ローンを利用できません。賃貸中の物件は、持ち主が賃貸に出し家賃収入を得ている投資物件であるためです。
「空き家」「売主居住中」などの表記になっている場合は、住宅ローンで購入できます。あとで気づいてがっかりしないためにも、気になる物件を見つけたら、最初に「現況」の欄を確認しましょう。
2-3.【警】価値が下がりにくそうなマンションか(築年数など)
【参考】首都圏中古マンション・中古戸建 地域別・築年帯別制約状況【2022年04〜06月】|東日本不動産流通機構(1頁)を元に作成
上のグラフは、首都圏において2022年4〜6月に売却されたマンションの築年数ごとの㎡単価です。グラフからわかるように、㎡単価は築年数が古くなるほどどんどん下がるものの、築25年程度で落ち着き、その後は大きく変動しないのが特徴です。
そのため築25年前後の中古マンションは、暮らしている間にもしものことがあって売却するようになった場合も、築浅や新築と比較すると経年による価格差が生まれにくくなります。
また、国土交通省の「中古住宅流通促進・活用に関する研究会」報告書によると、マンションの多くが構造に採用している鉄筋コンクリートの寿命は117年とされています。
経済的リスクや資産価値を考えると、必ずしも築浅がよいとは限らず、こだわらなくてもよいといえるでしょう。
関連:マンションの寿命について詳しく説明している記事
関連:中古マンションの築年数について詳しく説明している記事
2-4.【注】リフォーム済み・リノベーション済み物件の場合、配管は交換されているか
リフォーム済み・リノベーション済み物件を検討するときには、配管が交換されているかも確認しましょう。配管は材料にもよりますが、20年〜30年*が寿命と言われているためです。もし交換されていない場合、住み始めてから漏水が起きる可能性があるため注意が必要です。
万一漏水した場合、下の階の住人へ迷惑をかけるのはもちろん、床を壊すなど大きな工事が必要になることも。リフォーム済み・リノベーション済みとなっていても、築年数がある程度経過している物件の場合は、配管まで交換されているのか、仲介担当に確認をとりましょう。もし交換がされていない場合は、引っ越す前に配管の取替え工事をおすすめします。
*炭素鋼鋼管(白)の給水管の耐用年数は20年:日本建築学会建築経済委員会「修繕方式の標準」「耐火建築物の維持保全に関する研究」より
ビニル管の排水管の耐用年数は30年:建築保全センター「建築物のライフサイクルコスト」より
近年は、リノベーション済みの中古マンションも多く販売されるようになりました。きれいになっている分、販売価格が高くなっているのでは? と不安に思うかもしれません。しかし、実際のところは、中古物件の相場と価格はあまり変わらないことが多いようです。
その理由は、リノベーション済物件は、不動産業者が売却を急ぐ売主から安い価格で購入した物件を、リノベーションしたうえで販売しているためです。なかには相場より割高な物件もありますが、多くは相場とあまり変わらない価格で販売されています。
気になる物件がリノベ済みの場合は、価格よりも先にお伝えした配管交換の有無に注意して検討しましょう。
気になる中古マンションを内見するときの注意点
気になった中古マンションを見学にいくと、ポータルサイトや仲介担当の言葉からは見えてこなかったことをたくさん発見できます。チェックすべき箇所は大きくわけて4つです。
- 物件の周辺環境
- マンションの敷地内
- 室内
- リフォーム・リノベーション
これらの注意点の大項目をそれぞれまとめました。各項目の詳細については、ダウンロード資料をご確認ください。また、物件の見学に行く際は、ダウンロード資料を印刷し、該当箇所を確認しながら見学を進めることをおすすめします。
3-1.物件の周辺環境について
周辺環境については次の3つについて確認しましょう。
買い物などの利便性(スーパーや公共施設など生活インフラ)
銀行・スーパー・コンビニ・ドラッグストア・病院・100均・ファストフード店・保育園・幼稚園・市役所・交番・月極め駐車場・動物病院など。
安全性(災害・防犯)
災害が発生したときの影響については、国土交通省の重ねるハザードマップから住所を入力して確認します。防犯については、警視庁の区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数から、資料をダウンロードして確認しましょう。
快適性(騒音や臭い)
音については、大通り沿い・幹線道路・消防署・救急病院・工場・スタジアムなどの施設・幼稚園/保育園などを、臭いについては、工場・ゴミ処理場などを確認します。
以上の3つについては必ず確認するようにしてください。
また、昼と夜、平日と休日で周辺環境が大幅に変わるエリアもあるため、可能であれば時間を変えて周辺を散策するのがおすすめです。
3-2.マンション敷地内について
マンションの敷地内については、
- 管理のされ方(衛生面と資産性)
- 利便性(駐車場の空きやエレベーターの数)
- 安全性(防犯やバリアフリーなど)
について確認します。とくに管理については、マンションの寿命に関わります。実際に住むことをイメージしながら、メンテナンス状況を実際に目で見てチェックしましょう。
3-3.室内について
室内に関しては、以下の6点を確認します。
- 室内全体(生活音、風通し、床の傾き、天井の高さ)
- インフラ(電気、ガス、ネット環境、BS/CSが見れるか)
- 玄関
- 窓
- 水回り/各種設備
- バルコニー/専用庭
そのまま住みはじめる場合、当然ですが現状のものがすべてとなります。後悔することがないよう細かくチェックし、わからないところは不動産の仲介担当者に確認をとりましょう。
3-4.リフォーム・リノベーションについて
リフォームやリノベーションを検討している場合は、次の点について確認します。
- 追い炊き機能がもとからついた物件か
- フローリングは禁止されていないか
- 水回りの移動は可能か
- その他リフォーム・リノベーションについて制約はないか
- 玄関ドアと窓は変えられないと理解しているか
- オール電化・IHヒーターへの変更は可能か、また逆にガスへの変更は可能か
マンションのなかには、水回りの移動が禁止されていたり、フローリングが使えなかったりと、管理規約でさまざまな禁止事項が設けられている物件もあるため注意が必要です。購入してから「制約が多くて希望のリノベーションができなかった」といったことにならないよう、見学の前後に仲介担当者に確認してもらうことをおすすめします。
また、仲介とリフォーム・リノベーションの会社が異なると、仲介担当者がリフォームやリノベーションの知見がない場合があります。そのようなケースでは、リフォームやリノベーションの会社の担当に同行を依頼し、一緒に物件を見てもらうことが大切です。
関連:リノベーション会社の見分け方について詳しく説明している記事
気になった中古マンションの購入判断時の注意点
気になる中古マンションを見学し、「この物件を買おう!」という気持ちになったとしても、あわてて契約するのは禁物です。その前に、マンションが表に出していない内部情報(個人情報のようなもの)をチェックしましょう。ここで焦って決めてしまうと、最悪の場合、長く住めないこともあり得るためです。
ただしこの情報を開示してもらうには、購入を検討している意思表示として、買付申込書の提出を求められるのが一般的です。明確に購入の意思を示すことにより、より詳しいマンションの状況を開示してもらえます。
なお、買付申込書の提出は「必ず買う」という意思表示ではなく、法的効力もありません。しかし売主側は、「問題がなければ買う」と受け取ります。試しに出してみる、といったものではなく、あくまでも購入意思がある場合にのみ提出するものであると理解しておきましょう。
関連:買付証明書(買付申込書)について詳しく説明している記事
4-1.マンションの状況について
マンションの状況を知るためには、以下のような内容をチェックします。
- 理事会/管理組合は機能しているか
- 建て替えの予定はないか
- 修繕計画はされているか
- 修繕費は貯まっているか
- 大規模修繕工事をいつどんな内容で行ったか
- 修繕費一時支払金は発生しそうか
- 竣工図面は保管されているか
- 共有部分は保険に加入しているか
- 水道設備・水質調査が行われているか
- エレベーター定期検査が行われているか
- 消防用設備等点検が行われているか
- 賃貸で貸し出している部屋は多くないか
- 耐震診断がされたマンションか
これらの情報は、買付申込書を提出し、そのマンションを買う意思を表明することにより得られます。担当者に依頼し、開示された情報をもとにして、長く住めそうか、なにか問題がないかをチェックしましょう。
4-2.住宅ローンについて
住宅ローンについては、以下の内容を確認します。
- 事前審査に出す銀行は決まっているか
- 本審査に必要なものは手元に揃っているか
- リフォーム・リノベーション費用も住宅ローンとして組めると知っているか
- 【再度確認】家の購入に使っていい予算を明確に把握しているか
- 【再度確認】自分たちは住宅ローン審査を通過できる状態にあるか
事前審査や本審査の準備を進めつつ、予算を大きく超えていないか、審査に不利な状態になっていないかなどを改めて確認しましょう。
関連:中古マンション+リノベーション費用を1本の住宅ローンにする方法について詳しく説明している記事
中古マンションの売買契約時の注意点
ここでは主に売買契約に関わる書類の確認を中心におこないます。
- 契約不適合責任がどうなっているかを確認したか
- 契約手続きに必要なものを持ったか
- 備え付け設備が記載された「付帯設備表」を確認したか
- 物件自体の不具合を記した「物件状況報告書」を確認したか
- 契約手続きに必要なものを持ったか
- 備え付け設備が記載された「付帯設備表」を確認したか
- 「管理に関わる重要事項調査報告書」を確認したか
中古マンションの売買契約をする際には、事前に契約内容の情報を得られます。当日までに目を通し、おかしな点がないか隅々まで確認しておきましょう。
また契約の際には、『宅地建物取引士』の有資格者による重要事項の説明をすることが、法律で定められています。重要事項説明は、契約内容について後々トラブルが発生しないよう、仲介業者の担当者、買い主、売り主の三者が出席し、1時間程度かけておこなわれます。
専門的な話もあるので、あいまいなまま契約しないよう、どんな内容を確認されるのか事前に把握しておきましょう。
ここではとくに理解しておきたい「契約不適合責任」について解説します。
5-1.契約不適合責任とは
契約不適合責任とは、売主が買主に対し「契約書に記載された内容どおりのものを引き渡す」責任を指します。たとえば契約書類に「漏水あり」と記載されていなかったのに、実際には漏水していることがわかった場合には、引き渡し後であっても通知期間内であれば契約解除や損害賠償を求めることが可能です。
なお通知期間については、個人からの購入は3カ月程度とされるのが一般的です。ただし築年数がある程度経過している場合は、契約不適合責任を免責するという契約をするケースもあります。
また不動産会社からの購入の場合は、通知期間を引き渡しの日から2年とする特約を定めるのが一般的です。中古マンションを購入したときには、契約書に記載されていない不具合がないか、期間内にしっかり確認することが大切です。
5-2.不動産取得時には税金や手数料など諸費用が必要
中古マンションを購入するには、物件代金とは別に税金や仲介手数料などの諸費用が必要です。たとえば不動産会社に支払う仲介手数料、売買契約時におさめる手付金、そのほか頭金や火災保険料、消費税など多くの出費があります。購入後には、不動産取得税も納めなければなりません。
諸費用がいくらかかるかは、「税金の軽減措置が適用される条件」や「複雑な計算によって算出される不動産の評価額」などにより変わります。そのためざっくりと「物件代金の10%」と概算しておくとよいでしょう。
中古マンションを購入したら、そこがゴールではありません。そこから住宅ローンの支払いがはじまり、ほかにも固定資産税や都市計画税、駐車場代や駐輪場代などさまざまなランニングコストがかかります。
購入後も余裕を持った生活をできるよう、あらかじめ余裕のある資金計画を立てることが大切です。
関連:中古マンションの諸費用について詳しく説明している記事
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購入した中古マンションに引っ越すまでの注意点
売買契約や引き渡しが済んだら、いよいよ引っ越しに向けて動き出すために、以下の内容を確認します。
- 引っ越し日を購入したマンションの管理会社に伝えたか
- 内装・設備に不備はないか
- リノベーション・リフォームをする場合管理組合に相談したか
- 足りない家具家電は購入、リストアップしたか
- 引っ越し業者に見積もり依頼を出したか
- 現在の賃貸に解約の連絡をしたか
- 電気・ガス・水道の移転と新設の連絡をしたか
とくに引っ越し日については、決まった時点で早めに連絡することが大切です。
引っ越しに際しては、業者が壁やエレベーターが傷つかないよう、保護材を張る「養生」をおこないます。 マンションの住人に迷惑がかかるため、管理会社はマンションの掲示板などに案内を出さなければなりません。あらかじめ周知してもらうためにも、早めに連絡をいれておきましょう。
6-1.リノベーション・リフォームをする場合
購入後にリノベーションやリフォームをおこなう場合、マンションによっては上下左右、斜め上下の8戸に対し、工事の承認をもらわなければ許可されないことがあります。
管理会社も掲示板に案内を張り出す必要があるため、工事をする場合は管理会社や管理組合に早めに連絡しておきましょう。工事が始まるまでに、近隣住民への挨拶を済ませておくことも大切です。
購入した中古マンションに引っ越したあとの注意点
購入した中古マンションに引っ越したあとにも注意点があります。主なポイントは以下の3つです。
・鍵の交換
・近隣挨拶
・各種住所変更の手続き
とくに鍵の交換については、できることを知らない人も多いようです。前の住人が合鍵を持っている可能性もあり、引っ越したタイミングで新しくするのが防犯上安全です。
ただしマンションのドアは共用部分であるため、無断での鍵の交換は禁止されているケースがほとんどです。交換を希望する場合には、管理会社や管理組合に連絡し、許可をもらっておこないましょう。
まとめ
この記事では、中古マンション購入を7つのステップに分け、各項目での注意点を詳しく解説してきました。記事の冒頭にあるチェックシートをダウンロードして、内覧時などにご活用ください。網羅的に注意点を確認すれば、失敗なく中古マンション購入を進められるでしょう。
なおゼロリノベでは、長く住める物件探しはもちろん、資金計画のご相談やリノベーションの設計・施工までワンストップでサポートしています。
顔出し不要&音声ミュートで参加できる無料オンラインセミナーも毎週開催し、ブログでお伝えしきれなかった賢い資金計画の考え方や物件の選び方について詳しくお話しています。セミナー後のセールスは一切ないので、ぜひ気軽にご参加ください。
中古マンションをネット検索している際の注意点は?
ポータルサイトに掲載されている情報でも、自分でチェックできる内容はたくさんあります。価値が下がりにくそうなマンションか、管理費・修繕積立金の金額確認など、チェックすべきポイントは「気になる中古マンションを見つけたときの注意点」をご確認ください。
中古マンションを見学する際の注意点は?
実際に見学する際は、室内環境はもちろん、マンションの共用部分や周辺環境などもあわせて確認しましょう。詳しくは「気になる中古マンションを内見するときの注意点」をご確認ください。
中古マンションのチェックで抜け漏れがないか不安…
チェックには「自分で確認できるもの」と「仲介担当などに確認を依頼する必要があるもの」の2つがあります。それぞれの抜け漏れのないチェックリストは記事内でダウンロードできますのでご活用ください。
中古マンション購入時にかかる初期費用はいくらくらい?
中古マンションを購入するには、物件代金とは別に税金や仲介手数料などの諸費用が必要です。概算としては「物件代金の10%」を見積もっておきましょう。詳しくは「5-2.不動産取得時には税金や手数料など諸費用が必要」をご確認ください。
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